戦神館チャンネル配信中!   作:吉貝 雷

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紀元節おめでとう!非平和回です

『』はゲーム内リスナーです
備考:闘球盤はざっくりいうと野球盤の祖先みたいな奴です。
ボードの端から中央にある穴目掛けて玉を打って、得点が高かった方が勝ちの2人プレイのゲーム、らしい(゚∀。)y─┛~~
ただし、原型は途中で煙となって消えました


【来たれ勇者】相州闘救盤裏勾陣【魔王顕現】 #1

今日、甘粕の呼びかけにより、戦神館のリスナーたちがVRを起動し、甘粕が用意したVRアプリケーションを起動した。

 

ゴーグルに映ったのはドーム状の空間の中で、天井には神社仏閣にいそうな風格のある十二支の動物が円を描くように順に並んでいた。

ドームの端には狛犬のように2匹の動物が並んだ門が四方にあり、中央には直径1メートルの穴が開いていた。

 

『すげー』

『クオリティ高いじゃん。いつから作ってたの?』

『VRでここまで出来るんだ』

『牛虎羊猿が禍々しいんですが』

『今回はうんこ無いよな』

『2000人ってサーバー持つの?』

『じんたんとこの借りたってつぶやいてた』

:いいなー

:何するんだろう

 

「はっぴぃィィっ!紀元節ーっ!!」

『何もかも違う』

『季節の行事っぽいけど初耳......、いやよっしー雑学で聞いたような』

『せめてバレンタインにして』

 

「全員、集まったな!昨年、我が親友の素晴らしい試練は当然皆の胸に刻まれていよう?俺はな、お前たちも立ち向かうべき試練を得て然るべきだと思うわけだ」

『嫌です』

『ソロプレイしててもろうて』

『いいえ、私は遠慮しておきます』

:外れて良かった

 

「なんだ、遠慮はいらんぞ。まさか怖気づくなど、今まで俺達の姿を追ってきたお前たちにはあり得まい。いつまで英雄の背中を追っているつもりだ、さっさと追いついて英雄にお前たちの輝きを見せてやれ。これからお前たちには文字通り俺と命を賭して戦って貰おう!」

『よっしー!またカッスがご乱心です!!はやくきてー』

『いやだー』

『帰る』

:とつぜんのデ ス ゲ ー ム

:通報しました

 

「と、言いたいところだったのだがな。邯鄲は4つしか無いのでな。それはまたの機会とさせてくれ」

『せーふっ!』

『びびった』

『よかった』

「だが、やはり取返しのつかぬものが掛かってこそ、より闘いに身が入るというもの。黄がちょうど良いものを作っておったので、神野と俺が手を貸して完成させておいた。負ければ、二度と戻れぬ夢に堕ちるものと覚悟せよ。逃亡などは以ての外だぞ?」

『よくなかった』

『やめて』

『協賛:じんたんはアカン』

『そういうのよっしーが担当じゃん。巻き込むな』

『電源ブチッとするとどうなるの?』

『ガチの人を使わないで』

「言わん方が本気になれるだろう」

『怖っ』

『どっちでも実力変わらないんで教えて』

『よっしーはやく来てー!クリームちゃんでもいい!』

『カッスが負けた場合は?』

「俺が負けた場合か。そうだな、お前たちで決めて良いぞ!煮るなり焼くなりするが良い!!」

『駄目だ、無敵メンタル過ぎる』

:これ、本気で言ってんの(断言)

:馬鹿は無敵、古事記にも書いてある

 

「では、ルールを共有した後に、組分けを発表する」

『待って』

『無視しないで貰えます?』

「安心しろ。俺がお前たちの尻を叩いてやろう!俺にお前たちが素晴らしい人間であることを魅せてくれ!!」

参加者たちのざわめきを持論で捩じ伏せ、そわそわしながら甘粕は説明をし始めた。

闘救盤ルール

闘救盤は中央に穴の空いた正方形のフィールドである。

四隅がそれぞれ別の組になり、天門・風門・鬼門・裏鬼門と呼ぶ。

天門・風門・鬼門・裏鬼門はそれぞれ代表となる方位神を定める。

中央の穴が目指すべき太極であり、ここに辿り着くことがプレイヤーたちの目的である。

 

方位神は自陣が半数以上太極から脱出するか、他の方位神を太極に落とせば勝利。

他のプレイヤーは太極に入ることが目的である。

 

各プレイヤーは行動権である『赤紙』を2枚と自身の分身となる2寸程の硬球を2つ所持している。

天門・風門・鬼門・裏鬼門の順で手番が回る。

手番の来た陣営の方位神はプレイヤーを1名指名する。

指名されたプレイヤーは赤紙を引き換えに2寸程の球を投擲もしくは蹴ることができる。

方法は自由だが、干渉できるのは一度のみで、他の球にぶつかった場合、球に弾かれて移動する。

 

赤紙を全て失った状態で陣営の手番が終了すると行動不可になる。

中心にある太極に入れるもしくは自身が入ると、このアプリケーションがアンインストールされる。

「組分けだが、勇士は天門、魂は風門だ。勇者たちはこの2つに均等に振り分ける残念ながら道士は黄めとイベントが被って参加者なしだ」

『あの耐久配信......。自分のファンだけ安全圏に!?』

『それは間違いなさそうだな。参加イベにでばるような道士なら耐久配信を選ぶのは明らか』

『あれ?じんたんの言動的に全員自分の配信に来てると思ってるんじゃ......?』

『あー』

:じんたんなら電子アヘンの配布始めたよ

:URLが怪しすぎるし、なんなら本人も怪しい

 

