「ねぇ、霊夢」
「なによ」
「どうですか?」
「なにがよ」
「以前の説教のことです」
「ああ、アレね」
「それで私の教えを理解して守っているのですか?」
「まあある程度はね」
「そんなに難しいことではないでしょう」
「難しいのよ」
「そうですか?」
「そうよ。鬼と力比べするくらい難しいわ」
「そんなにですか」
「そうよ」
「どうしてそれほど難しいのですか...」
「やる気がないからよ」
「.....貴方って人は...」
「ああ、言い間違えたわ」
「ですよね。さすがにそこまで嘗めてないですよね」
「やる気が出ないからよ」
「殆ど同じじゃないですか」
「違うわよ」
「どちらにせよやる気がないじゃないですか」
「それはそうね」
「...また説教されたいんですか?」
「そんなわけないじゃない」
「だったら少しは改善しなさい!」
「気が向いたら考えとくわ」
「懲りませんね...」
「ところでアンタさ」
「なんでしょう」
「今日はなんでウチに来たの?」
「ああ、そうそう。本題を忘れていました」
「閻魔サマが来るなんて珍しいじゃない」
「理由としては珍しくないんですけれどね」
「お彼岸だから?」
「それでしたら毎年来てますね」
「あー...じゃあアレかしら」
「ええ、貴方が考えていることで相違ないでしょう」
「あのサボり死神でしょう」
「はい。先刻持ち場を抜け出すのを見つけましてね」
「それで何でウチまで来るのよ」
「ここの近くで見失ったので」
「ああ、なるほどね...」
「それで本題ですが私の部下を知りませんか?」
「知らないわね」
「見てもいないのですか?」
「知らないわ」
「先程ここに来てたでしょう」
「知らないわね」
「...口止めされてますね?」
「そんなことないわよ」
「そうですか。全くあの子には困ったものです」
「全くだわ」
「あの子はどこに行きましたか?」
「うーん、私にもさっぱりよ」
「嘘ですね」
「ちゃんと本当のことを言ってるわ」
「嘘は閻魔に舌を抜かれますよ」
「のーさんきゅーね」
「だったらさっさと吐きなさいな」
「今日は来てないわよ」
「あくまでもしらを切るつもりですか」
「や、そういうわけじゃないんだけれどね」
「といいますと?」
「苦労してるのよ、こっちも」
「は?...ああ、弱みでも握られてるんですね」
「まあそんな感じかしら」
「はぁ...もういいです。何処に行ったか言わないようでしたら自分で探します」
「頭を使って探すことね」
「......ああ、そういうことですか」
「うんうん、霊夢のヤツもちゃんと私の場所を言わなかったし、今日はゆっくりサボれるさね」
「へぇ、サボりですか。仕事は終わらせたのですか?」
「あん?そりゃあサボりなんだから終わってないに決まってるじゃない...か...」
「そうですか。では説教の後で仕事に戻りなさい」
「げぇ!四季様!?どうして此処が!?」
「閻魔はなんでもお見通しというワケです。では三途の川に戻りますよ」
「べ、弁明の機会を...」
「問答無用!」
「きゃん!」
「折句みたいなものよ。サボってる暇があるなら文学でも学ぶことね」