みんな大好き公式チートのクロノ君初登場(8歳児)。
経歴だけ見るとマジでヤバすぎ天才児で草生えますよ。
この3年後には執務官で現場指揮してるとか、なろう小説の主人公かな?
現実の警察官で言うところの警部さんが近いのかな?
目暮警部とか、右京さんとか、銭形のとっつぁんとか(例えがわかりにくい)
リリカルなのは公式チート多いから多少の無理は許される(暴論)
構成改訂について
一話二話の改訂は少しずつ行います。
それより続きを書く方が喜ばれるかなって。
大筋は変えませんので、改定後は見なくても大丈夫なようにします。
あれからおよそひと月ほど経過した。
お姉ちゃん達が指導しているクロノという男の子に合流する形で私は訓練を開始した。
クロノ・ハラオウン
私より一つ年上の男の子、女の子みたいな可愛い顔をしている。
おまけに私よりちょっとだけ背が小さい。
ただ、人は見かけにやらないとはこの事。
魔導師としては超が付くほどすごい。
天才っていうのはクロノの事を言うんだって思ってる。
お姉ちゃんが私に指導をできない日はクロノが私の先生になるくらい。
五歳の頃から訓練してるらしいから、
丸三年程私より先駆けで鍛えていることになる。
今日はクロノと一緒に魔法訓練、
魔力スフィアを生成して、自分の周りを回転させる。
単純だけど、スフィアに充填した魔力が霧散しない様に固定させながら、軌道制御をしないといけないから、意識すべきことはたくさんある。
魔力操作の基本中の基本…らしい。
ベテラン魔導師はこの球をいくつも同時に扱って、敵を同時に相手取れるというのだから、凄い。
…私はと言うと、
何とかスフィアの維持も、軌道制御もできている。
できているのだけれど…。
「カータ、また悪い癖が出ているぞ。」
教官のお気に召す結果ではなく、バッテンをもらっている最中だった。
「だってだって!イメージした方が早いんだもん!」
「何度も言うが魔法は理論ありき、
ファンタジーじゃないれっきとした科学だ。
そんなんじゃいつまでもまともに魔法なんか使えないぞ。」
「空は飛べるよーになりましたー!
防御魔法も出せますー!
使える魔法ちゃんとあるもん!」
「じゃあ出してみるといい、
シールドもバリアも粉々にしてあげるし、
カータの飛行魔法じゃ何年経っても僕には追いつかない。」
「ぐぬぬ…!」
なけなしの反論を完膚なきまでに叩き伏せられる。
お姉ちゃんもクロノも同じ事をいう。
…言い訳をさせて貰うと、我流にこだわっているわけじゃない。
クロノの言い方は、時々凄くワルイ。
「なんでこれができないんだ」とか、
「どうしてわからないんだ」とか、そんな言い方ばっかりする。
だから私もつい反発しちゃう。
「…そんな言い方ないじゃん、もういい、一人で練習するから。」
「…今のは僕も言い方が悪かった、
カータの魔法は少し特殊なんだ。
だからこそ、少し面倒でも基本は抑えて欲しい、わかってくれ。」
「……うん。」
特殊…私の魔法はイメージに魔力を乗せて、
思った事をそのまま魔法として発動させている。
根っこは他の魔法と変わらない。私の場合は
だから全然安定しない。100の威力の時もあれば10にもならない時がある。
じゃあ、術式を意識すればどうなるかと言えば。殆どの魔法が満足に動作しない。唯一使える防御と飛行も機能しなくなるのだ。
だからそれが悔しくてイメージに頼りがちになってしまう。
「君のイメージはきっと高度すぎるんだ、
だから術式とずれて魔法が発動しないんだと思う。」
「やってみる…!」
イメージを少しだけチープにする。
クロノやお姉ちゃんのお手本みたいな、複雑に自分の周り飛び交う様な物じゃない。
紐付きの球を…自分の周りで振り回す…。
動きは不恰好になるかもしれないけど……。
銀の魔力が球体に固まっていく。…うん、安定している。
スフィアに指令を送る。
イメージから作った、具体的な動作を
明確な数値として私の中に持つ。
「ゆっくり、ゆっくり。」
見えない紐を引っ張るかのように、自分の周りで回転させる。
私の中で決めた速度、距離を維持してゆっくり回る。
「…クロノ、どう…?」
「大丈夫だ、安定している。そのまま続けるんだ。」
「うん。」
問題はここから、動作して終了ではない。
制御訓練は発動した魔法を如何に維持できるかを見る。
いつもの癖で感覚に身を任せるのをグッと堪えて、
入力と出力に意識を向ける。
一周、いつの間にか上がり過ぎる、速度を調整
ニ周、軌道が斜めになりかける、角度を調整
安定した。銀の球体は私の周りをくるくると回る。
もう大丈夫だ、私の中でイメージ対する術式が完成した。
これはいつでも再現できる。
「掴んだみたいだな、君の魔法はイメージが大きすぎるんだ。」
「参考にしてるヒト達がすごいんだから、それは許してよ。」
すまない、そんなふうに笑うクロノを尻目に回る球体に対して
少しだけアレンジしてみる。
紐に繋がったイメージではなくて…自力で回る動きーーー
「ァ……。」
失敗した。スフィアの軌道が大きくブレて
そのまま留めた魔力ごと霧散してしまった。
緩んだ空気は一転、鋭い視線がクロノから刺さる、ちょっと怖い。
「イメージを変えたか。何を想像した?」
「最初は紐で繋がった玉を振り回すイメージ。
だから勝手に回そうとイメージを変えた。」
「スフィアとの距離制御が間違っていたんじゃないか?
