七色向日葵   作:ブランチランチ

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まさに!!

愛!!

お楽しみ頂けたら幸いです。


無印最終話

「許さん!!許さんぞ!!風見幽香ぁぁぁぁぁあ!!」

 

激昂するフィーネ。

 

カディンギルは撃ち抜かれ地中に没した。

長い年月をかけて成就目前にして

 

破壊の余波は地面を抉り地中で爆発して周辺に地震と衝撃波をばら撒いた。

 

窓ガラスは吹き飛び窓枠は熱で変形している。

 

辛うじて翼が展開した大剣を盾として三重に束ねる事で兵士共々人的被害は無い。

 

大剣は最後の一枚以外は砕け散った。

 

「イレギュラーがぁ!!」

 

治らない怒りに声を張り上げる。

降下してくる幽香にノイズを津波の様に召喚して襲撃させる。

 

「貴様も私から取り上げたのだ!!ならば覚悟はできているだろうなぁ!!」

 

ノイズは幽香ではなく意識が無く抱かれているクリス目掛けて殺到する。

 

「いかん!!」

 

「させるかよ!!」

 

「幽香さん!!クリスちゃん!!」

 

翼と奏、響が援護に向かおうとするが

 

「黙ってみていろ!!」

 

ノイズを生徒達目掛けてけしかける。

 

「クソ!!」

 

守る対象が多くその場に釘付けにされる面々。

 

装者3人は遊撃で、アリスはゴリアテを中心に上海と蓬莱でノイズを撃退する。

 

空中では激しい攻防が繰り広げられる。

 

「鬱陶しい!!」

 

クリスを抱きながら片手で迎撃と防御を行う。ハエでも追い払うかの様にノイズを消滅させるが余裕は無かった。

 

クリスが弱っていて無理な動きが出来ず力にセーブがかかる。

 

更にノイズは執拗に下側から追い立てる事で民家やシェルターを盾にする為に弾幕も撃ちづらい。

 

自ずと傘や蹴り主体且つ力のセーブされた状態でノイズを撃退しなければならない。

 

体を捻りノイズの特攻をかわしその回転のままノイズを傘で切り裂く。

 

この時、ノイズが防御したため体が少し止まる。

 

「もらった!!」

 

歓喜の声を上げてフィーネはムチを高速で抜き放つ。

 

そして、背に迫る殺気を感じ幽香はクリスを体から離しそのムチを受けた。

 

背中から突き刺さりムチの先端が腹部から出る。もう一本は肩を貫いている。激痛悲鳴ではなく声が出る。

 

「よかった」

 

血を流しながらクリスに当たらなかった事に安堵する幽香。

 

「まだまだぁ!!」

 

フィーネはムチを全力で引き幽香を森に叩きつける。

 

砂塵が巻き上がる森を一同は見た。

 

轟音が轟く。

 

「うぁぁぁぁぁあ!!」

 

その光景に響は叫び声を上げるとその身を黒く変色させる。

怒りに支配される。憎しみに支配される。

フィーネを視界に捉えて咆哮を上げる。

 

「ヴァァァ!!」

 

爆発的に距離を詰めて力任せに拳をフィーネに振るう。

 

「獣に堕ちた者など!!」

 

嘲笑い力任せの動きにカウンターを合わせて迎撃しノイズをけしかける。

 

地面を転がりノイズの攻撃を避ける響。

四足獣の様に駆ける周りノイズに蹴りや拳を叩き込む。

 

「ひびきぃー!!」

 

理性がなくなり暴力的な見た目に変貌した響に呼びかける未来。

 

お構い無しに周辺のノイズに当たり散らす響は体に傷を増やす。

 

「立花!!正気に戻れ!!」

 

翼が掴み掛かろうとするも払い除け拳を振るう始末。

 

「このままでは」

 

「私も多分長くないぞ」

 

悪化する状況に翼と奏は焦っていた。

 

「あの!!」

 

ノイズの只中にいる2人に未来が走ってきた。

 

「無茶するな!!」

 

間一髪でノイズから未来を守り合流する。

 

「あの!!私に考えがあります!!響の所に連れてって貰えませんか!!」

 

ノイズの中心で暴れる響の元に未来を連れて行く。

 

「危険だ!!」

 

「翼、立花がこのままだとまずいぞ。私はもう長くない。」

 

「くっ!!」

 

活動限界を告げられて歯噛みする翼。

 

リンカーの効果時間が切れ始めているのを感じる奏は賛同する。

 

