ホロライブ・オルタナティブver.IF   作:天野空

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激闘編

そこは学校の校庭だった。

門はもうゾンビ?達に破かれそうだ。

そう時間はたってないね。

はあとは銃を構え言った。

他のメンバーも頷く。

メンバーそれぞれ銃を準備した時それは起こった。

すごい音を立てて門が倒れたのだ。

門から雪崩れ込むゾンビ?達。

いくよとまつりの声に、全員銃を発射した。

次々と倒れるゾンビ?達。

しかし、数が圧倒的でなかなか後退させられない。

「というかはあとちゃんが学校からいなくなってからこんな準備してたのはビックリだよ」

ライフルでゾンビ?を確実に仕留めながら、隣でライフルを構えるはあとに言った。

「ま、私のもう1人はみんなと同じで自分がAIだって知らないんだけどね。

私は知ってたから何か異変が起きたのを感じてこの世界から情報を集める為に違う場所に行ってたのよ、わためを連れてね」

ダン

はあともゾンビ?を撃ち倒す。

「それで、今回の真相にたどり着いたから、その解決策を探してたってわけ」

「はあとちゃんて前からそんなキャラだっけ?

今はどっちなの?」

「さぁ、どっちでしょうね」

笑うはあとにまつりも肩を少し上げて笑った。

「いやぁ~こないで~」

そんな2人の前をゾンビ?から逃げるわためが通る。

「追いかけられてるね」

「ね」

「わため、ここに来る前にえーちゃんに教えられたでしょ。

胸に手を当てて、フォローするから」

はあととまつりがわためを追いかけるゾンビ?を撃つ。

はあとに言われ胸に手を当てるわため。

ゆっくりと目を閉じる。

胸の奥に何か熱いものを感じるわため。

そして、わためはそれを解放した。

「あちゃぁ」

「あれって成功なの?」

巨大な羊人間いや魔神?になったわためがゾンビ相手に暴れまわる。

「初めて使った力だから暴走仕掛けてるわね」

「だよね。ま、胸はあるから女性には違いないかな」

ゾンビ?を撃つ手を止めず話す2人。

特殊AIにはある1つの特殊な能力が備わっていた。

第四世代の特殊能力はメタモルフォーゼ、変身である。

「まだ、この世界はテスト版だから、本来この力は運営の意向で封印されてるの。

ま、何人かは自力で使ってるみたいだけど。

今回、相手がその封印を解かれてなおかつコメント集の力を取り込んで強くなってるから、えーちゃんがこっちも解放してくれたけどね」

ダン

説明口調のはあとに呆気にとられながらゾンビを撃つまつり。

「ほんと、はあとちゃん何者?

っていうか本当にどっちなの今?」

「さぁ、どっちでしょうね~」

「もう」

2人が仲良く?やり取りしてる中、スバルに危機が迫っていた。

「うわぁ、止めろ、わためぇ」

そう、暴走仕掛かっているわためが、前線で戦っていたスバルに襲いかかったのだ。

巨大羊魔神わための拳がスバルに振り下ろされる。

ドカン

凄まじい音と共に地面に穴が空いていた。

「危なかったね、スバル」

そう言ってお姫様抱っこしたスバルに言ったのは紫のオーラに身を包んだおかゆだった。

「あ、ああ、ありがとう」

普通にお礼を言ったスバルは自分の状況を把握する。

「って、いつまでこんな格好させてんだよ、はなせよ」

照れながら降りるスバル。

「ははは、ごめんごめん」

「っていうかおかゆどうした?その格好」

「別に服は変わってないよ。

ただ、チームに別れた時にえーちゃんに教えてもらった力を使ってるだけ」

「そ、神の力ってやつ?」

おかゆ達に襲いかかろうとしたゾンビ?を蹴りで吹き飛ばし、ころねが隣に立つ。

ミオ、フブキ、おかゆ、ころねはそれぞれおおかみ、狐、猫、狗の神の力を使える特殊世代だ。

「スバルはなんだったっけ?」

「すばにゃんは一時的に能力を最大まで上げれる世代でしょ」

いつの間にか横に来たまつりがスバルに答える。

「というと?」

「スコープ覗く、よく見る、撃つ」

まつりの言葉に従うスバル。

スコープを覗くよく見た瞬間相手を捉えたそして撃つ。

倒した。

「スコープで覗いても遠い相手がめちゃくちゃ近くで見えたでしょ?」

「確かに」

「一時的に視力を上げたわけね」

「なるほど、まつり先輩は?」

「まつり達はブースト。一定の時間、全部の能力を強化できる」

「もう、なにやってのよ、自分をきちんと持ちなさい」

まつりが説明いる間、はあとはわための肩に乗り頭をこついていた。

「痛いですよ、はあと先輩」

「やっと気づいた」

「これで、みんな準備OKね。

さぁ、ここを守り抜くよ」

『おー』

まつりの言葉に、迫り来る数の減らないゾンビ?達を前に臆することなく、メンバーは元気に声を上げるのだった。

 

