弱者救済   作:極まった凡夫

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ありふれた……?ヒロアカ二次創作です。
初めて二次創作書いたのですか。

書きやすぅい!!

長くなってしまい申し訳ない。

感想来ると次も書くかもしれません!


弱者救済

もし、自分が誰かを助けられるなら。

誰かのヒーローになれるなら。それはどれだけ尊いことなのだろう。

 

 

不形態な謎生物に会った時すぐさま悟ったよね…

これ神様転生だって。

 

あぁ…ついに来たかって感じだったね。

 

まぁ神様的な存在とごちゃごちゃあったけどそれはカットだ!!

 

テンプレだしね!

 

最終的に俺は僕のヒーローアカデミア、通称ヒロアカの世界に転生することになった。

 

それで一つだけ力を貰えるらしかったので、

俺の知ってる中で1番強いワンパンマンのサイタマでって注文したよね。

 

チートだチート!!

一番強い!

 

そしたら神様がごちゃごちゃ言ってきたんだ。

 

「君は分かっているのかい?

 

彼の強さはその単純な身体能力ではないことに。

 

普通に考てみてもあんな身体能力は人間では考えられない。

漫画の世界だからなんでもありだろって?

いや、彼の世界でも人間は非力な存在だった。

 

なら彼はどうしてあそこまでの力を手に入れたか分かるかい?

 

そう、彼はその精神性によって現実を侵食していたんだ。

 

彼はその恐ろしい程の意思の力で現実をねじ伏せていたんだ。

 

理解してないようだね……まぁ、つまり君の要望を叶えるために君に渡すのは彼の精神、つまりは「正義の心」になるが。

 

それでいいかい?」

 

うーん何言ってんだ?(困惑)

 

良くわかんね。難しい話すんなよ、神様転生だぞ?

まぁいいや、じゃあそれで(適当)

 

 

そんな感じで俺は転生した。

 

しかし、俺の想定外のことが起こった。

 

俺はこの世界で俺TUEEEEしたかっただけだった。

 

だから最強の力を望んだし、あまり深く考えることもなかった。

 

しかし

 

俺が産まれた瞬間、俺の中にある「正義の心」と俺の日本での価値観、それがぐちゃぐちゃに混ざり合わさったんだ。

 

ーー悲しい悲しい悲しい悲しい悲しい

 

そして俺は泣いた。

 

それはもうおぎゃーおぎゃーと。

 

それは絶望したからだ。

 

この世界の苦しさに、不条理に。

前の世界でも知っていたことだった。

 

世界には幸福な人や不幸な人がいる。

 

そんなことは分かっていた。

 

だが、今はそれがどうしても悲しい。

 

 

何故世界には苦しんでいる人がいるのだろうか。

何故理不尽にも踏みにじられている人がいるのだろうか。

何故強者に食い物にされる人がいるのだろうか。

 

知識として知っていたはずのそれが悲しくて悲しくて。

どうしようもなく泣いた。泣いて泣いて泣き疲れて眠るまで泣いた。

 

それが俺に刻まれた今世初めての記憶だ。

 

 

あれから5年がたった。

身を焦がすような「正義の心」を内に秘め、この世の不条理を嘆く日々。

 

両親からは「泣き虫」の称号を授かった。

 

幸福なことに日本に生まれ、五体満足で生まれることの出来た俺の名は

 

勇意(ゆうい)ヒロ 現在5歳だ。

 

前世の俺は日本に生まれ安心安全な場所にいた。

この世界の日本とは違い凶悪な犯罪と遭遇する可能性も低い世界。

 

だからだろう。

 

俺にとって、「安心安全」は常識で、それ以外の場所にいる人間がいることが悲しくて仕方ない。

 

あぁ分かってる。前の世界にも苦しんでいる人はいた。

 

前世の俺はそれを無視して生活していただけだ。

 

しかし、それでも。俺はどうしようもないほど悲しかった

 

ーー悲しい

 

これは俺の中の「日本の価値観」と「正義の心」が悪魔合体した影響なのだろう。

 

ワンパンマンのサイタマは決して安全とは言い難い場所に身を置いていた、日々怪人という怪物に襲われる日々。

安心や安全とは程遠い生活。

 

だからきっと割り切れていた気持ちなのだろう。

 

だが、俺は割り切ることが出来ない。

 

本当に本当に。

可哀想だ………!!