「リンカーが切れた後に翼とアリスだけでは無理だ。響がいる。やるぞ翼、アリス」

 

アリスと人形軍団は守備で手一杯。

 

響は暴走状態。

 

幽香も堕ち。

 

奏も時間切れ間近。

 

「やるしかないか・・・」

 

他に案が思い浮かばない。

 

「「一瞬押し返すわ・・・とっておき・・・2度目はないわよ。頼むわ」」

 

通信機越しにアリスが告げる。

 

「小娘共!!何を企む!!」

 

フィーネが翼達にムチを振り下ろす。

 

「きゃ!!」

 

「翼!!任せた!!」

 

「ああ!!」

 

ムチを剣で受け止める。

その衝撃で翼の足元にひびが入る。

 

奏は咄嗟に未来を引き寄せて跳んだ。

 

「何をするか分からんがやらせるか!!」

 

ムチとエネルギー弾で翼を攻撃するフィーネ。

 

「そんな攻撃!!幽香のに比べれば!!」

 

ムチを切り払い、エネルギー弾を次々と切りフィーネとの距離を詰める。

 

「小癪な!!」

 

響は殺到するノイズを足場にすることで縦横無尽に跳び回り暴れている。

 

全方位をノイズが囲む中、奏は未来を抱えて疾走する。

 

真っ直ぐに、一直線に

 

「「行くわよ奏!!」」

 

「「ゴリアテ!!フルバースト!!」」

 

ゴリアテは両腕を突き出し指を伸ばす。

 

背中には赤、橙、黄、緑、青、藍、紫の光球が並ぶ。

 

それぞれの光球からレーザーを放つ。

指先からも虹色のレーザーを放つ。

更にスカートの中から虹色の上海と蓬莱が吐き出され続けノイズに特攻する。

 

放たれ続けられるレーザーと上海と蓬莱は、生徒達に襲い掛かろうとするノイズごと響の周りのノイズの半数程を葬る。

 

「「行きなさい!!」」

 

「小日向!!覚悟を決めろ!!ここからは私が受け持つ!!走れ!!」

 

「はい!!」

 

降ろされた未来は懸命に走り出す。

最愛の響の元へ。

 

奏は深呼吸し、覚悟を決める。

力を出し切る。命を削ってでも。

黙って取ってきた虎の子のリンカー。

了子の部屋にあった管理されていなかったリンカーを懐から取り出し首に打つ。

 

「いけぇぇぇ!!」

 

ありったけの思いを込めて

絶唱にて進路上のノイズを葬る。

 

どさりと倒れる奏!!

 

「振り向くな!!行け!!」

 

体が動かない奏は叫ぶ。

未来に思いを繋いで

 

「響ぃぃぃぃ!!」

 

自分に振り向かす為に声を張り上げる。

私を見ろと。

 

周辺のノイズが消えて未来の声に反応し拳を振りかぶり跳ぶ響。

 

一瞬で距離を詰められる。

未来は怯まなかった。

陰る太陽を戻すと意気込み声を上げる。

 

「響!!」

 

その声に響は拳を振り上げた状態で未来の前で止まる。

 

止まった響の頬を両手で包み鋭い瞳を真正面から覗き込む。

愛しい愛しい響に戻す為に

 

「戻ってきて響!!響にそんな顔は似合わないよ。いつもの優しくて眩しい響に・・・」

 

自分の思いを載せて未来は響と唇を重ねた。

 

温かい思いが響の中に溢れる。

いつもそばにいるかけがえのない愛しい想い。

黒色にひびが入り元に戻っていく響。

 

唇が離れ互いに見つめ合う。

照れよりも愛しさが勝り体が未来の温もりを求める。

響が未来を抱きしめて

 

「ありがとう未来」

 

耳元で甘く囁く。

 

「うん」

 

いつもの響に安堵する。

 

「終わらせてくる」

 

自信に満ち溢れた声。

 

「いってらっしゃい」

 

心が温かい。

 

力が溢れる。

 

この思いを歌に・・・

 

カタチに・・・

 

「シンフォギアァァァァァァア!!」

 

ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

 

響が戻った直後。

 

「まったく、頼もしい後輩たちだ。私も負けてられないな」

 

「小娘共が当てつけおって!!」

 

ムチを響の方へ放とうとする。

 

「馬に蹴られたくなければやめておけ!!」

 

一閃する。

 

「くっ」

 

「力が沸る!!」

 

後輩に負けてられないと奮い立つ。

 

「いくぞ!!」

 

「フォニックゲインが!?これは!」

 

驚愕に染まるフィーネ。

 

