弱くなってニューゲーム   作:桜油

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れんloop②

僕にとって、丈凪怜とは『普通なのかすごいのかよくわからない人』だった。

 

 

 

僕は一条有希。……というのは後からついた名前で、元々は名前を持たないただのホムンクルスだった。

 

 

 

ある少女が提供した『否定』のDNAから作られ、僕が作られた時点で研究は打ち止めになった。なんでも、教会の目的としている異能は『呵責』『容赦』『実現』だけど、『否定』を手に入れても作成できるのは『呵責』だけという事実が判明したらしい。だから『容赦』のもとになる『受容』、『実現』のもとになる『決意』の持ち主を探すほうが重要。ホムンクルスの生産は無意味と判断された。

 

 

 

僕の兄弟はほぼ全員が生まれた意味も利用価値も見出されないままに、廃棄処分された。

 

利用価値を見出されたのは三人、そのうち一人が異能だけ奪われてやはり処分されたので、生き残ったのは二人だけ。その二人の未来すら大人の勝手な都合で二つに裂けた。

 

 

 

『破壊』というわかりやすく強力、更には戦闘への汎用性の高さから、戦闘技術、戦闘理論を『インストール』して兵器として運用されることになった僕、『LastOrder』。

 

 

 

『昇華』という『否定』とは異なる系統の派生形の異能を持ったことから、研究材料として『一応』残すことになったが場合によっては研究員に運用される予定の『姉』、素体番号17103。

 

 

 

僕と彼女のかかわりはとても浅く、時々必要な知識を『インストール』する時に、一緒に同じ部屋で待たされるだけだった。互いに、いついなくなるかわからないし、いなくなったとて大した感傷も抱かない。ただそれだけの関係。

 

 

 

その関係に変化が生じたのは、感情をインストールされた時。

 

 

 

兵器にも研究員にも感情など不要。けれどある研究者の少年が、自力で開発した『感情』のプログラムを僕たちにこっそりインストールしたのだ。その人は変な人で、戦闘員としては回避しか評価されなかったから、武具作成能力(正確には罠などのほうが得意分野らしいけど)も評価して研究員に異動になったんだと。

 

その人は日本人で、唯一僕らを『人間』と認識していた。僕や彼女が知りえない『外の世界』『日本という治安がいい国』の話をしてくれた。

 

「いつか、君たちが君たちなりに幸せになればいい。君たちなりに普通を手にしてほしい。こんな狭苦しいのが世界のすべてと思わないでほしい」

 

まだ感情が不確定な僕らに頻繫にそう語る少年の話。

 

最初に感化されたのは彼女だった。

 

 

 

「外って、そんな楽しいの?」

 

「ああ、そうだよ。すごく広いよ、世界は」

 

「じゃあ、なんでいつもここにいるの?」

 

「……おれは、親父のためにと思ってここに来た」

 

 

 

彼は『神父』の息子だった。

 

父親としては尊敬する。魔術師としては憧憬する。

 

そう嬉々として語った彼は、『教会』という組織のボスとしては、と言葉を止めた。

 

初めて彼が見せた暗い表情だった。彼は一瞬で元のおちゃらけ多様な雰囲気になったけど、それでも、彼が複雑な感情を抱いていることだけはわかった。

 

僕はそれに言及する気がなかった。僕が知ったところでどうにもならないという現実がそこにあった。彼女も同じ考えなようだったけど、とった行動は違った。

 

 

 

「……私、外に出てみたい」

 

「……外に出て何をしたいんだ?」

 

彼女の言葉に、彼は優しい声音で問いかけた。

 

「……普通を知りたい」

 

「そっか。……よし、じゃあおれが手伝う!」

 

そう笑った彼は僕に向き直った。

 

 

 

「君はどうするの?」

 

「……僕は、」彼女はいなくなって、彼もきっとここにはいられなくなる。きっと退屈になる。別に彼女とも彼とも思い入れはさほどないけど、退屈は人を殺せる。僕は僕じゃなくなる。我思う故に我あり、とこの男も語った。

 

なら、選択肢は一つだ。

 

 

 

「……僕も外に行く」

 

 

 

