やはりとなりの比企谷は間違っている   作:いけちゃん&

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前回は一言も夏目さんが喋らなかったのですが、今回は大丈夫でです!



友達?

 ・・・・どうしたものか。

 

 あいつ、いかにも話しかけてくるなオーラ出してるよな・・・

 

 はぁー。

 まあ、日にちの確認くらい1人で十分だろ。わざわざ2人で職員室まで行く必要なんてない。

 きいた事をそのまま伝えればいいはずだ。

 

 そんな誰に言うでもない言い訳をぶつぶつと考えながら職員室へと向かった。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

    ◆

 

 結論から言おう。

 八幡の精神は衰退しました。

 

 何言っているかわからないと思うが俺にも(ry

 

 なんで数学教師はみな適当なんだよ。俺たちだけ2週間とかふざけんなよ。しかも来週の月曜日からとか。

 せめて夏休み前とか誰も図書館にこなさそうな時にしろよ。

 

 はぁー。

 ため息ばかりでる。こんなの花の金曜日なんかじゃない!八幡超ぷんぷんっ!

 

 だれかこんなふざけた金曜ぶちころしてくれないかなぁ。

 チェーンソーで切り刻んでもなおよし。

 

 こうなったのは俺の責任ではないと思うが、ぼっちはとても義理堅いのでこういう場合とても相手に対して申し訳なく思う。

 

 まあ、あいつもぼっちだろうから気にしないとは思うが。

 一応謝罪の言葉と一緒に伝えるとしよう。

 

 

 

 

 

 

 

 

 「・・・・誰ですか?あなた。あっちいってください。」

 

 全力で前言撤回。

 総員撤退。 夜戦なんかせずすぐ戻ってこい川内!!

 

 あっ、おれぼっちだから総員もなにもねーわ。

 

 「・・・同じ図書委員になった比企谷八幡だ。担当する日にち聞いてきたから伝えに来ただけだ。」

 

 

 くそ、俺だって同じ委員のお前の名前を覚えたんだから、おぼえててくれたっていいじゃねーか。

 あとなんでぼっちのくせにこんなに可愛いんだよ、ちくしょう。

 

 「そうですか。っで、いつなんですか」

 「ああ。来週の月曜日からだ」

 

 俺が答えたときにはもう彼女は既にノーパソに目を向けていた。

 要件を伝えた俺は席に戻ろうとしたとき、彼女は思い出したかのように俺を呼び止めた。

 

 振り返った俺は何が起こったのか分からず萎縮してしまった。

 

 さきほど感じさせていた苛立ちは、冷徹さをおび、表情は笑顔なのにこれほどまで敵意のこめられていることがわかる笑顔なんて俺は初めてだった。

 

 「あと、ひとつだけ忠告しておきます。同じ委員になったからラッキーだとか思はないでくださいね。惚れられても迷惑です。」

 

 こいつ。なんだと思えばそんなことか。

 本物のぼっちをなめんなよ。前までの俺なら「緊張してるのかな~。そうだここは俺が緊張をほぐしてやらないと」なんて思っていたかもしれないが(本当過去の俺死ねよ)今の俺は違う。

 

 「んなわけねーだろ。俺とお前は同じ図書委員というだけで、それ以上でもそれ以下でもねーよ。」

 

 できるだけ自分が彼女にまったく興味がないとわかるようにそう言った。

 

 

 

 

 

 ・・・あれっ。おれやっちゃった?なんかまずいことでも言ったか?

 なんでそんなにも呆気に取られた顔してんだよ。なに、まさか自分では気づいてないだけで、本当はとっても痛いこと言っちゃってたの、俺?

 

 ・・・ほんとに大丈夫だよね?

 

 俺が自分のいった言葉を何度も確認していると、ようやく我を取り戻したのか彼女が口を開いた。

 

 「・・・・ふ~ん。ならいいですよ。ちょっと意外でしたけど(ボソッ」

 

 そうか。っと俺はつぶやき席に着こうとしたときまたしても呼び止められた。

 

 んだよ。さっきの流れはもう終わりって感じだったじゃねーか。

 

 しぶしぶ振り返ると彼女はまるで某SOS団団長のごとく、すっぱりといった。

 

 「私と友達になってください!」

 

 ・・・一瞬思考が停止する。

 

 はぁ?なにいってんだこいつ。さっきは惚れるなだとか完全敵意込めて睨んできたのに、しかも、さっき俺は「同じ図書委員というだけでそれ以上でもそれ以下でもない」っていったはずなのだが。後半の部分は何度も確認したからまちがってないはずだ。

 それなのにあいつ『友達になってください』って。

 一体何考えてるんだ。

 

 俺はその言葉の意味を理解できぬまま、予鈴の鐘によってなされるがままに席についた。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

  ◆

 

 「友達なんですからメアド交換しましょうよ♪はちくん!」

 「いつ友達になったんだよ。てかはちくんはやめろ」

 

 はぁ。なぜこうなった。

 

 放課後、結局あの言葉の意味を理解できなかった俺は本人に直接訪ねてみたところ、「何言ってるんですか。はちくん。目だけじゃなく、脳まで腐っちゃったんですか」と言われる始末。

 

 自分でも目があれなことはわかってはいるつもりだが、面と向かってしかも本当に哀れんで言われるとくるものがある。

 

 やめろ!やめくれぇ。

 目尻に塩水を含ませながら心の中で叫んだ八幡なのでした。

 

 話を戻すと俺はこいつに友達認定されたようだ。

 

 必死に抗議した結果がこれである。

 人生あきらめが肝心だとはよくいったものだ。

 

 とりあえずメアドを教えることにした。

 

 「てかすごいですね。普通友達でも携帯渡すのためらいますよ。」

 「別にみられちゃ困るようなことなんてないからな。」

 

 てかさっきから友達友達強調しすぎだろ・・・

 

 「メールも小町って人とAm○zonがほとんどだし。しかもこの小町って人妹でしょ。」

 「うるせえな。いいんだよ愛する小町とさえ連絡取れれば。」

 「うげぇ~」

 

 まじでひいてんじゃねーよ。千葉のお兄ちゃんはみんなこうなんだぞ!

 そうだよな!みんな!

 

 「まあいい。そろそろ俺帰るからな。」

 「なんかあるんですか?」

 

 今日は確か犬夜叉だったな。うん。早く帰らないと。

 いや、別にやることないから見てるんじゃないんだかんね!

 

 そのまま言うとまた罵倒されそうなので

 

 「あ~・・・今日は塾があんだよ。」

 「そうなんですか。」

 「ああ。んじゃあな。」

 「はい!ばいば~いはちくん。」

 

 だからはちくんは・・・・

 まあいいか。

別にあだ名なんてよくあることだ。

 いままでつけられてきたあだ名と比べたら全然だ。

 

・・・やめよう。自分で自分のトラウマをほじくり返す必要なんて皆無だ。

 

 駐輪場へ向かい、自分の自転車を見つけ帰路につく。

 

 ふと、今日の出来事を思い出す。

 

 「こんな金曜日も悪くない・・・な」

 

 あかね色に染まりつつある空を見上げ、柄にもないことをつぶやいた。

 

 

 

 

 

 




くはぁ~疲れましたw
本当に短くてごめんなさい。
次回はもっと字数が多くなると思いますのでご慈悲を。

あと、ついに3人目の俺がいるキャラが登場します!!

乞うご期待!!

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