のんびりながれるにちじょうびより   作:空島さん

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プライベート空間は侵入不可避

 side蛍

 

ふっふ〜ん。できた〜小鞠先輩人形〜略してコマグルミ。うん、今まで一番上手く作れたと思う。でも、さすがに作りすぎちゃったかな。

私の部屋にはこれまで作ったコマグルミが沢山ある。正直自分でもここまで熱中できるとは思わなかった。さすがにこの部屋を先輩たちには見せられないな〜。

 

ピーンポーン

 

あれ?

 

「こんにちはー」

「ちわ〜」

「にゃんぱすー」

「こんにちは〜」

「あら、蛍ちゃんのお友達?」

「始めまして、みんなが集まったので来ました」

「蛍ちゃんの部屋は2階だから先に行ってて、お菓子用意するから」

「すいませんいきなり押し寄せてしまって」

「おじゃまします」

 

へ!?私の部屋!?

 

「ちょっと今散らかっててるので急いで片付けますから少々お待ちを」

 

  バタンッ!

 

 

 

 

 

 sideコウ

 

素早く僕らの前にあらわれたと思ったらすごい顔してたぞ。

 

「別に散らかってるくらい気にしないのに」

「ほたるんが気にするってことだよ夏海。まあ初めて入る人の部屋だからここで待ってよっか」

 

扉の向こうでは・・・

(コウ先輩ありがとうございます!)(泣)

 

 

 

 

 

 

「どうぞ」

「なんだ普通に綺麗じゃん」

「いま急いで片付けたので」

「あ、これ蛍のアルバム?見ていい?」

「あーはい構いませんよ」

「というか今更だけど僕はいってよかった?」

「はい、大丈夫ですよ。どうしたんですか?」

「いや、なんでもない」

 

まあ、本人がそんなに意識してないならこっちも素でいか、どっちかと言えばわかってないの方だと思うけど。

 

「な。なあコウこれって」

「・・・・・最新ゲーム機!?」

「ほ、ほたるん!ちょっとこれたしなませてもらっていい!?」

「もうしてるように見えますけど」

「うぉ〜!すげぇ!」

「ほたるん、僕もいいかな?」

「コウ先輩ゲームするんですか?」

「ジャンルにもよるけど結構やるよ」

「なーなーここには何があるん?」

「そこは!?」

 

なんか明らかに動揺しだしたんだけど、そんなにやばいもの入ってるの?って、あ

 

ドバドバー

 

でてきたのは大量のぬいぐるみ、多分小鞠がモデルであろうぬいぐるみ。

 

「これ私?」

「なんでこんなにいっぱい?」

「え、えっと〜・・・」

 

なるほど、これは確かに本人が来るとなったら隠すわな、ほたるんの反応からして多分まだあるだろうけど。さて

 

「あ、自由研究の工作?」

「へ?」

「私もそう思ったん」

「あーそういえばそんなの出てたな〜」

「お前はもうちょっと勉強面を考えろよ私は半分くらい終わってるぞ」

「僕はあとちょっと」

「じゃあみんなで自由研究やるん」

「夏海は絶対参加ね」

「ちょっとコウ!なんでだよ」

「なんでもなにも、このまま放置してたら絶対やらないでしょ」

 

「ほたる、ごめん針と糸貸してくれる?」

「だ、大丈夫ですよ」

「そいじゃあ、やりますか」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「れんちょんできた!」

「似てる似てる!」

「そういえばみんなこの後予定ある?ないなら神社前集合ね」

 

多分肝試しだろうな。

 

「よし、できた」

 

僕が作ったものは名前を出すと絶対に著作権に引っかかるネズミの人形。特に作るものが思い浮かばずに作ってしまった。

 

「それじゃあ、時間も時間だから一旦帰りますか」

「あれ、もうそんな時間なの?」

 

いつもなら既に家に帰る時間帯である。そして、この時間だったら越谷家の門限にも間に合う時間。

 

「それじゃあ私たちは帰るね蛍」

「お邪魔しました〜また後でね〜」

「うちも帰るーん」

「僕も帰るよ」

「みなさんお気をつけて・・・・コウ先輩」

「どうした?」

「今日はありがとうございました」

「・・・・なんのこと?」

「え?」

「いやだからなんのことだって」

「いえ、なんでもないです」

「それじゃあまた後でね〜」

「はい、さよなら〜・・・・・・・本当に覚えてないんですか?」

 

そうそう、そうやって気にしないことだよ。僕は気にしてないし。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「お集まりありがとうございます今夜は肝試しをしたいと思います」

「・・・・・・ばっかじゃないの?」

 

現在午後8時神社の鳥居前夜に夏海からの呼び出しという時点で薄々気づいてはいたけど。

 

「脅かし役は神社で脅かし、脅かされる方は五円玉を賽銭箱の上に置いて来ます。というわけで脅かし役を決めましょう」

 

 

 

 

「よし、私が勝った!」

「じゃあ姉ちゃんは先に上がって準備しといて」

「お前ら怖すぎて泣くなよ」

 

なんだろう、絶対に無理な気がする。というか逆に脅かす役が1人ということは小鞠は神社で1人で待機ってことだけど大丈夫だろうか?

