あ、前線で戦うとか無理なんで偵察してきますね。   作:喪家の狗

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ちやほやしてもらえた。



勇者と水浴び

 

「川だ」

 

 

旅の道すがら勇者とその御一行は流れの緩やかな綺麗な川を見つけた。

 

 

「わ~~、きれ~! 勇者様~! 水浴びしようよ!」

 

「オレも! オレもしたいデス!」

 

「...する」

 

 

毎日この勇者たちは【洗濯魔法】という身体や衣服を綺麗にできる魔法を使っているので汚くは無いのだが、ただ気分的に水を浴びたいようだ。

 

 

「うん、そうだね。時間もいい感じだし今日はここでキャンプにしようか。

遊んで来て良いよ」

 

「やった~~! じゃあ、行ってくるね~」

 

「ん、勇者は来ないのデスか?」

 

「...こい」

 

 

子供3人が勇者も誘った。

 

いいぞ、勇者そのままヘイト集め頼んだ。俺はどっかで休んでくる。

 

 

「僕は野営の準備とかあるからね。3人で行ってきな?」

 

 

勇者偉いな。率先して仲間のこと考えて。そんなだからハーレム築けてるのか。

 

 

「えー、来ないのデスかー?」

 

「ご、ごめんね...。あ、それならミサとシイノを誘ってみたら?」

 

「うん、わかった~! 聞いてみるね~!」

 

 

3人が女2人の所に行くのを見計らって、近くにある木へと向かって飛んグエッ!?

 

 

「シロちゃん、どこ行くの~? 川はこっちだよ~?」

 

「どうしたんデスか、白いの。水は苦手なのデスかー?」

 

「...はやく」

 

 

は? こいつ等あの2人のとこに行ったんじゃないのか? てかこのピンク、蝙蝠を空中で捕まえられるのか?

 

 

「ほらほらどうしたの~、早く行くよ~」

 

 

畜生放せ! この身体で水に濡れると乾かすの大変だから嫌なんだよ! 身体がズッシリ重くなって飛びずらくなるんだよ!

 

 

ジタバタしてる間にも無情に運ばれ川まで来てしまった。

 

 

「あら、遅かったわね」

 

「先に浴びてましたよ」

 

 

2人がもう先に川に入っていたようだ。

 

てかこいつ等いつの間にこの2人呼んだんだよ。早すぎるだろ。

 

 

「良い? シロちゃん。いっくよ~~!」

 

 

あ、おい馬鹿。急に飛び込むな。身体に水を慣らしてからじゃないと急な温度変化に身体が反応ブハ!?

 

 

飛び込まれた。

 

てか川の水冷た!?

 

 

「あ~あ、シロちゃんもびっちょびっちょだね~」

 

 

お前が濡らしたんだろ。あーあ、乾かすの面倒なのに...。

 

 

「白いの! これでも食らえ! デス!」

 

 

そんな声とともに大量の水が飛んで来ブハ!?

 

 

「どうデスか、白いの。もっと濡れたデスか!」

 

 

これ以上濡れる量に変わりわないけど冷たいからやめて欲しい。てかやめろ。

 

 

「...とお」

 

 

ほーら見ろ、お前らがそんなことするから幼女も真似しブハ!?

 

 

「...どう」

 

 

冷たいよ。てかホントにやめて。体温が奪われてくのを感じるよ...。

 

 

もーやだー勇者~、助けろ~。

 

 

魔王軍の魔物が勇者に助けを求める奇妙な光景となったがホントに寒いので勘弁しろ。

 

 

そんな風に願っていると何かの偶然かピンク髪の手の束縛が一瞬緩んだ。

 

 

 

__ここだ。

 

 

俺はその一瞬のスキを見逃さず一気に手から逃げ出した。

 

 

「あ、シロちゃん!」

 

 

うるしゃーい! もうヤダ! 勇者んとこ行く!

 

 

濡れてしまい重くなり飛びずらい身体を何とか鼓舞して勇者の元へと飛んで行く。

 

 

踏ん張って勇者の元へと飛んでいくとそこに見えたのは、焚火に当たる勇者。

 

 

おお! 火だ! よくやった、勇者! 褒めて遣わすぞ!

