ライフルマン(仮)の誓い 作:おー
話をしよう。
あれは36万…いや、1万7000年前だったか。
まぁいい。私にとっては昨日の事だが、君たちにとっては
明日の出来事だぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁ!
「なんでだよぉぉぉぉぉぉぉぉ!?」
現実逃避すらしたらもう負けた気がするこの状況。簡潔に説明すると、何故かデカい猪に追われてる。
まずはそれ以前の経緯を説明すべきなのかもしれないが、そんな余裕は今の俺にはあったりなかったりする。
それはそれとして
この猪どうしたもんかね?俺の体力もうゼロよ?死ぬよ?マジで。何か何時もより速度出てたり体力の上限も上がってた気がしたけどもう限界。ちぬ。いやでももしかしたら俺を襲う意志が無いかもしれないうんきっとそうだ間違いない。
「話し合おう!俺たちはきっと解り合え──『gaaaa!』ですよねー!」
そんな幻想を抱きながら振り返って叫ぶ俺の想いも虚しく、吠えながら突進してくる猪。あ、死んだわこれ。
「は?」
さっきまで教室の何気ない風景だった筈なのに、今目の前に広がっている光景はただただ真っ白な空間。
周りにはクラスメイト。
その瞬間、俺の脳は理解した。
──もしやこれは異世界転生ってヤツですか!──
脳内ウハウハだった。だってあれだぜ?エルフとかケモミミとか憧れるだろうがよ!
そして目の前に現れる白い板。あれだ、異世界転生モノによくあるステータスプレートみたいなヤツ。それが目の前な出現した。
正直、めっちゃノリノリで見た。そして見て絶望した。
ステータス
本名:羽川 真理
職業:スカウト
年齢:16才
生年月日:4/22
レベル1
攻撃 12
防御 7
敏捷 15
魔力 5
対魔力 5
スキル
ライフル作成 レベル1
以上。
──勇者じゃ、ない!?──
そりゃまぁ、そんなラノベ的な展開はないと思ってたけれど、少し悲しかった。しょぼん。とは言うが、この現象そのものがラノベ展開なんだったわ忘れてた。
周りのクラスメイトもそれを見て不思議に思ってるやつも居れば喜んでるやつも居る。
そして、それを確認した数秒後周りは森、目の前には猪のデスレースが開幕する。
走馬灯、終了。目の前に牙。周りはまだ森。死ぬなこれ。となると、俺に残された道は一つ。
「たぁぁぁぁぁすけてぇぇぇぇぇぇぇぇぇ!」
全力で助けを呼ぶ。だが、時既にお寿司。視界が全て猪の顔で埋め尽くされて、そこで猪が静止。
「あれ?」
という俺の声と、猪の体から血が吹き出るのがほぼ同時。いやちょっと待って予想以上にグロいんだが。気持ち悪っ…。
「うぷっ、【音声自粛】」
思わずピー音がなりそうになる盛大な嘔吐をかます。産まれてこの方、血が舞う光景なんて見たことがないので耐性がないのは当たり前だ。むしろある方が怖い。
一頻り吐き終えた所で恐る恐る前を見る。
「よぉ、大丈夫かい?異界の兄ちゃんよ!」
彼───否。それは、間違いなく、筋肉だった。
南無三パワーとか言ってそうな感じの、だ。
傷だらけの肉体に、顔は強面。右手には大剣──バスターソードとか言うヤツだろうか?──と、左手には丸形の盾。THE、冒険者って感じのルックス。
「兄ちゃんの友達も待ってるだろうからな、案内するぜ。ついてきな。」
いまいち呑み込めていなかったが、取り敢えず起き上がる。ここから、何が起こるのだろうか。期待半分、不安半分で歩み始めた。