それと前回の話を一部変更しました。入院組に原作の5人に加えて栗松を入れます。理由はメンバーをアフロディ含めてピッタリ11人にしたいのと、栗松の実力に昔から違和感があったからです。栗松ファンの方には申し訳ないですがご理解ください。
「支援者Xがエイリア学園に!?」
ジェミニストームとの試合の翌日、私はタイムマシンに戻ってフェイ達に事情を伝えた。アフロくんは宇宙人が攻めてきたことに驚いていたけど、フェイとワンダバはそっちではなく支援者Xの方に驚愕した。
「宇宙人が攻めてくるなんて………これも歴史改変の影響なのかい?」
「いや、エイリア学園が来るのは正しい歴史の流れだ」
宇宙人が来るの正しい歴史なんだ……もう今さら驚かないけど。それより問題は支援者Xの方…なのかな。
「実は羽花がいない間に支援者Xについて調べていたんだ」
「なにかわかったの?」
「いや、支援者Xについてはなにも……だけどその途中でこの時代に時空の乱れを見つけたんだ」
「時空の乱れ?」
「タイムジャンプの痕跡……足跡みたいなものだ。それがこの場所で観測された」
ワンダバがタイムマシンのスイッチを押すとモニターが現れ、そこに地図が映し出される。
「これ……島?」
その地図の一点、海に囲まれた小さな島が光っている。どうやらここで時空の乱れを見つけたみたいだ。
「ここは………ゴッドエデン!?」
「アフロくん知ってるの?」
「ああ、影山が所有していた無人島さ。なにかの実験で使う予定だったみたいだけど……」
その前に影山が捕まったってことか……どうせろくなこと考えてなかったんだろうな、フィールドに鉄骨落とすような人だし。
「でも、ここにタイムジャンプの痕跡があったんでしょ?私達はこんなところ行ってないし……」
「うん、僕ら以外の誰かってことだ。それもつい最近にね」
「まさか……プロトコル・オメガ?」
「その可能性は高いと思う」
私達の顔が険しくなった。これはまた一波乱ありそうだね……
「僕とワンダバは今からここに行って調べてみようと思う。羽花とアフロディ君はエイリア学園との戦いに備えておいて」
「……わかった、そっちは任せたよ」
飛び去るタイムマシンを見送った後、私とアフロくんは雷門中にむかった。多分動ける皆はもう集まっているはずだ。
しばらくしてサッカー部室の前に到着したけどそこには誰もいなかった。視界に入ってくるのは崩壊した部室だけ。私はいたたまれない気持ちになって思わず視線を逸らした。私にとってもこの部室は思い出が詰まってるから。
「大丈夫かい?」
「……うん、平気だよ」
私を心配して声をかけてくれたアフロくんに精一杯笑顔を作って答える。どれだけ笑えていたかはわからないけど。
それにしてもアフロくん変わったな……。いや、元に戻ったというのが正解なのかもしれない。多分前までの高飛車な態度は神のアクアの影響なのだろう。それが抜けた彼は優しい人物だった。
と、その時私の携帯が鳴った。
夏美ちゃんからメールだ。
要約すると皆はイナビカリ修練場の地下にいるから早く来てとのことだった。
特訓でもしてるのかな?とにかく私達も行ってみよう。
♦♦♦♦♦
イナビカリ修練場の中に入ると、今まで見た事のない扉があった。いつの間にこんなものが……
そう思いつつ中に入ると話し声が聞こえてきた。
「ちょっとガッカリですね理事長。監督がいないと何も出来ないお子様の集まりだったとは。彼らは一度エイリア学園に負けているんでしょう?」
「だから勝つんです!一度負けたことは次の勝利に繋がるんです!」
「頼もしいわね。でも10人しかいないあなた達がどうやって戦うつもりなのかしら?」
「11人目ならいますよ」
黒髪ロングの女性の言葉にやや被せるように言うと、彼女はこちらに視線をむける。聞こえてきた会話によると彼女はどうやら吉良瞳子さんというらしい。響監督に代わる雷門の新監督だとか。
「羽花!?11人目がいるってどういうことだ?」
「ほら、ここに」
「お前は……アフロディ!?」
「「「えええええ!?」」」
私は後ろのアフロくんを指差す。
彼の姿を見た皆はそれぞれ驚きの声を漏らす。それほど意外な人物なのだから。