 

ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

 

響を元に戻そうとしている時。

 

 

「うっ、?」

 

何かに包まれている。

カディンギルを受けたダメージはある。

しかし、死を覚悟した割には少ない。

 

目を開けると緑に包まれていた。

 

「葉っぱ?」

 

ふかふかになるほど積み重ねられた葉っぱ。

 

這い出ると地面に幽香が倒れていた。

 

「幽香!!幽香!!」

 

肩から血を流し、腹部は赤黒くなっている。

目を閉じる姿は生きている様には見えなかった。

 

「なぁによ、休ませなさいよ」

 

気怠げに目を開ける幽香。

 

「幽香、幽香、よかった、よかった」

 

泣きながらしがみつくクリス。

目の前でまた温もりが失われてしまう恐怖に怯えた。

幽香は上手く動かない腕を使いクリスの頭をぎこちなく撫でる。

 

「まったく、泣き虫クリスね」

 

「なんでもいい!!居なくならないでくれよ!!」

 

もう無くしたくない、あの日々に戻りたくないと思う。

ガバッと起き上がり幽香の顔を覗くクリス。

 

溢れる涙を指ですくい。

 

「ふふ、少し静かに休ませて。直ぐに良くなるから」

 

「わかった!!直ぐに終わらせてやる!!そしたらまた幽香の店で!!」

 

「そうね。次はアリスに何を作らせて貴女に着させようかしら?」

 

瞳を閉じる幽香。

 

「いってらっしゃい。クリス」

 

「ああ、いってきます」

 

 

ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

 

 

3人は飛び上がり光に包まれる。

 

眩い光から出てきた3人のギアは変貌していた。それぞれが最大限の力を出せる様に。

 

「決戦機能位で!!」

 

ソロモンの杖をかざしノイズを追加召喚し今いる分も操り攻撃させる。

 

「今更ノイズ!!」

 

「何するものぞ!!」

 

「乱れ打ちだぁ!!」

 

クリスからレーザーの絨毯爆撃。

翼は特大の斬撃。

響は拳から弾幕をはる。

 

瞬く間に殲滅されるノイズ。

 

「デュランダル!!」

 

殲滅されたノイズは目眩しであった。

意識がノイズに移っている間にソロモンの杖を腹部に刺してその身を変えた。

 

龍の様な外観となり巨大な体をもちあげる。

 

顔の様な部分より極太のビームが放たれると彼方の山に突き刺さり大爆発を起こす。

 

「何という威力!?」

 

「奥の手ってやつか」

 

「それでも!!」

 

3人は攻撃を繰り出す。

 

しかし、斬撃、打撃、砲撃、どれも瞬く間に回復される。

 

「こそばゆいなぁ!!小娘!!」

 

圧倒的な力量差に3人は怯む。

 

「どうすれば!!」

 

「このままでは」

 

「クソが!!」

 

打開策を考えようとすると

 

「あらあら、新しいおべべに夢中なのかしら?」

 

ゆっくりと、日傘をさして傘を回しながら現れた幽香。

 

服こそ血の跡や穴が空いてたりするがピンピンした様子。

 

「幽香!?」

 

「危ないですよ!?」

 

「病み上がりで無茶は!!」

 

三者三様に驚くが

 

「私・・・やられたらやり返すタチなのよ」

 

語尾にハートでもついてるかの様な物言いだが目が笑ってない。

ドス黒い覇気が漂う。

 

「風見幽香ぁぁぁ!!」

 

フィーネは全身から無数のレーザーを放つ。

 

幽香はそれを閉じた傘で打ち払い避けながら距離を詰める。

 

「吹き飛べぇぇえ!!」

 

眼下に迫る幽香に最大火力を打ち込む。

 

「吹き飛ぶのは貴女よ!!」

 

見上げる形になる事で叶った射線。

 

「マスタースパーク!!」

 

極光がフィーネを捉えて龍は消し飛ぶ。

 

光の世界で敗北を悟り、届かぬ思い人を思い浮かべながら自然と手が伸ばされた。

 

幽香は見た崩壊する龍の中に飛び込む人影を

 

「物好きね」

 

されども愛しい人の行動に笑みを浮かべる。

 

 

 

 

「何故助けた」

 

「殴り合うだけじゃ悲しいですから。私達は言葉が通じます。分かり合えます」

 

満身創痍で瓦礫に腰掛けるフィーネの問いに響が応える。

 

「殺し合う事しか出来ぬ人類にわかりあうことなど・・・出来るかぁぁ!!」

 

