投稿できました。今後、キャラを入れても、小説の関係上、登場させないキャラもおります。ご了承下さい。
では、どうぞ。
汜水関
焔耶「・・・噂には聞いていたが、高いな。」
星「そうだな。」
その巨大な砦の足元に展開しているのは、幽州と徐州、そして劉備の連合軍。連携の撮れていない反董卓連合には珍しく、それぞれの隊はお互いを助け合うような動きを取っている。
凪「・・・始まったな。だが、本当に見ているだけでいいのか?」
焔耶「いいんだ。指示あるまで戦闘態勢のまま待機が、お館と華琳殿、特にお館の命だ。」
真桜「ま、今んとこはこっちが有利みたいやし、大丈夫やろ。」
その時、
沙和「あれ?門が開いて、砦から兵士が出て来たの・・・。」
城門が開いて、兵士が出て来たのだ。
焔耶「・・・定石で言えばこの場は籠城だ。勝てないまでも、負けはないはずだぞ。」
星「確かに、基本はそうだからな。」
凪「先ほど劉備陣営の将が何か言っていたようだし、挑発にでも乗ったんだろう。」
真桜「守備隊の将ってどんだけアホやねん・・・。」
凪「む。あの先頭にいるのは・・・。」
真桜「知っとるんか、凪。」
凪「・・・ああ。確か、華雄将軍だ。前に黃巾党に包囲されている所を助けた事がある。」
焔耶「・・・そうか。む、劉備陣営からも出て来た。・・・あれは、関羽か。」
沙和「きれいな黒髪なのー。」
星「中々の闘気だな。」
凪「焔耶、知ってるのか?」
焔耶「ああ。以前青州に出陣した時に会った事がある。」
すると、
秋蘭「劉備陣営の中で、一番筋の通った武将だ。」
と秋蘭が柳琳と一緒にやって来た。
焔耶「秋蘭様、柳琳様。」
凪「お二人とも、どうしてこんな所に?」
秋蘭「あまりに暇なのでな。伝令役を買って出た。」
焔耶「お館は何と?」
柳琳「汜水関が破られたら、ただちに進撃を開始して下さい。劉備さん達が様子見で引いた隙を突いて、一気に関を抜けるそうです。」
秋蘭「うむ。その後、散り散りになった敵に追撃をかける。」
真桜「敵の罠やったら?・・・あ。」
すると、守備隊の将が馬の上から落とされたのであった。
秋蘭「・・・今討ち取られたのが汜水関の総大将だ。自分から飛び出したのもそうだが、そのうえこのまま討ち取られるようなら・・・、そう器用な作戦が立てられる輩とも思えんな。」
と秋蘭が呆れ顔で言ったのであった。
焔耶「今が好機です。」
秋蘭「うむ。こちらも移動を開始するぞ。もうすぐ姉者が突っ込んでくる手はずになっているから、柳琳と一緒にうまく流れに乗るがいい。」
焔耶「分かりました。総員、移動を開始せよ!あの門が閉まるまでに無理矢理ねじ込め!」
兵士「「「おおーっ!!」」」
そして、汜水関は難なく抜ける事が出来たのであった。
連合軍本陣
袁紹「華琳さん!何を考えていらっしゃいますの!」
華琳「劉備達は戦闘直後で、いったん矛を引いた形だったわ。そこで反撃を受けると厳しいだろうと判断したから、追撃を引き受けようと思ったのだけれど?」
純「麗羽、現場判断だった故、連絡が行き届かなかった。申し訳なかった。」
純「だが、汜水関を一番に抜けたかったという風に見えてしまったのは否定しない。けれど、敵軍の追撃が主な目的だったのは確かだ。分かってくれ。」
と純は麗羽に謝罪した。
華琳「純もこう言っているのだし、それでいいのではないかしら?」
袁紹「ぐ、ぐぬぬぬぬぬぬ・・・っ!分かりましたわ!純さんのお顔に免じて、今回は大目に見ますわ!」
純「助かる。その代わり、詫びと言っちゃ何だが、次の虎牢関一番乗りは、麗羽が取っても構わない。」
華琳「ただ・・・、追撃が必要になった場合、誰かに引き受けて貰えると助かるわね。」
袁紹「なら、私・・・」
華琳「錦馬超、あなた達はどう?」
袁紹「・・・ッ!」
馬超「ああ、あたし達は遠慮しとくよ。野戦ならいくらでも引き受けるけど、砦攻めは得意じゃないし、わざわざ残党を追い回すだけってのもなぁ。」
