長い期間投稿を開けててごめんよ…次の展開とか全く決まらなくて想像力が乏しいから考えるのすごい苦労するんです。まぁ投稿したのは番外編なんですけどね初見さん
実際これは生存報告ですね間違いない…俺たちは生きている。生きているんだ
テレビの画面には星形のヘアピンをつけ、長いピンク色の髪を靡かせ笑顔を振り撒く私の後輩が映っていた
彼女の名前はイリス・クラウン、私の事務所のマネージャーがいきなりスカウトしてきたガンプラアイドルだ
前回大会でガンプラアイドルの私の知名度が上がり、その波に乗るため2ndアイドルとして彼女が台頭した
2ndアイドルと銘打っていたけど現状彼女の人気は私より上である。私より若く顔はガンダムSEEDに登場するプラントの歌姫ラクス・クラインと瓜二つ、プロポーションが良くて歌も上手くおまけにガンプラバトルも強いと隙がなく歌の上手さから彼女のことをアイドルではなく歌姫と呼ぶ人も多い
ここまでの差が付いたのは彼女がデビューして間もない頃に行われた[1st、2ndガンプラアイドル対決]というテレビの企画が恐らく原因だろう
二人ともガンプラアイドルということからヤジマ商事からの推薦枠としてガンプラバトル選手権大会本戦出場を賭けたガンプラバトルを行った。私もフェリーニと特訓して中々の腕前になったと自負していたこともありその時は負けるなんて夢にも思っていなかったなぁ
◆◆◆
〈Battle Start〉
「キララ、ガーベラ・テトラ行きます!」
「イリス・クラウン、ガンダムDoR イリススペシャルいきまーす!」
ステージは月面、弱い重力と所々段差があるがそれ以外は地上と宇宙のいいとこ取りのようなフィールドだ
フィールドの大きさはイリスちゃんのガンプラの大きさに見合うように少し広めに設定されている
月面ということもありイリスちゃんのガンダムDoRが私のガーベラ・テトラと同じく全身をピンクで塗装されているけどデストロイガンダムがベースということもあり、まるでガンダムSEED DESTINYのレクイエム攻略作戦のミネルヴァ隊のような気持ちになってしまう
それにしてもなんでその機体チョイスなんだろうとつくづく思う、イリスちゃんの顔は平和の象徴ラクス・クラインと同じなのに扱うガンプラは名前の通り破壊といういくらなんでもミスマッチにも程があるというもの
あえてそのようにギャップを持たせているのなら逆効果にならなければいいけど
破壊の限りを尽くす武装の多さから、なまじアイドルという言葉には合わないから仮にファンの方と対戦でもしたらメッタメタに破壊しちゃってイメージダウンの原因になるかもしれない
「イリスちゃんはその…なんでデストロイガンダムをチョイスしたの?」
バトル中でも後輩のイメージダウンを放っておけるほど薄情になれない私はイリスちゃんに遠回しに聞く
『この機体ですか?そうですね〜…アンケートを取ってたまたま選ばれただけです!』
え…それだけ?
「え…それだけ?」
あっ、思わず口に出しちゃった
『ふふっ、それだけですよ…でもアンケートは絶対なので私は守ってるだけです。私の心配をしてくれているのは嬉しいんですけど…先輩勝てるんですか?私、強いですよ』
彼女とはまだ少しの間しか付き合いがないけど嘘をほとんど言わないような子だと分かっているから嘘ではないだろうし本当に強い気がする。それでも特訓に付き合ってくれたフェリーニの分まで私は頑張らないといけないから後輩でも手心は加えない
「そう…じゃあ私も本気で行くわね!」
もしかしたら彼女は後輩に手を出しづらい私を鼓舞するためにあえて挑発混じりの言葉を投げ掛けたのかもしれない
後輩に気を遣ってるつもりが私の方が気を遣われては先輩として申し訳ない
啖呵を切った私は初めにビーム・マシンガンを連射させる。トランスフェイズ装甲により物理ダメージを無効化するデストロイをベースにしたイリスちゃんのDoRには腕部機関銃は無意味となるからだ
腕部機関銃が全く役に立たないというわけでもないけどこのバトルであればせいぜいミサイルの迎撃や火器に狙いを定めて誘爆させるなどの局所的な使い方しかできない
『甘いですよ、先輩♪』
「くっ、早い!」
集弾率を考えず、広範囲にばら撒く様に乱射させたらあの巨体であれば回避は困難となり当たりどころが悪ければ関節部に異常が発生する可能性があったにもかかわらず巨大に似合わない高速機動で機敏に動きしかも鼻歌交じりで私のビームを全て避けている
『バトルとはいえ先輩が大事に作った機体です。できれば壊したくないので、素直にやられてください!』
「じょーだん!」
自身の機体に有効な武装がビーム・マシンガンとビームサーベルだけだと判断した結果イリスちゃんはビーム・マシンガンを壊すでもなくはたき落とそうと拳を握りストレートのパンチを繰り出す
負けるつもりがさらさらないにしてもただのワンツーでも速度を持った巨体から繰り出された拳に当たれば機体の損傷は免れない