『流行らせたいのか、流行らせたくないのかどっちだよ』

『そんなん、みんなに使って欲しいけど、闘いは嫌だってことだろ』

「黄も参加すれば良いものの、人数制限が気に入らんかったようでな。おっと、組分けの続きだが、鬼門と裏鬼門は俺と......、そろそろ入ってこい」

そう甘粕が言うと、神野が現れる。

「ハイハイ、全くヒトづかいの荒い。この邯鄲、ホントにしゃちょーのと同じナンですか?ゲロ吐きそーなんですケド。これならしゃちょーのユーティリティ皆無のバ邯鄲の方がマシなんですケド」

『ぎゃー!どS外道まで来たっ!?』

:おまえら機械にまで影響与えるんじゃない!ここはSFじゃないんだぞ

:じんたんのって2Pセージの完コピじゃなかったっけ?なんでそんな違うの

「そこの神野がそれぞれ受け持つ。鬼門が俺、裏鬼門が神野だな。人数差はあるが球数は同じにしてある」

『絶対強いから、球2つにしとかない?』

 

「馬鹿っ!この大馬鹿者!!」

「全く、これが私の先駆者とは......」

『やったぁっ!!』

『信じてた』

そこに柊四四八とクリームヒルトが現れた。

「やっと来たか!2回戦と行こうではないか!!なに、お前たちにかまけて、リスナーたちを放置などせんから安心しろ」

「何が2回戦だ、俺の記憶ではこれで8度目だぞ」

「盧生が民間人を廃人にするなど最悪だ。そんなことせずとも人類は前に進めると四四八に降ったのはお前だろう」

「確かに俺は仁義八行を示したお前、柊四四八に敗れた。つまり、"戦の真"の何たるかと知るお前がいれば、全員生還する。何の問題がある?」

『じゃあやらなくてよくないですか?』

『やばいの、よっしーワイフたちで何とか無効化できないの?』

「大ありだ!お前らもワイフに"たち"を付けるんじゃない。悪いが、お前たちもこのままゲームを続けてくれ。こいつはこの手の事で嘘はつかんからな。ルール次第ではあるが乗った方が正直安全だ。こいつは自分の見たいもののために人を害せる大馬鹿ものなのでな」

「水清ければ魚棲まずというだろう。少しは汚水も混ぜてやらねばなるまい」

「お前は清水の方だろうが。甘粕の仕込みだが、嫁と学友と南天が解除しに行っているので待っていてくれ

:頼もしい!

:南天ちゃん、今回よっしー側なんか

 

「外からの解決を卑怯とは言わんし、こぞって挑んで欲しいぐらいだが、そろそろ外から中への通信は禁じさせて貰おう。リスクを失ってはゲームに身が入らんだろう」

『んー、この』

『あれ、コメント表示消えた?』

:いぇーい、プレイヤーみてるー?

:見えてたら、パンッって2回叩いた後に丸作って三重っ!と叫んでください

:誤魔化せてないぞ

:誰のかな

「四四八は天門、クリームヒルトは風門に入るが良い

「そうなるか。ところで神野と邯鄲まで持ち出して、会社はどうした」

「創業15年記念研修旅行に上から下まで行っておるぞ」

「社員は反対しなかったのか?」

「」

『社長つよい』

:どこ行ってんの?

 

「コロンビアだったな」

:なんで?

:カッスの大好きなアメリカでいいじゃん

:行かないからって他人事だな

「射撃で決めたのでな!少々ずれてしまった」

:どこ狙ったんだよ

『コメント見えんからシュールなんだが』

『このままずっと話しててくれ』

:・・・距離はどんぐらいだったの?

「測ってはおらんが、庭の端から端までだ」

:カッスでもその距離でずれるのか

:甘粕邸、公園ぐらい無かった?

:むしろなんで弾が届いたんだ、テキ屋の銃だよな?そう言ってくれ

 

「そろそろ始めるぞ!各陣営に転送する故動くなよ」

 

そう甘粕が言った後、盧生3人とリスナーはドーム端の門前に転移した。

天門組の飛ばされた門には(いぬ)(いのしし)、風門には辰《りゅう》と巳《へび》が阿吽のように並んでいる。

:あ、カッスと神野の門の干支が!?

:戻して

:悪鬼羅刹かな

:カッス、悪魔は羊ちゃう・・・。山羊や!

鬼門の丑と寅、裏鬼門の(ひつじ)(さる)は禍々しく変化していた。

「この方がらしかろう!さあ、方位神を決めるが良い」

『決めるったって、そりゃ......』

『いやこんなん』

リスナー達の視線は自分のチームの盧生、四四八とクリームヒルトに向かう。

 

「任せろ!誰一人欠かさずこの騒動を終わらせる!!」

「やはり私か。異論が無ければ引き受けよう」

:いや、異論ないでしょ

:一般人はそんなにあっさり人の人生預かれないんですよ

:さてはボール投げたかったな?

 

「決めたか。お前たちが参加しやすいよう操作は簡単にしておいたからな!これをそこの穴に入れればよい」

『参加しやすさならまずデスゲーム仕様を止めろ』

:ん?この配置、このルール・・・。玉入れに見えてきた

 

「さあ!力を合わせ、俺の手勢を討ち倒してみせよ!」

 

 

 

 

 

 

 




最初協力強制(邯鄲プレゼント企画)でデスゲームする予定でしたが、首輪付きなので負けても穏便に桃源郷送りですみます。善哉善哉(゚∀。)y─┛~~

今さらですが、神野の発言は読みやすさを優先してお送りしてます。
ルール分かりにくかったら『大乱闘!スマッシュビリヤード』で大体合ってる。

半端だなと思って明日の分も統合したので、
次回は2/13 0:00予定です
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