華琳「そう。なら、他に誰かいないかしら・・・。袁術は来ていないし。」
袁紹「で、でしたら、追撃は私が引き受けてもよろしくてよ!虎牢関の一番乗りは、今度こそ私達袁家一門ですわ!」
華琳「・・・はいはい。なら、それでいいわね。」
純(相変わらずチョロいな・・・。)
そして、華琳と純は一緒に天幕を出た。
曹操軍陣営
桂花「お帰りなさいませ、華琳様!純様!いかがでしたか?」
華琳「虎牢関攻略の指揮権は引き受けてきたわよ。これで良いのね、桂花。」
桂花「はい。ここで呂布と張遼を破れば、華琳様と純様の名は一気に高まるでしょう。それは華雄ごときの比ではありません。」
純「後姉上、もし張遼を我が陣営に引き入れたいのなら、春蘭が最適ですよ。」
華琳「あら、どうして私が張遼を欲しいと思っていると気付いたのかしら?」
純「初めて会った時から欲しそうな顔をしていたではないですか。」
華琳「相変わらず鋭いわね。なら、どうやったら捕まえれるかも考えているのでしょう。」
純「はい。彼女の強みは個人の武よりも用兵です。兵を奪い取った上で捕らえるのであれば、兵は桂花が。張遼は春蘭が何とかしてくれるでしょう。」
桂花「お任せ下さい!」
しかし、
春蘭「わ・・・、私ですか!?」
まさか自分が言われるとは思わなかったのか、春蘭は驚いていたのであった。
華琳「あら、してくれないの?春蘭。桂花はしてくれるようだけれど?」
桂花「・・・ふふん。」
春蘭「くぅぅ・・・っ!張遼ごとき、ものの数ではありません!十人でも二十人でも、お望みの数だけ捕らえて参りましょう!」
純「良し。張遼は桂花と春蘭に任せる。見事捕らえてこい!」
春・桂「「はっ!」」
そして、軍議は終わり解散となった。純はすぐさま自分の天幕に戻った。戻ってすぐに、
純「稟。」
稟「はっ!」
稟を呼んだ。
純「お前の隠密にこの手紙を持たせて、洛陽の董卓に渡して返事を貰ってきてくれ。」
と言って、稟に手描きの手紙を渡した。
稟「これは一体・・・。」
純「説明は後でする。すぐに頼む。」
稟「分かりました。」
そして、稟は隠密にその手紙を渡したのであった。
洛陽・朝廷
董卓「天子様。お茶が入りましたよ。」
献帝「うむ。・・・苦労であるな。」
董卓「ここは私しかいませんから、構いませんよ。白湯様。」
献帝「・・・ん。」
その時、
隠密A「ご無礼つかまつり、申し訳ございません。董卓殿と天子様ですか?」
董・献「「!!」」
稟の隠密が、董卓と献帝の前に現れた。
董卓「貴方は誰ですか?」
隠密A「自分は曹和様の軍師郭嘉様の隠密でございます。曹和様の命により、手紙を届けに参りました。」
そう言って、董卓は手紙を受け取り、読んでいった。ある程度読み終えると、
董卓「本当ですか?」
献帝「月?」
董卓「私や詠ちゃん達、そして白湯様らを助けるのは?」
隠密A「自分は手紙を渡してこいと言われましたので。」
月「では、この話を受けたいのですが、詠ちゃんと話してみます。」
隠密A「かしこまりました。」
董卓「その代わり、条件があります。」
隠密「何でしょう。」
董卓「私に付いてきてくれた人達の中に故郷に帰りたい人もいると思います。ですので、その人達を涼州まで帰してください。」
隠密A「・・・分かりました。主にお伝えしましょう。」
そう言って、隠密はその場から消えた。そして、董卓は賈詡達と話し合い、純の話を飲んだのであったが、呂布と陳宮、そして張遼はその時戦場にいて手が離せなかったため、この話が出来なかったのであった。
曹和隊陣営
稟「純様。隠密が戻りました。その際、条件付きで申し出を受け入れるとか。」
純「その条件は?」
稟「董卓軍の中で、故郷に帰りたい者を帰して欲しいとの事。」
純「分かった。その件は馬超に頼もう。他には?」
稟「いえ、特には。」
純「分かった。」
