あ、前線で戦うとか無理なんで偵察してきますね。   作:喪家の狗

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普通に生活してて蝙蝠とぶつかることってあるんですか?



僕は既に2回ぶつかったんだけど、これって普通?


最強の最弱

偵察蝙蝠と言ってもずっと偵察してる訳でも無い。

 

 

次の日の早朝、魔王城に戻った。

 

 

魔王城、と一口に言っても正確には魔王城は5つ存在する。

 

魔王城支部と呼ばれる東西南北それぞれの名の付く4つの塔城と中央と呼ばれる魔王城、これが本殿。

 

4支部全てを落してからじゃないと中央には入れないらしいのだが、どうやったらそんなシステムになるんだろ...。

 

多分あれだな。カギとなるアイテムが必要なんだ。オーブとかそのまま鍵だったり。きっとそうだ。なんかの文献で読んだことあるもん。

 

魔王城(うち)の製作部は凄いからね。この前見せてもらった『せーぶぽいんと』は凄かった。

 

 

そんな各支部には魔王軍最高戦力の団体、『四天王』がそれぞれの担当支部で待ち構えており、やって来た勇者たちを葬り去っている。

 

 

俺は人間の姿に化け、そんな『四天王』様に挨拶をする。

 

 

「お疲れ様です。今戻りました」

 

「よお、ハツカ。今回の偵察もご苦労さん」

 

 

『四天王』の1人であられるこちら、我らが西支部担当リザードマンの『サイジャク』さんだ。

 

 

 

 

四天王とは言わば監督責任者で、各支部四天王の指示で自由に行動することが許されている。

 

勇者たちに仕掛ける攻撃も自由なので、自ら敵地に赴くところもあれば近くに来てから応戦するところもある。

 

 

魔王様的には拘りがあるらしく、

 

「城で戦ってこそが魔王戦」

 

という言葉があるほど。

 

 

つまり魔王様は待機推奨ということなのだが、

 

 

 

「っしゃいくぞ~~~!!」

 

 

「「「「おおおおおおおおーーーー!!」」」」

 

 

 

西支部(ここ)は血気盛んらしい。

 

 

 

 

 

 

改めて今回の偵察によって手に入れた情報を報告するとサイジャクさんはやる気になっていた。

 

 

それもそのはず、如何なる姑息な手を使おうと、勇者を捕獲・無力化したものには報酬が出ることになっている。

 

 

それが中々に旨いらしく、通常給料の約5倍は出ると聞いたことがある。

 

 

なので未熟なうちにヤッてしまうのが理想。

 

 

無力化なら殺してもいいのか、と言われるとそうではない。

 

実はこの魔王軍、『無益な殺生はしない主義』を企業理念(?)に掲げている。

 

...魔物の王としてそれはどうなんだ?

 

 

 

 

「お前らー! 準備はいいかーー!」

 

 

意気揚々と虫取り網を振り回してるサイジャクさんが言った。

 

 

「いつでも良いですぜ、兄貴!」

 

 

鋭い槍を持った兵士が言う。

 

 

「おう! あの生意気な勇者の身体を叩き斬ってやりますよ!」

 

 

赤い液体の付いた大剣を嬉しそうに眺めた兵士が言う。

 

 

「へっへっへ...。俺様のこの毒武器でアイツを亡き者にしてやりましょう...」

 

 

毒が大量に塗られた投げ針を舐めたのか、倒れてる兵士が言った。

 

 

他にも大勢のやる気、否、殺(や)る気の声が上がる。

 

 

...この人たちは殺す気満々ですけど、今回の作戦内容ちゃんと頭に入ってるんすかね。

 

 

「よーし、それじゃ...」

 

 

あ、良かった。ちゃんと作戦の確認するのか。

 

 

「明日に備えて今日は早めに寝ろよ!」

 

「「「「へい!!」」」」

 

「解散!!」

 

 

しないのか。

 

 

「お、おぉ~~...」

 

 

毒武器兵はまだ倒れてた。

 

 

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