平行世界の夢旅人 -Parallel World Which You Travel-   作:たか丸

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みなさんこにゃにゃちわ、たか丸です。

今回はあまり先には進みません、ほとんどキャラ紹介のような内容です。
この作品を読んでくださる方々は、そんなもん知っとるわってなるかもしれませんが、一応重要な事も書いてあるので何卒読んでいただければと思います。


感じた違和感 -1 vacant seat-

私の並行同位体として別世界に存在する高咲侑さん。

 

その体に宿っているのは現状、私。

 

どうしてこうなったかは全く分からないけれど、こんなファンタジーじみた超体験を楽しまないでどうしろって話。

 

まずは、同好会のみんなを相手に高咲侑を演じてみる。

 

侑さんがどんな人かは分からないけれど、ほぼ間違いなく大差ないと思ってる。

 

同好会のみんなをサポートする、至ってシンプルだけどとってもやりがいを感じる役割。

 

曲を作って、ダンスレッスンを見て、アドバイスをして、みんなが快適にレッスンできる環境作りをする。

 

向こうでやっていたことを、こっちでやってみればきっとバレない!

 

……歩夢ちゃんのことを歩夢って呼ぶ意識だけはしっかり持っていよう。

 

決意した私は同好会の部室のドアを開けた。

 

「みんなっ、遅くなってごめんねっ!」

 

?「あっ、侑さん!遅いのでみなさん探しに行ってしまいましたよ?私は事務作業でここに残らせてもらいましたが……」

 

「こんにちはせつ菜ちゃん、ごめんね心配かけて」

 

せ「いえいえ、現にこうして侑さんが来てくれたので問題ないですよ!」

 

本気系スクールアイドル、優木せつ菜ちゃん。

誰をも魅了する圧倒的な歌唱力とダンス力、そして表現力でソロとして大人気のスクールアイドル。

こっちの世界でも元気いっぱいなせつ菜ちゃんは変わらないなぁ。

……衣装に着替えてスクールアイドルモードと、メガネをかける中川菜々モードが混在してる、ちょっと見る人が見たらびっくりする格好してるけど。

私と歩夢ちゃ……歩夢と同じ2年生。

 

「せつ菜ちゃん、それは何をしてるの?」

 

せ「え?ああ、これは()()()()()()()()()。少し量が多かったので、みなさんのお顔を見ながら楽しく取り組もうと思いまして」

 

生徒会……?

 

おかしい。

 

せつ菜ちゃんは生徒会にはもう居ないはずだ。

 

だって、栞子ちゃんとの生徒会会長選挙で敗れて、その座を栞子ちゃんに譲ったのだから。

 

だとしたらなぜせつ菜ちゃんが生徒会の仕事を?

 

お手伝いか何かなのかな?

 

せ「あはは、ダメですね。()()()()()()()、集中して生徒会の仕事に取り組まなければならないのに……」

 

「なっ……?!?!」

 

せつ菜ちゃんが、生徒会長……?

 

これは一体どういう……

 

「あのっ、せつ菜ちゃ――」

 

?「あーーーっ、ゆうゆ!きてるじゃーん!心配したんだぞーっ!」

 

せつ菜ちゃんに事情を聞こうとしたところで、突然の訪問者に遮られた。

 

「あ、愛ちゃん!」

 

スマイル系スクールアイドル、宮下愛ちゃん。

誰とでも10秒あれば仲良くなれちゃうような魅力を持つ、とにかく笑顔と元気溢れるパフォーマンスが人気のスクールアイドル。

本当に誰とでも話せちゃう天性のコミュニケーション能力が、私にはちょっと羨ましい。

私と歩夢、せつ菜ちゃんと同じ2年生。

 

愛「ゆうゆ、どこ行ってたの?みんな時間になってもゆうゆが来ないから心配してたんだよ?」

 

「ごめん愛ちゃん。少し気を抜いて寝ちゃってて……」

 

?「んふふ〜、彼方ちゃんとお昼寝同好会作って2人でいっぱいお昼寝しようぜ〜」

 

「彼方さん!」

 

マイペース系スクールアイドル、近江彼方さん。

その肩書き通り、非常にマイペースでゆったりとしたパフォーマンスをするスクールアイドル。

いつも眠そう……っていうか寝てるんだけど、それは寝る間を惜しんで勉強や妹の遥ちゃんにご飯を作ってあげたりと、とにかく頑張りすぎちゃうが故のことだから、いつもみんなそんな眠る彼方さんをニコニコと見守ってる。

スクールアイドルをやるために他校から転入してきた3年生。

 

今部室に戻ってきたのはこの2人みたい。

みんなと早く会いたい気持ちもあるけど、ボロが出てしまわないかだけが不安。

 

となると、「せつ菜ちゃんが生徒会長である」というこの疑問に対しては、あまり深く追求しない方がいいかもしれない。

この世界線ではもしかしたらせつ菜ちゃんが生徒会長選挙に勝ったのかもしれない。

正しい結論に至っているかは分からないけれど、とにかく今はそう考えることにしよう。

 

?「すみません、演劇部の練習で少し遅れました!」

 

せ「あ、しずくさん!お疲れ様です!」

 

し「ちょっとせつ菜さん?!なんで衣装着てメガネかけてるんですか?!バレちゃいません?!」

 

せ「あはは……多分平気です……」

 

