曹操軍本陣
秋蘭「純様。敵部隊の追撃隊、出発させました。」
純「後でこの辺りの賊として残られても困る。まとめて捕らえて、郷里に送り返せ。」
秋蘭「はっ。」
純「・・・で、お前達が・・・張3姉妹か?」
振り向いた純と華琳の目の前に並んでいるのは、焔耶達が連行してきた3人の少女だ。
地和「そうよ!なんか文句ある!」
純「稟、間違いないか?」
稟「はい。私が得た情報と同じ人達です。」
純「そうか。」
喜雨「・・・この3人が、張3姉妹。」
その時、自身の立場をよく理解していない3人を見つめていた喜雨は純の隣で見つめていた。
華琳「喜雨。思う所は色々あると思うけれど。」
喜雨「・・・分かってるよ。」
純(沛国は、どこもかしこも黃巾党に荒らされてる。この3人が直接手を掛けた訳ではないにしても、喜雨の立場からすれば何とも言えねーな・・・。)
喜雨「無理を言って同席させてもらったんだから、大人しくしてるよ。華琳様と純様にこれ以上迷惑は掛けないから。」
純「しかし、どうしてこんな事をした?聞いた通り、ただの旅芸人じゃねーか。」
人和「・・・色々あったのよ。」
華琳「色々では分からないわよ。子細に話しなさい。」
地和「・・・やっぱり、話したら斬る気じゃないの?」
純「それは話を聞いてからだ。お前達が黃巾党を率いて各地の略奪を行ったというなら、俺達も相応の対応をせざるを得ないな。」
地和「ちぃ達がそんなことするはずないでしょ!」
天和「そうだよ。お姉ちゃん達だって巻き込まれたんだから!」
その時、
喜雨「自分達でこの騒ぎを巻き起こしておいて・・・!」
天和と地和の被害者ぶる態度に喜雨は怒りの声を上げたのであった。
華琳「喜雨。」
純「お前の気持ちは分かる。けど、今は堪えろ。」
喜雨「・・・分かってる。悪かったよ。」
それに華琳と純は止めたのであった。
地和「その子は?」
華琳「沛国の農業を指導していた子よ。今は苑州と豫州の村々を巡って、働いてくれているわ。」
純「沛国は、黃巾党の大規模な襲撃を受けて、城まで落とされ掛けた。もちろん村々の被害も相当なものだったな。」
人和「・・・。」
淡々と語る華琳と純の言葉に、思う所もあったのか、人和はしばらく黙っていたが、
人和「・・・分かったわ。全て話す。」
天和「人和ちゃん?」
人和「ただし、私達3人の命を助けてくれる事が条件よ。そうでなければ、私は何一つ口にしないわ。」
華琳「いいでしょう。」
そして、人和は、自分達がこれまで辿ってきたこれまでの道程を話し始めたのであった。
秋蘭「各地を歌って回って、気が付いたらおかしな信奉者が増えていたと。」
天和「うん。夜、厠に起きたら壁の向こうからこっちを見てる人とかもいたし・・・怖かったぁ。」
栄華「・・・これだから男なんて油断出来ないのですわ。気持ち悪くて、臭くて下品で汚くて。少しはお兄様を見習って欲しいですわ。」
桂花「ええ。使った後の厠に入って匂いを嗅ぐとか、お風呂に忍び込んで脱ぎたての下着を集めるとか、まだ温もりの残る寝台に乗ってゴロゴロするとか、人としての品性を疑うわ。」
純「おい桂花、張梁はそこまで言ってねーぞ。」
人和「ただその頃には、護衛を申し出てくれるきちんとした子達もいたから・・・そのうち、その子達と行動するようになって。」
凪「・・・その規模が、気が付いたら大きくなりすぎていた。そういうことか。」
人和「ええ。最後のあたりは噂を聞いた子達がどんどん来るようになって、完全に収集が付かなくなってたけど。あれ、あなた達の策略でしょ。」
華琳「さあ、どうかしらね。」
華琳「それにしても・・・やはり太平要術の書は、貴女達が持っていたのね。」
天和「うん。応援してくれてる、っていう人にもらったんだけどー。逃げてくるとき、置いてきたの。」
華琳「そう・・・。」
人和「私達の天幕は陣の中枢部にあるから、あの火勢では恐らくもう灰になっているはず。」
