「ねぇ、霊夢さん」
「なによ」
「ここって本当に参拝客が少ないですよね」
「喧嘩売ってんの?」
「ああ、いや、そういうわけでは」
「で?何、藪から棒に」
「いや、そろそろ今月も末じゃないですか」
「そうね」
「そこで博麗神社に参拝客が集まるアイデアを持ってきたんですよ」
「へぇ...聞くだけ聞いてあげるわ」
「随分と上から目線のようで」
「上だからね」
「喧嘩売ってます?」
「今なら安いわよ」
「生憎手持ちが無いのよ」
「冷やかしなら退治するわ」
「どっちにしろ交戦は避けられないのね...」
「まあそんなことよりアイデアを教えなさいよ」
「ああ、そうですね...毎年うちの神社では6月末に祭祀を行うんですよ」
「ほうほう」
「それが大祓って言うんですけど...ご存じですか?」
「ああ、聞いたことあるわね...うちのご先祖様がやってた気がするわ」
「あら、やってたんですか」
「すぐ飽きてやめたらしいけどね」
「神々への無礼さはご先祖様譲りなんですね...」
「文句ある?」
「ありませんよー」
「どうだか」
「それでどうです?」
「どうって言われてもねぇ」
「何かご不満でも?」
「そもそもどんな祭りか知らないもの」
「ああ、大祓は穢れを払う神事らしいです」
「らしい?」
「ええ、そう聞きました」
「あんたんとこはやってなかったの?」
「幻想郷に来てからはやってないですね」
「外の世界では?」
「外では手伝い程度しかやってなかったもので...」
「経験は殆どゼロってことね」
「そうなりますね」
「あんたがわざわざ提案しに来た理由が分かったわ」
「まあ大祓は外の世界では多くの神社で行われていますから。何とかなります」
「本当かしら...」
「本当ですよ!」
「すごい自信ね」
「今回は私一人でやりますからね!」
「あれ、あの保護者共は?」
「そろそろ神事も任せられるだろうとのことで」
「今回は口出しせずに見守るってことね」
「ですから頑張らないと!」
「それに私を巻き込まないでほしいのだけれどー」
「一蓮托生です!」
「仏教の言葉じゃないの」
「細かいことはいいんですよ」
「図太い現人神ね」
「これも神仏習合の一環ってことで」
「テキトーね」
「常識に囚われてはいけないのです!」
「ソレ前も聞いたわね」
「幻想郷の常識だと聞きました!」
「思いっきり囚われてるじゃないの」
「そんな!」
「まあ大祓については考えておくわ」
「よかったです」
「これでお賽銭も増えてくれればいいのだけれどねぇ」
「きっと増えますよー。めいびー。たぶん。おそらく」
「驚くほど雑ね。当日が不安になってきたわ...」
「何とかなってないじゃないの!!!」
「...早苗に全部任せるのは早かったかねぇ」
「一人前にはまだまだ遠いわね...」
「あ、あれー?」