演技派系スクールアイドル、桜坂しずくちゃん。

将来の夢は女優という大きな夢を持ち、演劇部で培った演技力をスクールアイドルのパフォーマンスとして昇華させ、独自の世界観を作り出すスクールアイドル。

愛犬のオフィーリアちゃんはほんとに可愛い、ずっともふもふしてたい……

彼方さんと同じく、スクールアイドルをやるために虹ヶ咲に来た1年生。

 

し「あれ、侑先輩、どこか雰囲気変わりましたか?」

 

「……!」

 

さすがにしずくちゃんは鋭い。

演劇をしているだけあって、周囲を見渡す力に長けてる。

些細な変化を感じ取れるだけの観察眼が、どうやらあるみたい。

 

「そう、かな?普段と変わらないと思うけど……」

 

し「……そうですか」

 

あまり納得していない目。

ごめんねしずくちゃん。

 

歩「そういえば愛ちゃん、侑ちゃんを探しに行った他のみんなは?」

 

愛「えっとねぇ、かすみんは『侑しぇんぱいが行きそうなところをしらみ潰しにあたってみますぅ!』って言ったっきり。連絡入れたから多分そのうち帰ってくるよ」

 

腹黒系小悪魔系スクールアイドル、かすみんこと中須かすみちゃん。

スクールアイドルが大好きで、世界で1番かわいいスクールアイドルを目指していて、ステージ上でもその溢れんばかりのかわいさを観客に届けるパフォーマンスをするスクールアイドル。

イタズラ好きでいつもみんなにイタズラを仕掛けているけど、返り討ちにあうことも……。

コッペパンが得意料理。

しずくちゃんと同じ1年生。

 

愛「カリンは多分……っていうか確実にその辺で道マヨしてるはずだよ。あ、もしかしたらエマっちと一緒に動いてるかも!」

 

セクシー系スクールアイドル、朝香果林さん。

オトナの魅力に溢れていて、読者モデルをしているほどの完璧なプロポーションを武器に、少しアダルトなパフォーマンスをするスクールアイドル。

ただ、方向感覚に異常なほどエラーが起きているのか、通い慣れた学園内でさえ道に迷ったり、パンダとか可愛いものが大好きだったり、意外な可愛い一面もある。

彼方さんと同じ3年生。

 

癒し系スクールアイドル、エマ・ヴェルデさん。

そのパフォーマンスは、見る人の心をぽかぽかにして優しい気持ちにさせてくれる、まさに癒しをくれるスクールアイドル。

スイスで生まれ育ってきた中で、たまたま見た日本のスクールアイドルに影響を受けて、自分もスクールアイドルになるべく来日。

メンバーの、主にアニメ好きのせつ菜ちゃんやギャル語を使う愛ちゃんの言葉を学んで、"〇〇で草"や"バブみ"といった偏った日本語を一部習得してしまった……

彼方さん、果林さんと同じ3年生。

 

愛「んで、りなりーはステージ用の"璃奈ちゃんボード"の改良で遅れるって……」

 

璃「……間に合って、ないよね」

 

「璃奈ちゃんっ」

 

キュート系スクールアイドル、天王寺璃奈ちゃん。

"璃奈ちゃんボード"と呼ばれる、感情を読み取って顔を変化させる電子機器を装着して、電波系のデジタルミュージックを歌ってパフォーマンスをするスクールアイドル。

感情を表すのが苦手で、プライベートでもスケッチブック版の璃奈ちゃんボードを使用している。

"キュート系"とはよく言ったもので、ストレートな感情をストレートな言葉で伝えてくれるから、いつもキュンキュンする。

かすみちゃん、しずくちゃんと同じ1年生。

 

ってあれ?

璃奈ちゃんボードを使ってない……

私と出会った頃には、璃奈ちゃんボードは愛ちゃんと一緒に作り上げられていたから、既に使っていた。

最近はスクールアイドル同好会で活動する中で、少しずつ感情表現が上手くなってきたから、璃奈ちゃんボードを使わないで話してくれることもあるんだけど……

 

まぁ、この事もあまり深堀りはしない方がいいかも。

変に怪しまれるとまずいからね……

 

せ「エマさんからは先程連絡が入って、果林さんと一緒にいるみたいです。すぐ帰ってくるそうですよ!」

 

歩「それじゃあそろそろ練習を始められそうだね!」

 

あれ?

まだ栞子ちゃんの動向を聞いていない。

あ、たまたま忘れちゃっているだけかな?

みんなおっちょこちょいだなぁ。

 

「ねぇ、栞子ちゃんはどうしたの?」

 

璃「シオリコちゃん……?」

 

し「侑さん、どなたの事でしょうか?」

 

「はっ……?」

 

どなたの事って……

 

せ「普通科1年、三船栞子さんのことですね。彼女がどうかしたんですか?」

 

「どうかしたって……いや、だって栞子ちゃんはこの同好会のメン――」

 

違う!

これは、信じたくないけど多分……

()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()世界なんだ!

もしかしたら、まだ加入していないだけなのかもしれないけど……

 

でもこの世界の時間や季節は、元いた世界と変わりなかった。

栞子ちゃんが加入したのはもう2ヶ月近く前の話。

ってなると、やっぱり……

 

「……ううん、なんでもない」

 

栞子ちゃんのいないこの同好会の部室は、何か穴がひとつ空いてしまったようで、私は何とも言えない空虚感に苛まれた。

 

 

 

To be continued




お読みいただきありがとうございました。

次回もまた読んでいただけると嬉しいです。

それでは。
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