今後は馬の世界はタイトルに(馬)と、ウマ娘の世界は(ウマ娘)と付けるようにします。両方の場合は(馬&ウマ娘)となりますがこちらはあまり使わないように可能な限り分けて書きたいと思いますのでよろしくお願いします。
これは有馬記念を逃げ切った馬世界のツインターボの物語です。史実にもある20世紀名馬100選をベースに改変しております。ランキングも本来は91位でしたがナリタブライアンに勝った馬が91位はちょっとありえないだろうと思い、しかしあまり上がりすぎるのは師匠らしくない(オイ)という事で81位とさせていただきました。皆様の意見や思いもありますでしょうがあくまで番外編としてお楽しみください。
今後ともよろしくお願いします。
20世紀名馬100選
ランキング:81
ツインターボ 1988年4月13日生 鹿毛
父:ライリッジレーサー
母:レーシングジイーン
母父:サンシー
通算成績
22戦6勝 2着2回
主な勝ち鞍
H3 ラジオたんぱ賞
H5 七夕賞
産經賞オールカマー
H6 有馬記念
平成の世に現れた超快速の飛ばし屋ツインターボは逃げの魅力を知らしめしたまさにターフのエンターテイナー。
平成3年 第40回ラジオたんぱ賞(GⅢ)福島/良 芝1800M
「外の方からカミノスオードが上がってまいりました。田中勝春であります。内の方で白い帽子がヒデノグラスちょっと下がっております。さあ400のハロン棒を切りました。前がちょっと四頭ほどが抜け出しております。4コーナーカーブを曲がるところでありますが、さあツインターボがまだ逃げております。ツインターボが逃げている。外の方からカミノスオードがやって来たぞ田中勝春カッチーです!後200メートル!ストロングカイザーは4番手!その前におりますのはキリスパート!外の方からはフライトピアもやってきたまだ5番手です!さあ後100メートル!懸命に粘った懸命に粘ったツインターボ!二番手カミノスオード!ツインターボが粘ったか!ツインターボが粘った!ツインターボが逃げ切りました1800メートルであります!」
1着ツインターボ(大崎)2着カミノスオード(田中勝)3着フライトピア(蛯名正)
平成3年 第45回セントライト記念(GⅡ)中山/良 芝2200M
「ラチ一杯にツインターボ逃げる!レオダーバン追う!レオダーバン三番手!ツインターボ逃げる!ストロングカイザー!そしてレオダーバン!ツインターボ逃げる!ツインターボ逃げる!ツインターボ!レオダーバン!レオダーバン追いかけてきたが届きません!レオダーバンの壁!ゴール前伸びてきましたがツインターボそしてストロングカイザー二頭を捉える事はできませんでした」
1着ストロングカイザー(増沢)2着ツインターボ(大崎)3着レオダーバン(岡部)
4歳時には菊花賞を目指す同期の馬達を後目に、平坦コースの福島を好み、菊花賞の権利を取ってもやはり福島へ。
平成3年 第27回福島記念(GⅢ)福島/良 芝2000M
「馬場の内側を通りまして!ツインターボムチが入った!ユキノサンライズ!外の方からはユーワビーム!さらに外からはヤグラステラ!ヤグラステラがやってきたミスタースペイン!さらにはハシノケンシロウから先行はヤグラステラか!内でツインターボか!ヤグラステラだ!ヤグラステラです!鋭い決め手です関西馬ヤグラステラ!」
1着ヤグラステラ(田島裕)2着ツインターボ(大崎)3着ユキノサンライズ(増沢)
故障により5歳時には僅か一戦しか戦えず、その鬱憤を晴らすかのように6歳夏には劇的な逃げを披露したツインターボ。エンジンの調子が次第に上がる。
平成5年 第29回七夕賞(GⅢ)福島/良 芝2000M
「さあ、3、4コーナー中間地点にツインターボがかかりますがかなり飛ばしております!ターボエンジン全開で!その差が7、8馬身!さあこのまま逃げ切れるか!400ハロンをきって4コーナーに迫ります!さあ9番、ダイワジェームスが2番手に上がってきた!そしてアイルトンシンボリがその外におります!さあ直線コースに入った!後200メートルあまり!ツインターボムチが入った!懸命に粘る!外からアイルトンシンボリ!ツインターボ!アイルトンシンボリ!内からダイワジェームスが3番手!そしてスナークベスト!それからハヤブサオーカンこれは差がある!吼えろツインターボ!全開だターボエンジン逃げ切った!ツインターボが勝ちました!」
