広大な自然。広がる大地。
心地よい風を切るように1人の少年が走る。
「急げ....急げ....」
純白の髪を靡かせ、フォトンダッシュで何やら急いでいる様子。
「まさかタスクであんなに時間を取られるなんて.....。早く西エアリオのハルフィリア湖に行かないと.....!絶対アイナとマノンに怒られる........。」
更に力を込め、速度をあげる。
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-惑星ハルファ 西エアリオ ハルフィリア湖-
透き通るほどに綺麗な水、それを囲い込む針葉樹の林。
空気が綺麗で景色も絶景。滅多にエネミーも出現せず、落ち着ける場所。
その湖の傍に2人の少女がいた。
「これでよし!マノン、そっちは?」
「こっちも大丈夫。あとはユルナが来るだけだけど........。」
レジャーシートを敷き、お弁当箱を取り出す。
「ほんと....ユルナってば、「ごめん!今日も残ってるタスクがあるからそれ終わったら急いで向かう!」とか言って、あたし達と約束したピクニックを後回しにして!」
頬を膨らませながら青い髪の女の子は準備を進める。
「.......アイナ、怒らないの。いつもユルナが忙しそうにしてたからこうやってリラックスできる時間を作ろうって言ったのは貴方なんだから。」
ため息をつきながらマノンはアイナに注意する。
.............その時だった。
辺りの草が激しく揺れ、そこに1人の少年が降りてくる。
「はっ....はっ....お、おまたせ.......!」
少年は息を切らし、汗をかいていた。
「ユルナ!遅いよ!もうこっちは準備終わったんだから。」
「ご、ごめんアイナ、マノン.....もっと早く終わらせて来るべきだった......。」
ユルナと呼ばれる少年は2人に頭を下げて謝る。
「.......大丈夫だよ。今日はユルナをリラックスさせる為にアイナが頑張って準備したんだから。」
「マ、マノン...!それ言わないの!」
少し顔を赤らめてアイナが動揺する。
「僕の為に.........?」
「もう!なんだっていいでしょ!ほら、お昼食べよ!!」
強引に促され、ユルナ、アイナ、マノンはレジャーシートの上に座る。
アイナはお弁当箱の蓋をあける。
「ちょっと今日は自信があるんだよ!少し手伝ってもらったし!」
ふんすっとアイナは胸を張る。
お弁当箱の中身は、魚介を中心とした料理が詰められていた。
「「.......美味しそう。」」
ユルナとマノンは口を揃えて呟いた。
僕が料理を取ろうとした時、はるか上空から何かが降ってくる音が聞こえてきた。
「....!2人とも、上......!」
3人は立ち上がり、上空から降ってくる物体に目を向ける。
「あれは.........」
「........星渡り。」
僕らのすぐ目の前、湖の向こう側に降下ポッドが飛来する。
土煙と水しぶきが舞う。
「........行ってみよう。」
僕はアイナとマノンを連れて降下ポッドの方へ向かった。
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降下ポッドは煙を出し、ライトはチカチカと発光している。
僕はポッドの入口を開けるスイッチを押した。
扉の開放と共に蒸気が漏れる。
「.......大丈夫、ですか。」
僕はゆっくりと中の人に手を伸ばす。
今回星渡りしてきた子は女の子だった。
「.........うん。大丈夫。」
女の子は静かにユルナの伸ばす手を取り、ポッドから出る。
「星渡りをしてきたって事だから、君も記憶が消えてるはず......でも自分の名前は覚えていると思う。君、名前は?」
「.............。」
女の子は無言で考えこむ。
そして視線をユルナ、アイナ、マノンの順に向けていくと、再びユルナへと視線を向けた。
「.......分かんない。名前.....覚えてない。」
「.........え。」
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この後の展開はユルナが女の子に名前を付けるんだけど...........どんな名前を付けたのか。
それは、6月9日NGSサービスイン時に判明するよ。