もちろん感想は全部嬉しい。
次はマックイーンエンド①
ハッピーエンドなんて、言ってないもんね?
――思い立ってからの私の行動は速かった。
震える身体をやっとの想いで立ち上がらせ、眼の前の底の見えない濁流を見る。
私の眼も、こんなふうに濁っているんだろうか。
そんなことを他人事のように感じていた。
「もう、疲れた。さよなら、■■■■■――――」
胸に残る虚無感が命じるままに、私は左足を踏み出した。
―――――はずだった。
「――――クゥ!」
背後から手を掴まれ、後ろに引っ張られる感覚。
何の抵抗もなく倒れた私を、ポスンと柔らかい何かが受け止めた。
「ようやく、見つけましたわ」
「……マックイーン姉さま」
見上げると、安堵した笑みを浮かべる名優がいた。
◇◇◇
何処にいるかも分からないクゥを探して、私は段々と強くなる雨の中、河川敷に訪れていた。
「クゥ……クゥ……何処にいるんですの?」
どうしてここに来たのか。
今となっては説明が上手くできませんが、敢えていうならば、まるで何かに引き寄せられたよう、と言っておきましょう。
風も強くなり、フードの中にまで入ってくる雨をうっとおしく思いながら探していると、そこに居た。
明らかに危険だと分かる荒れた川を前に佇む、一人のウマ娘。
「もう、疲れた。さよなら、
大雨の中でも、ただその言葉がはっきりと聞こえた。
そして次の瞬間には、彼女に駆け寄り、その手を強く引いていた。
「ようやく、見つけましたわ」
「……マックイーン姉さま」
良かった。何とか見つけられた。
嬉しさのあまり、クゥを抱きしめていた私は、しかし次の言葉で凍りついた。
「どうして、私を助けたんですか?」
「……え?」
目を見開き、クゥの顔を見る。
そこには一切の感情が無い、純粋な疑問しか浮かんでいなかった。
本当に、彼女があんなことを聞いたのか?
だって、それでは、死ぬことを望んでいたようでは……。
そのことを認めたくなくて、震える声で問いかけた。
「何を言って……」
「遠い親戚とはいえ、私はメジロです。でも、私はメジロ家に相応しい成績なんて、まったく出せてないです。そんな私が、生きる意味があるのですか?」
「当たり前です! クゥが死んでいい理由なんて、これっぽっちもあるはずがないでしょう!?」
なんで、なんでそんなことを言うのですか?
私は、ただ昔のように、明るく笑うあなたと一緒にいたいだけなのに。
ライアンと、ドーベルと、私とクゥがいて、それだけで良かったというのに。
それとも、あなたは違ったというの?
メジロ家の一員として生き続けることが、あなたにとっては、ただの苦痛でしかないと?