「てめぇ!何しに来やがった!」
「待って染岡君!アフロくんを連れて来たのは私なの!」
「あ、アフロくん…?」
「おい!まさかこいつが11人目って言うんじゃないだろうな!」
怒りのあまり激昴する染岡君。言葉には出てないけど皆も同じ考えなのだろう。鋭くアフロくんを睨みつけている。すると彼は皆にむかって頭を下げた。
「僕が君達にしたことは許されることじゃない、君達が怒るのも最もだ。本当に申し訳なかった。だけど……僕もサッカーを守るために戦いたい。どうか君達のチームに加えてはくれないだろうか」
「皆、アフロくんを信じてあげて。詳しくは言えないけどアフロくんは私を助けてくれたの。だから……お願い!」
私も一緒になって懇願すると、守君が1歩前に出た。
「……本気なんだな?」
「ああ」
「わかった、俺は信じるよ。羽花がこれだけ言うんだからさ!」
守君がアフロくんに手を差し伸べる。そして2人の間で固い握手が交わされた。一部のメンバーはまだ疑っているようだけど他ならぬ守君が認めたんだ。渋々了承してくれた。
「話はまとまったようね。それではすぐに出発するわよ、奈良でエイリア学園の襲撃があったわ」
「更にエイリア学園は財前総理を連れ去っている」
総理大臣という単語に皆がざわつく。どうやら中学校を襲うだけではないようだ。
「瞳子君、円堂君達をよろしく頼む。情報は随時イナズマキャラバンに転送する」
「イナズマキャラバン?」
響監督に案内されて別の部屋に移動した私達を待っていたのは、青を基調に黄色いイナズママークが施されたバスだった。
ん?これ……なんだか見覚えが
「アフロくん、これって」
「ああ、タイムマシンによく似ているね」
やっぱりそうだよね、外見とかそっくりだし。多分ワンダバ辺りがこれを真似て作ったんだろうな。彼そういうノリ好きそうだから。
「これがイナズマキャラバン、この地下理事長室と繋がる前線基地だ」
「あれは…」
守君が何かに気づいて扉の前に駆け寄った。そこにはサッカー部の看板が立てかけてあった。
「ここは言ってみれば新しい部室。だったらこれが必要だろう」
「……!ありがとうございます!監督!」
ちなみにこのイナズマキャラバンの運転手は古株さんだ。あの人何気なく色々こなしちゃうからすごいよね
「お前達ならきっとエイリア学園に勝てる!俺はそう信じているからな!」
「「「はい!!!」」」
「よし行くぞ!皆!」
全員がイナズマキャラバンに乗り込むと、床がどんどんせり上がっていき、地上への連絡通路となった。そして勢いよく発車したキャラバンは少し浮き上がると地上へと出て目的地へと進んでいく。向かう先は奈良県、私達の新たな戦いが始まろうとしていた。
♦♦♦♦♦
暗闇が支配する部屋にて、レーゼは膝を地面につき頭を垂れている。
そこにコツコツと足音をたて、黒髪をマフラーのように首の周りに巻いた大男が現れた。彼が立ち止まるとそこに白のスポットライトが当てられその全貌が明らかになる。
「無様だな、レーゼよ。まさかエイリア学園の戦士が早々に敗北するとは」
「申し訳ありません……しかし我々は負けた訳では!!」
「あれだけ天川羽花に翻弄されておいてよくもそんな口が聞けるものだな」
「……ッッッ!?………申し訳………ございません」
許しを乞うたレーゼの言葉を大男が遮る。それを聞いたレーゼは更に深く頭を下げ、焦燥にかられた表現を浮かべた。
「次また失態を犯した時には……わかっているな」
「はい…もちろんです」
「まぁまぁデザーム、その辺にしてあげなよ」
その時、部屋に赤い髪の毛の少年が入ってきた。彼はデザームをなだめるように話しかける。
「グラン様!?」
「天川羽花はセカンドステージチルドレンの候補者だ。セカンドランクのジェミニストームには少々荷が重かったんじゃないのかな?」
さっきの態度とはうってかわってデザームはレーゼと同じように跪く。その顔には先程までの余裕は感じられない。
「セカンドステージチルドレン……人間の限界を超越する進化した子供達、でしたよね?」
グランが誰もいない空間に話しかける。―――否、誰もいなかっただ。そこにはいつの間にか移動したのか白いフードを被った男が立っている。
