飛び降り自殺しようとした主人公は、訳もわからないまま謎の場所に連れてこられ、その場で状況整理をし始めた。
…今までのあらすじ一文で纏まっちゃったよ。
あ、今更ですが東方二次創作アニメの超名作、"幻想万華鏡"をデータベースとしてこの駄文を書き連ねております。なので、Youtubeの"満腹神社公式チャンネル"様にて配信中のアニメを見ていただくと、僕が描きたい風景や情報が分かりやすくなるかも知れません。
…文章を書く上で都合が良い改変も既にしてますけど。
一応ですが、Youtubeのコメント欄でこの作品や僕の事とか書く事はお勧めしません。そこには僕なんぞが描く作品に対しても寛容な方々が多いでしょうが、低レベルな二次創作物を嫌う方もいらっしゃるでしょうから。
…その方達との面倒ごとは、僕としても遠慮願いたいですし。
結局、段数は千を超えた辺りから数えるのは諦めて、俺は"30分"ほどぼんやりとした空を見上げていた。時間が流れるにつれて、背中の痛みもだいぶ引いてきたので、そろそろ動こうかなと思い始めるようになった。
…なるべく考えないようにしていたが、俺はここから自分の家まで帰れるだろうか。ここ少なくとも東京じゃ無いよな、というか日本なのかな。日本であってくれ…。
いつの間にか溜め息を吐いていた俺は、先行き不安なおかげで重くなった腰を上げようとした。
そう、まさにその時。
前方、つまり例のゆがむ空間の方、俺から見たら正面の場所から人影が現れたのだ。…歪みによって不明瞭になっている全体像は、少しずつ明瞭になっていく。
それは、女の子と形容して良いほど年若く、あどけなさを感じさせる容姿だった。ショートボブで美しい白髪と、透き通るような青い瞳、秋田美人という言葉を思い出させる白い肌。そして、髪や肌と対照的な色である黒のリボン付きのカチューシャ。…それが丁度いいアクセントとなって、彼女の魅力を更に引き立てている。
…正直、自分にもっと語彙力があれば、彼女の可愛らしさをもっと的確に表現できたのにと身悶えしそうになる。
それほど、彼女は俺にとって衝撃的だった。下手したら、思わず一目惚れして結婚を前提に告白するところだった。…しかし、俺がそうならなかった原因があった。
俺は、彼女を恐れたのだ。いや、正確には彼女自身では無く、彼女が持つある武器に。緑色ワンピースの腰に下げているその武器に。
…当然、何かのコスプレという線を捨てた訳では無いが、妙に様になっている。まぁ、コスプレ姿が様になっている可能性も捨て切れないけども。
それでも、俺は鞘の中に入るそれを、信じたく無いが本物…"真剣"のように感じ取った。
もし、本当に真剣ならば。…先手必勝‼︎
「おー、おかえり」
「はい、"ただいま"です」
当たり前のように、自分の存在を主張するように俺は挨拶をした。…出会い頭の挨拶を済ませ、物理的に一步を進めた刀の女の子は、事の異常さに気づき足を止めた。
「フッ…」
俺は、不敵な笑みを浮かべる。何故なら、重要な情報を手に入れたからだ。
俺が手に入れた情報は、ここが彼女の拠点であるという事。『そんな事は分かりきっている』と何故か勘が鋭すぎる方達は言うかも知れない。しかし、俺はハッキリとこう返す。
何故、そう言い切れるのか。
だが、俺は勘が鋭いだけの人と違いそれを説明できる。
…まぁ、賢明なる読者様方はすぐに理解できただろう。…そう、これは当たり前の話。俺が言いたいのは、来た事も無い場所で『ただいま』なんて言葉を使う発想は出てこないという事。
メイドカフェで『おかえりなさいませ』と言われて、常連客でも無いのに『ただいま』と答えられる輩を見た事があるだろうか。
…あ、いや、店長とか言うかも?
まぁ、店長はともかくとして、ここは何かの店であり、彼女が客の可能性はまだ捨て切れない。…俺がここに30分も留まっていなければな。
そう、俺は謎の裂け目を通ってから誰とも会っていなかったのだ。…もしこれで何かの店だったら、"超不盛況店"と心の中で呼ばせてもらおう(腹いせ)。
ともかく、ここが彼女の拠点とするならば、彼女から見た俺は侵入者。その侵入者である俺が、階段に腰掛けた状態であたかも当然のように振舞った事は、彼女に一瞬の隙を作った。
「って、貴方誰ですか⁈」
驚いたと顔に出まくっている彼女は、そう叫び鞘から刀を抜き取ろうと、…えっと、たしか
つまり、彼女は戦闘態勢に入ろうとしている。
「悪いけど、俺は斬られる趣味なんて無いぜぇ‼︎」
その行動を見た俺は、右手で左腰の刀を取ろうとする少女の右側(全部彼女から見て)を、全力疾走で駆ける。
まぁ、その、つまりだな。
「あばよぉ、可愛らしいお嬢さん‼︎」
…刀持ちに勝てるはず無いので、逃げることにしました。
まぁ、彼女が敵である事を早く看破できたのは僥倖。俺が下手に助け求めて、適当なタイミングで不意打ちでも喰らったらシャレにならんかった。
とにかく逃げた理由は説明したので、次はこの逃げ道を取った理由の番だ。それは二つある。
一つ、彼女たちの縄張り内(階段側)だろう場所に逃げ込むのは、飛んで火に入る夏の虫状態になる可能性が高いから。
一つ、例のゆがみは、刀の女の子が玄関のような出入り口として普段から利用していると想像できる場所だから。
二つ目の理由は、一つ目と同じ長さで纏めたかったので、ほんの少し省かしてもらった。
問題は、そこを本当に出入り口だと言い切れるのか。…これも『ただいま』で反論できる。そこがたとえ自分の家だとしても、窓から入ってきて『ただいま』とは言いづらい。
つまりここは玄関‼︎
…流石に無理があるか。正直言うと、一つ目の理由が主で二つ目は本当に想像に過ぎない。
だが、あれが本当に出入り口なら、俺にとっては行き先の分からないどこでもドアやポータルガンだとしても、彼女から見るとただの玄関扉でしか無い。
つまり、俺からしたら、それがどれだけ得体の知れないものでどこに繋がっているか分からないとしても、出入り口としての仕事は絶対にこなすはずなのだ。
それにより、移動中や移動直後の安全は保証されて当然あり、万が一にも…そう、例えるなら遥か上空のような場所に繋がるわけがないという事(フラグ)。
出口と言った方が正解であろうゆがみが、俺の身を包む。そして、俺の体が前に進むにつれて薄くなる歪みに対して、明るく鮮明な光が俺に降りかかってくる。
走り続けていた足が宙に舞う。多分、入口に着いたのだろう。
その直後、体が重力に従って下へと落ちて行くのを感じた。…はは、またか。
「う、そ、だ、ろぉぉ⁉︎」
そこは果てしなく美しい、晴々とした大空のど真ん中だった…。
あかん、次話の今までのあらすじも一文で終わってしまう。今回名称不明の白髪女子(刀持ち)を出しただけだぞ。…いや、名称不明の元自殺志願者の主人公がまた飛び降りをやったか。
えっ、今までのあらすじ要らない?
(..)シュン