 

 

さらにスピードを上げ、一気に勇者の元へ不時着する。

 

 

「っわ! し、シロちゃん? びっくりしたーー」

 

 

勇者がなんか言ってるが今はどうでもいい。

 

ああ、あったかい...。

 

焚火ってこんな温かったっけ...。

 

 

「わー、シロちゃんびしょびしょじゃん...。乾かしに来たの?」

 

 

そうだ、察しが良いな。という訳だからこのまま少し休ませろ。

 

 

(わー、どうしたんだろシロちゃん。今日は甘えんぼさんなのかな?)

 

 

違う。断じて甘えんぼさんなんかじゃない。

 

勘違いしないでよね。

 

 

「あ~、いた~! シロちゃ~~ん、どうしたの~~?」

 

 

ピンクに見つかってしまった。

 

どうしたもこうしたもないよ、見て分からんか。水浴びは嫌だからこうして乾かしてんだよ。

 

 

「あ~~! わかった~~。もしかして勇者様と一緒に入りたいの~~?」

 

 

いや、違う。そもそも入りたくないの。

 

 

「勇者様~、勇者様も一緒に行こ~よ~」

 

「え、いや、僕はまだ準備が...」

 

 

そうだ勇者頑張れ。気分が良いから今日は俺も手伝ってやるぞ。

 

 

「え~、そんなの後で良いじゃ~ん。やっぱり勇者様も入りたいでしょ~~?」

 

「うっ、それは...」

 

 

おい勇者どうした? 珍しく俺がお前を応援してやってんだぞ? 断れ! 断るんだ!

 

 

(この時、僕の頭に天使と悪魔が現れた)

 

 

あ、なんか始まった。

 

 

(おいトウヤ、とっとと水浴びに行こうぜ! 気持ちいぜー? この時期の水はよー?)

 

 

嘘をつくな。冷たいだけだったぞ。感覚バグってんのか。

 

 

(ダメよトウヤ。貴方は皆のためにご飯を作らなきゃ。それに今ならシロちゃんを独り占めできるのよ(裏声))

 

 

なんだ、こいつも煩悩まみれじゃないか。

 

 

(くっ...ど、どうすれば...)

 

 

頑張れ簡単だ。ただそいつに「行かない」って言うだけだ、簡単だって。

 

 

(ほらほら~、早く行こうぜ~? 今ならあいつ等の薄着が見れるんだぞ~?)

 

 

あ、まずいか...?

 

 

(う、薄着!? それは見た...じゃなくて! ダメよ! そ、そんな薄着だなんて...み、見たく...(裏声))

 

 

あー、まずい! 年中発情お盛んなの人間の弱点を突き始めてきた。ハーレム勇者であるこいつに効果は当然...

 

 

(そ、それは見たい...!)

 

 

抜群だーー!

 

おい、頑張れえろ煩悩勇者(笑)!

 

そんなのあの時だってあの時だって、何回も見てたじゃないか! 今更だろ!

 

 

(そうだろ...? しかも今回は、水に濡れてるんだぞ...?)

 

(み、水に...)

 

(濡れてる...!?(裏声))

 

 

あー、もう無理だわ諦めよ。

 

 

未だ続く脳内猥談を聞き流し、超音波で今回の勇者の助平っぷりを報告してあげた。

 

感謝しろよ。

 

 

 

 

そして無事脳内会議で敗北させられ勇者は仲間にホイホイついて行き、俺は再び水責めの刑に処されてしまった。

 

 

 

むっつり勇者め!

 

お前らも俺らを見習って繁殖期を実装しろ!

 

 





以下、コピペ挨拶。


どうもです。最後まで読んでいただきありがとうございます。


毎話文字数の少ない僕ですけど、気になっていただけたらブクマだけどもしていただけると、多分やる気が出ると思います。

評価や感想もいただければもっとやる気が出る気がします。




(意訳:ちやほやして)

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