皆で歩む夢の話   作:月見草クロス

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前半は割とのんびりめです。


勝たないウマ娘

「うっららー♪」

 

「えっと……」

 

ある日、トレーナー室にはキングと同室のハルウララがいた。

 

「キング?」

 

「あら?分からないの?新メンバーよ」

 

「なんか勝手に決めてるし……」

 

どうやら、チームに入っていないハルウララをチームベガの一員にしたいらしい。

 

「ハルウララ?」

 

「なになにー?」

 

「チームに入りたい?」

 

「もちろん!!」

 

元気な返事が返ってきた。

 

「……まぁ、メンバー足りないしいいか。ありがとうな、キング」

 

「……あなた、最近結構メンバー探しに奔走していたから手伝いたかったのよ」

 

「相変わらず優しいねぇ……」

 

キングは不器用だけどとても優しい。そこら辺は方向性は違えどタキオンに似ているかな。

 

「ウララ、君をスカウトするよ」

 

「えぇー!!本当にー!!やったやったー!!」

 

と、言うわけでメンバーにハルウララが加わった。それでもあと一人、メンバーが足りないんだけどね……

 

 

まぁ、そんなわけであと一人のメンバーを探しながらキングとウララの練習を見ることになった。

 

「キングはスタミナ不足がなぁ……」

 

「う、うるさいわね!!」

 

キングは三冠路線狙いなのだが、それにしてもスタミナが足りない。テイオーは中距離を走れるスタミナはあったので長距離対応させるのは簡単だったが、キングのスタミナ不足は中距離すら怪しい。

 

「キング、やっぱりマイルか短距離狙わない?」

 

「いやよ!!一流の証明には三冠路線がふさわしいの!!分かるでしょう?」

 

「いやそうなんだけどね」

 

もちろん、中距離も長距離もおそらく走れないわけじゃない。周りのメンバー次第ではあるがGIIのレースなら恐らく勝てるだろう。しかし三冠は例外だ。その上、キングの敵はテイオーの時より厄介な奴らが多い。

 

「スペー!!いい感じだ!!まだまだ行けー!!」

 

「は、はーい!!」

 

スペシャルウィーク……最近、チームアルタイルに入ったウマ娘なのだがそれがまぁ速い。三冠を狙うなら間違いなく壁になってくる。

 

黄金世代……と、言われるものがある。うちのキングもその1人だ。スペシャルウィーク、セイウンスカイ、グラスワンダー、エルコンドルパサー、キングヘイローの五人のことらしい。まぁ、全員圧倒的な程の走力を持つウマ娘なのだが、これが同じ年齢なのだから驚きだ。

 

「グラスワンダーとエルコンドルパサーは三冠狙ってくるか分からないけど……スペシャルウィークは狙うって言ってたしなぁ……」

 

アルタイルトレーナーとは相変わらずよく話す。最近はスペシャルウィークの話ばかりしてくる。

 

「なぁ、キング。スペシャルウィークはあいつから聞いてるんだけど他の三人ってどんな感じなんだ?」

 

「他の三人って……あぁ、同期の皆のことね。グラスさん、エルさんはトレーナーがついているわ」

 

「……あれ?あと一人は?」

 

キングの口からセイウンスカイの話が出てこなかった。

 

「スカイさんのこと?まだトレーナーも着いていないわよ?」

 

「えぇ!?」

 

最近の選抜レースには出ていなかったのでてっきりトレーナーが着いたのだと思っていた。

 

「スカイさん、スカウトは沢山受けているはずなのに……なぜか受けないのよね」

 

「え、えぇ……」

 

かなりいい足を持っているのに勿体ないなぁ……

 

「まぁ、スカイさんのあの掴みどころのない性格も問題だと思うのだけれど……」

 

「あぁ……ね」

 

セイウンスカイはその素晴らしい足の代わりに性格は名前の通りというかなんというか……まぁ、物凄くフワフワした性格らしい。

 

「ちなみに!!ベガに入れるのはダメよ!!あのテンションに練習中にも付き合うのはたまったものじゃないわ」

 

「あ、はい」

 

キングはスカイにかなりいじられているらしい。ちょっと可哀想だが、キングをいじるのが楽しいのは大いに大賛成だ。反応がいちいち面白い。

 

「あれー!!二人とも何話してるのー?」

 

「あら、ウララさん。トレーナーさんから言われていたトレーニングは終わったの?」

 

「うん!!」

 

ウララはとりあえずゆっくりジョギングさせていた。ウララはもう問題が色々ありすぎて今はまだ勝てそうにない。勝たせるとすればかなり先の話になりそうだ。

 

「よーし!!じゃあ今日はここまで!!」

 

「着替え終わったらトレーナー室に行くわ」

 

「コタツそろそろ片付けるよ?マジで」

 

僕が使いたくて出したのに最近はみんな集まるので困っている。

 

「寒いのよ!!しょうがないでしょ!!」

 

「ウララを見習ったらどうだ?」

 

ウララはこの寒い中でも元気いっぱいで駆け回っている。元気すぎる感はあるが。

 

「う…うるさいわね!!」

 

「一流のウマ娘ならこの寒さも耐えられるよね~」

 

「バカにしてるわね!?」

 

「うん」

 

思いっきりバカにしてます。

 

「怒るわよ?」

 

「キング怒っても怖くないモーン」

 

「むきーっ!!」

 

本当にいじりがいのあるやつである。

 

「よーし!!僕はトレーナー室戻りマース」

 

「ぐぬぬぬ……後で覚えてなさい!!ウララさん、行くわよ」

 

「はーい!!」

 

キングとウララが着替えに行くのを見届け、僕もトレーナー室に戻ろうとする。

 

「……あれ?」

 

なんだか、視線を感じたような気がする。気のせいかな?




2章の後半の展開が割とお粗末だからちょっと不安です

オリジナルウマ娘を出すのに賛成?反対?

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