仮面ライダーレディオ   作:テレンデルー

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 どうも、テレンデルーと申すものです。暑い、とにかく暑い!暑すぎて集中できない。まだまだ未熟者ですが、どうかよろしくお願いします。本編スタートです。


2話

 ある奇妙な夢を見た・・・。よくありそうでない夢・・・。世界が終わる夢・・・。

 俺はいつも通る通学路で、いつも通りに通学していた。上を見上げたら、文字や写真、時計などがあったがよく覚えていない。覚えているのは次の出来事だ。前を見た瞬間、怖気づいて逃げまとう人たち、膝をがっくり落とし絶望する人たち、こんな世界変えてやるといいながらがむしゃらにどこかへ突っ込む主人公気取りの人たちが俺の目の前でいきなりでてきた。俺は何があったんだろうと思いながら、そのどこかへ突っ込む人たちの向かっているところに目をやった。だが、強い光を発していたため、形が全く見えなかった。そして、意識は薄れていく・・・。

 

 

 目が覚めた時、目の前が真っ暗だった。今目覚めてわかったことは、俺はなぜか机に大の字に縛られていたことと目隠しされてることだけ。俺は慌てて、早く出なければと思い、暴れてみた。しかし、手足はがっちり絞められているため、無意味な行動だった。俺は悟った。何を悟ったかって?そんなの決まっている!

 

「ああ、名の知らない父様、母様。どうやら俺は改造手術されるらしいです。この純粋な肉体で一生を終えたかったのに。運命とは辛いものです、そして儚いものです。どうか俺にご加護を。ご加護を!!マジで頼んます!マジで頼んます!まだ俺にはやるべきことがたくさんあるんです。女の子にモテたり、モテたり、モテたりしたんですよおおおーーーー!!」

 

「マジでキモイなこの尻の青い変人野郎め。ガキですか~?」

 

「誰がガキじゃー!」

 

 俺は声のする方見てみたが、そこには見た目中学生くらいの身長のショートヘアの女の子が立っていた。女の子はニヤニヤしながらガラケーのカメラをこちらに向けながらパシャパシャ撮ってくる。

俺はヤメロヤメロと言ったが、撮ることをやめようとしなかった。

 

「鷹音~。本人起きたんだから撮るのやめてあげたら?」

 

 今度はポニーテールの女の子。気絶する前に校門前にいた女と一瞬で気が付いた。

 

「まだまだ撮りたらねぇ~よ速目セ~ンパ~イ?」

 

「馬鹿にしてる・・!」

 

「そっちで楽しいお喋りをするのもいいですけど、とりあえず縄解いてくれません?」

 

 どういう状況かはわからないが、今はここを出ることを考えよう。爺さんがどこに行ったかも知りたいし、あのMEとかいう化物のことも知りたいし。知りたいこと多いなぁ俺。

 

「あ、それはダメ。無理無理。」

 

「なんで?」

 

 ポニーテールの女が理由を話そうとしたとき、玄関から爺さんが出てきた。・・・縄に縛られたまま。後ろには身長の高いクールなメガネ男子がそのヒモを掴んでいた。そして、俺の横に椅子を出し、そこに爺さんを座らせた。

 

「爺さん生きてたか、よかっ・・・。」

 

 爺さんは顔が青ざめた。すごい汗だ。こいつら、ヤバい奴らなの?そんなにヤバいの!?そう思っていると、爺さんは俺の方を向いてこういった。

 

「こ、こいつが犯人です!!!」

 

「ええええええぇぇぇーー!!」

 

 さすがに裏切ることはないだろ爺さん。この人は、何かいろいろ失ってきているように思えた。そしたらポニーテールの女が言った。

 

「だからダメだって!ダメダメ!」

 

 そういうと、今度はメガネ男子がその女にこういった。

 

「任務では瀬戸川十郎が作っている機械を調査しろとのことだったが・・・これは一体どういうことなんだ?」

 

「佐多民学園に入ろうとしたときに、そいつがなんかテープを纏った格好でMEと闘ってて、圧倒的な力で敵を倒した。そしてこいつの腹当たりについていたラジカセ。あれの中のカセットテープをとったら、元の人間の姿に戻った。つまり、そのラジカセに何等かの機能でこいつを強くした。だからこいつらを連れてきたんじゃない。」

 

「理由になってない・・・。」

 

 そうか、俺やっぱりなんかなってたんだ。てか、全然合理的な理由じゃない。そんなら早く家に帰らせて。

 