 

ーー頭が痛い……苦しい

 

この世に生きる全ての人間が幸福に安全に生きてほしい。

誰一人漏れることなく幸福に生きて欲しい。

 

今もどこかで誰かに理不尽にも踏みにじられる命を考えると、狂いそうな程の悲哀が溢れてくる。

 

全世界を救おうとするには

 

俺は……あまりにも無力だ……!

 

ーー気が狂いそうだ。

 

涙が溢れてくる。

 

俺の望んだ力は全てを守る力ではない。

それを今になって後悔している

もっとしっかり考えて、この世界を幸福にする力を望めばよかった…!

 

ーー痛い……助けてくれ

 

 

ーー諦めろ

 

……もういっそのことこの星ごと俺の力で消し飛ばしてしまおうか。

 

俺の中でいつもの思考がよぎる。

 

まだそれほどの力はないがきっといつかできる。

これはそういう力だ。

 

これから起こる絶望も苦しみも、全てを吹き飛ばせる。

 

そう考えて俺は拳を握る。

いつかその日を明確にイメージし、拳を叩きつけようとする。

 

 

だが……やはり出来ない…!

 

ーーア"ア"ア"ア"ア"ア"ア"ア"ッ!!!

 

この考えは何度も考えた。その度に思うのだ。

 

俺になんの権利があるというのか。

この行為は、俺の一番嫌う理不尽でしかない。

だからこの拳を振り下ろすことは俺は出来ない。

俺の正義が許せない。

 

じゃあもうどうしたらいいんだ…。

 

俺は頭が狂ってしまいそうだった。

俺の理想を実現するには、俺は弱すぎる。

 

「あらあらヒロ君、今日はどうして泣いてるの…?」

 

そうして泣いていると今世の母が来る

 

名前は勇意ナナ。

個性<勇気>

悪意のあるものと対峙した時、身体能力が上昇する。

 

初めて母に悩みを打ち明ける。

 

今までただ泣いているだけだった。

それはこの悩みが解決できるとは思えなかったからだ。

 

「どう゛し゛で、ぐる゛ちんでる゛ひ゛と゛がい゛る゛の゛ぉ?

(どうして苦しんでいる人がいるの?)」

 

泣いて酷い声だ。

 

「え!?ヒロ君は苦しんでいる人を助けたいの?」

 

「う゛ん゛」

 

「そう!ならヒーローにならない?ヒーローになれば苦しんでる人を沢山助けられるわよ?」

 

母は嬉しそうにそう提案してくる。その案は俺も1度は考えた。

 

しかし

 

「ぜい゛い゛ん゛?」

 

「うん?」

 

「せ゛がい゛じゅう゛のぜん゛い゛ん゛だずげら゛れ゛る゛?

(世界中の全員助けられる?)」

 

俺の理想は1ヒーローになるだけでは達成出来ない。

 

「うーん………それはどうだろうなー」

 

母は現実的なことを言う、きっといつも泣いている俺を思って真剣に考えてくれているのだろう。

 

(注)以下主人公の言葉は聞き取りやすい様に翻訳されます。

 

「それじゃダメだよ

 

苦しんでる人のことを考えると、それじゃあダメなんだ」

 

「うーん………そっかぁ、ヒロ君は優しいねぇ」

 

母が頭を撫でる

 

「でもね、

 

それは難しいことよ?

そんなこときっと神様じゃないとできないとママは思うの」

 

そんなことは分かりきっている

 

「それでもやらないと」

 

「どうして?」

 

「だって……そんなの可哀想だ……」

 

母はこのままでは話は平行線だと悟ったのだろう。

話の切り口を変えてきた。

 

 

「でもねその人達はきっとヒロ君に助けてもらう程弱くないよ」

 

「え?」

 

何を言っているんだろう。

 

「いい?一番弱いのはね。

犯罪を侵さなきゃいけなかった人、悪に染まらなきゃいけなかった人達なのよ?

