オグリキャップとタマモクロスが漫才するだけ   作:月胡椒

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【3】 お見舞い(コント)

タマモ「あちゃー…やってもうたわ…」

 

タマモ「まさか模擬レースで転ぶなんてな…ホンマ心配かけてすまんなトレーナー…」

 

タマモ「恥ずかしいわ、足が痛いわ、災難やったわ…」

 

タマモ「いや、まあ今は全然大丈夫やで。ちょっと擦りむいただけやし、痛く無いんやけど…」

 

 

タマモ「なんでウチの足ギブスでガチガチに固められてるの?」

 

タマモ「骨に異常無いて散々医者が言うたやんけ」

 

タマモ「え?万が一のこと考えて?」

 

タマモ「気持ちはわかるけど、大袈裟やで。きつくて跡がついてまうで」

 

タマモ「完全に骨折か何か誤解されるわ」

 

タマモ「うん…わかったわ。退院までは安静にしとるわ。うん」

 

タマモ「”足を高い位置に”って骨折ちゃう言うたやんけ!誤解されるわ!」

 

タマモ「うん、ああ、わかったわ。バイバイな」

 

タマモ「そもそも入院する必要あったんコレ?」

 

タマモ「はぁ〜…まあ、最近はずっと練習詰めやったから早めのオフって感じやな」

 

タマモ「ふー…」

 

 

オグリ「タマッ!!!」

 

タマモ「おお、オグリか」

 

オグリ「タマ!!大丈夫か!?」

 

タマモ「すまんなオグリ。心配かけてしもうて」

 

オグリ「ああ、君のことを聞いた時はビックリしたぞ」

 

オグリ「まさか痛風になってしまったなんて…」

 

タマモ「痛風ちゃうわ!!」

 

タマモ「そんな不健康な生活送ってへんやろ!!」

 

 

タマモ「違うわ。模擬レースで転んでしもうたんや」

 

オグリ「そうだったのか…ってなんだこのギブスは!?」

 

タマモ「ああ、ちゃうんや!誤解や。コレはウチのトレーナーが大袈裟なだけでなんとも無いんや」

 

オグリ「じゃあ、すぐに退院できるのか?」

 

タマモ「寧ろなんで入院してるかわからんくらいやわ」

 

オグリ「そうか…無事で何よりだ…」

 

タマモ「まあ、そう言うことや。ホンマに心配かけて悪かったな」

 

オグリ「いいんだこれくらい」

 

 

オグリ「それよりも、今日はタマに色々持ってきたんだ」ドサッ

 

タマモ「うおお、結構荷物多いな」

 

オグリ「ああ、いっぱい持ってきた」

 

タマモ「いやよう持ってきたな…コレはなんや?」

 

オグリ「本だ。入院生活は退屈だと聞いていたから持ってきたんだ」

 

タマモ「本か。助かるわ〜。どんな本持ってきたんや?」

 

オグリ「私が最近ハマってる”六法全書”だ」

 

タマモ「六法全書!?」

 

 

タマモ「え、オグリ将来弁護士にでもなるんか?」

 

オグリ「何が書いてあるか、わからなくて笑えるんだ」

 

タマモ「それはそれで問題やわ!!」

 

タマモ「大丈夫かホンマ?」

 

 

オグリ「勿論、コレだけじゃない。漫画も持ってきたんだ」

 

タマモ「なんの漫画なん?」

 

オグリ「名探偵コ○ンだ」

 

タマモ「おお、ええやんけ」

 

オグリ「あ、すまないタマ」

 

タマモ「ん?何が?」

 

オグリ「実はそれ中古品だったんだが、ネタバレが赤字で書かれてて…すっかり忘れてた…」

 

タマモ「まあ、ええわ。ある程度なら読んだことあるから大丈夫やで」パラパラ

 

タマモ「ん?”コ○ンの正体は工藤新一”…」ペラ

 

タマモ「”時計型麻酔銃を作ったのは阿笠博士”…」

 

