謁見の間
兵士A「申し上げます。曹和様、城門前に着きました。」
華琳「分かったわ。城門を開けなさい。」
兵士A「はっ!!」
そう言い、兵士は下がり、城門を開けに行った。
秋蘭「華琳様。迎えに行って参ります。」
華琳「分かったわ。あなたも不安だったでしょう。」
秋蘭「はっ。ではすぐに。」
そう言って、秋蘭は城門に向かった。
春蘭「しかし、僅かな兵で敵を倒すとは。」
華琳「そうね。私でも出来るかどうか・・・。」
華侖「さすが純兄っす!!どうやったのか聞きたいっす!!」
柳琳「姉さんったら・・・。」
香風「シャンも、聞いてみたい。」
春蘭と華侖、そして香風は、興奮した様子であった。
桂花「あんた達、重要なのはそこじゃないわよ。」
栄華「そうですわ。また黄色い布を巻いていたということですわ。」
華琳「そうね。そのことも純にも聞こうと思うわ。」
桂花「はい。それが良いですね。」
そう言って、皆それぞれ顔を引き締めたのであった。
城門前
純「着いた着いた。」
焔耶「ここがお館が守ってる陳留か。」
純「そうだよ。姉上が統治して、俺がそれを守ってるんだ。」
焔耶「なるほど・・・。」
すると城門が開き、いつも通り秋蘭が出迎えたのであった。
秋蘭「純様。お帰りなさいませ。」
純「ただいま、秋蘭。そっちも、何も異常はなかったか?」
秋蘭「はい。何もありませんでした。よくぞご無事で。」
純「はは。そうだ。着いてからも紹介するが、武将1人雇ったから。焔耶、自己紹介しな。」
焔耶「はっ。」
そう言って、焔耶は秋蘭の前に立ち、
焔耶「私は、魏延、字を文長と申します。」
秋蘭「そうか、分かった。私は夏侯淵、字を妙才、真名を秋蘭と言う。以後宜しく頼む。」
焔耶「真名までお許しいただけるのか!?」
秋蘭「ああ。既に純様と真名を交換したのであろう。ならば私も交換せねば不公平だ。」
焔耶「はい!私の真名は焔耶です。」
そう言って、真名を交換しあったのであった。
謁見の間
純「姉上、ただいま戻りました。」
華琳「秋蘭、出迎えご苦労だったわね。」
秋蘭「はっ。」
華琳「戦果は報告で聞いたわ。良くやったわ。」
純「ありがたき幸せ。しかし、此度はこの者が村を守ってくれたから、村が賊の手に落ちずに済んだのです。全てはこの者のおかげです。紹介しても宜しいでしょうか?」
華琳「ええ。構わないわ。」
純「ありがとうございます。焔耶、前に。」
そう言って、華琳の前に立ち、
焔耶「私の名は魏延、字を文長と申します。」
華琳「そう。よく村を守ってくれたわ。純の臣下になったのでしょう。これからも、純を支えるように。私は曹操、字を孟徳、真名は華琳よ。」
焔耶「はっ。ありがたきお言葉。私の真名は焔耶です。」
そう言って、華琳と焔耶は真名を交換したのであった。
華琳「それで純、今回討伐した黄色い布を巻いた賊の件だけど、何か知ってることはあるかしら?」
純「その事でしたら、稟が既に情報を掴んでおります。」
華琳「そうなのね。」
純「はい。報告が遅くなり、大変申し訳ございません。稟、頼む。」
そう言われて、稟が前に立った。
稟「はっ!その黄色い布を巻いた賊ですが、張角、張宝、張梁の3姉妹が率いております。しかし、彼女らは、全く武術がありません。旅をしながら歌っているだけであり、今回の乱は彼女達の追っかけによるものです。」
華琳「そう。分かったわ。」
純「しかし、まだ3姉妹がどこに居るのかまではまだ掴めておりません。お許しください。」
華琳「構わないわ。誰が率いているのかを知れただけでも、まだ良い方よ。」
純「はっ。」
華琳「では、春蘭達もその賊の鎮圧、任せたわよ。」
