Infinite possibility world ~ ver Sword Art Online 作:花極四季
朝にひと悶着あったけど、何だかんだで今は平穏を取り戻している。
そんな僕達は、初のギルド内でのパーティを編成。ダンジョンでサチ達が攻略組の戦力たり得るか、という見極めをしたいということで、今に至っている。
「そういえば、ヴァルディと私達のレベルって、そんなに大きく離れている訳じゃないんだよね」
「しばらく下層生活だったからな。幾ら経験値が入るとはいえ、とっくに頭打ちになった狩場で得られるものなんて、程度が知れている」
「色んな武器を使えるように頑張ってたんだっけ。凄いなぁ、私なんて槍ぐらいしかまともに使えないのに」
「その槍捌きがすげーんだよ、これがさ。なんていうか、全然外さないんだよ。常に適切な場所を攻撃するし、早いのなんのって」
サチの謙遜に、ダッカーが我が事のように喜びながら話す。
「そ、そんなこと……」
「照れるなって!ヴァルディも、実際に見れば分かるぜ」
「それは楽しみだな」
「ヴァルディまで……」
そうしている内に、ダンジョンに到着。
踏破済みではあるが、自分達にとっては初見なので何の関係もない。
アイテムはともかく、今回はサチ達の戦力を見極める為にいるのだから。
「いた、モンスター!」
サチが前方にいるリザードマンタイプのモンスターを補足し、中腰に槍を構えると、果敢に躍り出る。
「疾ッ――!!」
その一撃は、私達初見組に息を呑ませるものだった。
重心に一切のブレを起こさず、リザードマンが持つ剣と盾の隙間を縫うように、眉間を貫いた。
しかし、それでは終わらない。
喉、心臓を同じ速度で正確に突き、苦し紛れに振り回す剣を柄の軸を返すことで、手首ごと叩き落とす。
槍という攻めに重きを置いた武器で、相手を容易く制圧するその手腕。予想以上の成長だ。
「すご……」
「ああ、まさかここまでとは」
フィリアもあの一瞬の内に行われた動作の凄さを理解し、舌を巻いている。
僕達の驚きを他所に、見慣れているであろう古参の黒猫団のメンバーは、サチに続いてモンスターを次々と撃破していく。
「よーし、アタシも負けてられないよ!」
そんなサチ達の勇猛果敢な姿に刺激されたのか、ストレアも両手剣【咲乙女】を片手で軽々と振り回し、台風の目と化す。
今度はサチ達が驚く番だった。
当たり前だ。両手剣はその仕様上、片手で持つメリットがない。あるとすれば、持ち手の切り替えによるリーチの延長が可能ということぐらいか。
両手持ちでなければソードスキルは発動しないし、片手で振れば遠心力や重心の問題で逆に使い手が振り回されることになりかねない。
システムアシストによる補正があるにしても、リアルな感覚を追求しているこのゲームでは、その矛盾を極力なくす為にどっちつかずの状態で完結している。
そんな不利な状況下においても、ストレアの片手持ち両手剣の剣技は冴えわたっている。
片手と両手の変化の緩急もしっかりしており、記憶喪失でも身体にはしっかりと刻まれている――という設定なんだろう。
「……私は、どうしよっかな」
そう呟き、両手に持つ短剣を玩具にしているフィリア。
彼女とはここに出かける前に、二人きりで話がしたいということで別室で話し合ったことがある。
それは、ユニークスキル【双剣】のこと。
いつの間にか習得していたそれは、どうやら単純に手数が上昇するだけでなく身体が軽くなったように速くなるスキルらしい。
フィリアはそれを使うのを躊躇っている。
理由は単純。周囲からのやっかみ防止、そして混乱の波紋を広げない為だ。
ユニークスキルと確定している訳ではないが、明らかに異質なスキルであることに間違いはない。
恐らくフィリア一人だけしか持ちえていないスキル。出現情報が確定しているならいざ知らず、存在が確認できたというだけでは情報を開示したところで、悪戯に混乱を呼び起こすだけ。
最悪、情報の出所がフィリアだと探知されれば、いらぬ対人問題を引き起こす可能性だってある。
だからフィリアは、ユニークスキルを使うことを躊躇っていた。そして、僕にどうすればいいかと尋ねたのだ。
答えは――フィリアの裁量に任せるというもの。
丸投げしたのではなく、彼女自身が向き合わないといけない問題だからだ。
もし双剣がワンオフのスキルだと証明できたとしても、認知されれば嫉妬に駆られる相手に絡まれる可能性だって然りだ。
オンラインゲームだからこその確執に、フィリアは怯えている。
正しい判断だ。でも、間違っているとも言える。
どちらも正常な認識なら、果たして切り捨てた方の判断は異常だと捉えることになるか?