1着ツインターボ(仲舘)2着アイルトンシンボリ(田中勝)3着ダイワジェームス(蛯名正)
平成5年 第39回産經賞オールカマー(GⅢ)中山/良 芝2200M
「さあしかし!この場内のどよめきは!ツインターボの兎に角逃げ!ツインターボの兎に角逃げ!何馬身開いているかとても実況では!今の段階では分からないぐらい!大きく大きく差をつけて逃げて行っています!ツインターボが逃げる!ツインターボが逃げる!さあ追いかけるライスは3番手あたりまで上がってきたか!現在ライスは4番手!ライスは4番手!ホワイトストーンが2番手!ハシルショウグンが3番手!さあ!早くもツインターボだけが!ツインターボだけが4コーナーのカーブに入ってきました!ツインターボが大きく逃げる!ツインターボが大きく逃げる!そして、ライスは現在4番手!ライスシャワーは現在4番手!さあ、200の標識にツインターボがかかる!ツインターボが200の標識を切った!先頭はツインターボ!そして、ホワイトストーンが伸びる!ホワイトストーンが伸びる!ハシルショウグン!その、外を通って!ライスシャワーは届かないか!ライスシャワーこれはもう無理!11番のツインターボ!見事に決めたぞ!逃亡者ツインターボ!グレードスリー見事2戦続けて逃げ切りました!」
1着ツインターボ(仲舘)2着ハシルショウグン(的場文)3着ライスシャワー(的場均)
ハマれば強い逃げ馬の宿命か、敗北のインパクトもまた強い。それがツインターボの魅力でもあったのだが。
平成3年 第36回有馬記念(GⅠ)中山/良 芝2500M
「依然としてメジロが2頭!メジロマックイーンとメジロライアンが並んでいっている!さらに3番のヤマニングローバルであります!後方でありますが赤い帽子!ナイスネイチャがぴったりとマークしている!ダイユウサクもいる!そしてその後方からでありますが、現在7番メインキャスターが最後方!あ、おっと1頭遅れているオオスミシャダイが最後方であります!さあ3コーナーにかかる!ペースは依然として幾分、早いペースとなっている!さあ、ツインターボが僅かに先頭!ツインターボが僅かに先頭!プレクラスニーがスーッとかわしてここで先頭にたった!天皇賞馬プレクラスニー!さらにダイタクヘリオス!」
1着ダイユウサク(熊沢)2着メジロマックイーン(武)3着ナイスネイチャ(松永) 14着ツインターボ(大崎)
平成5年 第108回天皇賞・秋(GⅠ)東京/良 芝2000M
「欅の向こうに抜けていく!さあ17頭がとけて行く!さあ秋の風を切り裂いて!懸命に3番のツインターボが逃げているが!さあ外からはナイスネイチャ!ヤマニンゼファーもやってきた!そしてインコース、ライスシャワーちょっと押しているか!さあどうか!さあここで!ここでツインターボが捕まった!ツインターボの逃げは!早くもゴール前500メートルで壊滅している!」
1着ヤマニンゼファー(柴田善)2着セキテイリュウオー(田中勝)3着ウイッシュドリーム(藤田) 17着ツインターボ(仲舘)
勝利か玉砕か、そんな走りに魅了されたファンの熱い応援を受けて走るツインターボ。しかし勝てない日々が続く。そんなツインターボにあるチャンスが舞い込んできた。それは二度目の有馬記念への招待だった。本来であれば出られないはずの有馬記念がなぜツインターボに来たのか。それは様々な不運が重なり有力馬がナリタブライアンを除いて出馬できないという事態に陥ってしまったからだ。ナリタブライアンに対抗できる馬が居らずレースが盛り上がらない事を恐れたJRAが大逃げでレースを盛り上げてくれるツインターボに白羽の矢を立てたのである。そう、ツインターボは道化師として求められたのである。これには調教師達も屈辱と感じ、ツインターボに出来うる限りの調教を施した。勝てるかどうかは分からないが、せめて一矢報いてやろうとしたのだ。そしてツインターボは逃げの頂点に立った。
平成6年 第39回有馬記念(GⅠ)中山/良 芝2500M
