七色向日葵   作:ブランチランチ

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久々の発熱中に固まり何とか書き上げました。
過去最長かもしれません。

場面転換が多いので読みにくかったらすみません。

お楽しみ頂けたら幸いです。



G第7話

「あむ、はむっ!!未来!!美味しいよ!!」

 

どんぶりご飯を片手に生姜焼き、味噌汁と漬物を忙しなく口に放り込み食べ進める響。

 

「そんなに慌てなくても」

 

苦笑しながら対面に座る。

 

「今夜も徹夜なの?」

 

「うん、多分また来ると思うし・・・今は幽香さんも居ないからね」

 

心配する未来の問に箸を止めて答える。

 

最近はおおよそ同じ時間にノイズが出現する。日に日にノイズの数が増え展開範囲も広がり弦十郎は頭を悩ませている。

 

さらに、昨日の戦闘によりゴリアテは中破し上海と蓬莱が10体程度まで減ってしまった。

 

「上海と蓬莱も減っちゃったし幽香さんも居ないけど私達が何とかするから大丈夫だよ・・・うん、へいきへっちゃら・・」

 

「そっか・・・ご飯作って待ってるね」

 

貼り付けられた笑顔に無理はしていると感じる。しかし、心配される事を嫌う響を立てて特に言葉にはしない。

 

夕食を食べて玄関で靴を履く。

それを側で見守る。

 

準備が終わって未来の方を向く響は照れくさそうにはにかむ。

 

響がそっと肩を掴むと未来は目を閉じる。

そして重なる唇。

少しの余韻と高揚する気持ちを爆発させる響。

 

「うぉぉぉお!!元気出てきた!!行ってくるね未来!!」

 

「うん、いってらっしゃい」

 

扉が完全に閉じるまで見送る。

 

かちゃりと扉が閉じてから先程の事を思い出す。自身の頬が染まるのを感じながら最愛の人が帰るのを待つ。

 

 

ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

 

「そちらはどうだ?」

 

弦十郎は緒川と連絡を取っていた。

 

「実働部隊の準備は完了しました。後は司令のお言葉を待つばかりです。後は、幽香さんを止めるのが大変というところでしょうか・・・」

 

準備状況を報告する緒川は最後に少しだけ苦笑する様な口調となる。

 

「それはなんとも・・・やっかいな案件だな。しかし、もう少しの辛抱だ何とか頼む」

 

眉を顰め答えるが声は明るい。

 

「それより、そちらの方が大変な事になっているようですが・・・」

 

「むぅ、不甲斐ないが有効な対策を立てられていない。我々のツケを払って居るのがアリス君というのがまた口惜しい」

 

額に手を当ててこの頃の被害の大きさにため息を吐く。

 

その後もしばらく情報交換を続ける弦十郎だった。

 

暫く時がたちアラームが鳴り響く司令室。

 

モニターに映されるノイズ群を確認して指示を出す弦十郎。

 

「響君とアリス君はA地点へ向かってくれ。翼とクリス君はC地点へ!!奏君はE地点付近で待機だ万一の予防だ!あまり近づきすぎるなよ!」

 

「「「「「了解」」」」」

 

 

ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

 

ヘリ内部

 

「数はあっちより少ないけど、こっちは大型が多いわね。フォローするからガツンとやっちゃいなさい」

 

送られてきた現場データを確認しながらアリスは響に言う。

 

「はい!!真っ直ぐ突っ込んで倒しちゃいます!!」

 

ゴツんと拳を合わせて笑う響。

 

「頼もしいわ。とっとと終わらせてやりましょう」

 

「はい!!」

 

その会話が合図となる様にヘリの降下ドアが開けられる。

 

「行きます!!」

 

空いたドアから弾丸の様に地面に向けて飛び出す響。

 

「ちょっと!?」

 

それに続いてアリスも空中に飛び込む。

後方に上海と蓬莱を連れて。

 

空中でシンフォギアを纏い歌とともに拳を突き出す。

 

歌を力に変えてシンフォギアが応える。

拳の装甲が変形してメリケンサックの様なモノが展開され撃鉄を引く様に籠手を伸ばす。後部よりブースターが点火され爆発的に速度が増していく。

 

槍というより流星の様な勢いで迎撃にくるノイズを貫いていき最後は大型を何体か巻き込んで伸ばされた籠手が打ちつけられると、その破壊力で地面にクレーターを作り有り余る破壊の余波が周りのノイズを消し飛ばす。

