「うーん……」
昨日、テイオーに言われた通り、今日は外出をしていた。しかし、行くあてもないので近くの商店街にやってきた。
この商店街にはたまに来ていた。ここはあの河川敷と同じく故郷と同じ雰囲気がある。故郷にいい思い出なんてないのに、この雰囲気は心を落ち着かせる。
「なんだかなぁ……」
どうにかして、僕は立ち直らなければならない。このまま、トレーナーをする訳にもいかない。辞める気がないのなら、克服をしていくべきだ。
「ここまで心が折れても、辞める気ないなんて僕この仕事好きすぎでしょ」
不思議な話だ。これほど、僕はトレーナーとして必要なのかと考えたのに、トレーナーを辞めたくないなんて。意味のわからない話だ。
「ありゃ?テイオーのトレーナーさんじゃあないですか」
「ん?」
突然、声をかけられた。なんだか聞いた事のある声が……
「こんな所で何をしてるんです?」
「えっと……ナイスネイチャ?」
ナイスネイチャ。テイオーと何回か走っているウマ娘で、トレセン学園ではなかなか有名なウマ娘だ。ナイスネイチャの誰とでも話せる性格のおかげで友達が多いのもあるが、トレーナーからはブロンズコレクターとして名高い。
「まぁ、散歩かな」
「それなら、私もご一緒しちゃっていいですか?」
「いいけど……」
正直、今は一人にして欲しかったのだが断る訳にもいかない。そして、僕は何かを期待したのかもしれない。この偶然の出会いが何か起こしてくれるんじゃないかと期待していたみたいだ。
「いやー、こんなところでトレーナーさんに会うなんてびっくりですよー」
「ナイスネイチャは何しに来てたの?」
「同じく散歩ですよ。今日、トレーニング休みだったので」
「ふーん……」
ここで会話が途切れる。沈黙が流れる。
………気まずい。ナイスネイチャのことは知っていても話したことはほとんどなかったので人見知りが発動してしまった。
「……えっと」
「トレーナーさんって、人見知りなんですね」
「ウグッ」
痛いところついてくるじゃないか。
「テイオーの話だともう少し気さくに話しかけてくるタイプだと思ってました」
「テイオーは特別だからね」
「……なるほど」
ナイスネイチャが少し動揺したように見えた。そんな変なこと言った?
「いやー、テイオーが羨ましくなったわー。トレーナーさんみたいな人に担当してもらったら楽しいんだろうなー」
「………ナイスネイチャのトレーナーってどんな人?」
「え?私のトレーナーですか?」
つい、気になってしまった。
「そうですね……なんか、いい人です」
「………それで?」
「近くにいて欲しい時に近くにいてくれる感じですかねー。普段はのんびりしてて、心配になるんですけど……」
「近くにいて欲しい時……?」
「そこ、気になっちゃいます?……そうですね、私が負けた時とかはやっぱり傍にいて欲しいんですよ」
その気持ちは僕にはよく分からなかった。
「ありゃ、これは伝わってませんね?」
「顔に出てた?」
「そりゃあもうバッチリ」
相変わらずである。
「落ち込んでる時って、誰にも話しかけて欲しくないってオーラを出しちゃいません?でも、本当は誰かに助けて欲しい……っていう感じ……うー、語彙力……」
「なんか、ちょっと分かった気がする。」
「おぉー、それなら良かったです」
昔、虐められていた時の自分と重なる話だった。虐められっ子って、人との関わりを絶とうとしているように見えて誰か自分を助けてくれる人を待ち望んでいるものである。
「トレーナーさん、ひょっとしたらなんですけど……何かありました?」
「……えっ?」
唐突にそんなことを言われたので思わず素っ頓狂な声が出てしまった。
「いやー、最近テイオーからトレーナーさんのこと聞かなくなったから気になってはいたんですよ。でも、今日の様子見たらやっぱり何かあったのかなーって」
「……もしかして?」
「はい、顔に出てましたよ?テイオーがいつも言ってた通り、凄い顔に出ますねー」
相変わらずである。
「何かあったなら、誰かに相談しちゃった方がいいですよー?ほら、テイオーならいつでも話聞いてくれそうだしさ?」
「う、うん……」
相談……していいのだろうか。こんなに情けない理由で大丈夫だろうか。
「……トレーナーさん、折角だしおすすめのお店紹介しますよ?だから、そんな顔しないで下さいよ」
「……そんなに優しくしてどうするつもり?」
「え?……うーん……気分?」
……なんだそれ。
チームベガやチームアルタイル以外のウマ娘達も沢山出したいですねー
オリジナルウマ娘を出すのに賛成?反対?
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賛成
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どっちでもいい
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反対