「スタートしました。ナリタブライアンが好スタートを見せました!ナリタブライアンが好スタート!やはり予想通り内からツインターボが行きます!ものすごい加速で早くもリードを3馬身以上に開いていきます。2番手にはネイハイシーザーが大方の予想通りの展開、アイルトンシンボリが3番手!そして外からチョウカイキャロルがついて行って3、4コーナーの中間に入りました。ツインターボのリードは7馬身から8馬身。その後ろには・・・さぁ・・・ナリタブライアンが先行集団の直後につけています。それをぴったりマークするのは外からサクラチトセオーと内のライスシャワー。さあ4コーナーを抜けて直線に入ってまいりました。ナリタブライアンの周辺はごった返していますが外に出てまいりました。ツインターボの逃げ。リードが・・・50メートル以上は開いています。大きなリードを取りましたツインターボ。2番手ネイハイシーザー、その外にチョウカイキャロル、アイルトンシンボリと外の、外のナリタブライアンは並んでいます。それをぴったりとマークするのはライスシャワーとサクラチトセオー。さらに直後にヤシロソブリンとヒシアマゾン、このあたり有力馬が固まっております。ナイスネイチャが外を回っております。第1コーナー回っていってすでにツインターボのリードは80メートルぐらいひらきました。さあツインターボ大きなリードを取って2コーナーに向かいます。大きく下がって二番手はネイハイシーザー、ナリタブライアンはまだ控えています5番手。ようやく先行集団が向こう正面に入りました。ツインターボとの差は果たしてどれほど開いているのか。ナリタブライアンの後方にはライスシャワーとサクラチトセオー。ヒシアマゾン、ナイスネイチャはその後ろ。最後方はダンシングサーパス。さあ残り800メートルを切ってツインターボが第3コーナーに入ります!ここでライスシャワーがナリタブライアンをかわして前に出ました!ナリタブライアンがそれを追走します!ナイスネイチャも上がってきています!ヤシマソブリンはつまって動けないか!ヒシアマゾンも出遅れました!さあ3コーナーを抜けてツインターボが最終コーナーに入ります!ここで先行集団の先頭がライスシャワーに変わります!ツインターボとの差がググっと縮まっていきます!間に合うのか!それともセーフティリードなのか!ライスシャワーを外からナリタブライアンが並びかける!最終コーナーを回ってまだツインターボが先頭だ!後続馬は苦しいか!しかしやはりこの馬!シャドーロールの怪物ナリタブライアンが大外から一気に捲り上げる!場内はどよめきと歓声に包まれている!残り200を切っているがナリタブライアン苦しいか!?ツインターボがまだ先頭!懸命に粘る!ナリタブライアン苦しいながらも追い上げる!内ツインターボ!外ナリタブライアン!ツインターボ!ナリタブライアン!まさかまさか!まさかのツインターボ逃げ切ったゴールイン!これが逃げるという事だ!ツインターボ!悲願のGⅠ初勝利を!有馬記念という大舞台で見事に逃げ切りました!」
1着ツインターボ(田中勝)2着ナリタブライアン(南井)3着ライスシャワー(的場均)
誰もがあり得ないと思っていた有馬記念での勝利。しかしツインターボはそこで完全に燃え尽きてしまった。全てを出し切ってしまった有馬記念以降のツインターボはスタートではハナこそ取るもののレース中盤で先頭を譲るほどになってしまった。
そして95年の新潟大賞典を最後に引退。種牡馬入りする事になった。その後はのんびりとした余生を送るはずだったツインターボだったが、99年4月1日、心不全により死亡した。その早すぎる死に多くのファンが悲しみ、天国まで逃げなくても、と別れを惜しんだ。ツインターボの血統はその殆どが走らずわずか1頭しか残っていない。最後の年に生まれた1頭だけが、彼の意志と血統を世に残している。
次回予告
有マ記念を終えたライスシャワー。
ツインターボの走りを見て心に火のついた彼女は天皇賞・春へと挑む。
復活の漆黒のステイヤー。
ターフを黒い影が走り抜ける。
番外編02 ライスシャワー
「ライスは・・・ヒーローになれたかな?」