「あ、あの~、このラジカセ目的なら俺必要ないんじゃないですか?つーか、早く帰らせてくれませんかねぇ。家に婆ちゃんいるんで。」

 

 そう俺が言うと、ポニーテールの女が俺の方に顔を近寄せた。

 

「あんたねぇ!人を殺してるかもしれないんだよ!?MEに攻撃加えたら、どうなるかわかってるの!?」

 

「いや、たぶん死んでないと思いますよ。そのこのラジカセおかげで。」

 

 俺はまだ自分についているラジカセを見てそう言った。そういえば、さっきの男の子大丈夫かな?人の状態でボコボコにしてたもんな。

 

「無駄に熱くなるんじゃねえよ、体育系め。」

 

「全く同感だ。」

 

「鷹音!晋平!うっさいよ!」

 

 うるさいのはお前だ。そして俺はこの女の言い方を聞いて気になったことをストレートに聞いてみた。

 

「速目さん・・・だっけ?」

 

「あ?そうだけど?」

 

「もしかしてあんた、友達とかっていない?」

 

 そのことを言った瞬間、彼女の飛び膝蹴りをもろミズオチにくらった。これにはさすがの俺でも声をあげてしまった。速目は顔を赤くしながら、

 

「そそそそ、そんなわけないでしょ!?あははあ、体があつくなってきたなぁ~。あはは。」

 

 俺の予想は当たっていた。まあ、そういう性格してると思ったからな。そんな会話をしていたら、俺は速目の背後にデカい何かがいることに気づく。190cmもあるかのような高さで俺たちを見下ろす。速目はまだ気づいていないようで、何という顔で俺の顔を見つめてくる。そして、ばれないように速目の脇に手を入れて・・・。

 

「たかーい!たかーい!!」

 

「お父さん、帰ってたの!?ってか降ろして~!」

 

 どうやらこのデカいのは速目のお父さんらしい。しかも、結構ガタイのいい漢だ。速目の方は足をバタバタしながら暴れている。だが残念なことに速目はスカートではなく、黒ズボンであった。スカートだったら見えたのに!この考えは男なら誰もが思いつくはずだ!鷹音という女の子も、カメラのレンズを速目の方に向けてシャッターを押す。速目のお父さんはガハハと笑いながらこちらの方を見てきた。

 

「あ!あなたは瀬戸川博士じゃないですか!?」

 

「そういう君は!佐野塚くんじゃないか!?」

 

 どうやら2人は知人らしい。そう言って二人は大声で高笑いし、そのあと縄をほどいた。・・・。

 

「お、おれは・・・。」

 

「お前はダメだよ。」

 

「フォッ!!」

 

 なぜ俺だけダメなんだ。あまりに不公平すぎる。

 

「俺はお前さんと同じ”力”をもっているらしいからな。そんな危なっかしいものを”絶対”に解くわけにはいかねえだろ?」

 

 俺はそのおっさんにいろいろ質問しようとしたが、一切聞く耳を持たなかった。そして、俺の服の襟を掴んでこう言った。

 

「まあ”力”を手に入れてしまったら仕方ない。お前、覚悟はあるんだろうな・・・。全てを救い、全てを葬り去る覚悟が!わかんねぇって言わせねえ!”はい”か”いいえ”で答えな!ああ!!」

 

 殺気がこもった目で俺を見てくる。何も知らねぇ、何も分からねぇ状態の俺に、そんな覚悟をどうやって決めればいい?だが何も言わなかったら言わないで絶対に殺される!このおっさんはそういう目をしている。選択を迫られたとき、爺さんがそのおっさんの肩を掴む。

 

「彼はまだ何も分からない。わしが無理矢理こやつを巻き込ませたんだ。状況ぐらい理解させたっていいじゃないか。」

 

 さっき俺を見捨てた男が言うセリフじゃねぇがな。俺はそう思いながら少し笑ってしまった。この集団から今の状況やあのMEとか言うやつのこと、奴らは何をしようとしているかなどを質問した。

 

 

~約30分後~

 

 

 さっきの質問の答えで大体分かった。

 

 今の状況。校内でMEと交戦しているところを大勢の民間人に見られてしまうといろいろ面倒なことになるため、パニックになる前に保護。さらに、俺の”力”がまだ未知数だったため、安全のため縛りつけ。このことを最初からちゃんと説明してもらいたかったです。速目さん。

 