真っ当に生きている人はその人たちよりもずっと強い人達なの。

だからね、ヒロ君が助けるなんて言うほどその人たちは弱くもなんともないんだよ?」

 

それを聞いて初めは何を言ってるのか理解できなかった

 

しかし、理解していくとその言葉に俺は雷に打たれたような気持ちになった

 

「分かった?だからヒロ君が泣くことはないのよ。

 

むしろ生きているだけで悪を犯す人達はとっても苦しいはずなの」

 

ーーそうか………弱くない。

弱いのは悪に染まらなきゃいけなかった人……

生きているだけで悪を犯す人達……

生きてるだけで……苦しい……

 

 

ーーなら……救わないと…

 

 

先に言っておこう、彼女のこれは先日見た適当なテレビの受け売りだし、この話の趣旨としては犯罪者の更生である。

 

しかし、正義の心のジレンマに囚われていた彼にとってそれは全く違う意味を持って伝わった。

 

悪に染まらなかった人は強い人で、助ける必要はなく。

犯罪者は悪に染まらないと生きていけなかった弱い人、だからこの生から救ってあげなくちゃいけない

 

この認識が彼を救った。

 

ーーそっか…犯罪者は生きてるだけで辛いんだ…

 

色々ツッコミがある。

 

しかし、彼にはどうでもよかった。

 

これはただの詭弁であり、きっと何重にも矛盾の孕んだ考え方だろう。

しかし、彼にとってはこれはこの世に真実であった。

それだけでよかった。彼の価値観に沿うただの屁理屈、それで良かったのだ。

 

それはひとえに、彼の精神が狂わないための自己防衛だったのかもしれないし、日本にいた頃の価値観に当てはまったのかもしれない。

それは分からない。

 

しかし、事実として彼はこの日から泣かなくなった。

 

彼の名は勇意ヒロ

個性 <英雄> 正義の心の強さにより身体能力が上昇し続ける。

 

 

あれから2年、彼の心は依然燃え続けている。

そして、彼は体を鍛え始めた。

それは尊敬する先輩に乗っ取り毎日腕立て100回、腹筋100回、スクワット100回、ランニング10キロ

 

初めは辛かったが、2ヶ月もすればその辛さはなくなった。

彼は3年であの強さになった。

俺はそれよりもきっと時間がかかるだろう。

まだまだ精進が必要だな。

 

 

その日、朝のランニングを終え家に帰るとふと違和感を覚えた。

 

「ただいま………ん?」

 

血生臭いのだ。微かに香る血の匂い。

 

臭いの強いリビングに入る。

 

そこには1人の男がいた。

 

男は一見普通の男だった。スーツを来た容貌を見るとただのサラリーマンに見える。

 

しかし、だからこそだろう。

 

リビングにある血を流す両親の死体とのギャップがとても不気味に見えた。

 

「父さん…母さん…」

 

「ん?誰かと思ったらこの家の子供じゃないか。ちょうどよかった。君の個性も貰っていくよ。」

 

男が振り返り近づいてくる

 

「可哀想……」

 

ーー救わないと

 

俺がそう呟くと男は笑う。

 

「ハハッ、大丈夫だよ。君も直ぐに両親と同じところに連れて行ってあげるから」

 

彼の名はオールフォーワン。この世界の巨悪だ。

彼は目の前の子供が両親のことを悲しんでると考えていた。

当然だろう10にも満たない子供が両親の死を前にそれ以外の思考をするとは考えづらい。

 

しかし、それは大きな間違いだった。

 

「違うよ、おじさん。

 

おじさんが可哀想なんだ」

 

オールフォーワンは一旦手を止めてる。

 

小さな少年の言葉を聞くことにした。

奇妙なことを言う少年に興味を惹かれたからだ。

 

「それはどういうことだい?」

 

「お父さんもお母さんも強いひとだった。悪に染まらず日々まっとうに生きるとても強いひとだった。

 

だから俺が悲しむことは何もない。

可哀想なのはおじさんだよ。

 

きっと辛かったよね。

悪に生きなきゃいけなくて。悪の道に堕ちなきゃいけなくて。

 

でももう大丈夫、俺が救ってあげるから」

 

ーー救う…弱い…救う

 

「何を言ってるんだ…?」

オールフォーワンは困惑していた。しかし、それも一瞬のこと、彼は理解することを放棄する。

 

彼の膨大な人生経験が告げている。

 

「君は」

 

狂っているんだね

 

そう言おうとした瞬間、オールフォーワンの個性の一つ<危機察知>が発動する。

 

オールフォーワンは咄嗟に個性を使い体を守る。

筋肉が全面に広がり硬化する。

並大抵の攻撃には対応出来る。その自負が彼にはあった。

 

しかし、次の瞬間とんでもない衝撃がオールフォーワンを襲った。

 

それはヒロのアッパー、ただのアッパーだ。

 

オールフォーワンは家の天井を突き抜け上空に打ち出される。

 

ーーなんだ…?何が起こってる?