そうして出ていくことを決断するも、それは決して簡単なことではなかった。

 

セキュリティシステムの突破、見張りの無効化、最適なルートの確認、いざという時の戦闘。彼がいなければどれも難しかっただろう。僕と彼女の檻を破壊してくれなければ、そもそも抜け出すことすら不可能だったに違いないのだ。

 

 

 

最後の最後、あと一歩というところで囲まれた。『神父』には彼の計画など見透かされていた。

 

しかも質の悪いことに『背向』を使われた。これは対象に異能を意識して言葉を言うと、対象はその言葉に従えなくなるというもの。僕も彼女もこの力で抵抗できないようになった時、彼は僕に彼女を託した。

 

 

 

「念願の外だぞ、二人とも。おれはここで食い止めるから、広い世界に出るんだ」

 

「……君は?君はどうなるのさ」

 

「さあね!さあ、行け。足掻いて、哂って、泣いて、大事な仲間抱えて、生きろ!」

 

と彼に魔術で吹き飛ばされてしまった。

 

 

 

僕は彼の名前を呼ぼうとして、口をつぐんだ。僕は彼の名前を知らない。彼も僕の名前を知らない。『人間!』と呼ぶのも、『ねえ!』というのも、おかしい話だ。

 

 

 

鉄格子を抜けた外は、青くて、透明で、地平線の果てまで広がっていた。

 

 

 

隣の彼女はまだ彼のいる方角を見ている。

 

僕は、

 

「咲」

 

と彼女を呼んだ。

 

「……えっと」

 

「君の名前。……今度あの人に会っても名前がないなんてかっこ悪いでしょ。名前があるのが普通らしいし……だから、日向咲。日に向かって咲く」

 

 

 

彼女はぽかんとして、すぐに笑って、僕に名前を付けた。

 

 

 

「じゃあ。……一条有希。一つの条件に希望がある。それが君の名前」

 

 

 

僕はこの日初めて、『悔しさ』と『愛おしさ』を知った。

 

 

 

 

 

脱走してからは本当にいろいろあった。

 

 

 

咲の体質を知ったり、追手をまいたり、死体を咲にご飯として与えたり、咲とはぐれたり、咲と再会したと思ったらもう仲間ができていて会いづらかったり。

 

そして、僕も食うに困って、偶々そこにあった焼きそば?を食べたら、それは商品だと日本語でののしられて。むしろこれで初めてここがあの人の話していた日本にいるのだと認識した。

 

 

 

大して治安に変化ないじゃん、とか、故郷だから美化したのかな、とか。色々思いつつ、でも目立っているなあなんて思ったら、割り込んできた人がいた。

 

まるで僕の関係者のように割り込んできたその人を見て渡りに船だと思って僕もとっさに話を合わせた。

 

彼は僕に焼きそばを奢ってくれて、話し方はぶっきらぼうだけど、それでも優しい……どことなくあの人に雰囲気が似ているのを感じていた。あの人と彼が出会えば間違いなく友人だったんじゃないだろうか。

 

 

 

自己紹介をすると、彼はひどく驚いていた。もしかしてあの人本人だったのかとか、追手かもしれないとか色々警戒したけど、咲の知り合いだった。

 

咲から僕のことを任されたのだという彼は、異能者差別を解消するために組織を立ち上げていると語った。あの人は決して夢を語らなかったけど、もし語っていたなら、『教会』を変えたいと話していたのだろうか。

 

……どうも彼とあの人を重ねてしまう。僕は追手ではない可能性に賭けて彼についていった。

 

 

 

一言でいえば、暖かかった。

 

無論、物騒な話をしていることも、『逆行者』とかその辺の話も、僕の事情を知っていないとできないような発言もあった。きっと、『逆行者』だから僕の事情を知っていて、その上で覚悟を決めて僕を連れてきたんだ。あの人の言う普通とは大幅にずれていた。

 

 

 

……けれど。

 

住むところ、安心して休める場所があること。

 

食事に困らず、温かいご飯を毎日決まって三食食べられること。

 

笑いが絶えないこと。

 

当たり前のように教育を受け、将来何者になるのかを自分で決められること。

 

