「ねぇ、霊夢」
「なによ」
「今年は外に出ないんじゃなかったの?」
「あの紫ババアに出されたのよ」
「それで諦めて普通に過ごすと」
「そういうことよ」
「ところで今日は何の用かしら」
「用なく来たらダメだった?」
「そうじゃないのよごめんなさい」
「図書館に本を借りに来たのよ」
「私の謝罪を返しなさいよ」
「一度貰ったら私のものよ」
「酷い言い草ね。私悲しいわ」
「勝手に悲しんでなさいな」
「あら辛辣」
「早く本の続きを読みたいのよ」
「なんの本なの?」
「推理小説よ」
「そんなもの、鈴奈庵で借りればいいじゃない」
「アレは一点モノなの」
「ウチの図書館にそんなものあったかしら?」
「あのもやしが書いてるのよ」
「パチェが?」
「そうよ」
「魔法書を書いてるのは知ってたけども…」
「あなた、知らなかったの?」
「知らないわよ。今度パチェを煽る口実ができたわね」
「そ。ちょっと申し訳ない気持ちになってきたわ」
「私に?」
「紫もやしよ。なんでアンタに申し訳なくならなくちゃいけないのよ」
「私よりパチェのことを知ってる点があることによ」
「呆れた。独占欲ってヤツ?」
「そうよ。私の館に住む者のことは私が一番知っていなければならない」
「主殿は大変ね」
「家族のことを知ることは苦にならないわ」
「無粋だったかしら」
「いいのよ。貴女と私の仲でしょう?」
「そこまでアンタと仲良かったかしら」
「あら酷い。一夜を共にした仲だというのに」
「紛らわしい言い方するな」
「事実じゃない」
「事実じゃないわよ。異変の時でしょ?」
「そうよ。紅霧異変」
「夜に弾幕ごっこしただけじゃない」
「間違いではないでしょう?」
「…そうだけども」
「あら不満そう。もっかい霧でも出しちゃおうかしら」
「今度やったら幻想郷から叩き出すわ」
「怖いわ貴女」
「アンタがそんなこと言うからでしょう」
「それもそうね。ごめんなさい」
「いいわ。気にしてないし」
「Thank You Reimu」
「急にどしたのよ」
「急に母国が恋しくなってね」
「本当に急ね」
「ここだと皆日本語だからね」
「しょうがないわよ」
「そういうものよね」
「そういうものよ」
「貴女は英語とか喋れないの?」
「喋れないわよ」
「なんでよ」
「生まれも育ちも幻想郷だからよ」
「それなら仕方がないわね」
「そういうアンタは日本語上手よね」
「でしょう?これでも必死に勉強したのよ」
「カリスマの具現が勉強ねぇ」
「何事も勉強は大事よ」
「そうね。じゃあ私は勉強するために図書館に行くわね」
「それはダメ。私について勉強しなさい」
「嫌よ。私は本を読むの」
「暇なのよ」
「だったら代わりを呼んでおくから」
「それならいいわ。白黒?半霊?」
「会ってからのお楽しみってことよ」
「はぁい、レミリア・スカーレット。紅霧異変をまた起こそうって言ってるらしいじゃない?」
「」
「――――――あの紅白巫女ォ!!」