結局のところ、割り切っているだけなんだ。自分にとってのボーダーラインを決め、その領域を侵さない範囲でやれることをやる。それが傷つかない為の予防線ともなり、処世術なんだろう。
「君が望むままにやればいい」
「え?」
しかし、他人の目に怯え、流されて――それは、本当に正しい生き方なんだろうか。
少なくとも、嫉妬というマイナスの感情に対して負けを認めるのは、正しい筈の自分の行動を貶めるだけで、何も良い結果をもたらさない。
悪意は、害意だ。屈してはいけないものだ。
生かすべきは、人の善意であり、活かすべきは、より良い未来への道標。
|私【・】は、フィリアが正しき存在であることを理解している。
上辺だけを見て、自分勝手の認識で悪意を振りまく輩とは、違う視点で彼女を見ている。
ならば――彼女を知る者が、その悪意から護ってやればいい。
「君が恐れる悪意は、すべて私が祓おう。だから、君の好きにやればいい」
「……ありがとう、でも、ごめん。そこまでしてもらう訳には、いかないよ」
短剣を一丁に変え、サチ達の輪に入っていく。
まぁ、そんな簡単にはいかないよね。
彼女の戦いを見てみても、短剣一本で十分な戦力となっているのが分かる。
流石にソロ経歴が長いこともあって、攻め際、引き際と絶妙なバランスでの攻防を果たしている。
短剣はダメージを犠牲に機動力を確保している武器だ。
同時に、その取り回しの良さから正確な攻撃が可能で、ゲーム内とはいえモンスターに急所――弱点を設定している為、やり方次第では化ける武器でもある。
しかし、それを意識して狙うのは至難の業。狙いすぎれば足元をすくわれ、疎かにすれば戦闘が長引き消耗する。
フィリアは、先程の攻防の件を含めても、短剣を極めていると言っても過言ではない。
攻略組で短剣を使っているメンバーは極僅かだ。
理由は、ボスモンスターに対する決定打に欠けるという理由からだ。
一撃が致命傷になるボス戦において、回避能力は確かに重要だ。
だけど、タンクでない限り意識すべきところは範囲攻撃ぐらいで、スイッチのタイミングさえ履き違えなければダメージディーラーに危険は及ぶことは少ない。
ならば、求められるのは一秒でも早くボスを撃破し、タンクの生存を図る為の圧倒的火力。
短剣を使う人は、盾を使わない。片手剣と違ってリーチが短いので、懐に潜り込む際に邪魔になるどころか、距離が狭まるほどデッドスポットが出来るのに盾で更に視界が制限されれば、どうなるか分からない人はいないだろう。
つまり、ボス戦では手数はウリだが火力は低めの、自衛手段の乏しい武器という評価が下されている。
しかし、フィリアの動きはその全てが攻撃に集約されている。
回避ひとつ取っても、相手の死角に常に回り流れるような一撃を同時に浴びせ、攻撃に転ずる際の思い切りの良さで常に相手にダメージを与えていく。
短剣の常識を覆すスタイルが、そこにあった。
「これは……負けてられないな」
思わず闘争心に火が付いた僕は、手に片手棍と盾を携え躍り出る。
黒猫団には打撃属性を持つ武器使いがいない。
テツオが以前はメイスを使っていたらしいが、サチが槍を本格的に使い始めてから、タンクとして集中できるように片手剣に切り替えたらしい。
メイス系自体がマイナーな武装だという認識が強いが、甲殻類のような硬いモンスターに対して有効打を与えられる唯一の武器でもある。
両手武器でもある程度似たことは出来るが、特攻は持たない以上効率は落ちる。
だからこそ、万能に立ち回るにはこういう武装を持つメンバーが最低一人は欲しい。
今回は初のギルドメンバーとのパーティだ。自分のスタイルを決めるという意味でも、この判断は適切だろう。
僕はメイスの柄を握り直し、戦いの渦中に飛び込んだ。