人和「色々凄い事が書いてあって、ただの書物ではないとは思っていたけど、やはり曰くのある書物だったのね。」
華琳「ええ。けれど、そう・・・あの書は灰になったのね。」
純「姉上。もう一度、あの陣に火を放ちましょう。」
華琳「ええ、そうね。誰かに悪用されては、また今日のような事態になりかねないわね。」
純「はい。秋蘭、あの陣にもう一度火を放っておいてくれ。」
秋蘭「承知致しました。」
天和「それで、これから私達をどうするつもり?これで私達の知っている事は全て話したけど・・・。」
華琳「そうね・・・。貴女達から見た、黃巾党の事は分かったわ。」
純「喜雨。」
喜雨「何?」
純「お前はどうしたいんだ?少なくとも、ここで1番彼女達に憤りを感じているのはお前だろう。」
喜雨「僕・・・?」
喜雨「・・・そうだね。」
喜雨「でも、それは・・・みんな同じだよ。村を焼かれたり、襲われたりした人達の気持ちなら、確かに僕が1番聞いてると思うけど・・・。」
喜雨「黃巾党の情報を集めたり、街を守って戦ったり、城を落とされたり・・・悔しい気持ちは、多分村以外のみんなも同じだと思うから。」
思う所があるのか、喜雨は自らを納得させるように拳を強く握り、きつく目を閉じていた。
喜雨「最初に言った通り・・・戦場では華琳様と純様の判断に従うよ。」
華琳「そう・・・。」
人和「やはり、都に連れて行って処刑するの?それとも、塩漬けにした首を晒し者にする?」
地和「ちょっと、やっぱり殺すんじゃない!」
天和「やだー!お姉ちゃん死にたくなーい!」
天和「どうせ死ぬなら、せめて好きな人を作って、美味しい物たくさん食べて、思いっきり歌って可愛いお婆ちゃんになって、可愛い孫の笑顔に囲まれて死にたかったー!」
純(完全に天寿を全うしてんじゃねーか・・・。)
華琳「・・・ふむ。」
華琳「死なずに済む方法も、ないわけではないわよ。」
地和「・・・どういう事?」
天和「えっほんと?お姉ちゃん死にたくない!するする!なんでもする!」
人和「命乞いが早すぎるわよ姉さん。せめて条件を聞いてからにして!」
華琳「太平要術の書のおかげかどうかは知らないけれど、あなた達の人を集める才覚は相当なものよ。」
華琳「それを私達のために使うというのなら・・・その命、生かしてあげても良いわ。」
地和「何?どういうこと?まさかちぃ達を兵士の慰問の道具にするとかじゃ・・・!」
華琳「・・・半分は間違っていないわね。」
天和「えーっ!やだーっ!お姉ちゃん、初めては好きな人がいい!」
その時、
ヒュッ、ザクッ
天・地・人「「「!?」」」
地和の横に槍が飛んできて、地面に刺さったのであった。
華琳「純。」
純「すいません。ちょっと野良犬が横でキャンキャンうるさかったので、黙らせるために槍を投げたのですが、少々手元が狂ってしまいました。」
華琳「・・・そう。」
その時、天和と地和の顔は、青を通り越して真っ白になり、涙目になっていたのであった。
人和「・・・詳しく聞きましょう。姉さん達も良いわね?」
その時、天和と地和は壊れたロボットのように首を素早く縦に振ったのであった。
華琳「賢明ね。私達が大陸に覇を唱えるためには、今の勢力では到底足りない。だからあなた達の力を使い、兵を集めさせてもらうわ。」
華琳「あれだけの賊を熱狂させ、ここにいる将達にも少なからずの影響を与えた、その歌の力でね。」
人和「兵を集める?その為に働けと・・・?」
華琳「ええ。活動地域は・・・そうね。私の領内なら、好きに動いて構わないわ。通行証も出してあげる。」
すると、
地和「ちょっと。領内ならって、それじゃ私達が行きたい所に行けないって事じゃないっ!」
立ち直った地和が文句を言ったが、
人和「・・・待って。ちぃ姉さん。」
地和「何よ。」
人和が止めた。
人和「・・・曹操。曹和。あなた、大陸に覇を唱えるということは・・・、これから自分の領土を広げていく気なのよね。」
華琳「ええ。」
純「そうだ。」