ジャブを回避していたが一つの拳が開かれており、その指の一つからビーム・マシンガンに狙いを定めたビームが発射され直撃を受ける
「しまった!」
『機体は出来るだけ傷つけませんので武装までは勘弁してください!』
ビーム・マシンガンから手を離すと途端に爆発の花を咲かせ、その爆発音をきっかけとして下がるとDoRの背部バインダーが左右に開かれ、その中から折り畳まれた対艦刀がレジェンドのビームサーベルの様にせり上がり両手で掴む
上段の構えの様なDoRだが、その格好はどこかアニメのシーンでよく見たヴォアチュール・リュミエールを発動させたデスティニーの様に見えることからかなり意識して構えていることが窺える
近接戦でくるならばこちらも迎撃の用意をする。そもそもビーム・マシンガンを破壊された時点でDoRに対しての有効だがビームサーベルに限定されていたので近接せざるを得ないのは辛いところである
『はぁぁぁぁぁぁ!!!』
対艦刀を担ぐ様に両手で掴んで突進してくる様子はまるでステラとシンの二人の要素が重なった様に感じ、その威圧に飲まれ対艦刀のビームを発生させていない部分の横薙ぎを機体の胴体にくらいバトルエリア外まで吹っ飛ばされる
「ガーベラ・テトラ…」
テレビの収録というのも忘れ一目散に駆け寄ると関節部分の緩みや脆いパーツが欠けていたりはしたがバトル後の敗北であるのに綺麗なまま残っている
「よかったぁ…先輩の機体、なんとか壊さずにすみましたぁ」
司会の勝者コールの最中であるにもかかわらず、笑顔を崩さずそして心配した気配を漂わせ傍に駆け寄る同じピンク色の髪の後輩に私は少なからず嫉妬していた
◆◆◆
高層ビルの40階、ライトアップされた東京タワーが見える夜景の綺麗なBARにイタリアの伊達男である俺とキララちゃんは来ていた
「今年はイリスちゃんに対抗して実名で参加してみたけどダメね、私じゃ力不足だったみたい」
「そんなことないぜキララちゃん、前回より勝ち進んでるんだ進歩はしたさ」
「そうかしら…ええ、そうかもね」
俺はソフトドリンクを片手に、キララちゃんはオフの姿でウイスキーのロックを煽っている
これでこの話は昨日から3回ほどやっただろうか…準決勝まで進むほどの実力はつけてきているのは確かでむしろ準決勝まで頑張って行ったと喜んで然るべきだがその準決勝の対戦相手と機体が不味かったことから予想以上に落ち込んでいる様だ
対戦相手であったマークは自身が言ったようにガンプラバトルを初めて間もないことは端末の履歴とネットのログで分かることからほぼ初心者であったこと
そしてもう一つがどういうわけかキララちゃんの仮想敵と言ってもいい相手、イリス・クラウンと全く同じ機体であるガンダムDoR イリススペシャルを使用して終始一方的な試合展開であったことだろう
つまりキララちゃんは勝ちたかった相手の本気の動きについていけれず、実質同じ相手に負けた様なものであったからだ
主演映画の撮影も開始されたようなのでそこまで落ち込むほどでもないが、それを口にするのは野暮というものだろう
しかし今日はどうやって慰めようかと思考すると不意に入り口の方に目をやる。するとやや賑やかな声が3つ聞こえてきたことから子連れの親子が来店してきたらしい
このBARは最近見つけたジャパンのいい場所で酒類以外にも豊富な肉料理も扱ってることから酒の飲めない家族連れも多少いるが入り口に見えるのは男女比1:2の一行であった
その一行とは今まさに話に上がっているイリス・クラウンとマーク・アルス、シエル・リターンのコンビであったことから何か運命的な因縁めいたものかもしれない…いや、ただの偶然か
「あれ?お久しぶりです先輩!、こちらは彼氏さんですか?」
「あら、イリスちゃん久しぶり二週間前に事務所で顔を合わせて以来かしら…こっちのは腐れ縁みたいなものよ」
付き合ってないから彼氏ではないが軽くあしらわれたことにやや心の痛みを感じる
しかしキララちゃんが仮想敵としてみているだけで本人たちは至って良好な関係であったことは不幸中の幸いだろう。後輩についての悩みであったのに後輩でその悩みが緩和されるとはなんともマッチポンプの様な気もするが、立ち直ってくれることに越したことはない
「貴方はイタリアの伊達男…リカルド・フェリーニさんですね」
「そういうアンタは東京第二エリア優勝者のマーク・アルスか…今日の決勝見たよ、手強そうな相手の様で今から全国が楽しみだ」
連れであったイリス嬢はキララちゃんを連れて少し離れたカウンターの席に移動したことからこっちはこっちで話そうということなのだろうことを汲み取り俺たちはカウンター席に腰を下ろす
しかしオペレーターのシエル嬢は依然としてマークの腕から離れようとしないのはもしかして付き合ってるのはこっちの方だったのか?、来店時も腕を組んでたし…いやしかしそれならイリス嬢の方はただの友達か兄妹か?