安定していたとき、思ったんだ。
角度と速度はブレていたのにやけに軌道は安定していた。」
「えっと…つまり?」
「距離に対する値を一定にしていたんじゃないか?
なるほど、流石クロノ。確かにそこは意識していなかったかも。
だから私のイメージばかりが進んで術式が追いつかなかった。
やっと、クロノ達が言いたかった事がわかった気がする。
「………イメージと術式のズレって、そういうこと?」
「一歩前進だな。さぁ、やってみよう。」
どうやら正解、らしい。
そうか、意識していないのなら、そこは私の無意識に任せている。
だからすぐに
何かを変えるなら、必ず制御動作も変えなければならない。
気付けば簡単な事だ。
…確かに「なぜわからない。」って苛立つのも分かる。
分かるけど、クロノも少し言い方というものを学んでほしい。
因みに、私のイメージした
「自身の周りを勝手に回る魔力スフィア」は
驚くほどあっさり成功した。
ーーーーーー
僕が魔法を学び始めて三年、妹弟子が加わった。
名前はカタリーナ・ウィリアムス。
感覚で物事を把握する天才肌かと思いきや、
恐ろしく要領が悪いというチグハグな奴だった。
最初はデバイスも無いのにあっさり魔法を発動させて、
僕もアリアも驚いた、これはとんでも無い才能かもしれない。
…が、そこから一向に上達しない。
最初の一週間は…まあ我慢した。僕は3年あの性悪猫達に扱かれて
今やAAランクくらいの魔法なら十分に扱える。
その価値観で彼女に説教をするのは流石に可哀想だ。
我慢、していたのだが。
『もう、うるっさいなぁ!私だって分かってるよ!』
『分かっていないから失敗するんだろう!?
文句は成功させてから言うんだな。』
こんな感じにすぐ口論となる。…アリアから言われた事だが
僕は言い方が強いらしい。言われてから言動を振り返ると、
確かにカータも我慢している節はあった。
決まって彼女が怒るのは僕が何かを注意した時と気づいてから
少しずつ、お互いの距離感が変わってきた。
そして、僕にとっての『当たり前』は彼女にとってはそうでない事がわかった。
なんでも思ったことがそのまま魔法になるらしい。
聞いた当初はそんなバカな話がある物かと。
それができるのなら誰だって大魔導師だ。
優れた術者は優れた科学者、それは一朝一夕でなれる物じゃない。
『じゃあ転移魔法でもやって見せてくれ、そしたら信用しよう。』
『………わかった。』
最初は歯切れの悪さが、嘘がバレるからだと思った。
今でもアレは迂闊な挑発だったと思っている。
彼女は実際に転移した。
彼女はミッドチルダの北部に転移した。
聖王教会の関係者が、
一人震える彼女を保護したことで居場所が知れた。
そこが聖王教会のお膝元だったから事なきを得たものの、
万一、人里離れた山奥だったら命の保証はなかった。
僕が使い魔二匹と母さんにコッテリ絞られたのは言うまでもない。
それからは彼女にできる限り基礎的なものを覚える事に注力した。
あの時の転移魔法の詠唱時間は恐ろしい短さだった。
アリアの見解では、
カータは咄嗟の判断でしているのではないか。
直感に似たものだと、僕は思っている。
直感とは複雑式の高速計算の解…そんな事をどこかで見た気がする。
魔法の
彼女はそれこそ、思った魔法を自由に発動できる術者になり得る。
彼女は僕のことを天才だと持て囃すが、僕は努力の結果だ。
時間をかければ誰にでもできることをやっている。
カータのそれは人に真似できることじゃない
『詠唱破棄』
だけど、これは危険なスキルだ。
思った通りの結果が得られるとは限らない。
天啓という例えをされるくらいだ。
直感を制御できる人間なんて、この世に存在しない。
僕はこの能力を彼女に使わせないし、自覚させない。
そのやり方は間違っていると、言い続ける。
それが、兄弟子であり師匠でもある僕の役目と信じて。
だから、それを伝える為に、僕は師匠達を呼び出した。
「アリア、アリア、またクロスケが難しい顔してるよ。」
「カータに如何わしい妄想でもしてるんじゃないでしょうね。」
「君達の妹をどう指導してるかを
まじめに考えてたのにそれは酷いんじゃないか!?」
開口一番でこれだ、なんで僕の師匠がこんな奴らなんだ…。
「で、話ってなにさ、改まって。」
「単刀直入に言おう、カータの能力についてだ。」
