「ねぇ、霊夢」   作:鬼如月

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冬至

「ねぇ、霊夢」

 

「なによ」

 

「ちょっと手伝ってほしいことがあるのだけれど」

 

「いやよ面倒くさい」

 

「あら酷い。少しくらい内容訊いてからでもいいじゃない」

 

「アンタからの依頼なんて面倒事の予感しかしないわ」

 

「賢いわね」

 

「やっぱり面倒事なのね」

 

「まあ貴方ならすぐ終わるわよ」

 

「ふーん」

 

「興味なしね」

 

「当たり前じゃない」

 

「いつにもまして冷たいわね」

 

「寒いからね」

 

「上手い事言ってんじゃないわよ」

 

「それで何?手伝いってのは」

 

「あら、手伝う気になったの?」

 

「話を聞くだけよ。報酬次第ね」

 

「手伝ってくれて嬉しいわ」

 

「報酬!次第!」

 

「...やりがいとか?」

 

「さーて、妖怪退治でもして巫女の責務を果たさなきゃね」

 

「うそうそ、冗談よ」

 

「どうだかね」

 

「疑り深いんだから」

 

「誰のせいよ」

 

「白黒魔法使いとか?」

 

「...まあアイツのせいもあるけれども」

 

「それじゃ頼み事なんだけど」

 

「うへぇもう面倒くさそう」

 

「ほんのちょっと出かけてもらうだけよ」

 

「何処に?」

 

「今年幻想郷に現れた新勢力がいるでしょう?」

 

「ああ、アイツらね。それで?」

 

「そこに新年の挨拶をしに行ってもらおうと思って」

 

「はぁ?なんで私が」

 

「彼女達、まだウチに馴染めてないみたいなのよ」

 

「それで私が橋渡し役になれと?」

 

「まあそういうことね」

 

「んー...」

 

「あら、どうしたの?」

 

「それじゃあアンタが行ってもいいんじゃないの?」

 

「私じゃ駄目よ」

 

「どしてよ」

 

「私はこれでも妖怪の賢者よ?」

 

「一応ね」

 

「茶々を入れない。私なんかが橋渡ししても警戒されるだけになるわよ」

 

「そういうものかしら」

 

「そういうものなのよ」

 

「...思った程面倒じゃないわね。まだ何か隠してる?」

 

「まさか。そんなことをするように見えまして?」

 

「当たり前でしょう」

 

「酷いこと言うわね」

 

「どうせまだあるんでしょう、面倒事」

 

「流石は博麗の巫女。今日も冴えてるわね」

 

「そういうのいいから」

 

「はいはい、せっかちねぇ...」

 

「効率的と言いなさい」

 

「さっきの橋渡しって話なんだけど、多方面の長との顔合わせもとりつけて下さらないかしら?」

 

「...は?」

 

「まあちょっと長く拘束することになっちゃうけどしょうがないわよね」

 

「...ちょっと待ちなさい。それってどれくらいかかるの?」

 

「まあ勢力によって異なるけど...大体半年あれば全部終わるでしょうね」

 

「は...半年!?冗談じゃないわ!」

 

「冗談じゃないわよ」

 

「そんな面倒なことやってられないわよ!」

 

「残念ながら決定事項よ」

 

「なんで!」

 

「もう言っちゃったもの。貴方が来るって」

 

「私には知ったことじゃないわ」

 

「まあ多分年始には各勢力から遣いが来るでしょうから覚えておきなさい」

 

「...」

 

「気の毒ではあるけれどこれも博麗の巫女の務めよ。諦めなさい」

 

「...」

 

「...どうしたの?急に黙っちゃって」

 

「...そうだ」

 

「え?」

 

「私、来年一杯は外に出るのやめるわ!」

 

「...ちょっと待ちなさい。橋渡しは?顔合わせは!?」

 

「そんなもの知らないわよ!」

 

「えぇ…」

 

「とにかく!来年は!!来年こそは!!!外出をしないで!!!!

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

一年中楽をしてやるわ!!!!」

 

 

 

 

 

 

 

(アレ?これ以前も聞いたわね...?)

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