胡散臭いけど周りを一番見ている真白さん、僕にあれこれ『あの人』と同じように教えてくれる宥、僕に絡むことはあまりないけど、いつも僕に決断させてくれる怜。

 

これほどまでに居心地がいい空間など、赤の似合わない空間など、ほかにないだろう。

 

……だからこそ、巻き込めない。

 

 

 

僕だけの味方と宥はいってくれたけど、僕はあの三人の邪魔をしてはいけない。

 

 

 

そう覚悟を決めて、押し掛けてきた『教会』の連中と戦っていたのに……怜は交渉をして引き下がらせた。凄い。これが人生経験の差ってことか。

 

しかも僕の戸籍は宥が用意してくれた。治療、防御、戦闘、雑務に運用できるって、汎用性高すぎるよ……。

 

 

 

かくして平穏な生活を手に入れた僕は、しかし疑問点が複数あった。

 

 

 

一つ目。どうして僕のことを知っていたのか。

 

咲に確認を取る機会もあったけど、

 

「丈凪怜……。うーん、暁はその名前知ってるけど、育は知らないよ?」

 

と言われてしまった。咲も暁?さんに吸血して『昇華』しなければ知る由もなかったことのようだ。ならば怜の言葉は噓だろうか?

 

実際に聞いてみた。

 

 

 

「……怜、なんで僕と会う前から知ってたの?」

 

「え?ああ……アレか。もう言っていいだろ、俺は知っての通り逆行者なんだが、『充電暁』だったんだ。その名前で『前回』日向咲と出会い、託された」

 

「……そうなんだ。……咲は幸せだったのかな」

 

「いや……どうだろうな。救えたけど救えなかったから」

 

「???」

 

 

 

それ以上は怜は口を開かず、黄昏ていた。宥に聞こうと思ったけど、宥も、

 

「……あんまりいい思い出じゃないですし、やめておきましょう」

 

と言っていたので、この疑問はここで終わりにした。

 

 

 

二つ目。どうして真白さんがいないのか。

 

これに関しては怜が教えてくれた。

 

「あいつは鬼ごっこしてる。『教会』よりやべーけど、俺の『同類』だから平気だ」

 

それって『軍』じゃないんだろうか。真白さんもすごいんだなあ……。

 

 

 

三つ目。あの人と実は関係があったりしないのか。

 

別に根拠はない。でも、『前回』が存在したなら関わっている可能性もある。

 

そう思い、実際に聞いてみる。

 

 

 

「……『教会』にいた時、すごく世話になった人がいたんだけど」

 

「へえ。まともな奴もいたんだな。名前は?」

 

「ごめん……聞けてない」

 

「……はぐれたか?」

 

 

 

怜は最初、感心したように笑みを浮かべていたけど、僕の顔を見て、すごく深刻そうな顔をした。察しがいいなあ。

 

 

 

「はぐれたんじゃない……僕たちを命がけで逃がしたんだ」

 

「そうか……」

 

 

 

助けたい、とは言えなかった。彼はきっと助けに行くだろうけど、『神父』は本当に強い。……気に入ってもらえている怜でも、戦いになったら無事でいる保証がない。それに世界を救おうとしているのを聞くと、僕の個人的な事情に首を突っ込める暇もないはずだから。

 

 

 

「……せめて特徴はわからないか」

 

 

 

ほら、助けに行こうとしてる。そういう目だ。

 

僕は気づかなかったふりをする。……言えないだけで、思ってはいるから。

 

それにほら、案外何とかなるかもしれないし。

 

特徴を語る。

 

 

 

「『神父』の息子で」

 

「ほお」

 

「翠の髪色、碧眼」

 

「ふむふむ」

 

「すごい研究者なんだ」

 

「はあ、なるほど」

 

 

 

ここまでは普通だった怜の様子が、次の言葉から変わり始めた。

 

 

 

「よけることに関しては『神父』よりも才能があって、」

 

「うん?」

 

「武器作成とか、魔工学に精通していて、」

 

「えっと」

 

「得意分野は罠だからセキュリティシステムという名のからくり屋敷も手掛けていて」

 

「……」

 

「特技は素潜り?マリアナ海溝の最深部に24時間潜り続けられるって―」

 

「すまん俺そいつ知ってるわ」

 

 

 

最後には冷汗まみれでそう怜が答えた。

 

曰く『高校時代の悪友』らしい。最終的には『教会』の幹部をマイムマイムを踊りながら一掃していたとか、回避タンク業界を震撼させて一時期全世界の需要が彼によったとか、生徒会長になって早々学校全体をからくり屋敷にしたとか、……本当に同一人物?