……ならば。
「クゥ」
「……?」
「確かにあなたは、メジロ家のウマ娘です」
ピクリと、腕の中のクゥが震える。
それを無理やり無視する。
「だからこそ、他でもない私が、メジロ家として命じます。
「マックイーン姉さま? どういう……」
クゥが困惑するのも無理はありません。
今の言い方では、私の言葉がメジロ家の総意とも取れるように聞こえるのですから。
ですが、それは間違いではありません。
いえ、間違いではなくなると言った方が正しいでしょうか。
「……姉、さま?」
まずは、ライアンとドーベルあたりと話を付けなければなりませんわね。
あの二人の家も、本家ほどではないとはいえ、本家に次ぐ影響力を持っている。
「姉さま……姉さま……!」
二人を説得できるかどうかで、成功確率が大きく変わる。
幸いにも、あの二人もクゥを好いています。
そこをうまく突けば、きっと協力をしてくださるはず。
「大丈夫。私が、あなたを守りますから。何者だろうと、メジロ家だろうと……」
「姉、さまぁ……」
いつの間にか、涙を流していたクゥの頭を撫で、落ち着かせる。
この日から、私たちの戦いが始まったのです。
◇◇◇
「ふぅ……これで今日の分は終わりましたわね」
机の上にあった書類を全て片付け、腕を組んで真上に伸ばす。
クゥが自殺未遂をしてから早数年が経ちました。
あの後、私はメジロ家の悲願でもあった春の天皇賞を優勝し、さらに三連覇を成し遂げるという偉業を残しました。
そしてそれを手土産にお祖母様と話を付け、当主の座に収まり、新たな当主として活動を始めることにしました。
途中、私の海外進出の話などが上がったりなどもしましたが、国内のウマ娘界の成長を支えたいからということを理由に、それらを全て蹴りました。
もちろん、まったくのウソというわけではなく、今では中央ではなく地方の学園などに出資をすることで、ウマ娘界の全体的な底上げを図っています。
打算的な話をするのであれば、中央に出資を集中させるよりも、数がある地方を大きくさせた方が影響力も大きくなると踏んだわけですが、それは今は良いでしょう。
それよりも、今はこっちが優先ですわね。
「んー! 疲れた脳にスイーツが恋しくなってきましたが、そろそろライアンとドーベルがやってくる頃ですわね。準備をいたしませんと」
使用人を呼びつけ、お茶会の準備をするように言う。
ライアンとドーベルは、今でも親友と呼べる間柄であり、今では戦友という間柄でもある。
レースで偉業を打ち立てようと、当時の私はただの小娘。
そのためにライアンとドーベルと協力し、今の地位を築き上げてきたのです。
「さて、あの二人が来るには時間がありますわね……」
指定の時刻まで余裕があったため、何気なしに備え付けのテレビをつける。
『そうですわね。春の天皇賞という非願を達成できたことを、非常に嬉しく思いますわ』
「……そういえば、先日ドキュメンタリーの取材を受けましたわね」
一番に映ったのは、昔、天皇賞優勝という栄誉に手が届いたときのインタビューの様子だった。
当時を思い出して、苦笑する。
あの頃は、本当に大変だった。
当主を交代するに足りる偉業を成し遂げるために、天皇賞三連覇を見据えていた私にとって、一勝目などただの通過点にしかなかった。
周りにそれを悟られないように取り繕うのが、それはもう大変だった。
もっとも、最後の方に少しだけ本音が出てしまいましたが。
あの日からそれなりの年月が経ち、だけど私はここで止まることはない。
むしろここからなのです。
あの日あの時、クゥにあんな表情をさせてしまったことは、私の一生の罪です。
だからこそ、何者だろうとあの子を傷つけさせない。
だって、クゥには笑顔が一番似合いますものね?
その時、部屋の扉がノックされる。
「御当主様。ライアン様とドーベル様がお見えになられました」
「わかりました。すぐに向かいますわ。……久しぶりのお茶会、楽しみですわね」
『――――マックイーンさん。春の天皇賞を優勝した感動を、どなたに伝えたいですか?』
『そうですね。ここまで私を支えくれた方たちや、家族はもちろんですが……一番最初に誰に伝えたいかと言われれば、それは間違いなく、私に走る理由をくれた”大切な幼馴染”ですわ』
実績:【それが彼女を歪ませた】を獲得しました。
「大丈夫。私が、あなたを守りますから。何者だろうと、メジロ家だろうと……」
条件 マックイーンエンド①を見る。
マックイーンエンド①に関して小さなヒント
・マックイーンはメジロ家当主として、大きな影響力を各所に持っている。それこそ、一人のウマ娘の存在を、どうこう出来るほどには大きな影響力が、ね。
雲ちゃんのハッピーエンドのために必要なのは?
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愛
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友情
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勇気
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希望
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才能
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努力
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理解者
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姉
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親友
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奇跡
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ルームメイト
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チームメイト
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肯定
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同じ境遇のウマ娘
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知識
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甘々イチャイチャ百合ハーレム
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名優
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帝王
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青い薔薇
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全部あっても足りねぇ!!