GATE オリンピックから繋がる異世界   作:イシグロ

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タイトルどおり、大筒木と呼ばれる人物が日本と世界にテロ行為した話。

時代的に2000年シドニーオリンピックが終わって数年くらい?かな。東京封鎖が解除されてこの仕打ちだけど。




大筒木被告によるテロ行為(参戦作品:NARUTO、女神転生)

「あー」

「わふ、わふ」

「あーうー」

「わふ」

短い足でふらふらと、何ともおぼつかない足取りで幼い女の子が、女の子よりやや大きめな体格のシベリアンハスキーに向かって歩いている。シベリアンハスキーはその女の子を待つようにジッと、その場で座り込み短く鳴きながら、こちらに来るよう誘導している。

「ぱしゅかうー」

「わふ」

ぽふ、とシベリアンハスキーのところまで近づくと幼い身体を倒した。パスカル、と呼ばれるシベリアンハスキーはベロベロと女の子の顔を舌でなめ、嬉しそうにこちらに来られたことを喜んでいる様子を見せる。女の子はパスカルに抱きつき、肉を摘まんだりよじ登ったりとするが、それを物ともせずパスカルはじゃれるように女の子を構う。

「きゃっきゃ、ぱしゅかうー」

「くぅーん、わふ」

 

 

「娘が尊いんだが」

 

そう死んだ魚のような目と、この世の終わりを体験しているかのような仏頂面で白髪の男、白鷺扉代(シラサギトシロ)。

彼は娘とされる少女と飼い犬の短い動画が流れる薄い板…スマートフォンを酷い仏頂面ながらも愛おしそうに覗き込み、そう呟きながらズルズルとカップラーメンをすすっている。

味は、塩味であった。

「あぁ、うん」

その隣、後ろで長い髪をまとめた童顔の男はその呟きに、低い声で生返事をしている。彼は宇智田刹那(ウチダセツナ)、扉代のその言葉を何度も聞いたような呆れに近い、そんな思いであった。

刹那も扉代同様カップメンをすすっている、こちらはしょうゆ味。

そんな扉代は続けざま、酷く嫌そうにこう呟く。彼、彼らが国連によって下された勅令に対し、酷く嫌そうにしていた。

「何で、何で俺はこんな場所でカップ麺貪りながらめんどくさい方の大筒木(オオツツキ)を潰しているんだ」

「扉代、俺だって美登(ミト)の所へ帰りたいぞ。東京封鎖もそうだったが…」

向かい側の黒髪で長髪の男は、扉代に向け同調の思いを口にする。彼は扉代の兄にあたる白鷺柱也(シラサギチュウヤ)、この場に居る三人ともう一人を含めた小部隊の隊長を務めている男。

彼らが居る場所は最初にGATEに繋がった世界、忍界と呼ばれる異世界。また、彼らの祖先の出身でもあった。

彼らを含め集められた特殊部隊はこの忍界で起きている脅威、大筒木の強襲に対処していた。彼らがこの忍界に訪れる数週間前に、元居た世界に大筒木と呼ばれる人物が襲来し日本及び世界の一部は被害を受ける。幸い、死傷者は出なかったものの建物の被害が酷く、これにより火事や電線の切断による漏電などの二次災害が多く頻発していた。

これを機に、国連は各国で選りすぐった実力者事および軍人を集め大筒木と呼ばれる人物、また協力関係に至る者達の捕縛または討伐へ向かう事を決定されたのである。

この忍界に訪れて早数日、特殊部隊は現地住民もまた、その戦犯に酷く手を焼かされおり彼らと協力関係を結び、確実に仕留めんとばかりに大筒木と呼ばれる人物を追い詰めていた。

 

「おい、なに辛気くせぇ雰囲気出してる…そろそろ奴(やっこ)が動くぞ」

 

そう、呆れたような声を掛けるはもう一人の隊員とされるツンツンとハネっ気のある黒髪の男。刹那の従兄にあたる宇智田雅(ウチダマサ)、柱也の相方を務めこの部隊の副隊長である。

「…狙撃部隊は?陽動、強襲部隊の準備は?」

「どちらも出来ている」

「なら潰すぞ」

「捕獲が優先だろ…まぁ、潰しても息があれば十分か」

「悪魔、魔法の準備をしておけ」

「了解、他の部隊も動くはずだ…戦績より結果だと言う事を忘れるな」

「解っている…行くぞ」

すすっていたカップ麺をすぐさま腹の中に収め、素早く戦闘準備を整える。扉代の周りに円を組む様に三人は集まり、扉代は両手で印と呼ばれる動作を結ぶ。彼らの祖先は印を結んだ魔術こと、忍術を駆使し戦っていたと言う。彼らもまた、この忍術を継承しており、新たな忍術を生み出してもいた。

彼が結んでいるのは時空間忍術と呼ばれるカテゴリーに値する、飛雷神の術と呼ばれるもの。

マーキングされた場所、および人物の元へ瞬時に移動できる高等ともされた。

 

「秘術・飛雷神」

 

印を結び終え飛雷神の術が発動し、彼らは直ぐに大筒木と呼ばれる人物の元へと瞬時に飛んだ。

 

 

忍界での討伐部隊が向かって一ヶ月。

GATEが開かれ、その中から討伐部隊と共に厳重に防衛に特化した護送車に収容された心身ともにボロボロの大筒木と呼ばれる人物とその協力者が帰還。その結果に、報道陣は直ぐさま号外を刷りニュースを取り上げ、世界へ向け発信するのであった。

 

 




簡易登場人物

白鷺扉代(シラサギトシロ)…外見千手扉間似、機動隊員。千手一族の末裔。

宇智田刹那(ウチダセツナ)…外見うちはイズナ似、自衛隊員。うちは一族の末裔。

白鷺柱也(シラサギチュウヤ)…外見千手柱間似、自衛隊員。千手一族の末裔。

宇智田雅(ウチダマサ)…外見うちはマダラ似、爆弾処理班。うちは一族の末裔。

大筒木(オオツツキ)…大筒木モモシキとキンシキ、ウラシキ、黒ゼツたち。

原作始まったの?色々と貿易したことで、文明発展と各国が程よくなった為。原作が開始されなかったし時代が流れ、忍界がカオスった。



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