 

 

 

イキのいい海パン野郎なんだよ、とげんなりした様子で話すけど、そこまで行くと人間じゃないじゃん……あ、ここもここで割と普通じゃない人の集まりなんだけど。

 

 

 

魔術の永久機関作ってる上に魔術式を多重展開なんて普通にやってる(彼曰く、『脳内と左右の手足で五つまではいける』)し、戦闘理論を突き詰めすぎてるし、異能リビドーを発動させると更に攻撃の密度が上がる上に防御力が高くなる怜、確率を変化させて急所確定、確定回避で手に負えなくするし麻痺や火傷、毒まで入れてくる真白さん、最近現象や属性、魔術式だけにとどまらず物事の結果、人の存在まで書き換えるようになって怜のはなった魔術と異能の弾幕をすべて鋏で切れるようになった宥。ほら、人外しかいないね。じゃああの人も普通だ。

 

 

 

「いや、概念を破壊するお前も大概だからな」

 

と冷静に突っ込む彼は差し置いて、あの人は『有住汰絃』と『前回』は名乗っていたらしい。……でも、そっか。生きている可能性が高いなら、会えたらいいな。

 

 

 

僕の疑問も解消され、ついでにあの人が通うであろう高校『伊灯高校』の普通科を目指すことになり、受験勉強やら準備やら訓練やら忙しかった。

 

 

 

中学校の卒業式になったその日に真白さんは帰ってきたけど、彼女は僕たちへの挨拶もそこそこに、慌ただしくウエストポーチに荷物を詰め込んで、怜を呼び出していった。また『軍』と追いかけっこでもするのかな。

 

 

 

「やあ、そこの少年。君はそこにいるということは丈凪怜の友人なのかな?」

 

僕が二人を見送っていると、女性にそう声をかけられた。

 

「……そうですけど、何者ですか」

 

「ああ、知らないのか。私はね、怜の保護者をしている深月命というものだ」

 

そう言って微笑みかける。保護者にしては僕は初めて会うけど……仕事の都合かな?関係者とわかれば警戒する意味もない。女性は続けた。

 

 

 

「怜と夕映はどこか知っているかな」

 

「……あそこで二人で話してますけど。旅をする前の会話みたいですし……邪魔しないほうがいいのでは?」

 

「そこは問題ないさ。卒業式を見に来たついでに、夕映に用事があるだけだし、急ぎではないからね。正直旅の途中に私のもとへ来てもらう形式でもいい」

 

そうですか、と僕が返したけれど、女性の言葉はまだ終わっていなかった。

 

 

 

ああでも、やっぱ急ぎかなあ。

 

「鬼ごっこだったらそんな余裕、ないもんねえ?」

 

 

 

そう嗤う彼女は、不気味だった。

 

鬼ごっこだと何で知っているんだろう。この人も『逆行者』なの?真白さんに味方していると思えないくらい雰囲気がおかしいんだけど?

 

だめだ。真白さんに伝えないと。僕が最近覚えたばかりの伝達魔術を後ろ手に描くけど、腕をひねりあげられてしまった。破壊を試みたけど、なぜか効かない。

 

 

 

「おや、物騒だね、君。さすが『LastOrder』……私のDNAを使っただけある」

 

「!?」

 

 

 

この人は今なんて言った?僕が、咲がこの人のDNAから生まれた?オリジナルってこと?でも待ってほしい、真白さんが提供したDNAで僕らが生まれたんだから、この人が真白さんにDNAを渡したということになる。つまり味方?

