あ、前線で戦うとか無理なんで偵察してきますね。   作:喪家の狗

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感想ありがとうございます。

マジ励みになるんで。


勇者との絆

 

「どうだったよ、ハツカー。俺たちの見事な変装と演出はよー」

 

「凄く手の込んだことやってんなとは思ったんすけど、ただの蝙蝠に指輪を送るのは流石に無理ありません?」

 

 

左の中指につけた指輪を見せながらそう言った。

 

 

サイジャクさんといるのは村の隅っこにある小さめの家。ここなら勇者たちに聞こえないということでここで話していた。

 

 

他の住民に変装していた兵士たちは今から勇者たちに引導を果たすらしい。

 

...あの人達ちゃんと捕らえるってこと理解してんのかな? 殺しそうな勢いだったけど...。

 

 

...

 

 

ん? なんだこのモヤモヤ。

 

 

よくわからない感情にモヤモヤしていると、外から何人もの悲鳴が聞こえてきた。

 

 

 

 

...始まったのか、

 

 

 

「勇者スラッシュ!!!」

 

「あ、あああーー!! あ、脚が...俺の脚があああ!!」

 

「お、おい、大丈夫か!? 今そっちにいkグッハ!?」

 

「嫌だーーー!! 助けてくれーーー!! 誰か、誰か助けてくれーーー!! だれかタス.......」

 

 

 

勇者御一行の一方的な攻撃が。

 

 

どっちが悪なんだか...。

 

 

てかこいつ等、寝込みを襲われたってのに強すぎん?

 

 

その後も魔法を放ち爆ぜる音、肉がつぶされる音、風を切った矢が誰かを貫く音様々な音が響き渡り、俺とサイジャクさんを震え上がらせた。

 

 

暫くするとあらかた片付け終わったのか、外が静かになった。

 

 

それと共にザッザッ...という足音と共に勇者がコチラにやってくるのが分かる。

 

 

「さ、サイジャクさん、勇者がこっちに向かってきてます。俺もこのまま戦いましょうか...!?」

 

 

俺が情けなく震えた声を上げると、

 

 

「...いや、お前は早く蝙蝠に戻れ」

 

「へ?」

 

 

何かを決意したかのような声でそう言われた。

 

何故かはわからんがとりあえず言われた通り蝙蝠の姿に戻る。

 

 

指にはめてた指輪はうまいことネックレスのように首に引っかかってくれた。

 

 

...体に痣があるのは気のせいだろうか。

 

 

床から飛び立つ。

 

と同時に、サイジャクさんに身体を掴まれてしまった。

 

 

...あれ?

 

 

「悪いな、ハツカ」

 

 

も、もしかして...。

 

 

「お前...」

 

 

サイジャクさんが腰に備え付けられた短剣を抜き、こちらに向けてきた。

 

 

「ちょっと、利用させてもらうわ」

 

 

 

 

 

おーーー!! 人質作戦! 魔王軍っぽくてカッコいい!

 

 

...まあ、俺が人質ってのは予想外だけど。

 

 

 

「...ここか!」

 

 

俺が作戦に感動してると、勇者が扉を斬り開いて部屋に入ってきた。

 

 

...いや、普通に開けろよ。鍵空いてんだし。

 

 

スラム育ちか。

 

 

斬り開くのはお前の道だけにしろ。

 

 

「シロちゃ...仲間を返してもらおうか!」

 

 

流石に敵幹部の前で『シロちゃん』は恥ずかしいのか。

 

 

「こんな蝙蝠が仲間だと...? ハッ! 笑わせるな。勇者も、随分と落ちぶれたものだな。(ごめんなハツカ。ホントはそんなこと思ってないからな...?)」

 

 

大層な台詞と共に小声でなんか言ってくるサイジャクさん。

 

大丈夫っす。寧ろ今言うとバレるかもなので言わない方良いっすよ。

 

 

「そんなことは無い!! ...その子は、シロちゃんは大切な仲間だ!!」

 

 

え、何この流れ。何で急にそんな熱い展開みたいになってんの?

 

やめてよ気持ち悪い。

 

 

「仲間。そうか、大切な仲間なのか!」

 

 

サイジャクさんもノリノリだな。楽しそうで何よりです。

 

 

「ならばその決意を見せてもらおうか! コイツを返して欲しくば! 今すぐ床に這い蹲って...」

 

「勇者スラッシュ!!!」

 

「ぎゃあああああーーー!!!」

 

 

さ、サイジャクさーーーん!?

 

 

ノリノリだったところを勇者の不意打ちによって見るも無残な肉塊へと姿を変えた。

 

 

「...よし」

 

 

勇者はそう言うと剣を鞘に仕舞い、名もなき肉塊から俺をそっと持ち上げ、

 

 

「万事オッケー!」

 

 

殺すぞ。

 

 

 

☆ ☆ ☆

 

 

 

「シロちゃ~~ん、良かった無事で~~! も~、勝手にいなくなっちゃダメじゃん。心配したんだからね~~?」

 

「おー、白いの! どこ行ってたデスか? 夜のお便所が怖いならオレが着いていってあげたデスよー」

 

「...しつけ」

 

 

勇者に連れられ、多少身体を弄られ、御一行の元へと戻ると熱烈な歓迎(?)を受けていた。

 

 

てか幼女怖い。なにコイツ。

 

 

周りの奴らも見てみるが、回復された後なのか、ガチ無傷の勝利だったのか全員無事のようだ。

 

 

良かった...

 

 

...?

 

 

何で今安心したんだ?

 

 

またもよく分からない感情にモヤモヤしてると、

 

 

「まさかアタシたちの場所がバレて魔王軍が来るとわねー」

 

「そうですね、村の方々が犠牲となってしまったのが不甲斐ないですけど...」

 

 

赤毛と薄緑が今回の騒動をいい感じに勘違いしてくれてるのが分かった。

 

 

そかそか、良かったよ。バレずに済んで。

 

 

「僕は、もうこんな惨劇を繰り返さない。そのためにもっと、もっと強くなる...」

 

 

おや、勇者の様子が...?

 

 

「そうでもしないとあの優しい村人さん達にも申し訳ないしね」

 

 

...え、なにコレ。

 

もしかして西支部の総力を挙げたこの作戦、勇者のパワーアップイベントに置き換えられた?

 

 

(もう、こんな惨劇は、2度と...!)

 

 

ヤバいマジでそうかも。

 

 





以下、コピペ挨拶。


どうもです。最後まで読んでいただきありがとうございます。


毎話文字数の少ない僕ですけど、気になっていただけたらブクマだけどもしていただけると、多分やる気が出ると思います。

評価や感想もいただければもっとやる気が出る気がします。




(意訳:ちやほやして)

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