右手が見せるモノ   作:除外音

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誰も見ていない内に投稿。ストーリーは大筋は決まっていますが、細かい所は進めながら決めています。設定に矛盾は出さない様に努力しますが、もし見つけてくださったならどうぞ、遠慮なくお知らせください。



いかに右手をどうするか

しかし…うーむ…どうすればいいんだ?

正直いうと、気持ち悪いと思われそうだが家に連れて帰りたい気分になっている。手を動かす動きもじっと見てたら可愛く見えてきたし、元から僕は異形好きなのだ。こういうのはかなり大好物だし、なんかこう、ペットのようなものが欲しかった(語彙力低下)。う〜む…迷っていても仕方がない!誘ってみるか…

 

「あの…その…行く所ないんだったら(うち)、来ませんか?」

 

今度は手が停止している。どうした、ショックでも与えてしまったか…?

お、またスマホに書き込んでいる。

 

「え〜っと… 「こんな化け物(ばけもん)みたいな格好でもいいのか 君の家族にはバレないのか なぜ私を誘うのか 教えてくれ」 か…」

 

正直に言うか…

「え〜とその、最初の見た目の話は俺は歓迎だよ。3つ目の話にも繋がるけど化け物が好きなんだ、俺。あと2つ目のバレるか否かの話はバレるかもです、はい。」

 

またもや手が、停止している。やっぱり化け物好きな奴は気持ち悪いか…?

あ、またスマホ打ってる。

 

「え〜… 「正直君の様な人は珍しそうに思える ぜひ君の家に止めてほしい バレないように私が気をつければ良いと思う」 」

 

うむ…確かに…よし、深く考えるのはよして家に住ませよう。

 

 

 

……ん?そういえば退院ていつになるんだ?父さんに聞いてみるか。あ、その前に右手を隠さないと…布団に隠すか?いや、もし布団をめくられたらバレてしまう。親もこういうのが好きだったのであれば興奮するだけですんだかもしれないが、なんせ海田町一のビビリ夫婦なのだ。う〜む、枕の下にでも隠すか?いきなり枕を取る事はないだろう。よし、そうしよう。

 

「あの〜、右手さん?ちょっと枕の下に隠れてくれないかな?今から父を呼ぶからさ…」

 

器用に指だけで歩いている…奇々怪々な絵面だが、とりあえず急いで聞きたいのでぱっと掴んで枕の下にしまう。よしこれで呼んでも大丈夫だろ。

 

「父さ〜ん、聞きたいことがあるんだけど」

ガチャン、とドアを開けて入ってくる父さんは妙に笑顔だ。

 

「なんだ、健?」

なんか嫌な予感がする…。

 

「あのさ、退院ていつくらいなの?半年とか?」

「いや、3ヶ月位らしい。義手が要らないのであればだが。まあ他に傷を負ってる所も無いらしいし、様子見と、左手の練習用の時間らしい。ところで……」

 

「???」

「健、お前枕変わると眠れない(たち)だったよな?」

 

あ、そういえば子供の頃はそれでよく騒いでたっけ。よく覚えてたな…いや待て、まさか枕を持ってきてたりして…?

 

「ジャジャーン!妻に持って来てもらったのだ!今枕変えるからな〜」

 

やべえ!ここで枕を持たれるのはまずい!誤魔化さないと!

 

「いやいや、流石に病院の枕と変えるのはまずいって!」

「そうかぁ〜?別にいいと思うんだがなあ。」

「だって不衛生だろ?いつも使ってる枕なんてさ…それに俺、この枕でも寝れそうだし、いいって。」

「そうか。お前がいいならいいんだが。」

 

あっぶねぇ〜!なんとか助かったな。

 

「あ、あと今日はこれくらいで帰らないといけないからな、これを渡しておこう。はい、これ。」

 

手渡されたのはゲーム機だった。なんでだろう。というか片手しかない奴にゲーム機をチョイスするのはどうなんだ。

 

「退院するまでに、このゲーム機を片手だけで操作出来るようになれば片手だけでも充分生きていける。ということで頑張れよ〜。退院する時に俺とのレースゲームでテストするからな、出来なかったらどうなるか…覚悟しとけよ。」

 

やっぱり、ゲームに厳しい父さんがあんな風に渡してくれるわけなかったんだ。というか覚悟しとけよが怖い。まあ確かに左手を動かすには丁度いいよなあ…やるか。やってみよう。

 

「分かった、出来るようになってみせるさ。その代わり、無事退院したら好きなゲーム、買ってもらうぞ。」

 

「ハッハッハッハッ!いい度胸だ。そのポジティブさを無くすなよ?あ、そういえばそろそろ医者の人達が来るから、退院とかの話は直接聞いておけよ。じゃ帰るわ。」

「じゃあの。」

 

数分後、医者達が入ってきた。

「心の整理はもうついたのかな…?」

「はい、それはもうバッチリ。応援もあったので。」

「そうか、良かった。所で退院の話についてなんだが…」

「さっき父から聞きました、3ヶ月ぐらいなんですよね?」

「うむ、他に身体に傷も無かったからね。だが一応検査は続けようと思ってるんだが、君はどうだろう?」

「しなくていいならしたくないです。」

「そうか…まあ、明日から院内なら立ち歩いても良いという事になっているんだ。その時なにか気づいたら言ってほしい。」

「心遣いありがとうございます。それから僕を引いていったトラックはどうなったんでしょうか?自首したんでしょうか?」

「いや、未だ見つからないらしい…まあでもすぐ捕まるだろう。」

「そうですか。分かりました。貴重な時間ありがとうございました。取りあえず今日はもう寝ます。」

「分かった。おやすみなさい。」

瞼を閉じると、ストンと夢の中に落ちていってしまった。




今回のお話、どうだったでしょうか?
私は入院した事がないので、医者がどんな感じに接していくのか、良く分かりません。個人的には、こんな感じかなと。未だに拙い文章ですが読んで頂きありがとうございます。
読んでくださった人達に幸あれ!
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