リデコなんて言わせない!   作:寿司剣士

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3話

㎨月#(日

あれから6年。大分空いたけどまた日記をつけようと思う。

理由としては緋沙乃さん(先生)とエルフことゆかりばぁちゃんに勝った。

モチロン変身はしてないし、ライドブックの能力も使っていない。

ひとまずこれで合格だろう。うん。俺、合格より生きてたことを褒めたい。だって2人してガチで来るんだよ?死ぬよ。生きてるけど。

そしてその日の夜。お祝い代わりの少し豪勢な夕飯を先生に作ってもらい、今までの恩も込めて俺はしっかりと頭を下げる。

それから世界を回ることを伝える、やっぱ合格したくらいじゃまだ先生からしたら俺なんて及第点だろうしな。でもなんで悲しい顔をしてたんだろ?。うーん、やっぱ弟子が離れるのは寂しいのかな?鬼の目にも涙とはこのことか‥‥縁ばぁちゃんもからかうと思ったけど、こっちもしんみりしてるから調子狂うんですけど?!どうしたの!?と、しんみりした空気の中、気を取り直した縁ばぁちゃんから1枚のカードを貰うと、なんと国家攻魔師のライセンスカード!現場とか試験受けてないのに貰っていいのかと聞くと”かまわんかまわん”と返すなとばかりに手をふられ俺は返すに返せず一応餞別代わりにもらうことに。さて、では明日から1人旅だな。今日は早く寝よ。

 

 

 

 

青森の山の奥地。弟子である燈李が寝付いたあとのちゃぶ台には緋紗乃が神妙な面持ちで正座で座り、一方縁は気楽そうに胡座をかいて漬物をつまんでいる。

 

「縁堂、どういうつもりですか?」

 

「どういう、とはなんのことさね?」

 

「とぼけないでください。燈李にEカードを渡したことです」

 

緋紗乃は鋭い視線を縁に向けるが、縁に動じた様子はなく気楽に返す。

 

「あれはちゃんと正規の物だよ?あの子の場合、ちょっと手続きが変わってただけで」

 

「そういうことを言ってるんじゃありません。あの子にその資格を渡すということです」

 

とぼけて通すつもりがやっぱり無理だったことに縁は溜め息をつくと、頬杖をちゃぶ台の上について返す。

 

「あんたの言いたいことはわかってるよ。だけど燈李も分別のある子だ、やり返すにしても”やり過ぎ”はしないさ」

 

2人の危惧していることの発端は1年前。緋紗乃の孫息子と孫娘が息子の仕事についていって魔族テロに遭い、その事件の成り行きで孫息子は第四真祖という規格外のモノへと成り、孫娘に至っては第四真祖の欠片を抱え込んでいる。

燈李は2人が事故に遭ったことしか知らないが、それを伝えた時普段は片時も霊力と魔力の制御がぶれない弟子の制御がその時だけぶれた。元々霊力魔力共に規格外の量を持つ燈李がわずかでも制御を誤り暴走させた結果。山が揺れた。そしてそれからますます修行にのめり込み、緋紗乃ですら強引に2日休ませ、修行禁止をあらかじめ言い含めてから縁の弟子の所へ遊びに行かせたほどである。だが─

 

「別にやり返しなんて気にしてません。そこは私のぶんまでやって欲しいくらいです。将来の身内がやり返すのです。止める気はありません」

 

最初は凪沙を弟子にやるものかと思っていたが、燈李の真面目かつ実直な性格を長い時間をかけて理解した緋紗乃は、弟子が成長した今なら、婿に捕っていいと思っているほど。そして暁家でも最後の難関である緋紗乃(祖母)の了承を取り付けた2人は燈李は知らないまま(両親の了承をもらい)燈李は気づかないまま(親族の同意も取り付け)外堀と逃げ道を塞がれた(晴れて公認の許嫁)になった

 

「私が言いたいのは──」

 

「わかってる。Eカードはあの子の鈴だよ。別にあの子を獅子王機関(ウチ)に取り込む気はないさね。あの子に組織は向かない」

 

「‥‥」

 

最後の師匠として否定できない言葉に緋紗乃は黙るしかなかった。

 

 

 

 

 

 

 

 

それから翌朝、俺は今までお世話になった先生と神社に感謝を込めて掃除をしてから山を降りた。行き先は候補が幾つかあるけどまずは北欧に行こうと思う。あそこの精霊術と技術は俺も応用出来るかもしれないからな。

 

 

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