あれから数日後、
純「姉上、お呼びですか。」
華琳「ええ。純、これから新しい文官希望者の面接があるんだけど、純は秋蘭と一緒に面接官になって欲しいの。」
純「分かりました。なら稟も連れて行っても良いですか。」
華琳「何故かしら?」
純「稟も文官なので、俺よりも上手く出来ると思うので。」
華琳「分かったわ。貴方に任せるわ。」
純「はっ。ではこれにて。」
そう言って、純はその場を後にしたのであった。
執務室
純「稟、いる~?」
稟「あ、はい純様。」
純「丁度良かった。頼みがあるんだけど。」
そう言って、稟に面接官の手伝いが出来るか尋ねた。
稟「なるほど。文官希望者の面接官をですか。」
純「ああ。俺より稟か風が上手く出来ると思って。何か悪いな」
稟「別に構いませんよ。純様のご命令でしたら、何処へでも付いていきます。」
純「そっか。ありがとう、稟。じゃあ、行こ。」
そう言って、純と稟は面接場所に向かった。
そして部屋に入ると、そこには秋蘭と2人の文官がいた。
純「悪い、遅くなった。」
秋蘭「構いません。では、始めようか。」
そして途轍もない長い時間が始まった。半分が終わり一時休憩し、また再開した。
休憩室
??「やっと、次は私の番ね。って、あなた大丈夫?」
文官候補A「え、ええ。少し気分が悪くなって。」
そう言って、その人は医務室へと連れて行かれたのであった。
??「私だけになったわね。けど良かったわ。そのほうが自分を売り込めるもの。」
一方、
純「ふわぁ~。」
稟「・・・純様。」
その時、稟はジトッとした目で純を見た。
純「ああ、悪い。こういうのは慣れてねーんだ。秋蘭、次で最後だよな。」
秋蘭「はい。ところで純様。何人に丸を付けましたか?」
純「俺は10人くらいかな。」
秋蘭「手厳しいですね。私はその倍は違うのですが。」
純「そうなんだ。稟は?」
稟「私も秋蘭様と同じくらいです。」
そして、最後の組が入ってきて、その者は猫耳の頭巾を被っていた。
??「失礼します。」
??(何と、曹和様自ら面接官をしていたなんて!でもこれは、売り込める絶好の機会よ!夏侯淵様もいらっしゃるようだし・・・。)
そう思い、彼女は純達の前にある椅子に座った。
純「ええっと、名前は荀彧か・・・。以前は南皮の麗羽に仕えていたんだな。」
桂花「はい。袁紹の下で軍師として仕えておりましたが、袁紹は少し・・・、えっと、名門である事を理由にその・・・。」
荀彧が言葉に詰まっているのを気にした純は、
純「正直に言って良いぞ。此処は別に麗羽の事をどう言おうと別に気にしねーから。」
桂花「・・・分かりました。袁紹は名門である事を理由に偉ぶり、尚且つ馬鹿である事に愛想が尽き、辞めさせていただきました。」
そう言って、麗羽をバッサリと切り捨てた。
桂花「そして、前々から仕えてみたいと思っておりました曹操様と曹和様の下に行きたいと思い、任官を希望致しました。」
純「・・・なるほど。」
そう言った純は、秋蘭と稟に尋ねた。
純「秋蘭。稟。俺の独断で採用か否か決めて良いか?」
秋蘭「え、ええ。構いませんが。」
稟「私も構いません。」
純「分かった。荀彧。では明日から我が姉であり、主でもある曹孟徳に軍師として仕えよ。」
桂花「え?宜しいのですか?」
純「ああ。今回の面接以外で、筆記試験があっただろう。それの答えと今回の面接で判断した。なかなかの才能の持ち主だ。一文官などもったいないと判断した。」
桂花「そ、そうですか。よろしくお願いします。」
秋蘭「ではこれにて解散!純様、また後で。」
そう言い、秋蘭はその場を後にした。
そして、
桂花「あの、ありがとうございます。おかげで、憧れの方の下で働けます。」
純「なに、気にすんな。その代わり、戦の時は期待してるぞ。」
桂花「御意っ!!」
純「俺の真名は純だ。よろしくな。」
桂花「真名まで!宜しいのですか!?」
純「ああ。仲間になるんだから当然だ。」
桂花「では、私の真名は桂花です。」
純「ありがとう。で、こっちが俺の軍師の」
稟「郭嘉です。真名は稟です。」
桂花「よろしく、稟。私は桂花よ。」
稟「はい、桂花。」
そして、3人はその場で少し話し合い、別れたのであった。
稟「純様。」
純「ん?どうした、稟。」
稟「面接で言えなかったのですが、ちょっと気になった情報がありましたので、ご報告が。」
純「良いよ。何。」
稟「幽州で、劉備という者が義勇軍を率いたという情報です。」
純「劉備。お前が気にするというのは、その者はただ者ではないと言うことか。」
稟「はっ。その者は、実際に智も武も大した者ではありません。しかし、溢れんばかりの人徳とその魅力、そして、彼女の側に仕えている関羽と張飛も一騎当千の豪傑。また、他にも見慣れない衣を着ている男がいました。」
純「見慣れない衣?」
稟「純様は、天の御遣いの噂は聞いておられますか?」
純「ああ。確か、管路と申す占い師が流布していたな。ただの噂だと気にとめなかったが。」
稟「恐らくその者ではないかと。」
純「そうか。引き続き劉備達を探れ。」
稟「はっ!」
純「それと、風にも孫策以外に気になる情報があったら、すぐに報告してくれと伝えてくれ。」
稟「ご心配なく。そう言ってくると思ったので、風には伝えておきました。」
それを聞いた純は笑みを浮かべ、目を閉じ黙考した後、口を開いた。
純「我が子房なり。」
それを聞いた稟は一瞬驚いた表情をした。
稟「もったいない、お言葉にございます。」
彼女は感動しているのか震えた声で返事をしたのであった。
純「さて、稟。他にも相談したいことがあるんだ。」
そう言って、純は稟の手を取って、自身の部屋に向かった。その後の稟の機嫌が非常に良かったと後に風は語っていたのであった。
その後、純は秋蘭に声を掛けるが、秋蘭は少し不機嫌そうにそっぽを向き、どこかに行ってしまった。その埋め合わせに後日純と秋蘭は一緒に買い物に行ったのだが、その時秋蘭は、終始純の腕に抱き付き、最後は純の背中に手を回し、純の胸に顔を当てて匂いを堪能していたのである。