まぁ、ここの少年があの少女に惚れて色々するかは分からんちん。
異世界に繋がったために、原作崩壊するなんて…
月には、ウサギが餅を突き高度文明が栄えている。
宇宙進出がまだなかった頃の人類は、月という存在に大きな魅力と共に身近な存在であると認識していた。それから月日が経ち、人類は宇宙へと進出するところまで文明を栄えた。
ようやく、人類が月へと足を踏み込ませたアメリカのアポロ計画、アポロ11号に搭乗したアームストロング飛行士の月面着陸。
そこから月面基地が建設され、月面車による月の走行と採取が行われた。
時代は進み宇宙進出が本格化した頃、とある宇宙飛行士は…一人の少年と出会う。
「…うー?」
「オーゥ、何でこんな所に少年が居るんだ」
宇宙飛行士、アームストロングは月面探索の最中に大きな建造物、それも地球では考えられないような最新オーバーテクノロジーばかり備えられていた建物の中を、歩いていた。その建物の中にジュニアスクール、小学校に上がったばかりと思われる年齢くらいの少年が、自立する機械人形らしきもので遊んでいる光景が映る。
まだ、自律出来る人形は地球では開発段階の初期。
それに高性能AIなど、まだまだ先の段階だった。それも、子守りの出来るほどの思考能力を持った人形は、彼の目からしたら夢のようなもの。
アームストロングは少年をまじまじと観察する。
汚れの無い白髪で閉じられた両目、服装は何処かアジア圏内で着るような、ゆったりとした服装であった。この月に人が居ると言う事自体が…アームストロングにとって、予期せぬことである。
「誰だ」
ふと、背後から声が聞こえ振り向く。
そこには少年と同じ白髪でこちらも両目は固く閉じられているものの、まるで睨んでいるかのように、警戒心を放つ男性。彼は一目見て、この男はこの少年の父親であると直感した。
「アー…Are you human?」
「な、何だその奇天烈な言葉は」
アームストロングはこの男、言葉通じていないな…と思ったのであった。
少年と父親が居たとされる建物から、大きく離れた月面基地。
そこではアームストロングをはじめ、各国の選りすぐりの宇宙飛行士と研究者たちが集い研究と調査が行われていた。基地内ではアームストロングの他、基地内に居る全員が…少年と父親をまじまじと見ていた。
少年は見ず知らずの大人の視線に恐いと感じたのか、父親から離れようとせずしがみついている。
そんな怯える少年に、ここに集う全員が申し訳ない思いで一杯であった。
「sorry、なんせ月に人が居るなんて思いもしなかったからね」
「…ここは、地球の者たちが作ったのか?」
「That’s right.先人たちの偉業のおかげで、俺たちは今…ここに集い君達と出会えたのさ」
「…」
男はジッとアームストロングと、周りに集う基地の人間たちを見渡し始める。
彼らは目も見えない中、分かるのだろうかという思いがほとんどであったが男はそれを気にする様子を見せない。むしろ日常動作にブレが無いことに驚いており、様子を見る医師たちはそんな彼に対し興味を示す者も、チラホラと居た。
「私の知る、地上の人とは違っているな…。忍者ではないな」
「フーム…、そうだね。俺たちはちょっと特殊な方法でこっちの世界に来た調査団みたいなものさ」
「調査団?」
アームストロングの代わりに、日本人宇宙飛行士…偶然にも、忍界出身の者が説明をする。
アームストロングを初め、この場に居る者たちはとある門を通し忍界とは別の世界から来た者たちであり、ここ忍界の宇宙に来たのは犯罪人である大筒木という人物のルーツを探る為だと言う。また、この忍界の宇宙についても調査をしにやって来たと言う事も、説明をすると…男は、大筒木という言葉に酷く困惑した顔を見せた。
「なに、大筒木だと…!?」
「知っているのかい?」
「……私は、大筒木オオアマ。その者は、私と同じ血縁者であろう……そうか、お前たちには済まない事をしたな」
「ノン。Mr.オオアマ、あんた自身が悪い訳じゃあない」
「それでも、同族である以上示しはつきものだ…」
