錬金術師の始祖として転生した者のシンフォギア 転生   作:のうち

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響ちゃんを助けたけど、結局引き取ることになったアテナだよ。

 前回、響ちゃんや奏ちゃんを結果的に救ってしまったけどあの場で助けることが出来たのはその2人だけだった。全盛期の神をやっていた頃の私ならば信仰の力とそれにより進化した錬金術を使用して日本一個分くらいの広さならその日に死亡した人間を生き返らせるくらいの奇跡を起こせたのだろうけど、なお現代に於いては錬金術は秘匿される技術であり、その技術が広く普及していたのはだいぶ昔なのだ。

 

  それから、わたしは今、ちょうど立花響ちゃんの自宅近くまでやってきていた。

 話を聞いた所によると、何故だか響ちゃん達の住んでいた地区は今回のライブの観客に対する扱いが最も酷く、重傷を負わされて病院に運ばれてしまった生存者の関係者もいるそうで、それに響ちゃん達の家族も巻き込まれて、父親は蒸発している中で起きたその事件により、母親は意識不明の重体、祖母は病院に運び込まれた後に死亡が確認されたらしい。

 

 そんな危ない環境の中で、響ちゃんは親戚の家に厄介になる訳にもいかず、未だにライブの傷跡が心や身体、周囲の環境から消えない場所で今も震えている、だけどガングニールを胸の傷に受けた時から時おり、響ちゃんから小宇宙が放出されるのを感じることがあり、あの時の怪我がきっかけで小宇宙の片鱗を掴み、自分の身を守るために小宇宙を放出させていたのだろうと言うのが彼女の小宇宙から見てわかる。アテナである私には見えてしまったのだ。だからこそ、わたしはわたし自身の責任を取り、せめて母親が回復するまでの間、面倒を見ようと思いここにやってきたのだ。

 

  そして私はそこで見つけたのだ。家の前で倒れ、震えている響ちゃんを

 

 「大丈夫ですか?、生きていますか?」

 

   「・・・・・・貴女は、ライブの時の」

 

   「ええ、貴女も無事で何よりでした。」

 

 「・・・・・・・私、あの時本当は死んでたかもしれないんです。でも、あの時、一瞬、胸に痛みが走って意識が途切れるまで確かに黄金の光と歌が聴こえていたんです。それに救われたような、そんな気がしてた。でも、それからなんとかリハビリも頑張って、思ったより、早く退院できたけど・・・・・、こんなことになるなら、生き残らなければ良かった。おばあちゃんが死んで、お母さんも起きなくて、お父さんは居なくなって、なんでこんな目に遭わなくちゃいけないのって、私はすごく思いました。」

 

   「・・・・・・、貴女の悲しみは家族でもなければあの会場で一時、顔を合わせた程度の私では図ることなど到底できないでしょう。私が教えてあげられるのは自分の身の守り方と一人暮らしの仕方ぐらいしかありませんが、どうでしょう。もしこのままで、何処かに逃げるあてもないなら、私の所に来ませんか?、最低限の衣食住と誰の目にもつかない環境くらいなら用意してあげることが出来ますよ。」と側から見たらいかにも過ぎる怪しさ満開の私の誘いに響ちゃんは手を取ってしまったのだ。

 

  「よろしくお願いします。」と返されてしまった。

まあ、わたしが居たことによってさらに辛い思いをさせてしまったのだから私が責任を取ろう、彼女の母親も富士の樹海にある聖域の日本支部の医療施設に移動し懸命に治療を続けていくことになった。

 

  それから半年も経たないうちに暫く任務の間、日本に留まっていたキャロルちゃんに鍛えられる形で小宇宙の扱い方をマスターしていき、生身でも並の白銀聖闘士ならば倒せるくらいのポテンシャルを保持していたのだ。

 

  そしてその一年後、響ちゃんのお母さんは無事に回復して現在はリハビリを続けながら聖域の所有するセーフハウスの一つに響ちゃんと一緒に住んでいたが、響ちゃんの高校進学を機にセーフハウスを出て少し広めのアパートを借り、聖域の経営している孤児院の職員を行っている。

 

 響ちゃんの学費に関しては私がいくらか援助するという形で動いている。そして今日は響ちゃんがリディアンの寮に引っ越す前日、細やかながら高校進学のお祝いをした。

 

  「響ちゃん、高校進学おめでとうございます。」

 

 「はい、沙織さん、ありがとうございます。」

 

  「いえいえ、貴女と出会ってニ年間、ここに来てからの一年半、とても有意義な時間でした。それでなのですが私からも進学祝いをご用意させていただきました。」

 

  とわたしは蒼いクリスタルのペンダントを渡す。

 

 「いいんですか?、こんなものを頂いても」

 

 「ええ、ちょっとしたお守りですので」

 

  その翌日のこと、響ちゃんとその母親がセーフハウスを出発した後

 

  「良かったのか、アテナ」

 

 「ええ、あれはあくまでもお守りだもの、あれの真の力が発揮されなくて困ることなんてないわ。」

 

 それから数ヶ月後、私のその願いは叶わないことを知る。

 

  

 

 




今回も最後まで読んでいただきありがとうございました。もしよろしければアンケートの解答や感想のコメントなどをよろしくお願いします。皆さんが答えてくれる、それらは全て私のモチベーションに繋がります。是非よろしくお願いします。

 

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