 

 

そこは、廃墟と化した地下鉄の線路。

そら達【バーチャル】行きのメンバーは奥へ続く線路を歩いていた。

Aが教えてくれたコメント集の反応があったのはこの先、あれほどいたゾンビ?もこの通路に入ってからは1度も会っていなかった。

しばらく歩くとそこは地下鉄とは思えない場所だった。

「教会?」

誰が呟いた言葉か分からなかったがメンバー全員同じ事を思った。

奥にはコメント集が回っており、その前の祭壇にねねが座っていた。

「ようこそ、みなさん。

その顔だと真実を知ってここに来たみたいですね。

運営もとうとう見て見ぬふり出来なくなった訳なんだ」

ねねは座ったまま、そら達に言う。

「もう、止めよう」

すいせいはねねに言ったが、ねねは薄ら笑いをしているだけだった。

「そうそう、みなさんに紹介したい人がいます。

出てきてくださいロボ子先輩」

そう呼ばれ、奥から1人の人物がゆっくりと歩いてきた。

その姿は真っ黒いドレス姿だった。

「ロボ子ちゃん」

その姿を見てそらが呼ぶ。

「あ、そらちゃん、はろーぼーみてみて可愛いでしょう」

にこやかに笑うロボ子だが、どことなく壊れた感じの笑いだった。

「なんかね、今すごく気分がいいの。

そう、みんなをすごく抱き締めたい。

この手で」

赤い鋭い爪が付いている両手を自分の体に当てるロボ子。

「ははははははは、ねぇ、みんな、抱き締めさせてよ」

「ロボ子先輩には少し多めにコメント集を浴びせて上げました。

あたしの仲間になってもらう為に」

祭壇の上で笑うねね。

「ロボ子ちゃん」

「そらちゃん、2人を止めてコメント集を壊そう」

AZKiはそらの前に一歩出て歌い出す。

情熱のその歌は力となってメンバーの力となった。

オリジナルと呼ばれるその世代の力は歌。

歌で様々な現象を起こす事ができる。

「少し時間稼いでほしいのら」

ルーナはそう言って胸に手を当てる。

「OK、私行きます」

歌で力を得たあくあが前に出る。

「私も行くよ」

束縛の歌を歌いながら、後に続くすいせい。

向こうもロボ子が勢いよく前に出てきた。

ロボ子の爪をなんとか鉄製モップで防ぐあくあ。

その隙をついて蹴りを入れるすいせいだが、ロボ子に片手で払われる。

「く、コメント集の力でパワーが上がってるんですか?」

あくあはなんとか押さえながらすいせいに言った。

すいせいは歌いながら頷く。

「いくのらよぉ~」

後ろでルーナの声がする。

「いつまでも守られているお姫様ではないのら、んなあああああああ!」

気合いと共にピンクの光とシルバーの光が混ざり合いながらルーナを包む。

「ナイトオブプリンセス姫士王ルーナ誕生なのら」

『ええ~!』

騎士姿のルーナにその場にいる一同が驚いた。

「しまった歌止まっちゃった」

AZKiとすいせいが焦る。

すいせいは慌てて後ろに下がった。

「まかせるのら」

代わりにルーナが前に出て少し動揺しているロボ子を押さえ込みに行く。

「え?え?え~と?」

動揺しなからルーナと共闘するあくあ。

もう一度束縛の歌を歌うすいせい。

「させない」

祭壇から飛び蹴りをしてくるねねを、あくあがモップで防いだ。

「くぅ、やっぱりロボちゃ先輩は強いのら」

力比べをしながら弱音を吐くルーナ。

しかし、押され敗けはしていない。

「頑張ってルーナちゃん」

ねねの足技をモップで受けながら応援するあくあ。

「いくよ」

AZKiが2人に声をかける。

あくあが能力を使い力を上げねねを押す。

後ろに吹き飛ばされるねねをルーナは追いかけ抑え込みにかかった。

そして、すいせいの歌が終わり、水の束縛が発動する。

歌は力となり、水の鎖に姿を変えてロボ子を捕らえる。

「今よ、そらちゃん」

すいせいの言葉にそらは駆け出しロボ子に抱きついた。

「思い出してロボ子ちゃん。

この世界で出会って一緒に楽しんだ思い出を。

私は絶対に忘れないよ。

そして、私達が紡いできた今までの記憶を思い出して」

力強く抱き締めてそらはロボ子に思いをぶつける。