タマモ「”眠りの小五郎はコ○ンが変声機で推理してるだけ”…」

 

タマモ「知っとるわ!!!」

 

タマモ「コ○ン見たことあるやつならみんな知っとるわ!!」

 

タマモ「なにデカデカと書いとんねん!!」

 

 

オグリ「他にも、病院の食事は味気ないと聞いてな、色々持ってきたんだ」

 

タマモ「いや〜それは助かるわ〜」

 

オグリ「まずはタマが大好きなたこ焼き」

 

タマモ「おお!」

 

オグリ「を作る機械」

 

タマモ「なんでや!!」

 

オグリ「あとは、フルーツたっぷりのクレープ」

 

タマモ「ええやん!」

 

オグリ「を作る機械」

 

タマモ「また機械か!!」

 

オグリ「タマの頭よりも大きいわたあめ」

 

タマモ「お、ええな」

 

オグリ「を作る機械」

 

タマモ「実物持ってこいやっ!!」

 

 

タマモ「なんでわざわざ機械を持ってきたんや!!」

 

オグリ「タマが言ってたじゃないか。ウチが作るモンは日本一美味いって」

 

タマモ「…言ったかもしれへんけど、ここは病院やで。こないなところで作ったら周りに迷惑やないか」

 

オグリ「そ、そうか…すまない…」

 

タマモ「まあ、しゃあないわ。でも…なんか食いたくなってきたわ…」

 

オグリ「何が食べたいんだ?」

 

タマモ「果物が入ったゼリーが食いたいわ。金はあとでやるから一階のコンビニまで行ってきてくれんか?」

 

オグリ「すまない…下のコンビニにはもう何もないんだ」

 

タマモ「え、なんでや?」

 

オグリ「お昼に全部私が食べてしまった…」

 

タマモ「出禁にされるで!!」

 

 

タマモ「迷惑やからやめときや!!」

 

オグリ「すまない…次は気をつける…」

 

タマモ「頼むで」

 

 

タマモ「まあ、ええわ。他には何を持ってきてくれたんや?」

 

オグリ「ああ、実は鶴を持ってきたんだ」

 

タマモ「つる?」

 

オグリ「ちょっと待っててくれ」

 

タマモ「…あ、千羽鶴な!」

 

オグリ「よしよし…こら、暴れちゃダメだぞ」

 

タマモ「ようこの短時間で作れたな」

 

オグリ「いや千羽鶴じゃない」

 

タマモ「え?」

 

オグリ「私は不器用だから、折り紙が折れないんだ」

 

タマモ「じゃあ、何を持ってきたんや?」

 

オグリ「言っただろう。ほら、鶴だ」バサっ

 

マンボ「キー」

 

タマモ「鷹やないかっ!!」

 

 

タマモ「ペンキで真っ白にした鷹やないかっ!!」

 

オグリ「流石タマだ。よくわかったな」

 

タマモ「わかるわ!!」

 

タマモ「なんぼアホでも鶴やないのはわかるで!!」

 

 

タマモ「なんで連れてきたん?」

 

オグリ「本物のつる一匹なら、千羽鶴に相当するんじゃないかと思って…」

 

タマモ「…まあ気持ちは嬉しいけどな、病院に動物を連れてきたらアカンのや」

 

オグリ「そうだったのか!?」

 

タマモ「せやで。次からは気をつけなアカンで」

 

オグリ「…やはり捌いて唐揚げにすれば…」

 

タマモ「食いたないわっ!!」

 

 

タマモ「大丈夫か?他にも変なもん持ってきてへんか?」

 

オグリ「他は大丈夫だ」ごそごそ

 

タマモ「何を持ってきたんや?」

 

オグリ「みんなの寄せ書きを持ってきたんだ」

 

タマモ「おお!寄せ書きか!」

 

オグリ「学園のみんなが書いてくれたんだ」

 

タマモ「そっか。嬉しいなぁ…見てもええか?」

 

オグリ「もちろんだ」

 

