英雄譚   作:繊細なゆりの花

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第2話

 見た目40くらいだろうか?外見から竜神族らしい。

 

「こんにちは。ハンター・エイスだ。貴方が村長か?」

 

「はい。依頼を受けて下さったハンター様ですね?私は村長のシーラ・ステルヴィアと申します。まずは依頼を受けて下さったお礼を言わせて下さい。本当にありがとうございました。この村にハンター様は少なく、あなたを除いてあと2人ですわね。そのうちのお一人は近日中に到着する予定ですわ」

 

「礼には及ばない。周辺地域の危機として貴方に勧誘されただけだ。貴方も元ハンターだろ?」

 

「あら、判ります?」

 

「ああ、雰囲気でな」

 

「あらあら、うふふ。では早速依頼をお願いしますわね。ここより西に3里ほど離れた渓流でファンゴ・・・猪ですわね。その群れが2〜30頭確認されました。その群れを治める大猪も。ハンター様には群れとその主を退治してほしいのですわ。大猪の体長は3メートルを超えると聞きました。お気をつけて。出かける前に道具屋と鍛冶屋の竜職人のゲン爺からささやかではありますが用具を受け取って下さいまし」

 

 エイスの出立ちは確かに狩りをする装いではないが、かといって無償で受け取るわけにもいかなかった。

 

だが、これも村長の務めだと言うようにシーラは手をひらひらさせ微笑んだ。

 

「悪いな。有り難く受け取っておくよ」

 

本来、陣を出る前にハンターは何日かかけて食料、装備、現地で使う道具や消耗品等用意するものである。

 

その中でも装備は自分の命を預ける大切なものであり、それを自分用にカスタマイズしてある状態で受け取れるのはエイスにとって有難かった。

 

エイスは早速当てがわれた自宅にて頭、胸、腕、腰、足にと装備をつけていき、いきなり大声でつっこんだ。

 

「赤色だけじゃねえか!!」

 

後から村人に聞いたのだが、このユクモでは赤色は魔除けの意味があるらしく村全体がどこかしら赤色の塗料が塗られていた。

 

しかし、これでは森の中や、土に溶け込もうとしてもすぐに敵に発見されておしまいである。

 

エイスは早速鍛冶屋に黒と緑を基調とした地味な色に変えてもらうべく足を運んだ。その際村長に許可を貰うことも忘れなかった。

 

せっかくの好意を無下にはしたくなかったのだ。

 

(次は荷車を引いてくれるガーグァとアイルーを借りなきゃな。確かネコバァと言ったか。良い御者が見つかるといいが・・・)

 

ネコバァは村に駐在している業者で、旅人などにオトモアイルーを紹介してくれる。

 

入れ歯のはめ具合が悪いのか何を言っているのかわからない時があるのがたまにキズだが・・・

 

幸い御者はすぐに見つかった。

 

エイスが村に派遣が決まった時村長がすぐに手配してくれていたらしい。

 

手際の良い村長である。

 

準備に手間取り、獲物が縄張りを変えてしまうのを防ぐ為。というのが本当の理由だ。

 

次の日の朝、荷物をまとめ村の入り口に向かう。

 

御者とガーグァはもう到着している頃だ。

 

「あ、旦那、先日ぶりでございやすね。よろしくお願いしますニャ。名前はマイムと言いますニャ」

 

彼は前日エイスを乗せて嵐の中、片側は急な崖で出来ている細い道を駆け抜けたあのアイルーだった。

 

「エイスだ。行きは俺の荷物。帰りは獲物の素材や本体等だ。腕は信用している。よろしく頼む。しかしそれならそうと最初に言ってくれればいいのに」

 

「旦那がこの村のハンターだなんて思わなかったからですニャ。てっきり温泉客かと・・・」

 

「まあそれもそうか」

 

互いに挨拶を交わした後、2匹と1人は渓流目指して車を走らせた。

 

村を出て三時間弱、オレンジ色だった空がすっかり暗くなり辺りもまた夜の虫達の音が多く聞こえるようになった。

 

本来牙獣種は昼行性である。

 

渓流の入り口に着いたエイス達は装備の点検をしながら時間を潰した。

 

 

 

「旦那気をつけてニャ」

 

「ああ、行ってくる」

 

出発前、木からのロットやこの辺りで薬草採集しているレーナに地形について詳しく聞いていた。

 

 

 

 

 

 

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