人和「そこは私達が旅出来る、安全な所になるの?」
純「お前達のためではないけどな。」
人和「・・・分かったわ。その条件、飲みましょう。その代わり、私達3人の全員を助けてくれる事だけは譲れないわよ。」
華琳「交渉の必要もなさそうね。私達が欲しいのは貴女達3人だもの。1人でも欠けては、利用価値が落ちてしまうわ。」
地和「利用価値って・・・人和、こんなヤツら相手に何勝手に決めてるのよ!姉さんも何か言ってやって!」
しかし、
天和「えー。だってお姉ちゃん、難しい話ってよく分かんないし・・・。」
そう返されてしまったので、
地和「あーもう役に立たないわねっ!」
地和は頭を抱えたのであった。その姿を見ていた秋蘭は、
秋蘭「・・・。」
春蘭「・・・どうした秋蘭。なぜ私を見る。」
秋蘭「いや・・・、何でもない。」
自分と照らし合わせてしまったのであった。
純(気持ち察するわ、秋蘭・・・。俺は多分、大丈夫だと思う・・・。)
人和「でも、1つだけいい?」
華琳「何かしら?」
人和「私達が歌って、あなた達の兵を集める。その方針は理解したわ。」
人和「けど、私達はお尋ね者よ。その件はどうするつもり?もみ消すの?」
燈「・・・これだけの規模の騒乱になっては、もみ消すのはもう無理でしょうね。」
華琳「別に。」
人和「別にって・・・!」
華琳「あなた達、ひとつ誤解しているようだけれど・・・あなた達の正体を知っているのは、恐らく私達だけよ。」
地和「・・・へ?どういうこと?」
華琳「そうよね、純。」
純「はい。お前ら、ここ最近は姉上の領を出てなかったろう。」
人和「それは、あれだけ周りの捜索や国境の警備が厳しくなったら・・・、出て行きたくても行けないでしょう。」
純「現状、首魁の張角が旅芸人だってくらいは知られてるけど・・・朝廷や他の諸侯達の間でも、張角の正体は不明のままなんだ。」
地和「え、何が言いたいの?意味分かんないんだけど。」
華琳「誰を尋問しても、張3姉妹の正体を口にしなかったらしいわよ。・・・大した忠誠じゃない。」
栄華「それに、真に断罪されるべき薄汚い連中・・・、この騒ぎに便乗した盗賊や山賊は、そもそも貴女達の正体を知らなかったようですわね。」
純「そいつらのでたらめな証言が混乱に拍車をかけてな。確か、今の張角の想像図は・・・稟。」
稟「はい。こちらです。」
そう言われて稟が見せたのは、ヒゲモジャの大男の姿絵であった。それも、腕が8本、足が5本、おまけに角やシッポまで生えていたのであった。
天和「えー。これがお姉ちゃん?お姉ちゃん、こんな怪物じゃないよー!?」
地和「いや、いくら名前に角があるからって、角はないでしょ・・・角は。」
純「・・・まあ、この程度という事だ。結構苦労したぞ。」
華琳「後は・・・そうね。今の名前は捨てて、真名で呼ばれるというのもアリかもしれないわね。」
地和「ちょっ!そんなこと・・・!」
天和「あ、その手があるねぇ。」
地和「姉さん!ちぃ達の真名を誰にでも呼ばせるなんて・・・、ありえないわよ!!」
人和「・・・いえ、案外悪くないかもしれないわ。」
地和「人和まで!?」
人和「信頼を置いた者にしか許されない真名を呼んでも構わないとなれば、応援してくれる子達にとって・・・私達は、名前を呼ぶだけでも特別な存在になれる。」
地和「うぅ・・・ちぃの真名は、ちぃだけのものなのに。」
人和「ちぃ姉さん。もともと選択肢なんか無いのよ。ここで断れば、私達はこの場で殺されても文句は言えないわ。さっきの槍のように。」
地和「・・・。」
それを聞いて、地和の顔はまた青ざめた。
人和「それに、この騒ぎはまだ暫くは尾を引くはず。どこの州も、旅芸人の出入りは厳しく言われるでしょう。」
人和「そこを、生かしてくれる上に、活動するための資金を出してくれて、自由に歌っていいなんて・・・正直、破格の条件だと、私は思う。」
人和「・・・活動資金も出してくれるのよね?」
