守くんがシュクトゥル・セージュの新しい階級になってから
一週間ほどの日にちがたちました
その間、お姉さんと一緒に外へ出てみたり、
一人で町の外へ出て活動してみたりと少しずつ経験を重ねていきます
そして今日も、一人で外に行くつもりで
本部へ立ち寄ったのですが・・・
「ねえ、ちょっといーい?」
「はい? 僕ですか?」
声をかけられたところで振り向くと、
そこには見知らぬ女性が二人立っていました
片方は長い髪を腰まで伸ばし、
もう片方は長い髪を頭の上で二つにまとめて垂れ下げている女性
そして、二人とも非常に大きな胸部を携えていました
身に着けている防具らしき服はどこか露出が多く、
守くんの高さからでも胸の谷間が垣間見えています
「あなたしかいないっしょ? でさあ、それ付けてるってことは
5階級の人なんだよね?」
「えっ? あ、ええ・・・、そうですけど・・・」
「じゃあさじゃあさ、良かったらウチらと一緒にモンスター退治やってくれない?
朝から誰も捕まらないで困ってたの♪」
「この通り、あたしらまだ6階級だから自分たちだけで外出られないんだよね」
そう言いながら、胸元へ付けているバッジを指さす二人
そこには、少し前まで守くんが付けていたのと
同じ物が付いてました
そして、彼女たちはこれまで彼がやっていたように
階級が上の人間を探しているようです
守くんは、一人で外へ出られるようになっただけでなく、
今度は自分が誰かを連れて外へ出なければいけないのだと改めて実感しました
「えっと・・・、モンスター退治を僕と一緒に・・・?
い、いいんですか・・・? 僕と一緒で・・・」
「えっどういうこと? ウチらが一緒に来て欲しいって頼んでるんだけど」
「なんか反応にぶ~い、もしかして、もうノルマの分終わっちゃったのぉ?
だとしてもそこをなんとか~・・・」
「いえ、違うんです、その・・・、まだやったことないんです・・・、
モンスター退治に誰かを連れて行くのは初めてで・・・」
「えー、そうなんだ♪ いいじゃんいいじゃん♪
それじゃあウチらと初体験しちゃおうよっ♪」
「絶対いい経験になるってー♪
大丈夫大丈夫、そんなに難しいことないんだから♪
ただちょっとモンスター退治するところ見せてくれるだけでいいんだもん♪」
「そ、そうですよね・・・、階級が上がったらいずれはやらないといけないんだし、
じゃあ・・・、お願いします・・・」
ノルマがある以上、階級が下の人間への指導はいずれ経験しなければいけないこともあり、
守くんは気さくで優しそうなお姉さんをその初めての相手に選びます
二人は不意に身体を屈めると、それぞれ片方ずつ守くんの手を取り
優しく包み込みながらこう言いました
「よろしくねっ♪ ウチはディアって呼んで♪」
「あたしはエミリーって呼んでね♪ よっろしく♪」
「よ、よろしくお願いします・・・」
何気ない挨拶のように思えますが、
偶然なのかどうなのか、前屈みになった二人の胸の谷間が
ちょうど守くんの目線と同じ高さに来ています
守くんは、突然目の前に現れた胸元から慌てて目を逸らしつつ、
柔らかな手の感触にドキドキしながら返事をしました
その後もなぜか二人は手を握ったままのため、
守くんの顔は段々と赤く染まっていきます
「あ、あの・・・、そろそろ行きましょう・・・、だから・・・、手を・・・」
「あっ、ごめんなさーい♪ ところで今日はどこ行けばいいんだっけ?♪」
「なんか草原の先の荒野でモンスターが結構いたんだってさ、
中型のモンスターとかもいたらしいよ」
「えー、危なくなーい? さすがにあたしらじゃ勝てないってそれ」
「大丈夫でしょ♪ そのためにこうして先輩がいるんだしさっ♪」
先輩、と呼ばれた守くんはそれが誰のことなのか一瞬考え、
恐らく自分のことを指しているのだと気付きました
特に言及する必要はなさそうですが、
なんとなく誤解させたままではよくないと考えたのか、
それを訂正することにします
「あの・・・、僕はつい最近シュクトゥル・セージュになったばかりなので、
多分お二人の先輩じゃないと思います・・・」
「えっ? そうなの? 階級が上だからてっきり先輩かなーって、
そっかー、じゃあキャリアだけならウチらの方が上なんだ♪
あ、もしかしてこないだの試験で合格したばっかな感じ?」
「あの試験に合格してもう階級上がったの?♪
その年でシュクトゥル・セージュになってるだけでもすごいのに
かなり優秀じゃなーい?♪ もしかして有望株~?♪」
「そうかも~♪ じゃあ今のうちにちょっと唾付けとこうかな~?♪
ねえねえ~♪ 良かったらこれからもウチらと一緒にお仕事しようよ~♪」
「ちょっとー、あたしが先に気付いたんだからあたしが誘うの~♪
ね、いいでしょ~?♪ いろいろ助けてもらいたいな~♪」
守くんが実力者だと判断したのでしょうか、
ディアさんとエミリーさん、二人は揃って競い合うように
身体を擦り付けてきました
しかも、軽く身を屈めてしなをつくっているためか、
二人のとても大きな乳房がちょうど顔に当たってしまいます
守くんは両側からくっつけられる柔らかな感触に
鼻血が出そうになりながらも、
なんとかそれを堪えて二人へ声を掛けました
「あ、あの・・・、そ、それより、は、早く行きましょう・・・、
と、とにかく外へ・・・」
「はーいっ♪ じゃあ今日はよろしくねー♪」
「いっぱいお勉強させていただきまーす♪ なんちゃって♪」
二人が素直に離れてくれたため、
守くんはこれ以上何もされないようにと慌てて本部から出ていきます
しかし、顔は真っ赤で少しフラフラになっており、
軽い抱擁は大変刺激が強かったみたいでした
そのため、今の状況が少しおかしいことに
気付く余裕も一切ありません
どうして二人が何かと積極的なのか、
自分より先にシュクトゥル・セージュになっているはずなのに
きちんと務めていればなれる階級にも上がっていないのか
そして、守くんの背中を眺めるその顔に
妖しい笑顔が浮かんでいることにも当然気が付きませんでした・・・