 

続くアリスは上海と蓬莱を展開しながら、そのデタラメな破壊力に呆れる。

 

「その出鱈目さ幽香に似てきたんじゃない?」

 

「本当ですかぁ!!アリスさんに言われると嬉しいです〜!!」

 

笑いながらノイズを蹴散らしていく響。

 

「褒めてないわ」

 

ため息を吐きながら小型を確実に減らす。

 

その戦場に不釣り合いな拍手が響く。

 

「いや〜流石ルナアタックの英雄だ!!素晴らしい戦闘力ですねぇ!!」

 

そこに現れたのはソロモンの杖を手に持つウェル博士。

 

「貴方は!!」

 

「なんで!?」

 

ソロモンの杖を米国で研究する為に受領した本人がそれを携えて戦場に来たのだ。

 

「此方にも事情がありましてねぇ。取り敢えず貴方にはもう一役かって貰いますよ!!行け!!ネフィリムぅ!!」

 

響の近くの瓦礫を吹き飛ばし勢いのまま巨腕を振るうネフィリム。

 

「がぁ!!」

 

奇襲により、そのままビルを貫き瓦礫に消える響を追い咆哮を上げて突撃するネフィリム。

 

「させない!!」

 

上海と蓬莱がネフィリムに突貫する。

 

「こちらだって!!」

 

ソロモンの杖を使い大中様々なノイズが壁を作る様に召喚される。

 

「くっ!!」

 

何体か突破出来ても集団で突破する事が出来ず飛び出た上海と蓬莱が一つ一つと潰されていく。

 

「ゴリアテ!!」

 

苦い顔で叫ぶアリス。

 

それに応えて出現したゴリアテは痛々しい姿だった。

 

左腕はなく服も破れや汚れが目立ち顔にもヒビが入っている。スカートから覗く足にもヒビが目立ち包帯を巻く様に布で補強されていた。

 

そんな姿であるがかけた手に鉈を構えて眼前のノイズに襲いかかる。

 

「弦十郎!!弦十郎!!」

 

突破出来ない現象を打破しようと司令室に通信をはかるが聞こえるの耳障りなノイズのみ。

 

「あはぁ!!今回のノイズ展開範囲は既にジャミングが完了してるんですよぉ!!あっはっは!!」

 

「くそ!!」

 

笑うウェル博士を睨み覚悟を決める。

 

そして突破した上海が爆発して壁に穴を開け始める。

 

「おやぁ、それは厄介ですねぇ」

 

空いた穴を見るとパチン指を鳴らす。

 

すると乾いた破裂音が周囲から聞こえる。

 

「がっ!?」

 

肩に衝撃と焼けた様な激痛が走る。

感じたことのない痛みに膝をついてしまう。

何とか上海達のコントロールが切れない様に意識を保つ。

 

同時に上海と蓬莱も何体か砕け散る。

 

「貴方は厄介ですからねぇ。生かしとく意味もないので此方も全力です。まぁ、僕はあっちに行きますけどね!!あっはっは」

 

そう言ってネフィリムが作った穴に入っていく。

 

「舐めないでよね」

 

怒りに燃える瞳でアリスは穴を睨んだ。

見えない狙撃手とノイズ群との戦闘が始まった。

 

ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

少し遡って翼とクリスの戦場。

 

「とんでもねぇ数だ」

 

クリスは絶え間なく砲火をばら撒きながら呟く。

 

「しかし、数だけだ!!さっさと蹴散らして立花達の所へ向かうぞ!!」

 

「先輩こそヘマするなよ」

 

「ふっ、言ってくれる」

 

ニヤリとして挑発するクリスに頬を緩め応える翼。

 

次々と数を減らす中・・・異変が起きる。

 

「通信が繋がらないぞ!!」

 

司令室に現象の報告をしようとした時に不通に気づいた。

 

「あぁ?つまりなんだ?」

 

「これは何かあるということだ!!」

 

ほぼノイズを倒し切った所だったが周囲の警戒を強める2人。

 

「流石は防人と言った所かしら」

 

ビルの上に立つのは黒いギアを纏ったマリア。

 

「マリアか!?」

 

「はぁ!?なんでだよ!!」

 

困惑する2人。

 

「説明不用!!」

 

マントを翻しビルから一直線に飛んでくるマリアを翼が迎撃する。

 

マントから出てきたアームドギアを刃で受けながら驚愕する。

 