「くぅ~っ!!俺達、本当に攻略組でもやってけるんじゃないか?」
ササマルの喜びに打ち震える声が迷宮区に響く。
しかし、それはここにいるメンバーの総意でもあっただろう。
モンスターの群れを薙ぎ倒し進んでいく【月夜の黒猫団】一行。
ヴァルディ、フィリア、ストレアを新たに迎えた【月夜の黒猫団】は、予想以上の戦力を保有する形となっていた。
ギルドとして数は相変わらず少数規模ではあるけど、三人の個の強さは頭一つ抜きんでており、数の差を物ともしない戦果を挙げていた。
フィリアは短剣を巧みに操り、眼にも止まらぬ連撃でモンスターを駆逐していく。
ストレアはその見た目に不釣り合いな両手剣を片手で振り回すという荒業と共に、モンスターを薙ぎ倒す。
そして、ヴァルディ。初めて出逢った時と奇しくも同じメイスと盾のスタイルで、派手さこそないけど堅実なヘイト稼ぎと堅牢な守りで私達を護ってくれた。
先程地味と言ったばかりだけど、ヴァルディのヘイトを稼ぐ能力は異常だ。これだけのメンバーのダメージヘイトをものともせず、すべて受け入れているのだから、その手腕は語るまでもない。
攻略組への台頭も、確かな現実味を帯びて私達の心を揺さぶり始めていた。
「面白いぐらいに狩りがはかどるな。ヴァルディ達のお蔭だよ」
テツオの労いに、ヴァルディは事もなげに答える。
「人数が増えれば効率が上がるのは自然だ。とはいえ、確かにフィリアとストレアは凄かったな」
「ヴァルディだって、私達に一切攻撃が届かなかったのは貴方のお蔭なんだから、もっと胸を張っていいんじゃない?」
「そうだよ、ヴァルディかっこよかったよ!」
「ありがとう」
身内以外で組んだ初パーティは、大成功と呼ぶに相応しいものだった。
だからだろう。私達の心の中に、僅かな油断が芽吹いていたことに気付けなかったのは。
「ん?この壁、怪しいな」
テツオがプログラムの綻びのような壁を見つけ、触れる。
すると、壁が扉に変化した。良くある隠し部屋だ。
「怪しいな」
ヴァルディが最もな意見を言う。
「でも、警戒して当たれば何とかなるんじゃないか?」
「そう、かもな。ダッカーの言う通り、油断さえしなければ対処は不可能じゃないだろうし、危険対処にも慣れておかないと、本格的な迷宮攻略に参加なんて土台無理な話だ」
「で、でも!そんな簡単に決めていい問題じゃないよ!だって、この世界は――」
フィリアが言葉を紡ぐも、それより早くアラームが響く。
良く見ると、扉は既にダッカーの手によって開けられていた。
だけど、部屋には足を踏み入れていない。なんで?なんでなんで!?
「二重トラップ――いや、心理を突いたトラップか」
「どういうこと、ヴァルディ」
「この手の隠し部屋というのは、入ったり中の宝箱を開けたらトラップが発動するというケースが多い。だからこそ、扉を開けるだけなら安全だ、という心理が生まれる」
「つまり――この扉自体がトラップだったってこと?」
「そうなるな」
「冷静に分析している場合じゃないでしょ!――来るわ!」
フィリアの叱咤で、改めて全員が扉の奥を見据える。
次々とモンスターが部屋内にPOPしていく。しかし、その中に一際異彩を放った存在が紛れ込んでいた。
「何、あれ」
見た目は周囲にいるモンスターと大きな違いはない。
違うところ、それは――ポリゴン欠損を起こしているという点だった。
この完璧なリアルを投影した世界において、データの欠損とは、現実とヴァーチャルを切り離す愚行に他ならない。
茅場晶彦がそんなミスを犯すとは思えない。この世界がどういうシステムで動いているかなんて知る由もないけど、こんな世界を作り出す人間が、果たしてこんな初歩的なミスを残しておくのか?