春蘭「はっ!!お任せ下さい!!」
季衣「僕も頑張ります!!」
そうして、皆それぞれの持ち場に戻ったのであった。
純の部屋
純「そう言えば焔耶。」
焔耶「なんでしょう、お館。」
純「お前のその武器、なんて名前なの?」
焔耶「はっ。鈍砕骨と申しますが、それが何か?」
純「いや。そんなでかい武器を上手く扱えるなんて、流石だなと思ってな。」
焔耶「いえ。私なんてまだまだ未熟です。お館の活躍と比べたら。」
純「そんなことねーぞ。お前はあの村を守ったんだ。お前の実力でもあるんだ。誇りに思いな。」
焔耶「はっ!!ありがとうございます!!」
純「その武、頼りにしてるぞ。」
焔耶「はっ!!お館に命を捧げた身、例え火の中水の中どこへでも。」
純「そうか。ではまず、兵の動かし方と兵法、そして、武将としての心構えを再び学べ。兵の動かし方、心構えは秋蘭に、兵法は、稟と風に学ぶんだ。あいつらには話をつけるから。」
焔耶「はっ!承知致しました!」
純「では、ゆっくり休め。」
焔耶「はっ。では、失礼致します。」
そう言って、焔耶は純の部屋を後にしたのであった。暫くすると、扉に人の気配がしたので、純は刀を取った。
稟「純様。稟です。入っても宜しいですか?」
純「ちょっと待て。・・・良いぞ、入れ。」
すると、扉が開いて、稟が部屋に入った。
稟「失礼します。」
純「どうした稟、何のようだ?」
純は稟にそう質問したが、
稟「それは・・・、その・・・。」
稟にしては珍しく言葉が続かなかった。
稟「先日、秋蘭様・・・、抱きましたか?」
すると、稟は純にそういった質問をした。
純「・・・ああ、抱いた。」
稟「!!・・・一応お聞きしますが、何故ですか?」
純「好きだから。」
稟「っ!!」
純「でも、お前の事も好きだよ。俺はな稟、俺の事を好きでいてくれる人皆を出来る限り幸せにしたいんだ。だから・・・。」
すると稟は、
稟「ヒドいお人だ。私の時はいつかで、秋蘭様は先日ですか。」
純「すまん。」
稟「いいんです。その代わり、今日は、今日だけは私だけを愛して下さい。」
純「分かった。来て、稟。」
すると、稟は純に近づき、背中に手を回したのであった。そして、
稟「純様。・・・んっ。」
純に口付けをしたのであった。
純「稟・・・。んっ・・・ちゅっ。」
そして、2人は寝台に行ったのであった。すると、
稟「・・・初めてなんですよ。」
稟が突然そう言った。
純「?」
稟「私が異性を好きになったのが。」
純「そうなの?」
稟「はい・・・。」
すると、稟は純にこう言った。
稟「・・・自分でも意味が分からないくらいドキドキしてしまい、いつもの冷静な私ではいられない。そんな風にしたのは、純様なんですよ。」
そんな姿を見た純は、
稟「あ・・・。」
稟を抱き締め、また、キスをしたのであった。
稟「これまでの私なら、こんな気持ちになってはいけない、軍師としての自分に戻らなければいけないと、厳しく・・・、己を叱っている筈なんですけど。」
純「今は・・・、そうならねーんだ。」
稟「・・・はい。ずっとこうして、貴方の懐に、身を預けていたいって・・・、抱かれていたいなんて、そう考えてしまう悪い人なんです。」
そう言って、稟は純の背中に回した手を更に強くしたのであった。
稟「ちょっとだけ、妄想が激しい私ですけど、」
純「それって、ちょっとだけ?」
稟「むう。意地悪ですね。」
すると稟は、右手を純の頬に添えて、
稟「ともかく、こんな私ですけど、宜しくお願いします。」
純「ああ、こちらこそ。公私共に、頼りにしてるぞ。」
そう言って、2人は一緒に寝台に倒れ込んだのであった。