「ナイハーゴの葬送歌·············?」
ソファに腰掛けながら、読んでいる本の一部を読み上げる。
質感が謎だったので手にとってみたが、これは外れかな。
題名が『水神クタアト』だから期待したが、内容は呪文とかそんな感じで訳がわからない内容だったし。
半ば諦めつつ、ページを捲る。
なになに?邪神ツァトゥグァの召喚方法?···········いらん。
大体邪神とかいるわけ············ないこともないな。自分が吸血鬼だし。
はぁ、とため息をつきながら、本を本棚の元あった場所に投げる。
ストッ、と入るが喜びはない。だって能力使ったし。
「見つからない·············」
俯きながら、ポツリと呟く。
すると、床に向かう目線を遮るように本が出てきた。
顔を上げる。
「レミリア、こんな本はどうだい?」
「お父様·············」
差し出された本をペラペラと捲ってみる。
その本には、私の探していたものだった。
見つかったことに興奮しながら、書かれている文字を目で追っていく。
私が探していたもの。それは知識、中でも魔法。
私は、レミリアは天才だった。
しかし、弱いと思っていたせいで本来の力が出せず、落ちこぼれと思われていた。
だから私が理解できたから戦闘、運動面ではよかったものの、知識はない。
知識、中でも魔法蔑ろにできるものではなく、最強になるには必要な物だ。
だから、私は先程から書斎の本を漁り、魔法に関する文献。魔導書を探していた。
そして、今、探していたものの一つを父が渡してくれたという訳だ。
「ロイヤルフレア········メイド·イン·ヘブン······キング·クリムゾン······」
紙に記された文字を読み上げていく。
どうやらかなりの大当たりのようだ。最強クラスの魔法が揃っている。
中でも時関係が多い気がする。時は重要だ。運命と時を操れればほぼ無敵だろう。
最強はそう遠くはないんじゃないか?
そう思い、笑みを浮かべる。
父はそんな私を見て、微笑み、自らの机に戻っていった。
そこでふと考える。
何故父が、このような本を持っているのか?
父は弱い。それもかなり。
なのに、最強クラスの魔法が記されている魔導書を所持している。
何故だ。
疑問を抱き、尋ねる。
「お父様、何故このような本を持っているのですか?」
「どういうことだい?」
微笑みながら聞き返してくる。
質問を質問で返すのはどうかと思うが、確かに私の言葉が足りなかったかもしれない。
反省しよう。
「この魔導書はかなりのものです。
それをあなたのような弱小が何故持っているのかということを聞いているのです」
「あぁ··············うん、色々あったのさ」
「適当に誤魔化さないでください。
あなたは負けたのですから勝者である私にはそれを聞く権利がある」
「·················私はね、人間だったのさ。それも世界中に名が知れ渡っているような魔導師」
「なっ!?」
思わず、驚きの言葉が口に出る。
父が元人間で魔導師··············!?
しかし、そんな私を気にせず、父は続ける。
「だけど、ある時、私は魔法の使い方を間違えた。
人のために使うべきものなのに、人を傷つけてしまった。
私はそれで絶望し、絶望し、死にたいと思った。すると気がつけば吸血鬼になっていたのさ。
魔法のその時に封印したよ。私に使う資格はないと思ってね」
遠い場所を見つめるような目で語る父。
私はそれを驚きで目を見開き、しかし、しっかりと聞いていた。
父は、私と同じだったんだ。
頑張ったんですが、直せてますかね?てか直せてませんね。
すみません。頑張って直していくので許してください。
今回は見せ場も作れてない気がします。すみません。すみません。
因みにナイハーゴの葬送歌と水神クタアトはクトゥルフです。