木々の間から漏れる光が差し込み始める時間になったころ、
守くんは眩しさに目を覚まします
「んん・・・、眩しい・・・、きのうはカーテン閉めてなかったのかな・・・、あれ・・・?」
寝ぼけ眼を擦りながら、いつもと違う景色に気付き
ここが家でないことを思い出しました
より町から離れた場所でモンスター退治を続けるため、
初めて町の外で寝泊まりしたのです
「そっか・・・、僕、セレス・・・、お姉様と一緒に寝てたんだっけ・・・、
それで・・・、あれっ?」
昨晩の状況を思い出しながら後ろを見てみますが、そこには誰もいません
どうやらお姉様は、いつの間にか起きていたみたいでした
「いない・・・、どこ行っちゃったんだろう・・・?
迷子・・・、なわけないよね、そのうち戻ってくるかな」
特に心配することはないと判断し、守くんは自分も寝袋から出て背伸びします
そして、片づけをするべきかどうかは分からず、
ひとまずはそのままにしておこうと決めました
「ん~・・・、これはとりあえず置いといて・・・、
歯磨き・・・はできないからうがいしよ、お水はまだあったっけ?」
昨夜入れてきた水の入ったバケツを手に取りますが、
持った瞬間に中身がほとんどはいっていないと分かります
少し考え、守くんは昨夜と同じように
自分で水を汲んでくることにしました
「お水ぜんぜんないや、お姉様も使うと思うからまた入れてこようっと♪
確か川はこっちだったよね」
水の音を一応確かめつつ、守くんは茂みの中へ入っていきます
今度は周囲がはっきり見えるくらい明るく、
一度通ったこともあってそのままあっさりと川辺へ到着しました
「あったあった♪ じゃあまたお水を入れよっと、
それにしても、昨日は気付かなかったけどこの川の水、思ってたより綺麗みたい、
先に顔を洗っちゃおうかな♪」
最初に来た時は薄暗くて分からなかったことに気が付くと、
守くんは水を汲む前に顔を洗ってみたくなります
そして川に近付いたところで、上流の方から水の跳ねる音が聞こえてきました
「えっ? なんだろう? 魚・・・、は普通川にいないって教えてもらったし、
まさかモン・・・」
守くんが驚きながら顔を上げると、
少しだけ離れた場所にセレスティナさんの姿を見つけます
水面を見ていたのですぐには気付かなかったのでしょう、
彼女は意外なほど近くで川の中に立っていました
しかしただいるわけではなく、防具を脱いで一糸まとわぬ状態だったのです、
恐らくは水浴びをしているのでしょう
後ろに縛っていた長い髪をほどき、かき上げ、
身体を洗っていたようでした
水に濡れて艶めく肢体や髪に守くんが思わず見とれてしまったところで、
向こうも気付いたらしく流し目を向けます
「おや、起きたのかい? おはよう♪ 姿が見えなくて驚かせてしまったかな?
よく眠っていたようだからもう少し寝かせておこうと思ってね」
「あ、あの・・・」
「ああ、水を汲もうとしてくれているのか、ありがとう♪
そうなると私がここで水浴びをしているのは良くないね、
汚れを落とした水なんていくら綺麗にできると言っても私自身飲みたくない」
「あわわっ・・・!」
守くんに見られていることなど特に気にならないのでしょうか、
お姉様は水を汲もうとしていることにお礼を言いつつ川から上がろうと近づいてきました
水に濡れた、何もかも余すことなく曝け出された身体が朝の陽ざしに照らされ
守くんの視界に映ってしまいます
とても大きなおっぱいからそれ以上に見てはいけない部分を目の当たりにし、
彼は平常心でいられるはずがありませんでした
「は・・・、はだ・・・、ぷぅっ!」
「身体を洗うのはこのくらいにしておくから水を汲むなら上流で・・・、
・・・? あれっ、鼻血? だ、大丈夫かい?」
「ら、らいじょうぶ・・・、あわっ!?」
うっかり興奮して鼻血が出てしまった守くんが
鼻を押さえたところで、お姉様が異常に気付きます
そして、自分が原因だなどと気付くはずもなく、
様子を確認するためか慌てて近付いてきました
水を叩くような足音につられて顔を上げた守くんは、
お姉様が駆け寄ってくる光景を見てしまいます
そして一糸まとわぬ大人の女性が、豊満な乳房が乱雑に揺れ動きながら
迫りくる光景を目の当たりにして衝撃を受け・・・
「あ、あうう・・・、ぶふぅっ!!」
「えっ!? また鼻血が? マモル、しっかりするんだ・・・!」
