あ、前線で戦うとか無理なんで偵察してきますね。   作:喪家の狗

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勇者と久々冒険

 

サイジャクさんから依頼が来た。

 

 

「ってことでそこの洞窟が危険らしいから粛清、よろしくな~」

 

 

洞窟と呼ばれる洞穴がある。

 

前に勇者が言ってたダンジョンでは違い、定期的にモンスターが排出されるわけでは無いのだが、勝手に野生のモンスターが達が住み着いてしまってできた、穴ぼこのことを言う。

 

 

基本的に野生のモンスターさん達も魔王軍の間のも達と敵対しない優しい奴らなんだけど、時たまちょっと生意気な奴らが集って、

 

「魔王軍とか調子乗ってるよな」

 

「わっかるそれ。集団心理で強い気なってさ」

 

「あー! 良い事思いついたわー。俺らでもう新しい団体作らね?」

 

って感じで調子乗ってるのはお前らの方だよ、な方々が集ってしまい『高校の文化祭でバンド組んだり、大学生がノリでサークル作ってしまう感覚』で起こってしまう現象だ、って本に書いてあった。

 

 

そんな害悪ではないけど、居たらちょっとウザい、民度が低いから何とかしてほしい、って声が多々寄せられるので面倒だが注意しに行かなくちゃいけない。

 

 

そんな時期に丁度いい駒、基、適任の勇者様がいたから依頼したらしい。

 

 

ほほー、勇者さん久しぶりの依頼ですね。残念ながら討伐とかじゃないから気を付けてくださいね。

 

 

「質問は無いn...」

 

「首輪は?」

 

 

勇者が不安そうに聞いた。

 

 

「...大丈夫大丈夫、そのも全然魔素濃いから閉まらないって! ...多分」

 

「だってさ、よし行こうか!」

 

「ちょっと待ってね!? 僕ら意外と死の危機にあるみたいだからさ!?」

 

 

 

 

出発するのに30分かかった。

 

 

 

 

 

 

城からしばらく移動し、洞窟の入り口に着くと見張りっぽい下っ端が絡んできた。

 

 

「お!? なんだおめえら! 俺らの秘密基t...アジトに何の用だよ!」

 

 

今秘密基地って言おうとした。慌ててアジトって言い直したけど、それでも十分カッコ付かない。

 

 

今のところ魔素濃度が足りているのか、首の閉まってない勇者様が言った。

 

 

「僕らは魔王軍の遣いだ。君らが最近おふざけが過ぎるようだから注意しに来たよ」

 

「んだ? 生意気だな」

 

 

勇者の話を聞くと気分を害したのか、ゆっくりと立ち上がり、

 

 

「やっちまえ! おめえら! ...?  あ、ああ、そうか。今日の見張りは俺1人だった。

行くぞ、てめーー!」

 

 

下っ端見張りが勝負を仕掛けてきた!

 

 

 

 

 

 

「トウヤ? 今回の相手はあくまで悪いやつじゃないからね? いくら君の力が落ちて来てるからと言って本気の勇者スラッシュとかやめてね?」

 

「ハツカ、僕を戦闘狂かなんかと勘違いしてない? 僕はあまり戦いが好きじゃないんだよ? どうしてそんな誤解が生まれたのか分から...」

 

「ごちゃごちゃうるせーー! クタバレ侵入しゃ...」

 

「勇者スラッシュ!!」

 

「おい!」

 

「ぎゃーーーーー!!」

 

 

光の斬撃が飛んで行った。

 

 

「やんないでって言ったよね!? どうしてやっちゃうのさ!?」

 

「『本気でやるな』って言われたから中威力でやったんだよ?」

 

 

御託勇者め!

 

 

「い、ってーな...。ちくしょう...」

 

 

生きてる! 良かったー。

 

 

「お陰で片足吹き飛んだぞ...」

 

 

でもあんま大丈夫じゃなさそう!

 

 

「僕らには僕らの任務があるんだ先に進ませてもらうよ」

 

 

怪我人に追い打ちをかける勇者。

 

 

「あ!? あー、もう好きにしろよ...」

 

 

拗ねちゃった子供みたいになってんじゃん。

 

 

「うん、そうさせてもらうよ」

 

 

そう言ってズラズラ進んでいく勇者一行。

 

 

え、この人放置? 死んじゃうよ!?

 

 

「ハツカー、行くよー」

 

「あ、うん。...師匠、回復だけお願いできますか?」

 

「えー、しょうがないデスねー。【回復魔法・小】! これで良いデスかー?」

 

「うん、ありがと」

 

「おいコラ待てよ! なんで小なんだよ!  どう見てももっと大怪我してんだろ! おい! おーーい!」

 

 

さ、洞窟探索始めてみようか。

 

 

 

☆ ☆ ☆

 

 

 

「ぎゃーーーーー! いやーーーーー! 無理無理無理無理!」

 

 

見張りの脚をぶった切って侵入したのは良いけど、大変なことになってしまった。

 

 

「良い匂いがするわーーー!! 貴方蝙蝠よねーーー!! わたし蝙蝠って大好きなのよーーーー!! ねえ、食べさせてーーーー!!」

 

「ふざけんじゃないわよ! なんで蜘蛛が蝙蝠喰うんだよ!? 自然の摂理護りやがれです!!」

 

 

絶賛、蜘蛛女(アラクネ)に追われてます。

 

 

「トウヤーー!? トウヤさーーん!! すんません、助けてほしいですーーー!」

 

 

俺が丁寧にお願いしてるってのに、

 

 

「ご、ごめーん。無理かもーー」

 

 

なんでなんだ!?