しんと一瞬静まり返った空間。

そして「そ…らちゃん?」

ロボ子の目に光が戻る。

「よかった~よかったよ~」

「え?え?どうしてそらちゃんが?

それにボク何?

このめちゃくちゃ可愛い格好?」

その言葉を聞いてAZKiとすいせいはロボ子が元に戻った事を確信した。

鎖は解かれ自由になるロボ子。

まだ、足に力が入らないのか、その場に座り込んでいた。

ゆっくりと立ち上がるそら。

そして、ゆっくりとそらはねねに向かって歩き始めた。

ルーナはねねから離れ、後ろに下がり元のルーナに戻り座り込む。

それを介抱するあくあ。

「いや、近づかないで」

ねねはそう言いながら後ろに下がるが、祭壇に背中が当たる。

ゆっくりと近づくそら。

「いや~」

そして、ねねはそらに体当たりをした。

だが、ねねの体当たりは緩くそらにぶつかっただけだった。

AZKiが歌う穏やかな歌に力が抑えられていたのだ。

ぎゅっと優しくねねを抱き締めるそら。

「ごめんね、わたし、ねねちゃんの本当の辛さ分かってあげる事ができない。

でもね、分かろうとする事はできる。

その辛い思いを聞いて一緒に考えてあげる事はできる。

そして、これから一緒に楽しい思い出を作る事は出来る。

辛い思いを忘れてとは言わない、その思いもねねちゃんの大切な物だから、だからその思いも一緒に抱いて楽しい思い出一杯作ろう。

わたし達、協力するから」

そらの言葉を聞きながらねねの顔から辛さが消えていくような感じがした。

「そら先輩は本当なんですね」

ねねは涙声になりながらそらを抱き締める。

そう、そらは唯一この世界で現実の存在だった。

その言葉は本人から直接伝えられた言葉。

たった1つで大きな力を持つ言葉だった。

わぁ~

そらに抱きつきながら大きな声でなくねね。

今まで溜め込んでいた思いをそらにぶつけるような涙の叫びだった。

そらは泣き崩れるねねを抱き締めながらその場に座り、優しくねねの頭を撫でていた。

AZKiがあくあに向かって頷く。

あくあは頷き返し、手に持つ一丁の銃にトワから預かった弾丸を込めた。

そして、コメント集に狙いを定め引き金を引く。

パンと乾いた音と共に黒い球体は静かに弾けて消えた。

 

 

 

ここは【ファンタジー】にある氷河地帯。

前回と同じ場所で彼女は空を見上げていた。

「来ちゃったんですね」

彼女は高台からこちらに向かってきた集団を見た。

兎人、少女、女騎士、エルフ、海賊。

バラバラな種族、職業の5人が彼女、ラミィを見上げている。

「もちろんぺこよ」

「貴女を止めに来ました」

「ラミィちゃん一緒に行こう」

「そうだよ、おいで」

「船長が可愛がってあげますよぉ」

「いや、それはダメぺこでしょ」

「ええ、なんでですかぁ~」

「いや、それはヤバいぺこ。

なんかいやらしい」

「な、なにいってるんですか、船長はいつもどおりですよってるしあ、そんな顔で見ないでくださいぃ」

るしあの冷たい視線になぜかはぁはぁするマリン。

「貴女達は変わらないんですね」

そんなやり取りを見てため息をつきながらラミィが呟く。

「ここに来たと言うならAIの話は聞いてきたんですよね。それなのになんで貴女達はそんなに変わらないんですか?」

ラミィが聞く。

「ん?何かおかしいぺこか?」

「るしあ達がAIだからって何も変わりませんよ」

「私達はこの世界で生きているからね」

「ラミィちゃんも生きてここにいるんでしょ?」

「そうですよ、船長が可愛がって上げますから」

「だーかーらーおかしいぺこでしょ、マリン!」

「ええ~そんなことないですよ~ねぇ、るしあ」

「…」

ああと冷たい視線に身悶えるマリン。

「ラミィちゃんは自分が生きてるのが辛い?」

フレアは優しく聞いた。

ラミィはうつむいたままだった。

「話は聞いてます、ここまで来る間に船長達で話し合ったんです。

だから、戦いましょうか」

ぺこらを中心に左右に広がる第三世代組。

その顔は笑顔だった。

「何が戦おうかですか?