 

 

 

混乱する僕に、女性は畳みかけた。

 

「ごめんごめん、いじめすぎちゃったか。今言ったことは多少語弊のある情報だし、信じるか信じないかは君の自由だ。けれどね、これだけ覚えておいてほしいのさ」

 

「夕映が起こした行動は、むしろ世界を破滅に導く……ってね」

 

「もっと意地悪な言い方をすれば、」

 

「君が存在する、その事実が世界の破滅へ近づく事実だということだ」

 

 

 

言うだけ言って女性はその場を去っていく。あまりもの物言いに憤りを感じ、僕は背中に叫びかけた。

 

「僕らの何を知って、何の分際でそんなことを言うんですか」

 

「……分際、ねえ」

 

女性は振り返ることなく、小さくつぶやいた。

 

 

 

「幽霊以上ドッペルゲンガー未満の、人間かどうかも中途半端で、しかし何でも知っている。そんな歴史改変者さ」

 

 

 

僕は何も言えなかった。

 

……真白さんに伝言があったのをそのあと思い出すが、もうすでに出発してしまっていたのだった。大丈夫かなあ……?

 

 

 

 

 

「……また鬼ごっこか」

 

「うん。むしろ今帰ってこれたのも奇跡だよ。相当気を使ってるけど」

 

「それはわかる。卒業式にでたのは有幻覚だろうし、今もはたから見れば別人だもんな」

 

「……あのさ、怜」

 

「なんだ」

 

「……あの話、覚えてるのかな」

 

「あの話って、いろいろ話したからわからんな。世界が三年後に滅びるとか、本郷の話とかが印象的だが」

 

「……ううん。そうじゃないんだ」

 

「ええ?まじか、じゃあどれだ……」

 

「覚えてないならいいの。私の記憶にだけ残っていれば、それでいい話」

 

「そうなのか?」

 

「うん。怜にとっては大したことじゃなかったってことだよ」

 

「なんか気になるなあそれ」

 

「……世界が滅びるとは言ったし、本郷が原因と言ったけど。私の世界は違う滅び方をしてるよ」

 

「おう?」

 

「まあ、本郷がきっかけなんだけどね。本郷に滅ぼされた世界の住人で納得できない人がいて、その人が逆行を繰り返して、その望みをかなえた世界から来たんだ」

 

「……その逆行者が黒守刹那で、そいつが滅ぼしたのか」

 

「うん。詳細は帰った後話すけど」

 

「わかった。ついでにさっきの話も聞く。……俺を連れていく選択肢は本当にないんだな?」

 

「そう。本郷を倒す計画に支障が出るからね」

 

「とどまる選択肢もか?」

 

「そうしたいのは山々だけど。私がいることでどんなバタフライエフェクトがあるかわからないし、なにより血でこの場所を汚しちゃうからねえ」

 

「……夕映」

 

「何?」

 

「……俺は仲間が増えた。きっと高校でも協力者を増やす。けど、『John』のナンバーツーも俺の相棒も、今ここに存在している夕映しかありえない。だから絶対生きて帰って来い」

 

「……ありがと」

 

「そうだ、これやる。ロケットペンダントだ。お守り代わりになればいいが」

 

「うん。大事にする。……行ってきます」

 

「おう!いってこい!」

 

 

 

 

 

 

 

「よし、……この辺でいいかな」

 

「丁寧に待っててくれてありがとう、黒守さん」

 

「ああ、それとも汐宮ちゃんがいる手前、手を出しにくかったのかな。その割には怜と話してる時も待っててくれてたけど」

 

「私を殺して世界を救うんでしょ?でも私、素直に殺されてあげるわけにはいかないんだ。私も世界を救いたいからねえ」

 

「……さあ、今から二年間の鬼ごっこ、始めよっか」

 

「はい、よーいすたーと」




7月から新作をなろうで投稿します。SF系……SF系?の予定です

気に入って頂けたら、感想、お気に入り登録、高評価などよろしくお願いします。


毎回書いてる⬆これ、なんか自分で「しつこいなあ」と思うんですけど……どう思いますか?
とりあえず既に投稿してる分を少し一文書き換えてはいますが、明日からのは省略しようかなと。
次の話から高校編なのでキリはいいかなと。
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