 

 

 

 

 

 

 

 

「兄ちゃん姉ちゃんちゃんとやってた?」

(コクコク)

「よし、それじゃあ次はコウ」

「五円玉を賽銭箱の上に置いてくればいいんだよね?それじゃあ行ってきまーす」

 

兄ちゃんが言うにはちゃんと脅かし役やっていたから大丈夫だと思うけど。さっきから妙な音するんだよな〜。それこそ神社の上の方から。

 

「悪霊退散悪霊退散悪霊退散!」

 

うん、驚いた。想像の斜め上以上のことが起きた。

 

「小鞠、何やってるの?」

「こ、コウ?」

「いやどうしt」

「コウー!」

 

どわった! 急に抱きつくな!一歩前に行ってなかったら今頃階段から落ちてたぞ!

 

「小鞠どうしたの!」

「コウだー!コウだぁ!」

 

いやほんとにどうしたの小鞠?

 

「誰も来てないのに五円玉が!」

「いやさっき兄ちゃん来たよ」

「え?」

 

さっき兄ちゃんが行ったことを話したら小鞠はその場にストンと座り込んでしまった。こりゃダメだな。

 

「ほら、乗れ」

「え?」

「どうせ今もう安心しきって歩けないだろ」

「え・・・うん、ありがとう」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「あれコウと姉ちゃんが帰って来た」

「えーこれから肝試しをする人、こんな感じで小鞠がダウンしたので僕が代わりをやります、少々お時間ください」

「おっけー次ウチだからとびっきり怖いの頼むね~」

「夏海頼むからハードル上げるな」

 

さて、箱の中身はさっき小鞠がかぶっていたシーツに・・・・・・・・なんだこれ、なんかボロボロのクマのぬいぐるみが出てきたんだが。どうやってもこれで驚かせそうにないんだが。いや、待てよ。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

  side夏海

 

さってさて~。コウはどんな驚かし方してくるかな~

コウは頭がいいからもしかしたらとんでもないクオリティのものが飛んでくるかも。

 

階段を上ってきたけど誰もいないね~。夜の神社も静かでいいかも。今回は別の用事できたわけだけど。とりあえずは進んでみないとわからないし五円玉を置きに行ってみるか。そのまますすんで神社の賽銭箱のうえに五円玉を置く。もう終わっちゃったよ?もしかしてまだ準備できてない状態で来ちゃったのかな?

そう考えながら歩いてると何かにつまずいた。

 

「小吉さん?」

 

さっき歩いたときはなかったのに、いつ置かれたんだ?

 

ザワザワザワザワ

 

「あ、そこだな、コウ!」

近くの茂みで音がたってその近くに行ってみる。

 

ザワザワザワザワ

 

「え?」

 

また別の方向から茂みの揺れる音がする。それも、全く別の場所から。

 

ガサガサガサガサガサガサ

 

また別の方向から音がなる。しかも今度はもっと強く二箇所同時に鳴る。コウに渡したあの箱の中にこれほどできるものを入れた覚えはないしこれだけ同時となると偶然とは思えない。ついでに言うと現在は無風。

 

「ちょっとこれガチなやつじゃん」

「どちらさまですか?」

「うわぁ!」

 

振り返ると逆光で顔が見えないが髪の長い人がいた。

 

「あなたは・・・・誰ですか?」

「私は・・・」

 

それだけ言って立っていた人は倒れた。目の前にはその人が来ていた服が落ちているだけ、どう考えても布の下には人であるはずの厚みがない。

 

「夏海?」

「コウ?いつからそこに?」

「たぁ〜のしんでいただけましたかぁ〜?」

「ッ!・・・・ぎゃああぁぁぁ!!!!」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 sideコウ

 

「はい〜本日の犠牲者2人目で〜す」

「あれはアカン・・・・・・あれはアカン」

 

ちょっとやりすぎたかな?

まあでも肝試しだしね。しょうがないね。

 

「次はお二人さんどっちがやる?」

「いや、やめとくのん」

「わ、私も遠慮しときます」

「あ、じゃあ片付けて来るから先帰っていいよ。それと夏海よろしく」

「私も付き合うよ、あの箱うちの家のものだし」

「助かるよ、ありがとう」

 

 

「夏海でもあんな怖がるなんて何をしたの?」

「ちょっと糸とシーツと光の方向を工夫しただけだよ」

「なんでそんなに頭が回るのさ」

「うーん・・・・・いたずら心?」

「疑問が疑問で帰って来た」

「・・・・・・わぁ!」

「いやぁー!」

「はは、ほんとに苦手なんだね」

「コウのばかぁー」

 

やっぱり脅かしがいがあると面白いな。さて、これで全部だね。

 

「さ、帰ろ〜」

「え、終わったの?」

「うん」

 

階段を降りるとみんながいた。

 

「あれ、みんな帰らなかったの?」

「夏海が動けなくてね。先生はほたるんを送っていくから夏海を頼んだ」

「りょうかいで〜す」

「夏海ー立てー帰るぞ」

「コウ、もう何もやってないよね?」

「謝るから元に戻ってくれ」

 

こりゃあまだ帰れそうにないな。

 

 

 

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