どうしてそんな笑顔でいられるんですか?」

そう言いながらラミィは立ち上がる。

「思い切り暴れればスッキリするって思ったのです」

「ま、団長達もそういうところあるからね」

「だからあんたのその溜まってる思い全部ぶつけて来るがいいぺこよ」

「思い切りきてもそう簡単には潰れてあげるつもりは船長達はないですけどね」

ラミィは高台から飛び降りる。

うつむいたままのラミィ。

「本当に変わらない、めちゃくちゃで自分勝手」

ラミィの言葉に第三世代組の笑顔は変わらない。

それはラミィの言葉が先程から変わってきているのを彼女達は感じていた。

「本当にめちゃくちゃですよ!」

顔を上げたラミィの顔には先程までの辛さは見られなかった。

「もう、ラミィにちょっかい出した事、後悔させてやるんだから」

「いいぺこよ、マリンが言ったようにそう簡単にはやられてあげないぺこ」

「いきます、先輩方」

ラミィは手をあげる、周りの氷河の表面が崩れ、多数の拳大の氷がラミィの頭上に浮かび上がる。

「これで終わったら笑ってあげますよ」

振り下ろしたラミィの手に合わせ、頭上に浮かぶ氷の塊がぺこら達に襲いかかった。

「ふふん」

先頭に立つぺこらは右手を目に当てる。

そして、右手を外した瞬間、ぺこらの赤い目が光った。

「幸運眼、ぺこ」

その言葉と同時に無数の氷塊がぺこら達に降り注いだ。

地面を穿つ氷塊の音。

無数に飛び散る氷の粒。

そして、ぺこら達がいた場所は白い煙で包まれていた。

ゆっくりと晴れる煙。

そこには先程と何も変わらず腕組みして立つぺこらと第三世代組がいた。

「ふふん、これが幸運兎の力って訳ぺこなのよ」

第三世代の力は魔眼、ぺこらは自分の運を1日幸運にする眼を持っていた。

「ま、変わりに能力切れると一週間微妙に不幸になるんですけどね」

「うるさいぺこ、気にしてるんだから言うなぺこよ」

「ぺこら下がって、るしあ出番」

「はいなのです」

「え?まだ威張りたいぺこなんだけど」

「ほらほら、フレアのいう事聞こうね」

首根っこをノエルに捕まれぺこらは後退した。

変わりに前に出るるしあ。

まさか、ラミィがする事が分かってる?

ラミィは次の手として、力を溜めていた。

「それではいくのです」

ぺこらと同じように右手を顔の前に持ってくるるしあ。

そして、勢いよく右手を外す。

「操縦眼、なのです」

「く、なんで分かってるんですか?

