やはりとなりの比企谷は間違っている   作:いけちゃん&

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2ヶ月も放置してしまって申し訳ありません。
今回も短いですけど。次回から頑張ります。(フラグ)


補修

はぁ・・・やはり数学は俺には向いていないな。

 いくら基本問題が出来たって応用ができなければテストでは何の意味も持たない。

 むしろ基本すら怪しい。

 

 案の定数学のサエコ先生からは

 

 「今回のテストで赤点だった人は補修を行います。このあとすぐに図書室に来てください。」

 

 まあ2人しかいなかったんですけどね、っと小さい声で付け足した事を俺は聞き逃さなかった。

  

 くそっ、なんてこった。

 今日は早く帰ってアニメ見て小町におかえりを言うという用事があったのに。

 

 ・・・そんなの用事じゃないって?ハハハ、八幡ナニモキコエナイ。

 

 というよりなんで図書室なんだ?別に教室でやったって問題ないだろうに。

 

 そんな疑問を持ちつつ、今日は補修で図書委員の仕事できないとあいつに伝えるもとい補修を受けるべく、俺は既に教室にはいないあいつにこのことを伝えるべく、図書室へと向かった。

 

________________

 

 

 

  

 

 

 

 

 「あっ、はちくん遅いですよ。もう補修始まってますよ。」

 

 あともう一人の補修はお前かよ・・・

 なんでわざわざ図書室で補修をやるのか疑問に思ったが、このせいだったのか。

 

 「・・・・お前、バカだったんだな。」

 「ムキー!!失礼ですね!同じく補修を受けに来ているはちくんには言われたくないです!」

 「ばっかお前、俺は文系だから数学とか関係ないんだよ。」

 「・・・まだ中学生なのに文系も理数系も関係ないじゃないですか!」

 

 チッ、バレたか。

 アホの子のこいつなら気づかれないと思ったんだが。

 

 「・・・・・そろそろ始めたいんだけれど。」

 

 俺がアホの子おそるべしなぞと思っていたとき、不意に横から声をかけられた。

 目線をそちらに向けると、そこに立っている彼女は髪を耳元で二つにわけており、こちらをまっすぐと見据えていた。

 

 あれ?どこかで見たことがあるな。この人。うーん、確か塾で座る場所がなかったから隣に座らせてもらった気がする。

 べっ、別に隣に座らせてもらった時にいやな顔されたのが嬉しくて覚えてたわけじゃないんだかんね。・・・誤って屋上で紐なしバンジーしちゃうかもしれないレベルだな。

 名前なんていったっけ。水・・川?いや違うな、水・・野?これも違うな。水・・、水・・

 

 「・・・ええっと、確かあんたって水川さんだろ。どうしてあんたがここにいるんだ?確か成績はよかったと思うんだが。」

 

 「・・水川ってだれ?私は水谷なんだけど。あと、なんで私がここにいるかというのは、サエコ先生に参考書と引換にあなたたちの補修を行うことになったからよ。」

 

 そうでした。そういえば彼女ともう一人の見るからにリア充オーラを身にまとっていたやつがそんなことを話してたっけ。

 ちなみに水川あさみさんってかっこいいよな。あのどんな相手に対してもズバッと言うところがとても八幡的にポイント高い。

 

 っというか、同じ生徒に補修を受けさせられるってこれなんてエロゲ?

 

 「・・・では彼がきたところだし、そろそろ始めさせてもらう。まず、どこからわからないか教えてもらっていい?」

 

  「「全部だ(です!)」」

 

 「・・・やっぱりお前はアホの子だったんだな。」

 「む、さっきから失礼ですよ。はちくんだって補修に来てるってことはアホなんじゃないですか!!」

 「ふっ、数学はそうだが俺は国語学年3位だ。よってお前はアホの子だ。」(ドヤ顔)

 

 「・・・うわ~。正直その顔はキモイです。引きました。」

 

 ねぇ、なんでこいつは真正面からそんな事言えちゃうわけ?もっとオブラートに包めよ。くそっ。帰ったら『絶対に許さないリスト』に書いてやる。もう書いてあるけど。

 しかも水谷さりげなく引いてんじゃねーよ。あんたも追加してやる。

 

 ・・・俺ってそんなひどい顔してるか?これでも目以外は整っていると思うんだが。まあ目がすべてを台無しにしてるんだけどね。あれ、目から汗が。

 

 「・・・というよりなんではじめからわからないのよ。中3の数学なんて公式さえ当てはめれば出来ると思うんだけれど。まあこんなこと言っててもしょうがないからとりあえず今日はとにかく問題を解くことから始めましょう。」

 

 まあそれが妥・・・・・・っては!!!???」

 

 「うるさいですよはちくん。何回話を中断するんですか。」

 「え、ちょっとまって。今日はってなんだよ、それじゃあ今日以外もあるみたいじゃねーか。」

 「ええ当たり前じゃない。今日のたった一日だけで合格点に達せられるわけないでしょ。来週の追試の日まであるわよ。」

 「マジでせうか・・」

 

 なんてこったちくしょう。

 早く家に帰ってラブリーマイエンジェル小町とラブラブしたかったのに。まあ実際そんなことないんだけどね。

 

 そんな俺の心の叫びも虚しく補修一日目は開始された。

 

 

 

 

 

 

 

   

 

 




おまけ①

 「では行きましょうか。平塚さん。」
 「ああサエコさん。私たちの戦場へ。」

 この日赤点の彼らの補修を彼女に託した数学教諭のサエコは同僚で国語教諭の平塚とともにある場所へと向かっていた。

 「そういえば今回は何人なんだ?」
 「今日は私たちを含めて女性が4人で男性が4人、合計8人で席は男女別れた対面式となっています。」

 うむ、そうかと答えた彼女の返答はとても力がこもっていた。

 ②へ続く!

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