黒龍として討伐された転生者が目覚めると白兎になっているのは間違っている。 作:馬です
ギルドを出た俺は講義で凝り固まった身体を解しながら途中の出店で購入した背嚢十枚を背に担ぎ、
数多の階層に分かれる無限の迷宮にして凶悪な
「さぁ、ここはどんな景色を俺に見せてくれるんだろうな?」
そう言いながら俺の初の迷宮探索が始まるのだった。
憂さ晴らしと気分転換にダンジョンに潜ってみた俺はモンスターを片手間に屠り魔石や
「ふむ、少し降り過ぎたな」
そう言いながら俺はギチギチに魔石と怪物素材の入った十の背嚢を地面に下ろし、自分も腰を下ろして休息を取る事にした。
「それにしても、俺はどうして
そうやって考えるも何一つ良案が浮かび上がらず埒がいかずに悩んでいると、正面の茂みが揺れた。
その瞬間、俺は臨戦態勢に入り待ち構えると茂みから出てきたのは金髪金眼の美少女もとい
確かにこんなに可愛いなら
「なっ・・・っ!?」
突然の事に驚きながらも俺は初撃を一重に回避するも、アイズの攻撃は止むことはなく続いてくる。
「チッ!!」
さすがは原作でも最強キャラの一角を担っているだけあって攻撃の正確さと容赦の無さをしている。
眼に心臓と腹に足を的確に狙ってくるが、俺は全てを回避している。
なんで初対面なはずの
この状況を打開しようと意を決して話しかける。
「おい、剣姫!貴様何のつもりだ、初対面の相手には斬りかかるなんざ気は確かか!?」
「あなたは危険、ここにいちゃいけない存在。だから、私が倒す!!消えて!!」
oh・・・、既に正気は何処状態だったわ・・・。
「
そんなことを考えている内にアイズが魔法を発動させやがった・・・!!
「そっちがその気なら良いだろう、来い剣姫」
原作でも未知数なアイズの
すると、俺の雰囲気が変わったことに気づいたのかアイズも集中力を高めていく。
そして、俺とアイズがぶつかり合おうとした瞬間ナイフが投げ込まれてきた。
その事にアイズは驚いていたが、俺は
「皆!!」
アイズは仲間の登場に驚いていようだ。
「全く、これはいったいどういう状況かな」
そう言いながら槍で肩を叩くのは【ロキ・ファミリア】団長にしてLv.6の第一級冒険者であるフィン・ディムナ。種族は
「アイズ、説明しろ。ここで何があった」
アイズに問いかけているのは【ロキ・ファミリア】副団長にしてLv.6の第一級冒険者であるリヴェリア・リヨス・アールヴ。種族は
「舐めたマネしやがって兎野郎」
そう言って睨みつけてくるのは【ロキ・ファミリア】幹部の一人にして派閥最速のLv.5の第一級冒険者であるベート・ローガ。種族は
そして、睨みつけてくる双子の
「ふむ、全く状況が読めんのう」
そう言ってくるのは【ロキ・ファミリア】最古参幹部の
こうして、迷宮都市二大派閥の一角【ロキ・ファミリア】の主要幹部達が揃った。
「皆、どうして・・・」
「どうしてじゃない、お前の魔法が発動しているのを見て駆けつけてみればこの状況は何だ?」
アイズの問いにリヴェリアが答え問いかけてくる。
「あの人は危険、ここで倒さないと・・・」
そう言ってアイズは俺を険しい顔で見てくる。
「あの少年が?」
それを聞いたリヴェリアが俺の方を見てくる。
だが、流石に俺も我慢の限界だ。
「さっきからふざけた事抜かしやがってよぉ・・・、俺はここに休憩してただけで斬り掛かってくるのはどういう了見だぁ?」
こんなに頭に血が上るのは何時以来だろうか・・・。
まぁ、そんなことはどうでもいい。
「なんだと?それは本当か、アイズ?」
「違う、あの人は・・・」
「だからといって、お前の感覚で判断して行動していい話ではない」
リヴェリアはアイズの言葉を完全に封殺する。
「ウチの姫が悪いことをした、申し訳ない」
そう言ってフィンが頭を下げる。
派閥の
「いや、こっちも謝罪がちゃんとしてるならこれ以上は何も言うことはねぇ」
俺はそう言って背嚢を持って更に深層を目指して降りていくのだった。
五十一階層にやってきた俺は一先ず
この後の騒動に巻き込まれないように・・・。
ちなみに、換金の際エイナがその内容を見て卒倒したことを追記する。