今度は耐えきれず、守くんは勢いよく鼻血を噴き出しながら倒れてしまいました
お姉様はやはり原因が分からず、
慌てて起こそうと何度も呼びかけます
その後、ほどなくして目を覚ます守くんですが、
裸のお姉様に抱きかかえられていることに気付き、濡れた乳房を目の当たりにしたことで
また勢いよく鼻血を出してしまいました・・・
「もう大丈夫かい・・・? まだ調子が悪いなら寝てていいよ・・・?」
「ほ、本当に大丈夫です・・・、その・・・、お騒がせしました・・・」
「問題ないならいいんだけど・・・、まあ、驚きはしたよ・・・、
しかし、私の身体を見て興奮したからそうなるとは、君もずいぶん面白い体質なんだね?♪」
「えっと・・・、その、ごめんなさい・・・」
「はは、謝ることはないさ、意識されていることを忘れてついうっかり
淫らな姿を見せてしまったのは私の方でもあるんだからね」
それからしばらくしてようやくまともに目覚めることのできた守くんは、
お姉様に具合を心配されていたため、女神様や素質のことはぼかしつつ
鼻血の原因を伝えます
すると一応は納得してもらえ、同時に安心されたのか
そのことで軽くからかわれてしまいました
「私はお風呂が好きなんだけど、自分で用意できないから
仕方なく水浴びをしてたわけなんだが・・・、
そのお陰でとても興味深い光景を見せてもらったね♪」
「うう・・・、恥ずかしいです・・・」
「おっと、少しからかい過ぎたかい?♪
まあそう気に病むことはないさ、鼻血くらいかわいいものだよ♪
世の男の反応なんて大概は君と比べ物にならないからね」
「かわいい・・・、う~ん・・・」
「そうだ、お風呂のことでいいことを思いついたんだけど、
一度でいいから今度お風呂へ入りにいかないかい?♪
町の中にそういう施設があるんだ♪」
「えっ? お風呂・・・? 銭湯みたいなものですか・・・?」
「ああ、知っていたのかい?♪ 私はよく通ってるんだけど、
魔力が強まったり回復が早まったり、実感しづらいけど効能があったりするし
何より気持ちいいんだよね♪」
「へぇ・・・、そうなんですか? 行ったことはないんですけど、
おっきなお風呂があるんですよね?」
「そうそう♪ おごってあげるから一緒に行こうよ♪
サービスで食事が出るところを知ってるんだ♪」
「ちょっと楽しそうですね・・・♪ じゃあ、お家に戻ったら
お姉さんに相談してみます♪」
「良い返事を期待しているよ♪ それじゃあそろそろ出発しようか♪」
途中から話の内容がお出かけに変わり、場合によっては
デートの約束とも言えるものでしたが、二人とも特に気にすることなく会話を終えます
そして、再びモンスターを倒すために歩き出しますが、
それなりに移動したところでお姉様が立ち止まりました
「おかしいな・・・、今日はこれだけ歩いているのに
まだモンスターと一度も遭遇していない・・・、普通なら2~3回は出会っているはずだ」
「やっぱり変なんですか・・・、僕も、昨日はもっといっぱいモンスターが襲いかかって来たような
気がしてたんですけど・・・、倒しすぎていなくなっちゃったんでしょうか?」
「いや、昨日通ってきた道を更に奥へ進んでいるんだからそれはまずありえない・・・、
モンスターがいなくなった場所を別のモンスターが縄張りにするため移動したとしても、
そいつらと出会わないはずがないから・・・、んっ?」
言葉の途中でお姉様が空を見上げたかと思うと、
太陽の光を手で遮りつつじっと目を凝らします
「どうしたんですか・・・? 何かいたん・・・、あれ、は・・・?」
守くんもそれに倣って雲一つない空を見上げると、
青空の中に一つの黒い点があるように見えます
それは見る見るうちに大きくなり、
何かがこちらへ近づいてきているとはっきり分かりました
「おいおい・・・、冗談だろう・・・? あれは最低でも人の足で10日は歩かないと
辿り着けない山奥にのみ現れるはずのモンスターだ・・・」
「あ、あれってやっぱりモンスター、なんですか・・・?
し、しかも今までの奴よりずっと大きいような・・・!」
「その通りだよ、あれはまさに大型モンスターだ・・・!
それも君が倒したというザン・ヴィーボラより強い種類のね・・・!」
どんどん迫ってくるモンスターを前に
緊張した声でお姉様がそう告げます
これが、守くんと新たな大型モンスターの邂逅でした・・・!