タマモ「どれどれ…」

 

オグリ「ん、すまないタマ。ちょっとトイレへ行ってくる」タッタ

 

タマモ「おう。行ってき」

 

 

タマモ「さて、誰が書いてくれたんかな」

 

オグリ『退院したら、一緒に走ろう』

 

タマモ「ええで、走ろうな」

 

ルドルフ『一意専心で快復につとめること』

 

タマモ「おお、会長さんも書いてくれはったわ」

 

テイオー『タマ先輩お大事に!ボクの大好きなハチミー持ってお見舞いに行くね!!』

 

タマモ「テイオーも書いてくれたんか!嬉しいなぁ」

 

テイオー『追記 ごめんなさい。オグリ先輩に取られちゃった…』

 

タマモ「何してんねん!!」

 

 

タマモ「なんでオグリが飲んどんねん!」

 

タマモ「うちもハチミー飲みたかったわ!」

 

イナリ『タマ公!怪我早く治してくれよ!寿司作って待ってるからな!』

 

タマモ「寿司か。楽しみやな!」

 

イナリ『追記 わりぃ…オグリンに全部食われちまった…』

 

タマモ「またかっ!」

 

タマモ「なんぼ食うたら気が済むねん!!」

 

 

タイキ『I prepared a lot of meat to celebrate my discharge, but it was eaten by Oguri Cap. sorry』

 

タマモ「なんで英語やねんっ!!」

 

タマモ「ちゃんと日本語で書いてくれや!!」

 

 

クリーク『大きな怪我じゃなくて本当に良かったです。いつかお見舞いに行きますね〜♡』

 

タマモ「あ、クリークのは普通やな。安心したわ…」

 

ビワハヤヒデ『今誰か、大きな頭って言わなかったか?』

 

タマモ「言うてへんわ!!」

 

タマモ「何を寄せ書きに書いとんねん!!」

 

 

エアグルーヴ『ブライアン戻ってこい!!仕事がまだ残っているぞ!!』

 

タマモ「せやから寄せ書きに何書いとんねん!!」

 

タマモ「こんなところで書いても戻る訳ないやろ!」

 

ブライアン『嫌だ。めんどくさい』

 

タマモ「寄せ書きで返事すなっ!!」

 

 

エル『すみまセン!!学園内でコンドルを見た方は居まセンか!』

 

タマモ「わかるかっ!!」

 

タマモ「ホンマに探してるんならこんなところに書くなっ!!」

 

スペ『う〜ん…わかんない…』

 

スズカ『ごめんなさい、私も知らないわ』

 

ゴルシ『コンドルじゃねぇけど、ペンキかなんかで真っ白にされた鷹っぽいのなら見たぜ』

 

マックイーン『いや、どういう状況ですの!?』

 

タマモ「寄せ書きで会話すなっ!!」

 

 

グラス『そういえば、オグリ先輩捕まえてませんでした?』

 

オグリ『いや。知らない』

 

エル『もし見つけても、食べないでくださいヨ!』

 

オグリ『私をなんだと思ってるんだ』

 

タマモ「だから寄せ書きで会話すな!!」

 

タマモ「グループラインか!!」

 

マルゼン『豚肉 玉ねぎ2 にんじん10』

 

タマモ「メモに使うなっ!!!」

 

オグリ『…肉じゃがか?』

 

マルゼン『惜しい!』

 

ルドルフ『ポトフか?』

 

マルゼン『違うわよ〜』

 

スペ『カレーですか?』

 

マルゼン『正解!!』

 

タマモ「クイズもやるなっ!!」

 

 

タマモ「なんちゅう寄せ書きやねん!!」

 

タマモ「全員しばいたろかっ!!!」

 

オグリ「ふぅ〜スッキリした〜」

 

タマモ「オグリ!!」

 

オグリ「お、どうやら寄せ書きで元気になったみたいだな!」

 

タマモ「なるかっ!!!」

 

 

 

 

 

 


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