分からない、けど――あれは相手にしてはいけない奴だ。そんな気がする。
「な、何だよコイツら!」
明らかに異質なグラフィックのモンスターを前に、誰しもが少なからず動揺を見せている。
「落ち着いてササマル!逃げるのが先だよ!」
「く、くそっ!!」
私の言葉を皮切りに、皆が入り口に向かって走り出す。
「転移結晶が使えない、なんでだ!?」
「まさかバグ?あんなポリゴン欠損のモンスターが出た時点で、異常事態だと思いはしたけど、迷宮区全体が転移結晶無効化エリアだなんて、あり得るの!?」
「現実こうして使えないんだから、そういうことなんじゃないのか!」
「ったく、茅場の奴仕事しやがれってんだ!」
口々に茅場への罵倒を繰り広げながら、入り口に向かって走る。
しかし、その道を塞ぐようにモンスターが前方から現れる。
「リポップか、こんな時に!」
「これも罠の延長だっていうなら、悪意まみれの罠だな」
逃げるのは不可能と判断した私達は、臨戦態勢に入る。
「特にあのバグに気を付けて!」
私の指令と共に、各自気を引き締めた。
戦闘は苛烈を極めた。
前門のモンスター、後方のバグ。
どちらを疎かにしてもいけない上に、その数足るや総数五十を超える大乱戦。
流石のヴァルディも全部のモンスターを捌き切るのは不可能だと判断した私達は、疑似的にパーティを二分。
ヴァルディ、フィリア、ストレア、そして私は、入り口のモンスターを殲滅する役を担った。
バグのいる後方には、ケイタ達を配置している。
とはいえ、バグと戦わせるのではなく、あくまでこちらまで敵を届かせない為の防波堤の役割だ。
流石に迷宮区を出れば追ってこられないだろう、という希望的観測を信じて、私達もっとも戦闘慣れしているメンバーが道を切り開く。
「これで何体目!?」
「数えてる暇なんてないよ!」
フィリアは苦虫を噛み潰したような表情で、モンスターの喉元を掻き切る。
「ケイタ達は大丈夫?」
ストレアが心配そうに後方に視線を送るも、それも一瞬。
後方を確認する暇もないほどの連戦。生き残るのさえ困難なこの状況で、他人を気にしている暇などない。
「ああ、今は誰も一度もイエローゾーンに入っていない」
――ヴァルディを除いて。
後ろに目があるのかと問いたくなるほどの視野の広さ。そしてこの状況下でも一切の動揺を見せない冷静さ。
間違いなく、黒猫団のメンバーの中で一番の実力者だ。新参者とか、そんなことは関係ない。
きっと――いや、絶対に私よりリーダーに相応しい素養を持っている。
この戦いが終わったら、打診してみよう。
「うわあああああっ!!」
後方から悲鳴が響き渡る。テツオの声だ。
振り向くと、赤いポリゴンが袈裟に刻まれているテツオの姿があった。
攻撃を加えた正体は、警戒していたバグモンスターだと知り、背筋が凍る。
「テツオ!」
テツオを庇うようにケイタが前に出て、バグに攻撃を叩き込む。
しかし、ケイタは絶望の表情を浮かべる。
「なっ、何で!」
「HPバーが、減らないだって?」
ササマル、ダッカーが続いてバグを攻撃するも、結果は一緒。
「こんなのありかよ――がっ!」
「ダッカー!?、って、うわぁっ!」
ダッカー、ササマルとバグの餌食になる。
幸い、ダメージは多くはない。まだ何とかなる――そう思っていた。
「ど、どういうことだ?」
慌てて身体をまさぐるテツオ。
「どうした?」
「レ、レベルが!?」
「レベルが?」
「レベルが――下がってる!!」
その言葉は、動揺という名の新たな波紋を呼び起こす。
「ど、どういうこと?」
「分かんない!だけど、下がってるんだ!10も!!」
「お、俺もだ!」