「ガングニールだと!!ぐぁ!!」

 

色や細部に違いはあれど相棒の奏の物と同様の物だった。

 

それに同様し硬直した所に蹴りを貰ってしまう。

 

「先輩!!」

 

反射的に銃を構え援護しようとする。

 

「なんとイガリマーー!!」

 

雄叫びと共に振り下ろされる巨大な鎌を反射的に飛び退き避ける。

 

「キリちゃん・・それじゃあ当たらないよ」

 

「デース?」

 

鎌を引っこ抜き首を傾げる切歌。

 

「お、お前らあの時の・・・」

 

ステージで共に歌って笑った相手、幽香も今度遊びに来いと言っていた2人。

 

向ける銃口が無意識に下がってしまう。

 

しかし、お構いなく攻撃が再開される。

放たれる丸鋸、鎌に銃口を向けるが引き金を引けない。

 

「クソっ!!」

 

直撃寸前のものを撃ち落とすのが精一杯で

逃げの一方である。

 

「雪音!!」

 

何とか体勢を立ち直しクリスの状態を確認して叫ぶ。

 

「貴方の相手は私よ!!」

 

槍で突きを繰り出すが翼は剣で受け流す。

そのまま刃を交えたまま背中合わせの様に肩をぶつける。

マリアも負けじと力を入れて肩で押し合う様な形になる。

 

「何故だ!!マリア!!共に歌い同じステージに立った中では無いか!!」

 

「此方にも引けない理由がある!!」

 

マリアの力が強くなる。

 

「幽香がお前の為に動いてるのは知っている!!詳細は分からないが・・・だからこそ敵対する理由が分からない!!答えろ!!」

 

翼も負けじと力を入れる。

 

「っ!?」

 

ビクッとマリアが震えるのがわかる。

 

「私だって・・・こんなのはイヤなのよ!!でも!!仕方ないのよ!!」

 

力をふっと抜き一歩下がってから槍を乱れ突く。

 

翼は止められていた力を流すようにそのまま手をついて側転しながら飛び避ける。

 

「ならば!!理由はベッドで聞かせてもらう!!」

 

脚部にも刃を展開しカポエラの様に回り斬撃を繰り出す。

 

マントで受け流し追撃するマリア。

 

5人の攻防は続く。

 

ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

 

「はぁ!!やぁ!!」

 

コンクリートに叩きつけられたダメージはあれどネフィリムを圧倒し始める響。

 

繰り出されるネフィリムの拳を受け流し背撃で攻撃に転化し流れを変える。

 

飛び出た顎を蹴り上げネフィリムがたたらを踏むと、ガラ空きになった腹部に足を戻しながら踏み込み拳を叩き込む。

 

その威力にネフィリムが悲鳴を上げて後方の壁に叩きつけられる。

 

その様な感じでネフィリムの拳や体当たりを受け流して反撃という流れで追い詰めていく響。

 

「おやおや、やはりお強いですねぇ」

 

ネフィリムが圧倒されているのにゆったりと登場したウェル博士。

 

「コレを倒したら貴方を捕まえてなんでこんな事をしているのか話してもらいます!!」

 

「出来ますかねぇ?貴女に」

 

「やってみせます!!」

 

響からの言葉にニヤリと笑い余裕のウェル博士。

 

ネフィリムが近くの瓦礫を投げてから再度突撃を敢行する。

 

瓦礫を裏拳で払い迎撃の構えを取る。

 

視界の端に小さなドローンが複数飛んでいるのを確認するが今は迫る最大の脅威に集中する。

 

ネフィリムとの距離はさほど離れては無かったが迫る迄の数メートルにドローンが横切る。

 

ネフィリムに意識を集中し直視していたのでそれは見えてしまった。

 

「はっ!!?」

 

目が開き体が硬くなる。

不意打ちから思考停止し次第に湧き上がる不安そして胸の中に巡る恐怖。

 

釘付けになった目は次第に横切るドローンを追ってしまう。

 

銃口をこめかみに当てられた未来の映像を携えたそれを・・・

 

ぶちり

 

思考停止した体に響いたのはそんな音だった。

 

「え?」

 

異常事態に対しては間抜けな反応。

音の方に向き直ると眼前にはネフィリムの頭部。

 

そして顔が振り上げられた際にまた音が鳴る。

 

びちびち

 

体が持ち上げられるも右手が引っ張られ直ぐに尻餅をついてしまう。

 