「ふふ、覚えていただけてるとは光栄ですね。しかしアレを直で見られたのは痛いというのが本音です」
だろうな、大型のアーマーに隠されたリフレインガンダムは大型のアーマーというカモフラージュを施すほど秘匿にしたかったであろう機体。それを予選会で見られたのは誤算だろうからな
「ああ、そういえば持たれているのはソフトドリンクなんですね、ここのお勧めはオリジナルカクテルですよ」
「いつものを」と慣れた様子でカウンターにいるバーテンダーに言うとその言葉を汲み取りバーテンダーはカクテルを作り出す。露骨に話を逸らされたことから本当に触れられたくなかった部分なのだろう
しかし見た目は少年と言っても差し支えないのに成人済みでここの常連客のようだ
「あんた…成人してたんだな」
「ええ、今年で35歳になりました。もしかしたらどこかのネットニュースで話題になってるかも」
「は?、35…」
おいおい俺の年上じゃねーか、しかも35歳って言えばラル大尉と同い年なんじゃねぇか?
俺はマーク…選手の言葉通り携帯端末を開きネットニュースをいくつか確認すると情報が一番早いと名高い大会関係の会社の記事に目を通す
〈今をときめく歌姫イリス・クラウン(19歳)とガンプラバトル選手権大会出場を決定したマーク・アルス選手(35歳)は実の親子であった!?〉
〈写真にて当時生後二ヶ月の赤ちゃんの頃のイリス・クラウンさんの写真がマーク選手より持ち寄られ、約15年前に既に潰れて営業していないが奥様の産婦人科への通院記録も残っていたことから事実とされる〉
…どうやらマジらしい
どう見ても二十歳に行くか行かないか、それとももう少し若いくらいの見た目をしているのに…こいつホントはイノベイターなんじゃないか?、レイジの件もあるし異世界から来た本物のリボンズ・アルマークなんじゃないか?
「やっぱり皆さん驚かれますね…」
「お父様は年相応だと思いますけどね」
マーク選手は「そうだよね」と言葉を返しているが今なんと言った?お父様?…
「いや、ちょっと待てお父様って言ったか?、そっちのオペレーター」
「え?ええ、あ…その記事もう少し読み進めてみてください」
携帯端末を覗かれ先を見る様に促されるとそこに書かれていた内容がイリス嬢と同じ産婦人科にてオペレーターのシエル嬢もデータが残っていたことから彼女はイリス・クラウンの妹であることが記されていた
いや実の娘でもその距離感はおかしいだろ!、女性的なプロポーションの目立つシエル嬢が腕に引っ付いたら色々とアウトだろ!、それでいいのか!?いやいいんだろうな…それかマーク選手のほうが諦めたのかもしれない
それにしても女性に対して失礼なことを考えているのは承知の上だが…この色気でシエル嬢が未成年とは考えられんな。二十代半ばか前半辺り、俺より少し年下のイメージだったが俺としたことが読み違えたか
「あなた私に対して失礼なこと考えていますね、大方老け顔とか思ってるのでしょうか?」
「んなっ!?」
不意に痛いところを突かれて変な声が漏れる。まさか顔に出ていたか?
「私イノベイターなのであなたの考えていること分かりますよ」
イノベイター、…だと!?確かにシエル嬢はマーク選手同様アニメガンダム00のイノベイター陣営であるアニュー・リターナーと同じ容姿をしている点から彼女からはなまじ嘘とは言い切れない…凄みがある!
「こらこら、フェリーニさんを揶揄っちゃダメだよ…娘がすみません」
「すみません、イノベイターは嘘です。でも勘は冴えてますから…あまり女性に失礼をしてはダメですよ?」
「ハハハ…善処します」
バツの悪くなった俺はマーク選手につられ同じカクテルを注文していたそれを口に含み…そのアルコール度数から意識を彼方へと手放した。尚、後日泥酔した俺はマークに担がれ宿泊していたホテルに運ばれていたことを知り、お礼のため彼を探すのであった
お疲れ様です
正直カクテルのくだりをやりたいためにこの小説を書いてきたまである。お酒の描写があるからこの作品は実質ガンダム00だな
この作品で一番被害を受けてるのはキララちゃん定期
次回はちゃんと準決勝と決勝の一般スレ兄貴達の話なので今回掲示板ないけど許してください、なんでもry
(実は別の小説の案が浮かんだのでもしかしたら趣向を変えて別作品を投稿するかも?尚時間)