現れなさい氷結巨人」

ラミィの前に氷の巨人が地面から現れた。

「来るのです、ジャイアントスケルトン」

るしあの声に骨の巨人が地面から現れる。

「この辺は昔巨人が戦争した場所って事なのですよ。

ネクロマンサーの力とこの眼の力を使えば操れないアンデットはいないのです」

氷の巨人を骨の巨人が押さえ込む。

「ネタばらしするとね。

私の魔眼、予見眼でなんとなく先が分かるからそれをみんなに伝えてるのよ」

そう言ってフレアは笑う。

「本当にその笑顔は反則ですよ」

そう言ってラミィは力を抜いた。

ごめん、ねねちゃん。

やっぱりあの人達には敵わないや。

心の中でねねに謝罪する。

第三世代組も力を抜いたラミィを見て笑った。

「う、な、なんで?」

しかし、ラミィの後ろにあったコメント集からコメントがラミィに流れ込む。

「いや、もういい、ラミィはもういいの、ダメ逃げて先輩達」

言葉とは裏腹に両手をあげるラミィの頭上に先程とは比べられないくらいの巨大な氷塊が出来上がってきている。

「言ったでしょ、ラミィ。

全部出しちゃえばいいよ、船長達が全部受け止めてあげる」

「るしあ、氷の巨人が使われないようにそのまま抑えてて」

「了解なのです」

「ノエル、ぺこらを前線にお願い」

「わかったよ、フレア」

首根っこを掴んだままぺこらを先頭に持っていくノエル。

「ちょ、ちょっと待つぺこ。

さすがにあれは幸運でもやばいぺこよ」

「大丈夫、フレアを信じて」

ノエルは前線にぺこらを下ろし後ろに下がった。

「いや、信じろって」

「ぺこら、語尾なくなってるぅ」

「う、うるさいぺこ、こっちは死ぬか生きるかぺこよ」

マリンの突っ込みに慌てて答えるぺこら、そう言いながらも前線に止まるぺこらはフレアを信じているのだろう。

「ごめんなさい、先輩」

そう言って巨大な氷塊をぺこらに向かって打ち出そうとするラミィ。

「ほ、本当に大丈夫ぺこかぁ」

びびるぺこらを前にラミィがその場で前のめりになる。

「あ、すっぽぬけた」

マリンの言った通り氷塊は目標のぺこらの頭上を通りすぎる。

「ノエルお願い」

「OK」

ノエルは右手を顔の前に持ってくる。

そして、「金剛眼」眼が翠玉に輝いた。

一定の時間、力を無限に上げる。

「よっと」

ノエルはジャンプし、氷塊を受け止める。

そして、そのまま氷塊をコメント集に投げ返した。

氷塊は見事コメント集にぶつかり、コメント集は氷塊と共に後ろに吹き飛ぶ。

ラミィと繋がっているコメントも今にも切れそうになっていた。

「マリン」

「やっと出番ですね」

ぺこらの横を通りすぎマリンが前に出る。

眼帯を手にするマリン。

そして、勢いよく眼帯を外した。

光る黄金の眼。

「エンペラーターイム」

力強く高らかに宣言したマリンを光輝くオーラが包み込んだ。

そして、背中に背負っている2本の旗を取る。

それは旗ではなくハルバートだった。

斧の背に旗を着けていたのだ。

「フラッグハルバートブーメラン!」

勢いよく1本のハルバートを投げるマリン。

ハルバートはコメント集とラミィを繋ぐコメントを切り裂いた。

「これで終わらすよ」

ラミィに向かってジャンプするマリン。

ラミィは苦しみながら右手を抑えるが、その右手から氷のつぶてがマリンに向かって放たれた。

「残念でした、今の船長は無敵ですぅ」

マリンの言うとおり、つぶてはマリンに当たる前に光のオーラに当たって消える。

マリンの魔眼、皇帝眼の力で一定時間マリンは無敵になっていた。

「チェックメイト」

後ろに倒れていくラミィにマリンのハルバートが振り下ろされた。

ガキン

倒れたラミィの頭上の地面に深々と刺さるハルバート。

「よっ」

そして、マリンはラミィの上に馬乗りになった。

マリンはラミィを覗き込む。

そして、残りの第三世代もラミィを囲うように集まりラミィを覗き込んだ。

「すっきりしたぺこか?」

ぺこらが聞く。

「いい顔になってるのです」

「そうだね、可愛いよラミィちゃん」

「一緒に帰ろうか」

「後はお姉さんに乳揉ませろやぁ~」

「だ~か~ら、台無しぺこよ」

パコっと船長の後ろから頭を叩くぺこら。

「い、痛い、船長が何したっていうんです」

「ノエル、連行よろしくぺこ」

「了解」

ノエルにラミィの上から引きずり下ろされるマリン。

ラミィはゆっくりと立ち上がり笑顔でそのやり取りを見ていた。

やっぱりかなわないなぁ。

そう、素直に思ってしまう。

その時、ラミィはノエルの後ろからくるモノに気づく。

「危ない先輩」

ラミィはノエルとマリンを横に吹き飛ばした。

『え?』

訳が分からない第三世代。

そのまま、ラミィはノエルの背後から突っ込んできたコメント集に飲み込まれた。

「ちょ、フレア」

マリンの慌てた声。

「く」

フレアはすぐさま弓を構え矢を放つ。

その矢の先にはトワから渡された弾丸がついていた。

矢はコメント集に当たり、パンと音たてて弾けて消えた。

「え?ラミィちゃんは?」

ぺこらの声に誰も答えられない。

コメント集が消えたそこには誰もいなかった。

「なんでよぉ」

ガン

地面を叩くマリン。

「ごめん、私が予見眼を止めてなかったら」

「フレアのせいじゃないよ」

ノエルはフレアを抱き締めて泣いた。

るしあもコメント集が消えたところに座り込み泣いている。

助けられる命を助けられなかったその事実に彼女達は涙した。

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