恋姫無双〜覇王の弟〜   作:ホークス馬鹿

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76話です。

皆さん、明けましておめでとうございます。今年もよろしくお願いします。

2022年最初の投稿です。

では、どうぞ。


76話

夜、とある部屋

 

 

 

秋蘭「ぐ・・・かは・・・ッ。」

 

秋蘭「ごほ、げほ、ごほっ!」

 

とある部屋で、秋蘭が一人辛そうにむせていた。

 

秋蘭「・・・うぅ・・・。」

 

秋蘭「ま・・・まだだ・・・。この程度の事で朽ちるなよ・・・私の体・・・。」

 

秋蘭「決して純様に寂しい思いをさせてなるものか・・・!」

 

秋蘭「私は・・・純様と共に・・・。」

 

そう、秋蘭は一人呟いたのだった。

 

 

 

 

翌日、純の部屋

 

 

 

 

この日、純は一人自分の部屋で刀の手入れをしていた。その時、

 

秋蘭「純様、秋蘭です。入って宜しいでしょうか?」

 

純「秋蘭?良いぞ、入れ。」

 

秋蘭「はっ。」

 

秋蘭が純の部屋に来た。

 

純「どうした、何か用か?」

 

すると、

 

秋蘭「純様、本日何か予定がありますか?」

 

と尋ねてきた。

 

純「いや、今日は特に予定は無いな。何で?」

 

秋蘭「もし宜しければ、一緒に出かけませんか?」

 

純「え?俺と?」

 

秋蘭「はい、最近一緒に出かけていないので。」

 

と秋蘭は言った。

 

純(そう言われて見れば、最近秋蘭と出かけてねーな・・・。)

 

その際、純はそう思っていた。

 

秋蘭「あの・・・駄目、でしょうか?」

 

すると、秋蘭は上目遣いで純にそう答えた。

 

純「ううん、良いよ。行こう。」

 

それを見た純は、秋蘭の頭を優しく撫でて、そう答えた。すると、

 

秋蘭「はい!!」

 

秋蘭は柔らかい笑みを浮かべそう答えたのだった。

 

純「それじゃあ、行こう。」

 

秋蘭「はい!」

 

すると、秋蘭は純の腕を組み、一緒に街に出かけたのだった。そして、二人で買い物したり、商品を見たりした。買い物をある程度終えると、

 

純「飯にすっか。」

 

秋蘭「そうですね。実は私のオススメの店があるのです。今日はそこに行きましょう。」

 

純「ほう、それは興味があるな。では、行こうか。」

 

秋蘭「はい。」

 

そう言い、共にその料理屋に行った。その店は、大衆向けではなく、少し高級な個室の店だった。

しかし、高級という事だけあって料理は美味く、二人で舌鼓を打ち、ゆっくりする事が出来た。そして、食べ終えると、

 

純「なあ秋蘭、今度は俺の秘密の場所を案内してやろうか。」

 

秋蘭「純様の秘密の場所ですか?」

 

純「ああ、これは俺しか知らない場所なんだ。特別にお前に教えてやる。」

 

秋蘭「ふふっ、分かりました。ではお願いします。」

 

純が秋蘭に秘密の場所を教えると言い、秋蘭と一緒に行った。

その場所は、少し高い丘で、静かで風がとても心地良い場所だった。

 

純「俺さ、たまにここで昼寝してるときあるんだよ。」

 

秋蘭「確かに、ここは静かで風が気持ち良いですね。」

 

純「だろ。けど、ここの良い所はそれだけじゃねーんだ。」

 

秋蘭「?何ですか?」

 

純「もうじき夕方になるから、その時分かるよ。」

 

そう言い、秋蘭は純と一緒に夕方になるまで待った。

そして、夕方になり、

 

純「これだよ、秋蘭。」

 

と言った。するとそこには、夕日で赤く染まった街があった。

 

秋蘭「・・・綺麗。」

 

純「だろ?この景色を見つけたとき、スゲー気に入っちゃったんだよね!だから、これは俺とお前だけの秘密な!」

 

秋蘭「私と純様のですか?」

 

純「ああ!」

 

それを聞いた秋蘭は、純に抱き付いて胸に顔を埋めたのだった。

そして、暫く経った後、

 

純「・・・帰ろっか。」

 

秋蘭「・・・はい。」

 

そう言って、二人は城に帰ったのだった。

そして、その日の夜も、二人は一緒に部屋に行き、寝台で互いを求め合ったのだった。

そして、

 

純「秋蘭・・・大丈夫か?腹・・・痛くねーか?」

 

と純は秋蘭の体を心配した。

 

秋蘭「大丈夫ですよ、純様。私もヤワではありません。」

 

純「そっか・・・。」

 

そう言うと、純は秋蘭の髪をそっと撫でた。すると、秋蘭は嬉しそうに微笑んで、手元に頭を寄せ、

 

秋蘭「純様・・・。」

 

と甘える声を出したのだった。すると

 

秋蘭「・・・純様。」

 

純「ん?」

 

秋蘭「一つ聞いても良いでしょうか?」

 

純「どうした?」

 

秋蘭「純様は、後悔した事がありますか?」

 

秋蘭はそう言って純に尋ねた。

 

純「後悔って・・・何?仕事の失敗か?」

 

秋蘭「いいえ。」

 

純「なら、ねーな。俺は今の人生に後悔なんてねーよ。」

 

純「今も、お前との間に子供が出来れば嬉しいのになーって思ってるくらいだからな。」

 

と純は言った。

 

秋蘭「ふふ・・・そうですか。」

 

その答えに、秋蘭は穏やかな笑みを浮かべたのだけれど、少し寂しい顔をしていたのだった。

 

秋蘭「・・・今までの戦の事です。」

 

秋蘭「知っていると思いますが、私は兵に、戦場で死ねと言い続けてきました。」

 

純「ああ、知ってるよ。」

 

秋蘭「だがそこで死んだ者達は・・・死んだ後、どうなるのでしょうね。」

 

と秋蘭は純に言った。

 

純「・・・。」

 

秋蘭「・・・すいません、詮無い事を聞きましたね。」

 

すると、

 

純「秋蘭が言いたくねーんならいいけど・・・」

 

純「そんな後悔なら、俺もたくさんしてるぞ。」

 

と純は言った。

 

秋蘭「・・・。」

 

純「あの時、俺がああやって指揮していれば、あの兵士は死なずに済んだのではないのか。もしくは、あのような怪我をせずに済んだのではないか。戦が終わった後、俺は常にそう考えていた。」

 

秋蘭「純様・・・。」

 

純「でも、例え俺が死んでも、他の誰かが死んだとしても・・・それであの戦乱の時代が止められたんだったら、それはきっと意味があった事なんだと俺は思ってる。」

 

純「そうじゃなきゃ・・・死んでった者達は、浮かばれねーよ。」

 

秋蘭「・・・そうですか。」

 

純「秋蘭もさ・・・聞いて欲しい事があったら、遠慮しなくていいからな?何でも聞いてやるから。」

 

秋蘭「・・・はい。」

 

純「・・・そんじゃあ、寝よっか。」

 

秋蘭「はい・・・。」

 

そう言って、二人は一緒に抱き合ったまま眠りについたのであった。

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