では本編を。
モンド。それは自由な気風を漂わせる風の
風の神は自由を愛する神であるが、同時に学芸と音楽の神でもある。数えきれないほどの歌と調べ、そして祭礼を残して人々に豊かな生活を享受させた。
そして、すべてが落ち着いた後。それまで流浪の民であったモンドの民を救ってきたとある騎士に後の事を任せ、風の神は愛用のハープをかき鳴らしながら遠く離れた荒野へと姿を消していったのだった。
それから1000年。ローレンス家を始めとした貴族による自由が抑圧されかけているモンドに、とある奴隷の女性剣闘士と自らの正体を隠した風の神が自由を取り戻すために行動したとき。
彼の騎士が長き旅を終えて自由の都に舞い戻ってきた。その名はアルトリア・ペンドラゴン。風の神バルバトスと並び称される永遠を生きる騎士である。
文献によって男性か女性かは分かれているが、決まって特筆されているのが“エクスカリバー”である。松明10本分の輝きを持つ剣を持ち、その剣の鞘は所有者を不老不死にする。そしてその騎士は心優しく、人々にとっての強き者をくじき弱きものを助ける高潔な精神を持った人格者である、と。
そんなアルトリアの息子はモードレッド。唯一ペンドラゴンという姓を名乗ることが許されている血縁であり、アルトリアの息子の血縁は刻々と受け継がれていた。
「何なのです、このモンドの雰囲気は。自由なあの時の頃とは打って変わって……暗い……」
モンド城内へと足を踏み入れた者はアルトリア・ペンドラゴンであるのだが、出で立ちは少女らしいものだった。白を基調として、青をワンアクセントにされたブラウスに青いスカート。金髪で束ねられている髪には青いシュシュでワンアクセントを入れている。
そして、極めつけはほとんどの人物に聞けば、ほとんどの人物が綺麗だと評するだろう。
「……いったい何があったのか、帰って詳しく聞き出さなければなりませんね」
アルトリアはモードレッドの子孫たるペンドラゴン家に足しげく通っているし、そもそも血縁なのだ。1000年以上モンド城内には入ってないが、モンド領内には帰っており、その際についでとばかりにペンドラゴン家の屋敷に足を運んでいるのだ。
眉をひそめた彼女は一度入った出口へと踵を返して、モンド城郊外にある屋敷へと向かおうとする。
そんな彼女の後ろ姿に声を掛ける者がいた。
「アルトリア、アルトリアかい?」
彼女からしたら久しぶりに効いた盟友の声である。およそ1000年ほど前に聞いたきりであった。
ゆっくり振り返ると、緑の服に身を包みハープを片手に携える吟遊詩人の顔が見えた。
「……バルバ……コホン。貴方でしたか、私に何の用で?」
「そうだねぇ…とりあえず僕の歌を聞いてくれない?1000年ぶりにさ」
「あなたの歌なら喜んで」
彼女は裾を翻して吟遊詩人と肩を並べる。モンド城外へと出て、とある木の下で吟遊詩人の調べ聞いた。
「アルトリア、君はモンドで起こった事を知っているかい?」
「…500年はモンド城内には入っていません。その間はペンドラゴン家にたまに寄っていただけですから。それが何か?」
吟遊詩人は彼が見てきたことを語った、貴族の圧政、モンドの住民が自由を忘れた事。それにアルトリアは憤慨を覚えた。それと同時に彼女は自責の念を覚える。
「……私が今からできる事は何でしょうか?モンドの民が苦しんでいるという事は看過できません」
「じゃあ、僕に協力してもらえるかな?正確には彼女だけど。僕からのお願いだよ、友達を助けてくれないかな?盟友アルトリア」
そう吟遊詩人が語り掛けると、彼女は凛々しく微笑んだ。
「私ができる事なら」
その後の物語はおおよそ予想が付くだろう。だが、アルトリアは裏方に回った。今回の主役はヴァネッサという一人の剣闘士なのだ。アルトリアはペンドラゴン家を訪れ、現状の説明を受けた。当代の言葉によるとローレンス家とはモンドの民衆の守護を信条とするペンドラゴン家とは相反しているがために対立状態にあるが、モンド城内はローレンス家がすっかり掌握しているがために状何手を入れるのが厳しい状態になっていると。
しかもペンドラゴン家は全員顔が割れているため正規な手段を用いて入場することは不可能であるし、そもそも貴族たちも広義的にはモンド領民である為武力的制裁を加えるのもためらわれるという。
それを聞いたアルトリアは準備に取り掛かる。牢に居たヴァネッサにコンタクトを取ってはあっという間にそれ相応に仲良くなって、親しい知人程度の巻毛を取り持った後に、さりげなく『シャスティフォル』を貸与。
ヴァネッサは吟遊詩人の手等を狩りながらも見事魔竜を撃退したのだ。
そのようなことがあって、今のモンドの姿がある。ヴァネッサによって民衆はあるべき自由を思い出し、彼女は手にした自由を守るため、高名な
さて、この話はペンドラゴン家について述べたところで終えたい。ペンドラゴン家は新モンドへと生まれ変わった後もモンド領民を守護することが義務であるという家訓として残っており、
モンド図書館所蔵 『ペンドラゴン家の歴史と永遠の騎士の足跡』より一部抜粋
著者 7代目モードレッド・ペンドラゴン セルビア・シューア 共著
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「1000年前にはそんなことがあったのだよ、旅人」
「へー、『永遠の騎士』かぁ。名前からしてかっこいいよな、旅人!それで、その『永遠の騎士』さまは今もモンドに居るのか?」
西風騎士団団長室にて代理団長ジンと、異邦より訪れた旅人である蛍とその非常食が会話を行っていた。
「ペンドラゴン家からは何も話は聞いていないから居ると思う。意外と身近に居ると思うんだが、普通はそのようなことを名乗らないからな……」
その時、モンド城内のとある飲食店で。
「ふぇっくし……!誰か噂でもしているのですかね?」
「マスター、あまり無理をすると風邪をひくぞ」
「私は風邪などここ3000年の間引いたことはありません!」
「だとしても安静にした方が良い。今日は店を早く閉めるぞ」
「むぅ……わかりましたよ、
さて、どうだったでしょうか。私は結構Fate作品を書いているのですが、原神にはまってこんなのを書き上げちゃいました。とりあえず書き上げた形としていたので、結構雑ですがお納めください