フィーネはムチを伸ばし月のカケラを引っ張る。

 

地面は陥没しヒビが広がる。

 

体にヒビがはいっても辞めぬ最期の力。

 

「月のカケラを落とす!!貴様らは此処で終わりだ!!私には次がある!!」

 

狂気の顔で告げるフィーネ。

 

しかし、響は動じない。

 

「大丈夫です。終わらせない・・・此処は私が何とかします。次に起きた時には少しは良い世界になってますよ」

 

真っ直ぐに当たり前だと信じている純粋な顔で

 

「貴女・・・ふふ、胸の唄を信じなさい・・」

 

響の言葉に何かを思い最期は笑顔で砂になるフィーネ。

 

響は未来を真っ直ぐ見つめてから。

 

「いってきます」

 

答えを聞かずに飛んでいく。

 

「幽香、いいの?」

 

アリスは何もしない幽香に問いかける。

 

「あの子の選択よ」

 

微笑みながら応えた。

 

「そう」

 

未来の頬をつたう涙。

 

未来は空を見上げると。

 

空に向かう光を見る。

 

飛翔を続ける金色の光。

 

その光に赤と青が合流した。

 

程なくして空には流れ星が輝いた。

 

 

 

ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

 

 

そして3人は戦闘中行方不明に・・・・

 

なる事は無くそれぞれがボランティアを行なっている。

 

今回の事後処理を巡り日本政府は響達を死亡者とする事で各国からの追求を逃れようと画策した。

 

しかし、風見幽香の

 

「嫌よ」

 

の一言に中止を余儀なくされた。

 

月を破壊する一撃を凌駕する力を持ち、今回の元凶を葬った歩く戦略兵器はあまつさえ

 

「私と敵対したいの?」

 

この言葉に関係者は戦慄した。

顔を青くする交渉人と泡を吹く高官を見て幽香は流石に不憫に思ったのか

 

「あんまり無茶言うならその国で暴れてくるから安心しなさい」

 

更なる爆弾を置いて帰っていった。

 

これにより外務大臣等は先の戦闘映像と件の破壊力が分かる映像資料を作成して米国共々各国を黙らせた。(兵器としてなのでシンフォギアや幽香等の映像は入念に削除されている)

 

映像のみを見ると映画のワンシーンなのだが、実際に戦闘の余波で軍事衛星は破壊され、さらに月を破壊した事実があるため米国も黙るしかなかった。

 

これにより兵器開発について非難が出たが、歩く戦略兵器の機嫌を損ねる方が面倒だと判断した日本政府なのだった。

 

 

ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

 

 

都内避難所

 

ここは今回の騒動で家を破壊されてしまった人たち用の避難施設。

 

 

子供達用のこじんまりした広場に幽香達は来ていた。

 

「それじゃあ、人形劇始まるわよ〜」

 

「シャンハーイ」

 

「ホーラーイ」

 

中心に居るのはアリス。

司会進行と物語のナレーターを行う。

 

「みんなー集まれー」

 

「とっても楽しい人形劇だよー」

 

「た、楽しいぞー」

 

響と未来、クリスは片手に上海と蓬莱のパペットを付けて子供達を誘導する。

 

「わーい」

「やったー」

 

何回か行なっているので直ぐに子供達が集まってくる。

 

「「「それでは第一幕始まり始まり〜」」」

 

響達が声を合わせてそう言うと

 

パチンと指を鳴らす音が響き花びらが舞う。

 

幽香は椅子に腰掛けながらこういった演出を行う。

 

この様に幽香達は店が立て直されるまで避難所を巡って笑顔を届けている。

 

 

 

ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

 

某スタジオ控室

 

「翼!!聞いたか!!今度、海外歌手とコラボだってさ!!」

 

「奏、私もさっき緒川さんから聞いた」

 

「私達ツヴァイウィングの歌が1番だって驚かしてやろう!!」

 

「ふふ、そうね」

 

そして今日とて歌を届ける2人。

 

 

ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

某所

 

「日本か・・・」

 

「心配事?」

 

「何かあるなら話して欲しいデース!!」

 

「ありがとう、大丈夫よ」

 

(風見幽香・・・)

 

幽香を思い空を見る女性とそれを見守る少女達

 

 

to be continued




やったー!
一区切りです。

お付き合い頂きありがとうございます。

感想とかいただけると嬉しいです。

何か感想頂けたらやる気が爆上げされますのでお願いします。
効能は下記です。

・妄想ブースト
・投稿間隔短縮
・やる気アップ

などなど

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