純「構わねーだろ、栄華。」
栄華「それは・・・貴女達の働き次第ですわね。」
栄華「案としては悪くありませんけれど、それが私達が兵を集める経費に勝る効果を出せないようでは・・・お金を使う価値はありませんんもの。」
人和「もちろん、やるからには成果は上げてみせるわよ。私達としても当分は情報収集が必要だけれど・・・その結果次第で援助を打ち切ってもらっても構わないわ。」
栄華「あら。少しはお金の使い方が分かっている方がいらっしゃるようですわね。」
人和「当然。誰にモノを言ってるの?」
栄華「・・・。」
人和「・・・。」
そして、この2人の間に火花が散り、そして、
栄華「・・・結構。なら、良い報告を期待させていただきますわ。」
地和「けど、援助の打ち切りはともかく・・・用が済んだからって、殺したりしないわよね?」
純「栄華の言うように、用済みになったら支援を打ち切るだけだ。」
純「けどさ、大陸一の歌い手になるんだろう?もし本当にそうなれたなら、そもそも俺達の支援が必要かさえ怪しい所だな。」
そう言い、3姉妹に発破を掛けたのであった。
地和「・・・面白いじゃない。なら、あんた達がちぃ達を切るより早く、ちぃ達の方からあんた達の支援なんかもういらないって言ってやるんだから。」
華琳「期待しているわよ。・・・喜雨もこれで良くて?」
喜雨「うん。・・・1つ付け加えるなら、これからも辺境の村は回り続けて欲しいかな。あなた達が来てくれて嬉しかったって言ってる人、結構多いんだ。」
天和「あ、それならお姉ちゃんも分かる!小さな村の人達って、お姉ちゃん達の事、すっごく喜んでくれるんだよね。もちろん行くよー!」
地和「よし!なら決まり!」
天和「・・・はいいんだけど。えーっと。結局、私達は助かるって事でいいのかな?」
人和「そうよ!しかも、これからも歌い続けられるのよ!」
華琳「ああ、そうだ。」
地和「ちょっと・・・まだあるの!?これ以上の条件は飲めないわよ!」
華琳「舞台に立つ者なら、幕引きはすべきでしょう?次の舞台に立つ前に、まずそれをなさい。・・・この幕引きの報酬をもって、最初の援助とさせてもらうわ。」
人和「・・・断れば、その時点で支援打ち切りって事ね。」
地和「幕引きって・・・いったい、何をさせるつもりなのよ。」
そして、幕引きの後、3姉妹が、仲間に加わったのであった。
苑州・陳留
陳留に帰還したが、帰って早々に招集をかけられた。
香風「おなかすいた・・・。」
季衣「うん・・・。」
そんな不満な顔をしているのは香風や季衣だけではなく、真桜や沙和も同じ表情であった。
真桜「宴会・・・あかんの?」
そう言うと、
華琳「私はそのために報奨を与えたつもりだったのだけれど?・・・私だって春蘭と閨で過ごすつもりだったわよ。」
と朝廷の使者の前ではっきりと言ったのであった。すると、
純「そういうのは、あまり人前では言わない方がいいですよ、姉上。ましてや朝廷の使者の前だったら。」
純が謁見の間に入って言ったのであった。
華琳「遅かったわね、純。」
純「申し訳ありません、色々と。」
その時、
??「アンタが曹和か。」
胸をサラシで巻いた袴姿の少女が純に話しかけた。
純「そうだが、アンタは?」
霞「ウチは張遼や。すまんな。みんな疲れとるのに集めたりして。すぐ済ますよって、堪忍してな。」
純「そっか。」
すると、
香風「あー。」
香風が張遼を見て反応した。
霞「久しぶりやな、香風。こないだの撤退手伝うてもろうて以来か。」
華琳「張遼殿。あなたが大将軍・何進殿の名代かしら?」
霞「や、ウチやない。ウチは名代の副官・・・ああ、うん。ねねは補佐やから、ウチが副官やな。」
春蘭「なんだ。将軍が直々にというのではないのか。」
霞「あいつが外に出るわけないやろ。椅子にふんぞり返って賄の銭数えるんで忙しいんやから。」
そうはっきり言ったのであった。その時、
??「呂奉先殿のおなりですぞー!」