「前にクロノが言ってた『詠唱破棄』のこと?」
「僕はアレを自覚させるのは危険だと思ってる。
だけど、これは僕一人じゃ決められない。二人の意見が聞きたい。」
「誰かさんが挑発したせいで遭難しかけたことがあったもんねぇ…。」
アリアの声のトーンが最底辺にまで落ちる、
この話題になると彼女はすこぶる機嫌が悪くなるのだ。
僕に落ち度があるので何も返せない。
「よしなよアリア、クロスケしょげちゃったし、
ちゃんとコイツも謝って終わった事じゃん。」
「そうね、悪かったわ…。
それであの子の能力についてよね。
私もクロノと殆ど同意見よ、少なくとも今はね。
あの子に使わせるのは危険だと思うわ。」
「私は反対だね、使えるモンは使う。
使えないのなら使いこなせば良いだけ。違う?」
「だからその時期になるまで黙ってるのよ。
まともに魔法が扱えるようになったら、ちゃんと教えてあげるわ。」
予想外の発言に僕は驚いた。
ロッテは予想通りだが、アリアは…絶対に使わせないとばかり思っていた。
「何考えてるんだアリア、彼女の力は直感だぞ。
そんな物、制御しようがない。大規模魔法が暴発すれば
死人が出るかもしれないんだぞ。」
「落ち着きなよクロスケ、アンタらしくもない。
妹弟子が心配なのはわかるけどさ。」
馴れ馴れしく肩を組んで、宥めてくる猫
通用しないとは分かってはいるが睨みを利かせる。
「そ、じゃあ聞くけど、
貴方は咄嗟の判断をじっくり考えてしているの?
違うでしょ、それも立派な直感よ。」
「何が直感だ、それは立派な経験則から基づいた…」
「そもそも直感というより、
咄嗟に魔法を組んで、結果失敗してるだけだと私は思ってるわ。
それが私たちには使えないレアスキルとして現れてるだけ。
基礎もできてないのだから、暴発して当然よ。」
「それは…」
その通りだ。アリアの言う事も一理ある。
直感だと言っているが、それだって僕の勝手な解釈に過ぎない。
反論の余地がない。
「お?白旗かなぁ?偶には師匠をギャフンと言わせておくれよ。」
「ロッテ、黙ってなさい(黙っててくれ)。」
「ハイ。」
流石に姉の援護射撃もあれば、この性悪猫も黙らざるを得ないのか、
耳と尻尾を明らかにしょげさせて縮こまってしまった。
「……わかった。まずは僕とアリアで基礎を教え込もう。
それからまた様子を見る、それでいいか?」
「えぇ、それで構わないわ。それでも芳しくないなら、
あの子に能力は使わせない。
最悪、魔導師を諦めるのも視野に入れておきましょう。
目標は…2年ね、2年であの子には今の貴方程度にはなってもらう」
「それはまた、随分なスパルタだな。」
乾いた笑みと冷や汗が隠せない。
僕に対しても随分な鬼教官ぶりだったが、
それ以上の地獄をカータは見るわけだ、同情するよ。
その日からアリアの魔法講義は一段と厳しい物になった。
それ故かカータの呼び方がいつしか「お姉ちゃん」から「お姉様」に変わった。
畏敬の念を込めてのことだったのだと思う。
彼女は半年程度で、
その辺の魔導師に引けを取らない程に習熟していった。
当然、スキルの暴発回数も見なくなるくらいには激減した。
僕ものんびりしていられない、彼女の目標で居続けられるよう精進しないと。
クロノ君の事は兄兼師匠みたいな立場です。
エイミィさんの立場は取らないからカプ厨のみんなは安心してね!
独自解釈の真骨頂、
詠唱破棄
カータの魔法のイメージに合わせて最適な演算を無意識に行い、主観的には「イメージしただけで魔法が出る」スキル
ただし、原理のわかっていない魔法は発動こそするが高い確率で暴発する。
対外的には「見られた魔法が即座に真似られる」スキル
技を見られたら、それをコピーしてやり返してくる物語中盤に出てくるボスキャラみたいな性能。
ただし、カータが見て理解できなければ真似ようとしても当然暴発する。
暴発例
魔力素の収束を理解しないまま、スターライトブレイカーを真似ると、リンカーコアから魔力を大量に浪費するただの局所型砲撃になった挙句、射出の瞬間に自分を中心に爆裂して自爆する
これを使いこなす為に、アリアとクロノから特別メニューにより基礎を徹底的に叩き込んで応用力を獲得。
暴発の可能性を大きく低下させた。
尚、暴発する危険があるやべー魔法はスキルに頼らず自力で術式組んで発動させてます。