黒龍として討伐された転生者が目覚めると白兎になっているのは間違っている。   作:馬です

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俺とヘスティアは書店を出てまっすぐ本拠(ホーム)である廃れた教会の隠し部屋にへと戻ってくる。

教会に着いた時、何故か妙に懐かしい気配を感じたのはヘスティアには秘密だ。

そうして、腰を落ち着けると同時にヘスティアが申し訳無さそうに謝ってくる。

「ごめんねベル君、せっかく派閥(ファミリア)に入れたのに本拠(ホーム)がこんなボロボロで・・・」

「いや、そんな事はない。俺は前世(まえ)も廃城で生活をしていたからな」

「君は一体どんな生活をしていたんだい!?」

俺が気を紛らわせようと前世の事を話すと、心配されてしまった。

そんなこんなで鬱蒼とした空気が払拭され、俺達は本題に入っていく。

「それじゃあ、聞かせてもらえるかな?君の異常な【ステイタス】の訳を」

「あぁ、これから語るのは全て真実しかない。しかし、()()()()()()()()()()()()()()()()()()()

「どういう意味なのかは聞いていれば良いのかな?」

ヘスティアの言葉に俺は静かにコクリと首肯するのだった。

そして、俺はヘスティアに全て話した。

俺が元々別世界に存在していた人間であること

死んだと思っていたが死ぬこと無く黒龍と呼ばれる存在に転生していたこと

黒龍として生きている間のことなど幾万もの年月を生きた後、一人の狩人(えいゆう)によって討ち取られたこと

再び死を体感するもまたしても死ぬことはなくこの少年に生まれ変わっていたということ

そして、ヘスティアと契約し現在に至るところまでを話すのだった。

その全てを話し終えると、ヘスティアが口を開く。

「それじゃあ、君の【ステイタス】は君の前世であるミラボレアスという黒龍のものということなのかい?」

「あぁ、そういうことになるだろうな。それと、ヘスティア一つ訂正がある。ミラボレアスが黒龍なんじゃない、黒龍こそがミラボレアス()なんだ」

「・・・とにかく、君の【ステイタス】は僕達以外には知られるわけには行かなくなった」

「というか、神の眷族全てに言えると思うがな」

「・・・ベル君、揚げ足を取らないでおくれよ」

そんなこんなでこうして俺達【ヘスティア・ファミリア】の物語が始まるのだった。

 

 

 

 

 

 

話を終えた俺達は次の行動に移るのだった。

「それじゃあ、俺は冒険者登録をしてくる」

「うん、行ってらっしゃいベル君」

俺はヘスティアにそう言ってギルドにへと向かうのだった。

ギルドに向かっている途中、俺はある視線を感じ取りある方向に目を向ける。

その目を向けた先にあるのは摩天楼施設(バベル)の最上階。

そこにはある女神が座している。

その女神の名はフレイヤ、迷宮都市(オラリオ)における二大最大派閥の一角【フレイヤ・ファミリア】の主神。

原作でもベル・クラネル()に執着していたが、この世界でも目をつけられるとはな・・・。 

まぁ、降りかかる火の粉は払うまでだが・・・。

今の時点では何も仕掛けては来ないだろう。

俺は摩天楼施設(バベル)から視線を外し、ギルドに向かうのだった。

ギルドに着くと、そこには多くの冒険者達がやってきていた。

俺はどうにか空いている受付を見つけ、職員に声をかける。

「すまない、冒険者登録と派閥登録をしたいんだが・・・」

「はい、かしこまりました。それでは、この二枚の用紙にご記入下さい」

そう言われて俺は出された用紙を埋めていき、早々に書き終えて職員に提出する。

「かしこまりました、それでは【ヘスティア・ファミリア】所属のベル・クラネル氏でよろしいですね」

「あぁ」

「かしこまりました、それでは最後に専属アドバイザーへの要望などはございますか?」

「性別は女、種族は妖精(エルフ)半妖精(ハーフエルフ)でも構わない」

「承りました、それではアドバイザーが決まるまでの間こちらの個室にてお待ち下さい」

「解った」

俺はそう言ってくる職員の案内で個室に入り、アドバイザーがやって来るのを待つ。

しばらくして、扉からノック音が聞こえてくる。

「どうぞ」

「失礼します」

俺が入室を促すと、扉が開き一人の半妖精(ハーフエルフ)の女性職員が入ってくる。

その女性職員は原作(ベル・クラネル)のアドバイザーでもあったエイナ・チュールだった。

「本日からベル・クラネル氏の専属アドバイザーとなりますエイナ・チュールといいます。これからよろしくお願いします」

「ベル・クラネルだ、こちらこそよろしく頼む」

互いに挨拶をそこそこにして椅子に座り、話をする。

「それでですね、ベル君はどのくらいまでダンジョンのことを知っているのかな?」

俺は知っていることを話しても良かったが、余計なことを口走るかもしれないとしてこう言った。

「いや、何も知らん」

「それじゃあ、今から勉強しよっか」

俺の言葉を聞いた瞬間、エイナはいい笑顔でそう言ってくるが俺にとっての地獄の時間が始まるのだった。

「う〜ん、ひどい目にあったな」

数時間後、そう言いながら俺は身体をバキボキと鳴らしながら個室を出るとエイナがこう言ってくる。

「それじゃあ、はいベル君」

「なんだこれ」

「何って防具一式と武器のナイフだよ」

「そうか、俺には必要ない」

その一言とともに俺はギルドを出るのだった、後ろで何かを言っているエイナを置いて。

 

 

 

 

「はぁ〜っ、もうベル君ったら」

私、エイナ・チュールは新しく担当することになった新人冒険者のベル君の事を考えていた。

「エイナ、どうしたの?ベル君って新しくアドバイザーになった新人冒険者の子の事」

「ミィシャ、そうだよ」

「何かあったの?って聞くまでもないね、さっきの大声で分かっちゃったし」

「〜〜〜〜〜っ!?」

私は親友の言葉を聞いて赤面する、あの時は慌てていたからあぁするしかなかったというか・・・。

「まぁ、しょうがないよ。冒険者になりたての人って誰でもそんな感じじゃん」

ミィシャの言う通りだけどどうもベル君は他の人と違う気がするんだよね・・・。

 

 

 

 

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