「ああ、その通りだ」
「そしてその候補者は我々エイリア学園の中にも存在している。なるほど、確かに興味深い話だ。しかしわからない、あなたはなぜそれを知っているのか。なぜ我々に協力するのか」
「………………」
「答えたくないのなら別にいいんですけどね……くれぐれも裏切らないことだ」
それだけ言うとグランの体が光に包まれ消えてしまった。続くようにデザーム、レーゼも同様にその姿を消し、残ったのは支援者Xのみ。
「黄名子、羽花……フェイ……………私は………」
その呟きは誰の耳にも届かず、その広い空間に僅かに響くのみだった。
♦♦♦♦♦
「ワンダバ……これはいったい」
「明らかに意図的に破壊された跡だ……いやしかしこれは……」
羽花達と別れ、無人島―――ゴットエデンへと向かったフェイ達を待ち受けていたのは、荒れ果てた森と干上がった海だった。
その破壊跡は随分と新しく、まだ微かに焦げ臭い匂いが残っている。
「プロトコル・オメガの仕業……いや、奴らがこんなことをするとは考えられないか」
ある可能性を口にするワンダバだが、即座にそれを否定する。プロトコル・オメガが所属するエルドラドは未来の世界の意思決定機関、どちらかと言えば正義の組織だ。目的の為に手荒な手段を用いることはあれどそれはあくまで世界の為。故にこのような無意味な破壊活動を行うとは到底考えられないのだ。
「プロトコル・オメガじゃないとしたらいったい誰が………!ワンダバ!」
考え込んでいる二人の真正面に白い何かが高速で飛んできた。フェイは即座に反応すると飛び上がりそれを蹴り返す。
「誰だ!」
飛んできたのはサッカーボールだった、蹴り返されたボールは地面にワンバウンドするといつの間にか立っていた少年の手の中に収まった。
「……君は?」
「僕はシュウ、この島に住んでる。君達の方こそ何者だ?なぜこの島に来た?」
シュウと名乗ったやや褐色肌にボブカットの少年はボールを手で持ったまま二人を睨みつけた。
「ワンダバ……ここは無人島じゃなかったの?」
「アフロディはそう言っていたが………どういうことだ?」
「僕の質問に答えてくれないかな?君達は何をしに来たんだ?」
二人が小声で相談しているとシュウが強い口調で答えを急かした。その様子を見て早く疑いを晴らした方がいいと判断したフェイが口を開いた。
「僕はフェイ、こっちはワンダバだ。僕達はあることを調べたくてこの島に来た。ここでいったい何が起こったの?」
「調べたいこと?信用出来ないね、君達もあいつの仲間じゃないのか?」
「あいつ?もしかしてこの島をめちゃくちゃにした犯人か!?」
ワンダバがそう問うとシュウは少し驚いた顔をした後何かを考え始めた。そして少し経ち結論が出たのか口を開き始める。
「君達が来る少し前、一人の男がこの島にやってきたんだ。あいつはサッカーボールでこの島を破壊し始めた。僕はここを守るために戦ったけど…全く歯が立たなかった」
そう言うとシュウは歯を食いしばり拳を震わせる。その表情は怒りと悔しさで満ちていた。
「そいつの目的は?どんなやつだったの?」
「さぁね、目的なんてわからないよ……でも、去り際に名乗っていったよ、―――と」
「………!?まさか、そんなことが………奴は囚われているはず」
「でも………だとしたら目的は………!羽花達が危ない、すぐに戻ろう!」
その名を聞いた二人はすぐに踵を返しタイムマシンに戻ろうとする。しかしそれにシュウが待ったをかけた。
「待ってくれ!君達はどうやらあいつの仲間じゃないようだね。なら頼みたいことがある」
「頼みたいこと?」
「僕はこの島をめちゃくちゃにしたあいつが許せない……だから、君達があいつと戦うのなら僕も連れて行ってくれ」
思わぬ助っ人、シュウを引き入れたフェイとワンダバは急いで羽花達がいるであろう雷門中に戻るのだった。
化身は出した方がいい?
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出した方がいい
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出さない方がいい