アームストロングはその意志の強さに尊敬を向けるものの、この勢いでいけばいずれ少年は酷く寂しい思いをさせてしまうであろう。聞くところによると、あの建物に居るとされる人は、この親子とほんの数人くらいとみる。最悪、この親子だけかもしれないと言う思いもあった。
どうにかこのオオアマの思いを踏みとどまらせる方法はないかと、画策していると…少年はとある医師の元に居た。その医師は子供を持っており、手持ち無沙汰になった少年を見かねて絵本を持ち出し、読み聞かせしようとしたのであった。
周りの宇宙飛行士たちも少年の暇をつぶさせようとあれこれ遊んであげようとしている。
少なくとも、この基地内に居る人間はオオアマが悪いと言う認識は無い。むしろ、恐がらせてしまった少年に対し、何とかしてあげたいと言う優しい思いの持ち主ばかりであった。
「Mr.オオアマ。あんたは、まだ子供の彼を一人にさせたいのかい?」
「それは…」
「あんたのその意志、尊敬できるが…俺としては少年が気掛かりだ。子供って言うのは、親が居なくちゃこじれるってもんさ。昔の俺みたいに、bad boyにならない為にも」
アームストロングは、オオアマに一つウインクを送る。
「…君たちは、随分と優しいんだな」
「ハハ、thank you」
─転生者の独白─
「ウギャー!!お前、それ反則だろ!」
俺は自室で一人、悲鳴を上げていた。
目の前のパソコンに映し出されているのはとあるFPSゲームの画面。このゲームは今流行のVRゲーム、『ソードアート・オンライン(SAO)』含めたO(オンライン)シリーズのうちの一つであるものだ。
何で悲鳴を上げたか…俺たちのチームは、相手のチームとその友人によってボロクソに負けてしまったためである。死角からの銃撃、予測できないくらいの距離からの狙撃、どういう原理でやってんのってくらいの格闘戦によって…ボロクソに負けた。こいつが居るチームは俺たちおよび他のチームから、理不尽と呼ばれているほど実力が高い。
そんでこの友人、アメリカ在住らしく頭のいい俺と同学年くらいの男。普段はお互いに顔を見られないのだが、時たま大会とかのオンラインで顔を見せるくらい。…これまた、白髪で女子受けしそうなザ・美少年って感じのガチのイケメンだったことは、記憶に新しい。
『アッハハハ、ものの見事に墓穴掘ったよね』
「うっせー、バーカバーカ!!」
『痒いくらいだよ。君の罵声は』
「ムッキー!絶対勝ってやる。…って、お前んとこの時間そろそろだろ」
『あ、ほんとだ。ごめんね、そろそろ寝ないと…そうだ。君の所って、ホームステイって出来る?』
あ、ホームステイ?
アレか、外国人がこっちに来て色々と学ぶために何日か一緒に生活するやつか。両親は海外経験ないし、妹も海外に縁の無い家庭なんだがなぁ。
「俺ん家やった事ねーんだけど。基本主食は米だぞ」
『僕は何でも食べるから平気、…無理ならいいけど』
「ちょっと、聞いて来るわ」
席を外し、リビングに居る両親と妹にホームステイの件を話してみる。
全員、良い返事をしてくれたのでソイツに話してみると…どうやら夏ぐらいに来るらしい。まだ予定が決まっていないものの、近所の大学の交換留学生として来日し交流と講義を受けるつもりだとか…、飛び級か。
実際居るんだな、飛び級の学生って。
『決まった段階で声を掛けるよ、…えーっとこっちのヤツで良いかな』
「実際、連絡手段はこれだけだしな。メールだけど…そっちもう遅いから、暇が出来た時にな」
『ありがとう。日本って久々だからワクワクするよ…じゃあね、お休み~』
チャットが切れ、俺もそろそろ就寝しようとベッドへと潜る。
ホームステイか…、まだ先とは言え少し楽しみだと思った。…そう言えば、あいつの顔ってマジで、何処かで見たような…無いような。
……まぁ、いっか。
簡易登場人物
大筒木オオアマ…ある少年の父親、現地スタッフに就職。
オオアマの息子…ある少年の可能性の一つ、地球で飛び級学生。
FPS系のゲームで鬼強プレイヤー。
わかる人にはわかる少年。
転生者たちの方は恋愛ありなジュブナイルさせ…たい!
闇を掘り下げとかも、するかも。転生者家族についても掘っていきたい…な!