この世界を(人気的な意味で)救いたい   作:残朧

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第6話 土属性チート賢者

 土ジジイ…エイン•ストローフ。

 賢者であり、人間領の各地を放浪している。

 原作では少ししか登場していないが、その強さはとんでもないレベルだ。

 まず適正のない系統が無い。全ての魔術を扱える。

 私は分身と火ができないのに…

 

 二つ目に知能、原作では生まれる少し前から既に言語を理解していたという描写があった。

 

 三つ目、寿命、原作時点で最低でも数百歳はある。

 老いを遅らせる魔術によるものらしい。

 数百という表記のせいで300なのか700なのかさえ定かではない。

 

 四つ目、土属性の魔術…これが魔族が人間を上回っていても、人類軍を潰せない理由だ。

 …一軒家程の大きさのゴーレムを最大で約三百万、人間大ならその三十倍出せる。

 また、よく他の創作物ではゴーレムが鈍重で脆いかませ犬扱いされたりしているが、土ジジイのゴーレムは別格。

 最低でも十三将の二つ下の軍団長レベルでないと破壊できず、スピードは副将レベルの少し下。

 しかも限界までゴーレムを出してもさして消耗しない。

 

 …五つ目、大地を触覚にすることができる。

 金属も土属性の範疇だから仮に金属の板を地面に置いてその上に立とうがバレる。

 勿論、土ジジイ自体は一応人間なので、この星の全ての土を触覚にする事は脳の処理能力的に無理らしい。

 

 最後に、プレートを操作して地震を起こしたり、火山を噴火させたりできる。

 飛行術使えない奴は全員詰む。

 

 何でこのチートジジイが戦わないかというと魔族は人類にとって唯一の共通の敵であり、魔族が居る今でさえ起きている人と人の争いが魔族が居なくなれば本格化するからだ。

 原作によれば人類が高度な倫理観を得たら魔族を滅ぼすと言っていた…つまりそれまで土ジジイは戦わない。

 

 ジジイがその気になって、完全覚醒して聖剣持った勇者とタッグを組めば魔王軍は壊滅するし魔王も倒せる。

 ちなみに、ジジイだけでは魔王軍は壊滅させられても魔王は倒せないし、覚醒聖剣勇者だと魔王は倒せるが魔王軍を壊滅させられない。

 なぜかというとジジイは物量は得意だがそれに比べると本体のだけの力は見劣りする(ジジイ談)からだ。

 覚醒聖剣勇者の場合は十三将のリーダー格である覇烈将が奥の手を使って相討ちになる(ジジイ談)。

 ジジイの魔術ならそれをどうにかできるし、そもそも使える状況にさせない(ジジイ談)。

 

 …さて、このチートジジイをどうするか、これが問題だ。

 この時期ならまだ産まれていないんじゃないかだって?

 …たぶん、もう産まれてる。

 

 というか、もっと早く気づくべきだった…

 いくら魔族クオリティがやばいからってそれなりの建物ぐらいできる筈なのだ。

 年寄りの魔族に聞いてみたら案の定地震、またそれによる津波と火山の噴火が二十年程前にあったらしい。

 恐らくその時の魔族の劣勢の際に人間の愚かさを体験したのだろう。

 

 それで、対応だが…出会わないように心がけるしかない、私の存在はもうバレてるだろうし…

 

 

 

 

 

 

 

 

エイン視点

 

 俺はエイン•ストローフ、37歳、賢者をやってる。

 賢者なんて大層な名だが、実際魔術が他人よりちょっとできるだけだ。

 

「私が魔族と戦うことはありません。」

 

「そんな!」

 

「何度も言っているでしょう、人類は愚かだと。」

 

「人が!死んでるんですよ!」

 

「またさっきと同じ事を言っていますね、これ以上話しても無駄なようだ。」

 

 そう言って近くの窓を開け、そこから飛行術で飛び立つ。

 

 このしつこさだと自宅にも押しかけてきそうだな…

 全く、二十年前に良い思いをしたんだからもう少し心にゆとりを持って欲しいものだ。

 

 (うん?)

 

 これは…魔族領と人類領の国境の大地を誰かが通ってる。

 魔族領から人間領に向かって…

 それにこの魔力…魔族か。

 

 …おいおい、人類領側の国境警備はどうなってんだ。

 急いでその魔族の進行方向の大地を触覚にしておく。

 

 警備してる奴らは倒れてない。

 幻術、精神操作の類か、…賄賂か。

 前者であってほしいな…

 

 そのまま人類軍の作戦本部に入る。

 警備の魔術師達と戦ったみたいだが、圧勝。

 狙いは機密の書類か何かだろう。

 

 そして、作戦本部を出て魔族領に帰…あ?

 

 隠れ里に一直線、か。

 

 聖剣以外何も無い隠れ里に行くってことは狙いは聖剣。

 まあ、人類が痛い目に合うに越したことはない。

 しかし、俺でさえ太刀打ちできなかった物をどうにかできるとは思えないが。

 

 力が無いとはいえ、隠れ里の住民もあっさり無力化。

 少しして…隠れ里を出た。

 

 盗めたかどうかわからないが、聖剣持ちながら任務を続行は流石にないだろ…聖剣の気配がデカ過ぎる。

 これでバレたんじゃ秘密裏に盗む意味が無い。

 頭が痛いし、魔族ももう帰るだろうし、大地の触覚化は解除しておこう…

 あとは…盗めたかどうか確認しておくか…

 

 

 

 

 隠れ里に到着、結界は…強引に突破した痕跡無し。

 住人…無傷、幻術の痕跡あり。

 聖剣…盗めたみたいだな。

 

 一体どうやったのやら。

 偽物の聖剣に本物の様な雰囲気を放たせる魔術。

 これも幻術系…得意な適正か?

 

 魔族にこれ程の魔術の使い手がいたとは…

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