「ねぇ、霊夢」   作:鬼如月

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立冬

「ねぇ、霊夢」

 

「なによ」

 

「原子力発電に興味ない?」

 

「何?藪から棒に」

 

「最近信仰集めの調子が芳しくなくてね」

 

「また何かやるつもり?」

 

「ま、そういうことさね」

 

「ふーん...また怒られるんじゃないの?」

 

「そのために貴方を巻き込むのよ」

 

「嫌に正直ね」

 

「後でバレたら面倒でしょう?」

 

「英断ね」

 

「それでどう?原子力」

 

「名前は聞いたことあるわ」

 

「詳細は?」

 

「知らないわね」

 

「たびたび異変にも関わってるのにねぇ...」

 

「ソレ系は大体アンタのせいでしょ」

 

「そうだったかしら」

 

「流石にとぼけても意味ないわよ」

 

「貴方の頭なら忘れてると思ったんだけど」

 

「馬鹿にしてる?」

 

「ええ。かなりね」

 

「それじゃこの話は御仕舞ね。さようなら」

 

「ああ、悪かった。機嫌を直してくれ」

 

「機嫌が直る物をくれればね」

 

「物...?ああ、賽銭か」

 

「最近ウチも参拝客が減ってるからね」

 

「寒いと客足が遠のくのは何処も同じか...」

 

「ホラ、出した出した!」

 

「はいはい.....これでいいかい?」

 

「ええ、十分よ!それで原子力がどうしたの?」

 

「現金だねぇ...原子力発電をして参道を暖かくしようと思ってね」

 

「暖めるなら火でも焚いてりゃいいじゃない」

 

「やっぱり馬鹿だね、貴方は」

 

「なにおう!?」

 

「火なんかじゃいつ消えるかわかったもんじゃないじゃないか」

 

「それはそうだけれど...」

 

「それで電気の出番。こいつで明かりを灯すのさ」

 

「電気の明かりは消えないって言うの?」

 

「発電してる限りはね。その点核融合は効率がいい」

 

「よくわからないけど...それで参拝客が増えるのは良いことね」

 

「協力してくれるなら貴方の方にも設備をあげるわ」

 

「あら?いいのかしら。商売敵に塩を送って」

 

「一応分社もあるしね。こっちもありがたいのさ」

 

「成程ね。それで私は何をすればいいのかしら?」

 

「妖怪の賢者を誤魔化しといて欲しい」

 

「...そりゃまた結構な面倒ごとね」

 

「参道の整備ついでにやりたいことがあるんだが、賢者様にバレると説明が面倒でね」

 

「何をするのか怪しいけど...まあいいわ。請け負いました」

 

「そりゃあ助かる!直ぐにでも作業に取り掛かるよ!」

 

「ま、多分アイツにゃバレないでしょ!」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「こんにちは八坂神奈子。また懲りずに何かしてるらしいわね?」

 

「...やあ、八雲紫。神社では気配を感じなかったけれど」

 

「そりゃ居ませんでしたもの」

 

「それにしては嗅ぎつけるのが早すぎないかい?まだ手を付けたばかりよ?」

 

「それにつきましてはある方より言伝を預かっております」

 

「言伝...?」

 

「『ごめん、一瞬でバレちゃったけど許して♡』だそうよ。大人しくお縄に付きなさい」

 

「.........」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「....ッいくら何でも早すぎるだろうあの大馬鹿巫女!!!!!」

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