「俺もだよ!!」
バグの攻撃を喰らった全員が、同じ症状に戸惑いを隠せないでいた。
「とにかくこっちに!」
レベルが十も下がったとなれば、最早ここにいるモンスターとは戦わせられない。
言ってしまえば、足手纏いになってしまった。
技術はあろうとも、レベル――いや、ステータスがなければどんな相手にも勝てない。
そう、レベルが下がったということは――ケイタ達の頑張りのすべてが否定されたということなんだ。
「サチ!!」
ハッ、と意識を取り戻す。
気が付くと、目の前にはバグが繰り出す凶刃が迫っていた。
「イヤアアアアアッ!!」
思わず目を閉じ、身体を強張らせ衝撃に備えた。
……しかし、衝撃はいつまでたっても来ない。
恐る恐る目を開けると――そこにいたのは、バグの爪が深々と腹部に突き刺さるヴァルディだった。
「あ、ああ……」
「ヴァルディッ!?」
鬼気迫る叫びと共に背後から飛び出したフィリアの斬撃で、バグの腕が両断され、腕ごとポリゴンの粒子となって消えていく。
私は慌ててヴァルディの下へ駆け出す。
「大丈夫!?」
「……ああ、動ける」
「で、でもレベルが――」
「ヴァルディ!道が開けたよ!」
ストレアが入り口を塞ぐ最後の一匹を倒したらしく、指さしながら告げる。
「良し、走れ!走るんだ!!」
そこからは、必死だった。
皆が皆、不安定な身体を支え合いながら、一秒でも早く外へ出んと走り出した。
その過程で、陣形的に必然的に殿を務めていたケイタ達が、モンスターに何度も攻撃されるという場面もあったが、何とかギリギリ全員無事に迷宮区を出ることに成功した。
「ハッ、ハッ、ハ――なんだったの、本当」
「分からない。バグってるモンスターに攻撃は効かない上に、こっちは攻撃を喰らえばレベルダウンだって?ふざけるなよ!」
ダン、と地面に拳を叩きつけるケイタ。
テツオ、ササマル、ダッカーも各々自分のステータスを確認し、絶望に打ちひしがれている。
私は、同じ境遇のヴァルディに視線を向ける。
ポーションを飲みながら彼も同様にステータス欄を眺めている。
「ごめんなさい、私のせいで」
「いや、いい。それよりレベルなんだが――」
その話題が出た途端、肩が跳ねる。
聞くのが怖い。だけど、耳を塞ぐことも許されない。
今か今かと待ち構えている私の頭に、ヴァルディの掌が乗る。
「心配するなサチ。――何故だか、レベルは下がっていない」
「え……?」
ステータスを見せてもらったが、確かに事前に聞かされたレベルから下がっている様子はなかった。
ホッとする反面、ケイタ達のことを思うと素直に喜べなかった。
「……それより、ここを離れない?色々考えるのは、宿に戻ってからでも出来るし、さ?」
笑顔でそう提案するストレア。
気を遣わせてしまったようで、申し訳ないと思った。
こういう時、リーダーの私が導かないといけないのに。
「そうだな、戻ろう」
そうして、私達はアルゲードに転移する。
バグモンスターの出現、迷宮区内で転移結晶が使えなくなる現象。そして――バグモンスターの攻撃とレベルダウンの関連性。
デスゲームと化したSAOの中に、新たに不穏な影が差しかかろうとしていた。
Q:またやらかしたなこいつ等
A:今回ばかりは仕方ない(震え声)
Q:ケイタ達……お前ら……消えるのか?(出番的な意味で)
A:(サチ殺害に一役買ったモブに人権は)ないです。あ、キリトさんは別よ?
Q:他のヒロイン候補マダー?
A:シノンちゃんが好きすぎてGGO編をとっととやりたい病が発症しています。というか、ALO編の構想がまったくできてないから、先にGGO編やりそう。SAO編が完結できれば、ですが。