 

 

「ほらー、僕も、蜘蛛の巣に...」

 

 

ちらっと見るとまんまと蜘蛛の巣に引っかかってる勇者が1人。

 

ふふ、ウケる。

 

 

...じゃなくて!

 

 

「お茶目勇者か! シイノさーん! 勇者が全然ダメなんでお願いしまーーす!」

 

「そ、そこまで言わなくても...」

 

 

頼れる弓使い、シイノさんのお通りだ...

 

 

「あ、ハツカさん。ごめんなさい、私唯一蜘蛛が苦手でして...」

 

「そうですか! 無理言ってすんませんでした!」

 

 

畜生! 完璧に見えて意外な弱点がある人って良いよね!

 

 

「師匠~! 弟子のピンチです!」

 

「そうデスか! やっとオレの出番デスか!」

 

 

おお、流石師匠!

 

 

「今そっちに行くのデス!」

 

 

颯爽と駆けつけて来てくれました。

 

 

助かります! でも...!

 

 

「あ、師匠! その辺にも蜘蛛の巣があ...」

 

「あ...」

 

「...るから気を付けてくださいねそうですね早く言えば良かったですね!」

 

 

お茶目師匠!

 

 

マジかい! この勇者パってばこんなにもネタキャラぞろいだっけか!?

 

 

...着弾しそうで怖かったけどもう仕方ない!

 

 

「リリカさーん! 助けて下さーーい!」

 

 

...返事がない。

 

 

「あ、あれ? リリカちゃーん!?」

 

「ハツカさん、大変です!」

 

「どうしました!?」

 

「全然頼られないからって、リリカちゃん拗ねてます!」

 

 

ネタパ勇者が!

 

 

 

「まあ、アタシらは出番無いわよね」

 

「...ない」

 

「...あっちで遊びましょうか」

 

「...あそぶ」

 

 

ふざけんなあそこの2人!

 

 

☆ ☆ ☆

 

 

「リリカー! リリカちゃーん! リリカ様ー!? お願いです、助けてくださーい!」

 

 

そうお願いすると、顔を岩場からヒョッコリ出してくれて、

 

 

「ふ~ん。でもハツカさん。ボクのこと何番目に...」

 

「え、4番目ですね...」

 

 

スッと岩陰に隠れようとし...

 

 

「ああーー!! ちがっ! 本命! 大本命! 真打! 美味しいものは最後に食べる主義で!」

 

 

戻って来てなんかこっち見てニヤニヤしてる。

 

 

もっと欲しそうな顔してるけど今ホントに余裕が...

 

 

...あっ!

 

 

「「「あ」」」

 

 

...はい、躓いて転びました。

 

 

そんなチャンスを逃すはずもなく、蜘蛛さんが、

 

 

「ねえ、蝙蝠さあん? もう疲れてきたんじゃない?」

 

「ぜ、全然!? まだまだ元気だし!?」

 

 

じっくりゆっくり追い詰めてくる蜘蛛さんに完全に腰が抜けてしまった哀れな蝙蝠。

 

 

そんな姿を見たアラクネは、

 

 

「さあ、早く私の中で寝むりなさあーーい!?」

 

 

一気に走ってきた!

 

 

「い、嫌だ! こんなとこで野宿なんかしたくな...!」

 

 

 

 

 

 

「ハツカさんと、寝るのは...」

 

 

 

 

 

 

詠唱・着弾、それの轟音。

 

 

 

 

 

 

「...ボクだよ」

 

 

意味が違うよ...。

 

 

けどありがと助かった!

 

 

 

 

アラクネの動きが止まったのを見て俺は意識を手放した___

 

 

 

☆ ☆ ☆

 

 

.........あ、あれ? 洞窟は...?

 

 

目が覚めると見慣れた天井。勇者宅だった。

 

 

「あ、起きた?」

 

 

目が覚めた俺を覗き込んでいるのは、

 

 

「...トウヤ(笑)」

 

「うん、ごめんて...」

 

 

簡単に話を聞くと、俺が気を失った後コレと言った強敵は出てこず、とりあえず1発ずつ入れたら皆大人しくなってくれたという。

 

 

そ、そうか...。その1発がどのパーツの損傷なのか気になりはするけど、今は良いだろう。

 

 

依頼の完了を城に報告に行くと俺はかなり心配されたらしい。

 

 

そ、そっか。

 

俺も、強くなんなくちゃな...。

 

 

そう心に決め、体を起こした。

 

 

 

その日、リリカと顔を合わせてもらえなかった。

 

 

 

 

 

「ふん...」

 

「...ぷい」

 

 

ついでに2人にも。

 

 





以下、コピペ挨拶。


どうもです。最後まで読んでいただきありがとうございます。


毎話文字数の少ない僕ですけど、気になっていただけたらお気に入りだけでもしていただけると、多分やる気が出ると思います。

評価や感想もいただければもっとやる気が出る気がします。




(意訳:ちやほやして)

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