 MEのこと。通称”メモリーイーター”。奴らは人の記憶を糧に生きる。人間みたいに自我を持っていて、前みたいにただただ暴れる奴もいれば、ほのぼのしている奴もいたらしい。それら全てに”記憶”が関連している。”記憶”は思い入れがあればあるほど、その力や精神は強さを増す。逆にどうでもいい記憶は、力を見出すことは出来ても精神までは得られないため、力が暴走してしまい、暴れ出してしまうこと。”思い入れのある記憶”を持つMEは兵を作ることが出来るその材料にも”記憶”が必要となる。この兵はどんな”記憶”でも力を得ることができ、さらにそいつを作り出したMEが操っているため暴走しない。ただし、同時に思い入れのある記憶を手に入れたとしても、その精神や自我を持つことが出来ない。さらに、記憶には絶対的に保持者がいて、その保持者が死亡などで消えた場合は全ての記憶がその記憶の一部を持っているMEに共有される。つまり、MEは確実に精神や力を得ることができ、自分自身で記憶を作成することが出来るようになる。また、そのMEにも変異体がいるという。

 

 最後にMEの目的。目的は様々だが、9割は支配を求めている。やはり人の記憶を糧にしてるだけあって欲求心がすごい。しかし、奴らにもグループがあり、そのグループ同士が己の支配のため争うこともあったらしい。

 

 しかも、ここまでの情報のほとんどが他の集団の情報である。お前らはいったいなんの成果を出したんだ。”佐野塚勇”が率いる”鉄鋼団は”最近作られた集団で、急ぎ足で定員を集めたため経験不足の人員が隊長抜かし全員。性格にも難ありだが、人員全員にそれぞれの特技を持っている。”佐野塚速目”は人間離れした運動神経。”井上晋平”はゲームで鍛えた反応速度と把握力。”金田鷹音”は情報収集と分析力、ハッキングも出来る。隊長”佐野塚勇”は唯一の戦闘経験者であり、勇敢な心と経験で培った勘の持ち主である。そして我らの教師”瀬戸川十郎”は昔”佐野塚勇”が所属していた試作武器実験部隊の研究チームのリーダーであり、その武器は今でも全てのその集団が使っている。

 

 

 説明が終わったあと、佐野塚勇は俺に改めて質問の答えを問われた。その答案はすでに決まっている。

 

「NO!」

 

「そうか、ならば・・・!」

 

「嘘です!!!」

 

 ダメ元で言ってみたがやはり無理だった。もうこの”力”を手に入れてしまった時点で、俺に決定権はないようです。うん。俺はため息を一回吐いた。そして俺は覚悟を決めた。

 

「俺は黒山創史!現役高校生の格闘技オタクだ!!格闘技のことなら一から十から百まで全部教えてやる!!宜しく!!」

 

 ・・・・・・・ティロンッ。

 

「あ、隊長。通信キタヨー。」

 

「じゃあ鷹音、通信を俺だけに繋げてくれ。」

 

「ラジャ。」

 

 完全に滑った。完全にスルーされた。俺はとんだ赤っ恥をかいたようだ。佐野塚勇は通信が切れたとき、ニヤッと笑みを浮かべた。

 

「お前ら、喜べ!俺たち鉄鋼団の初陣だ!!気を引き締めろよ!」

 

「初陣か~。燃えてくるわね!」

 

「いよいよ俺の実力を生かす時が来たか・・・。」

 

「私はここに引きこもっているから関係ない。さっさと片付けて来いよ暇人ども。」

 

 どうやら彼らにとってはこれが初陣だそうだ。彼らは俺を縄から解き、佐野塚勇が手を差し伸べた。

 

「どうせお前もくるだろ?ま、嫌と言っても無理矢理連れてくがな。」

 

「当然行く!俺にはその選択肢しかないんだろ?それにもう覚悟も決めたしな。」

 

 そして俺は彼の手を握った・・・。

 

 

 

 

 あの時のことは今でも後悔してる

 

 なんで彼らの手を握ってしまったんだろう

 

 俺があそこで逃げていれば、未来はかわったはず

 

 みんなも俺も傷つかない未来になったかもしれない

 

 なんで・・・俺は力と出会ってしまったんだろう・・・




 今回の戦闘シーンはなしの説明回です。少し急ぎ足で話を進めてみました。まだまだ序盤なので頑張って文字を打ち込んでいきたいです。ちなみに僕はタイピングが遅いです!物凄く遅いです!なので、投稿期間がまた遅れます。本当に申し訳ありません!今度は2週間以内に投稿したいです。それでは皆さん、またの機会に!!

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