鮮血に染まる地面。

膝に当たる冷さ生暖かい液体。

肘から先の空間。

そしてバキ、グチャとネフィリムが咀嚼する音。

 

腕が食べられた

 

理解が追いつくと激痛に襲われる。

 

「あぁぁぁぁぁぉぁ!!」

 

「あっひゃひゃひゃ!!イッタぁぁぁぁぁあ!!ぱくついた!!シンフォギアを!!ガングニールを!!」

 

絶叫と歓喜の地獄のハーモニーが響く。

 

「コレで完璧!!戦力を削いでネフィリムは完全となる!!僕が英雄になるんだぁ!!」

 

ネフィリムは二回り大きくなり体の模様が炎の様に明滅し咆哮する。

 

新たな体に歓喜する様に。

 

響は激痛の中で自身の事より未来の事を思った。

 

何故?

どうして?

誰が?

無事?

ごめん

 

渦巻く疑問の中で自分のせいで、と結論づけ助けなければと思うが、次第に思考が過激になる。

 

許さない!!

許せない!!

よくも未来に!!

私の未来に!!

 

憎悪が膨らみ生命の危機にガングニールが暴走を始める。

 

「ウアァァァァァァ!!」

 

怒りの慟哭。

黒い渦が全身を駆け巡り眼前の敵を再度認識する。

 

殺す!!

 

膨れ上がった憎悪は響に破壊衝動を促し思考が支配される。

 

ガングニールはそれに応えて腕を再生する。

 

「なぁ?!」

 

驚くウェル博士を尻目に一足でネフィリムの懐に入り今までとは比べ物にならない一撃をみまう。

 

打撃音を置き去りにネフィリムはその巨大を吹き飛ばされ壁を破壊していく。

 

それを響は追いかける。

 

「待てぇぇ!!」

 

凶悪な破壊力にネフィリムを倒されてしまうと慌てて追いかける。

 

 

ネフィリムが止まったのは奇しくも響に一撃をみまった大通り。

 

そこにはノイズはおらず先程よりも瓦礫が散乱している。

 

「この、化け物は、っはあ、はぁ」

 

息も絶え絶えで言葉を発するアリスはボロボロだった。

 

ドレスは所々穴や破れ、自身の血に汚れ赤黒く硬くなり焦げた後もある。

 

上海と蓬莱もオリジナルが残るのみ、ゴリアテはビルに寄りかかる様に座っている。

 

上海と蓬莱が迎撃しようとした所でネフィリムが出てきたビルの瓦礫が吹き飛ばされる。

 

「グルァ!!」

 

ネフィリムにそのままの勢いで飛びかかり大振りに右左と殴りつける。

 

その禍々しい姿に一瞬呆気に取られるが不味いと上海、蓬莱、ゴリアテを向かわせる。

 

戦意喪失し逃走を計るネフィリム。

 

響は追撃を行う前に上海らを視界に捉えた。

逃げるものより向かってくるものを脅威と考え迎撃してくる。

 

「ウラァ」

 

牽制に拳を振るい風圧で砂利や瓦礫を飛ばし目眩しを起こす。

 

その粉塵を切り裂き突貫する響の蹴りを上海が自身と同じサイズの盾で受ける。

 

後方に力を受け流しながらであるのに威力を殺し切れず盾には足の跡の凹みが出来る。

 

止まった響に蓬莱がランスの腹で横払いをするが掴まれて放り投げられてしまう。

 

パワーでは太刀打ちできない。

 

「ゴリアテ!!」

 

それを予想していたアリスはゴリアテをぶつける。

 

満身創痍で細かくコントロールが難しくなる中、指のかけらが辛うじて付いている掌で地面に押しつぶす。

 

「正気に戻りなさい!!」

 

力任せにもがく響をゴリアテで押さえつけながら叫ぶ。

 

「うあぁぁぁぁぁあ」

 

限界だったのか苦肉の策なのかは分からないが黒い渦は残りのエネルギーを爆発に変えて

ゴリアテを吹き飛ばし響は元に戻った。

 

しかし、ゴリアテの腕は崩壊し体の至る所に破損を起こし大破した。

 

「あの化け物は」

 

霞む目で周囲をさがすと離れた所で佇んでいた。

 

「おやぁ?急いで来てみれば倒れてるじゃ無いですかぁ!これは僥倖!!ああ、貴女も生きてたんですね」

 

瓦礫に手をかけて騒ぐウェル博士。

 