 

吹き飛ばされている最中、オールフォーワンは思考する。

この程度ではいまだ彼はどうとでもなると思っていた。

 

また<危機感知>が反応する。

さっきよりも強く、本能も叫んでいる。

 

ーー死ぬ

 

歴戦のオールフォーワンもこれには困惑する。

 

「一体なんなんだ……!!」

 

<硬化>×2

<筋肉増強>×8

<肥大化>

<衝撃吸収>

<再生> ………

 

次は全力で個性を使い身体を守る

 

しかし

 

ーーー必殺マジシリーズ

 

〘マジ殴り 〙

 

飛んでくる空気に身体の7割が消し飛ばされる

 

「グァッ…カハァッ」

 

恐ろしい威力、個性を使ってこれだ。満足に個性が使えない次は死ぬ。

 

ーー逃げよう

 

彼の思考は勝てないと判断し、すぐさま逃げる準備を始める

彼は常に合理的であり、だからこそ今まで生きてこられた。

 

<空気発射>

<ジェット>

<軽量化>

<透明化>

……

 

そうして朝焼けの空にオールフォーワンは消える。

後に残ったのは天井の崩れたヒロの家だけだった。

 

 

救えなかった…。

最初の1発で決められなかったこと。

そして只者ではないと判断し必殺マジシリーズを使ったがそれでも仕留められなかったこと。

本家に申し訳なさすぎる。

必殺とは名乗るべきではないだろう。

 

それはそうと、ぐちゃぐちゃの両親を弔ってやらないと。

 

「お疲れ様でした。」

 

両親は強い人だった。そして、俺に天啓を授けてくれた人達でもある。

本当に今までありがとうございました。

 

さて警察に連絡しよう。

 

 

 

はぁ…はぁ…本当に酷い目にあった。久しぶりに死ぬかと思ったよ。

いつか殺そう。ぐちゃぐちゃにして殺そう。

一番君が絶望するシチュエーションを作って殺そうと。

 

あぁ…君の絶望の顔が楽しみだよ…。

 

そんな風に考えていると

 

ドォン!!!!

 

オールフォーワンのアジトにヒーロー達が入ってくる。

 

次から次に一体なんなんだ…!

 

「そこまでだ……!!オールフォーワン!!

 

私が来たァ!!!」

 

最悪のタイミングだ。

身体の再生は未だ表面しか終わっていない。

 

「オールマイト…!!」

 

また奴だ…!僕の計画をいつも邪魔する。

 

忌々しいことこの上ない。

いつか絶望の中で殺そうと思っていた。

 

僕と直接戦えば勝てると踏んでいた。

 

今でなければ必ず勝てた。そう、今でなければ。

 

だが今はまずい、本当にまずい。

 

何故こんな最悪なコンディションの時に来るんだ。

 

しかし逃げ道はヒーロー達に塞がれている。

 

あぁ、どうして僕はワープ系統の個性を作っていなかったんだ…!

 

後悔しても遅い。

 

自分は圧倒的優位だったはずだ。

 

何故なぜなぜ何故何故なぜなぜ!!!

頭の中は怒りで染まる。

 

しかし、考えても現状はどうにもならない。どうにかこの状況を切り抜けよう。

 

「今日は本当についていないねぇ!!来い!ヒーロー!!」

 

 

 




個人的なことを書くと。
サイタマって凄く変な気がするんですよね。

人を助けると言うよりも強い敵と戦うことを重要視したり、日々をダラダラ生きていたりと

普通の人ならそれでもいいかもしれませんが、サイタマって特別な思いであそこまでの強さを手に入れた設定があるので、個人的に凄くモヤモヤしてました。

狂信的なまでに正義に固執するんだったらこれくらいぶっ壊れててもいいと思ったのでこの話を書いた所存です。

サイタマが何故あのような性格だったり有り様だったりするかは分かりませんが

私はこちらの方が自然だと思ったので主人公の性格をこのようにしました。
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