稟「純様、どうしてこのようなことを?」
純「ああ。この作戦はな・・・」
そう言って、純はとある作戦を伝えた。それを聞いた稟は驚いていたが、すぐにいつもの冷静な顔になり、納得したのであった。
翌日・曹操軍陣営
華琳「では、昨日話した作戦通りに行くわよ!」
全員「「「はっ!!」」」
純「流琉は、この戦が初陣だったな。汜水関では遠巻きに見ていただけだったが、実際に相手を目の前にして、どうだった?」
流琉「正直・・・、ちょっと怖いです。熊や虎を退治した事はありますけど・・・。」
純「・・・そうか。」
華琳「・・・まるで貴方ね。」
季衣「大丈夫だよ!僕も一緒に戦うから、頑張ろう。ね!」
流琉「うん!」
純「大丈夫のようだな。では、かい・・・」
しかし、
華琳「の前に、純、あなた私に報告しなければならない事があるんじゃないかしら?」
と言った。
純「・・・何故そう思ったのですか?」
華琳「あなたが私のことを理解しているように、私もあなたのことを理解しているのよ。」
純「・・・分かりました。俺は、天子様だけでなく董卓も助けようと思う。」
その言葉に、華琳以外の皆は驚いた。
華琳「どうしてかしら?」
純「今回の戦は、麗羽の腹いせが原因です。董卓に非はありません。それどころか、彼女は洛陽を平和にしようとしております。そのような者を殺すなど俺には少し気が引けます。」
華琳「けど、もし董卓を助けたことがバレたら、連合は私達の所に矛を向けて来るわよ。」
純「だから彼女には表向きは死んで貰います。洛陽に火を放ち自害した事にします。そうすれば、怪しまれないと思います。それに、上手くいったら彼女の領土の西涼が手に入るかもしれません。」
その言葉に、流石の華琳も驚いた。
華琳「あなたって、時には思い切った事をするわね。でも、それには董卓が了解した場合でしょう。そう簡単に了解するとは思えないけど。」
純「それでしたらご心配なく。既に了解を得ております。条件付きで。」
桂花「えっ!!」
燈「・・・!!」
華琳「その条件とは?」
純「董卓軍の中で故郷に帰りたい者は帰して欲しいと。」
華琳「それをどうやって帰すのかしら?」
純「馬超に頼み、一緒に連れて帰って貰います。」
そして、
華琳「・・・そう。そこまで考えているのなら、もう何も言わないわ。あなたに任せるわ。」
純「ありがとうございます。では、俺は馬超に話をつけてきます。」
そう言って、純は焔耶と一緒に馬超の陣に向かった。その際、華琳達は純は曹操軍にとって、なくてはならない存在である事を改めて再認識したのであった。
涼州軍陣営
純「失礼。馬超殿に会いたい。」
兵士A「名前を聞いてもよろしいでしょうか?」
純「典軍校尉曹孟徳が弟、曹子元と申す。こっちは部下の魏延。」
兵士A「分かりました。少々お待ち下さい。」
そう言って、天幕の中に入った。そして天幕から出て来て、
兵士A「お待たせしました。馬超様がお会いになるそうです。」
そう伝えた。そして、純達は天幕に入った。
純「突然の訪問にもかかわらず会っていただき、ありがとうございます。典軍校尉曹孟徳が弟、曹子元と申す。こちらは部下の魏延と申す。本日はお願いがあって参りました。」
馬超「別に構わんよ。それで願いとは?」
純「実は・・・」
そう言って、純は董卓に関わることを全て言った。馬超はその条件を受け入れたが、これには馬超の母である馬騰も一枚噛んでいたことに驚いていた馬超と、その妹の馬鉄であった。そして、天幕を出る際、
純「そう言えば馬超。」
馬超「ん?」
純「あの日から槍の腕は上げたか?」
と純は馬超にそう言った。それに対し馬超は、
馬超「!!ああ、あの日から一度も鍛錬は怠っていない!!」
純「そうか。・・・ではな。」
そう言って、純は天幕を後にした。その時の馬超の顔は、非常に嬉しそうであったと、後に馬鉄は振り返って言っていたのであった。