「ネフィリム!!そいつを抱えなさい!!帰りますよ!!」

 

すると、のしのしと動いて響を捕まえて歩き出すネフィリム。

 

「ま、待ちなさい!!」

 

足に力を入れようとするが体は応えてくれない。

 

上海と蓬莱を向かわせようとすると。

 

「まぁ、生きてたらまた会いましょう」

 

無慈悲にノイズが召喚されていく。

 

姿が見えなくなる頃にノイズが緩慢な動作で此方に向かってくる。

 

戦闘を覚悟すると

 

空から槍の雨が降りノイズを消しとばしていく。

 

「アーーーリーーーースーーー!!」

 

空中から降り立ったのはギアを纏った奏だった。

 

「何時ぞやとは逆の立場だなぁ」

 

ニッと口角を上げて言う奏。

 

「ええ、そうね。でも時間が無いわ響を追いかけなきゃ行けないの」

 

「事情は分からんが取り敢えず眼前のノイズだ!!」

 

その後ノイズを殲滅したが響の手がかりは残されていなかった。

 

装者の誘拐とアリスの重傷。

上海、蓬莱の戦力低下にゴリアテの大破。

 

失ったものが多すぎる戦闘であった。

 

 

ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

 

 

某所軍事施設

 

 

翼達との戦闘を終えて帰投したマリア達。

 

マリアは呼び出されていた。

 

「良くやりましたね。眠る妹も喜んでいるでしょう」

 

どっかりと椅子に座る妙齢の女性。

 

F.I.Sを牛耳り私服を肥やすトップである。

聖遺物の研究の成果を使い力と金を蓄えその力を使い米国で政界に顔が効き金で権力を買った女。

 

「あれは酷すぎるわ!!折角知り合った人と・・・」

 

マリアの言葉にワインを傾けて香りを楽しみながら答える。

 

「翼嬢の事ですか?唯の知り合いでしょう?それとも学園祭で密会して情が出ましたか?」

 

「くっ」

 

睨みつけるマリアに余裕の微笑みを返す。

 

「あらあら、可哀想なマリア。では選びなさい・・・妹とあの2人達の愛情を取るか・・・翼嬢達との友情を取るか。」

 

邪悪な笑みでワインをあおる。

 

選べるわけが無い。

選択肢として成立しないのだ。

最愛の妹、セレナ。

長年苦楽を共にした切歌と調。

 

楽しかったが1日にも満たない時間を共有した日本の歌姫。

 

「私はどちらでもいいのですよ?選ばれなかった方を処理して、選んだ方を囲い込むだけなのですから。うふふ、あはは」

 

醜悪な女性だと思ったが、それに逆らえない自分に腹が立ち情けないと悔しい思いが込み上がる。

 

堪えてもマリアの頬には雫がつたう。

 

2人は気づかなかったトビラが少しだけ開いていた事に・・・

 

ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

 

急増された施設は人員が足りていなかったそれが幸いした。

 

「もう、後戻りできないデス」

 

「うん」

 

話を聞いてしまった。

自分達は人質。

マリアを縛る鎖であると・・・

手にはリンカー。

互いに打とうとそれぞれ相手の首にあてがおうとした時

 

「君たち・・・」

 

現れたのはSP。

SPは懐に手を入れる。

 

「させないデス!!」

「!!」

 

「待ってくれ!!・・・コレを」

 

言葉で静止して起動した液晶端末と記憶媒体を手にして差し出してきた。

 

「歌姫マリアを救う情報を託したい」

 

睨んでいた切歌と調は目を見開き受け取る。

 

「風見幽香を頼れ・・端末の点に向かって進めば店に着く」

 

言葉を聞いて調は手に握ったチケットを見る。外で頼れる唯一の手がかり。

 

「もう持っていたのか・・・行け!!少しは誤魔化しておく」

 

「何で?」

 

調の問いに答えるSP。

 

「俺はマリアのファンなんだ」

 

そう笑うとSPは戻って行った。

 

2人は笑い合いリンカーを投与しあう。

 

ギアを纏い調がノコをタイヤの様に展開し切歌が背中に捕まる。

 

チケットを握りしめ端末の表示を頼りにしながら闇夜の中目的地を目指す。

 

 

 

 




次回はゆうかりんがUSC(アルティメットサディスティッククリーチャー)になりますのでお楽しみに!!敵さん逃げてーー!!

感想くれたら速度が上がるかもしれません。|ω・)チラ
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