呂布「・・・。」
呂布とその補佐らしき人が入ってきた。
??「曹孟徳殿、こちらへ。」
華琳「はっ。」
呂布「・・・。」
しかし、呂布は何も言わず広間の上座でボーッと突っ立ったままだが、純をじっと見つめていたのであった。
??「えーっと、呂布殿は、此度の黃巾党の討伐、大義であった!と仰せですぞ!」
華琳「・・・は。」
呂布「・・・。」
??「して、張角の首級は?と仰せなのです!」
華琳「張角は首級を奪われることを恐れ、炎の中へと消えました。残った跡をくまなく探させましたが、もはや骨の欠片すらも燃え尽きており・・・。」
呂布「・・・。」
??「ぐむぅ・・・首級がないとは片手落ちだな、曹操殿。と仰せなのです!」
華琳「・・・申し訳ございません。」
純(ヤベえな、姉上怒ってやがる・・・。)
呂布「・・・。」
??「今日は貴公の此度の功績を称え、西園八校尉が1人に任命する・・・という、天子様のお達しを携えて来た。と仰せなのです!」
華琳「は。謹んでお受けいたします。」
呂布「・・・。」
??「任命式は近日、禁中にて行われる。日取りは改めて伝えるゆえ、待つように。と仰せなのです!」
呂布「・・・。」
??「これからも天子様を支える諸侯の1人として、日々の職務を全うするように。・・・では、用件だけではあるが、これで失礼させてもらう。と仰せなのです!」
呂布「・・・おわり?」
??「そうですぞ。ささ、恋殿!こちらへ!」
しかし、
呂布「・・・。」
呂布は純を凝視していたのであった。
??「恋殿、どうなされたのです?」
霞「恋、どないした?」
すると、
呂布「お前、強い・・・。多分恋と同じかそれ以上に・・・。」
呂布は無表情のまま純に言った。
純「はっ?」
??「恋殿、何を言っているのです!?お前、恋殿に何をしたのですか!?」
純「・・・何もしてねーよ。」
??「嘘をつくなです!!うぅ、ちんきゅーキーック!!」
そう言って、純に飛び蹴りを繰り出したが、
ガシッ!
純は少女の足首を掴み、そのまま逆さにぶら下げたのであった。
??「はーなーせー!離すのです!」
純「いきなり蹴ってくんじゃねーよ。まぁ、離してもいいが、このまま離したら、お前の頭かち割れて死ぬぞ。それでいいなら離してやろうか?」
そう言うとその少女は、涙目になってしまったのであった。
??「イヤーなのですー!!」
華琳「純、離してあげなさい。」
純「はっ。」
そう言って、純は優しく下ろしたのであった。
??「うぅ・・・ぐすっ、ヒック・・・。」
呂布「ちんきゅー。今のはちんきゅー悪い。」
陳宮「うぅー、恋殿ー。」
霞「・・・ま、まぁ、そゆわけや。堅苦しい話で時間取らせてすまんかったな。あとは宴会でも何でも、ゆっくり楽しんだらええ。」
霞「ほななー。」
そう言って、張遼達はその場を後にしたのであった。すると、
全員「「「・・・プッ、あははははっ!」」」
純「な、何だ!?」
皆が笑い始めた。
真桜「大将、めっちゃおもろかったで!」
沙和「笑い堪えるの必死だったのー!」
凪「・・・プッ!」
香風「プッ!」
華侖「あははははっ!」
柳琳「ね、姉さん、笑いすぎよ。ふふっ!」
栄華「そうですわよ。華侖さん!!ふふっ!!」
秋蘭「純様、仮にも都の将ですよ?くくっ!」
春蘭「華琳様を見下した罰だ。あはは!」
桂花「ホントよ!よくやりました、純様!くくくっ!」
稟「あはははっ!!」
風「稟ちゃん、気持ち分かりますが、笑いすぎなのです。プッ!」
焔耶「あははははっ、お館、流石です!!」
純「俺は別に・・・。」
華琳「あなたって、本当に最高ね!!」
純「姉上まで・・・。」
華琳「春蘭、閨に戻りましょ!!気分がいいったらありはしないわ!!」
春蘭「はっ!!」
さっきまでの重い空気から一変し、最後は笑いに包まれた。
そして、黃巾党との戦いは終わりを告げ、朝廷からの次の使者が来るまでの日々を、いくらか穏やかに過ごすことになったのであった。